技術営業の基本と魅力
技術営業の楽しさについて。どうも、ものづくりFMパーソナリティのおたけです。
メーカー技術営業兼、ものづくり大好きな人間です。この番組は、製造業への思いや、ものづくりの楽しさを伝えていく番組です。
本日は、技術営業の楽しさについてというテーマでお送りします。僕は、2024年度、去年の春から技術営業という職に就いています。
まだまだ1年程度しか働いていないんですけれども、この1年感じた中で、この技術営業という職がどう面白いかというところを、
先回、生産技術についてのお話をしたので、今回は技術営業という視点で、その面白さを語っていこうと思います。ここから本編です。
まず、技術営業とは。こちらについて、ChatGPTに定義を聞いてみました。
定義というもの自体はないので、大きな役割としてどんなものですかという回答が返ってきたので、まずはそれを読み上げます。
技術営業とは、企業が提供する製品やサービスを技術的な専門知識を生かし、顧客に提供する営業職です。というのが技術営業だそうです。
呼び方であれば技術屋さんとか技術営業とか、セールスエンジニア、カスタマーサクセスなど、製品を扱う業界であったり、その会社であったりで呼び方はいろいろあるのかなとは思っています。
例えば、使う商材に関してもメーカーであれば自社製品を売るような仕事であったり、
商社や代理店さんであれば他社さんの製品を売る、加工業者さんみたいな仕事であれば三つ盛り対応などをするようなことも技術営業の中には含まれるのかなとは思いますが、
大きくまとめると、お客様向けに技術的なアプローチをする営業職のことを一般的には技術営業と呼びます。
いまいち想像つかないよという人は、例えばiPhoneを買うときを想像してみてください。
iPhoneを買うときって、まずはお店に行って実機を見に行きますよね。
その時にわからないことがあると、近くに説明員の方がいて、質問すると操作とかできることとか、それを実際に説明していただけるとは思うんですけれども、
ざっくりとそのようなことを産業用機械とか、産業用装置のセンサーみたいなものでやる人々のことを技術営業というふうに理解していただければいいのかなと思います。
いまiPhoneで例えたんですけれども、例えば僕が使っているような産業用の機械であれば、技術的にかなり専門的な知識が必要になってきます。
産業用機械に限らず、ITサービス、加工だったり溶接みたいな専門スキルが必要な部分が出てくる職業の場合、すべてのことを営業さん一人でやることが複雑になってくるので、
技術と物を売る営業的なアプローチを分けましょうというところで、その技術的に分けられた部分を担うのが技術営業という職になります。
ここはぶっちゃけ会社が大きくなると作られる役割だと僕は思っていて、10人とか5人とかでやられているような小さい会社であれば、
そんな技術営業と営業を分けるなんていう用もないので、実際にはそういったところはすべて一人で営業さんがやっているような仕事になるのかなと思います。
僕自身はそれなりに小さくはない会社に勤めているので、その事例という形で皆さん聞いていただければいいかなと思います。
そんな前振りのもと、もうちょっと中身を話していこうと思います。
ここからは実際に技術営業が何が楽しいのかというところをお話ししていきます。
1つ目、たくさんの機械や周辺機器、技術に触れられる。
僕が勤めているメーカーでは、機械だけではなくて周辺機器みたいなところもいっぱい使わないと、そもそもやりたいことができません。
なので、自分たちの機械だけではなくて、周辺機器みたいなものがいっぱい営業の部屋には転がっているんですけれども、そういったものがたくさんあります。
さらに、ものは作っておしまいではなくて、作ったものを測るところまでやらなくてはいけないので、そういった測るための機械もいっぱいあるというところで、機械がたくさん転がっているんですね。
そもそも僕は機械いじりが好きなんですけれども、例えばゲームでドラクエってやったことある人多いと思うんですけれども、
僕はドラクエとかファイナルファンタジーとかっていうので、町にいると町にある棚やアイテムは必ず確認するタイプなんですよ。
で、実際に僕も営業に移動してきて、営業にジョブチェンジしてきて、自分の関連する部屋のキャビネット、
それこそ仕事道具が入っている棚から、事務フロアの書類が入っているような棚を一つ一つ全部開けて、どこにどんなものがあるみたいなことを調べて、
自分の使えるものを増やすということがとても好きです。いっぱい測定機とか自分たちの機械があるので、探せば探すほどものがいっぱいあるんですね。
なので僕はDRにRPGじゃないですけど、自分の仕事周りの棚を全部開けて、大体どこに何があるかっていうのを最初に確認します。
棚にあることは何があるか確認するかなんですけど、これは設備屋さんとか装置が好きな人あるあるだと思うんですけど、僕は機械とかのことを自分で思っちゃっています。
それはもう言葉の通りで、自分たちが使っている製品とか機械っていうものをおもちゃのように思っている。
なのでワクワクしながらそのものを僕は触っているんですけれども、結構自分が自由に楽しく使える仕事道具のことをおもちゃという人は結構多いのかなとは思っています。
営業技術っていう仕事はかなりおもちゃと呼べるものが多いのかな、なので機械いじりが好きみたいな人にはとてもおすすめな職業だと思います。
また開発とか設備屋とはちょっと違って、一個一個の仕事のスパンっていうのはすごく短いのかなと思っています。
開発屋、設備っていうと1年とか2年とか、そういったスパンで結構仕事をすることが多いと思っていて、
設備だと半年とか3ヶ月とか短いものもあるんですけれども、製品開発ってなると本当に1年以上のものがほとんどだと思います。
それに対して今の僕がやってる仕事は長くて1ヶ月とか1週間、2週間で入れ替わり、立ち替わり、いろいろなお客様の仕事をさせてもらうっていうところで、
日々短いスパンで新しいことをやっていけます。
なので、納期が厳しい、予期が厳しいっていうことは多少あるんですけれども、
僕は割と飽き性なところもあるので、日々新しいことに取り組める、常に新鮮なことがやれるというところで、
この営業技術という仕事が今とてもやりがいを感じて仕事をしています。
あとは営業部っていう話でいくと、営業する中では機械を売るとかお客様のところに行くっていうのも営業なんですけれども、
マーケティング、あるいは企画っていうところも会社によっては営業に入っていますし、僕の働いている会社では入っています。
なので、例えばウェブマーケティングみたいな世界で言えば、自分たちの商品をいかに人の目に触れさせるかみたいなことだったり、
メルマガの開封率を上げるとか、そういったところもちゃんと数字を追ってPDCA回してやっているっていうようなところも、
ここは一つ面白い世界なのかなとは思っています。
また製品を実際に売っているので、お客様がどんなものを求めているかっていうところもわかるので、
それを企画する側に回って、次の製品の仕様にはこうしてください、みたいなことを盛り込めるようなところがあるので、
営業というところは物を売っているだけに見えていたんですけれども、
それよりももっとかなり大きなところができるというところで、僕は今すごく技術営業としても楽しさを感じていますが、
営業部としての魅力もすごく感じています。
技術営業の楽しさとやりがい
次、技術営業の楽しさ2つ目です。
自己肯定感爆上がり。
これは生産技術系とか、1個前に言った品質保証系からの相対的な比較にはなるんですけれども、
同じような仕事をしていた皆さんいると思うんですけれども、
仕事をしている中で誰かからお礼とか感謝の言葉を直接伺う機会ってどれぐらいありますか。
僕は生産技術時代、本当に工場に入れて年に1回工場の人たちからお礼を言われるとかはありましたけれども、
日常的に何かをしたことに対して、お礼や感謝みたいなことが聞かせてもらえるなんてことはあまり記憶になかったところがあります。
何なら新しいものを持っていくと、こんなものはいらないと言われるような、
もっとオブラートには包んでいるんですけれども、やんわりと否定されることも正直多々あったかなと思っています。
それに対して営業職、技術営業職というものに関わっていると、
さっき納期短く日々立ち替わり入れ替わりいろんなお客様とお仕事をしますというふうに言わせてもらったんですけれども、
実際にお客様の立合いとかお客様の元に提案なんかをしに行って、
実際にいい仕事をすることができると、お客様から来てくれてありがとうとか、これ本当にやりたかったんだよとか、
本当にありがとうございましたってシンプルに言ってもらえる仕事なんですね。
これ本当にこの1年結構行ってもらえて、お客さんによってはすごく気に入ってもらって、
誰々さんにまた来てほしいですみたいなことを直接言われたり、実際の営業さんを通してお話し聞いたりするんですけれども、
それがめちゃくちゃ嬉しいです。
今技術営業という職にとてもやりがいを感じているのは、そこが一番あるのかなというふうに思っています。
なので、生産技術で結構厳しくて心が折れそうなんて人のセカンドキャリアとして、
技術営業みたいなところはとてもお勧めかなというふうに今僕は思っています。
それと若干被るんですけれども、自分が実際に売った実感があります。
僕はメーカーなので、自分の会社の製品がおおよそいくらぐらいで1台売れるかというのは把握してますし、
その分実際にお客様に対して提案とかして、物が売れたとき、
その1年見返したときに自分が何台売ったなっていうのを数えてあげれば、
今年僕はこの会社に何億円とか何百万円とか何千万円の売り上げをあげることができたんだなっていうのが、
実際の数字として理解することができます。
これは本当に生産技術時代との対比になってしまうんですけど何回も。
自分がやったことがいくらぐらい会社に利益をもたらしているのかとか、
大きい設備であればそれは価値出てくるんですけれども、
その1製品の例えば1部品の1工程だけやってるみたいなことになると、
とてもそのほんの一部に埋もれてしまって自分のやった仕事が見えないっていうのが多いと思います。
それに対して技術営業として実際に製品が売れたかどうかっていうところが分かるのが、
自分がやったことが実際の会社にどう繋がっているかっていうところがすごく分かりやすいというところで、
技術営業はすごく僕は今好きな理由の1つにもなってますね。
顧客との関係構築
技術営業の仕事って技術的なアプローチをするっていうと、
ちょっと技術屋さんなだけなのかなっていう誤解を持っている系の人がちょっといるなとは思うんですけれども、
実際は営業さんが頑張って作った商談を最後クロージングする必殺技として、
例えば技術的な実際の実加工とか、もしくはシミュレーションみたいな実データを見せて、
最後お客様がどうしてもこれの機械を買いたいとか、このシステムを入れたいっていうところの動機を作る。
そしてクロージングすることで、営業さんと一緒になってお客様に商品を買ってもらう。
さらにその先を言うと、お客様がやりたいことを自分たちの商材を通して実現してもらう。
そういったところをやるお仕事ではあるので、
本当にある意味営業さんが頑張って商談を掘り起こして打ち合わせまで持ち込んで、
買うかどうかの検討をしてもらって、最後これがあったら買いますっていうところを後押しできる。
本当においしいところだけお手伝いできるという意味で、お手伝いではないですね。
おいしいところだけ仕事を中点的にやらせてもらうというところで、
とてもエキサイティングですし、やっていてやりがいの感じられる仕事かなと僕は思っています。
技術営業の楽しさ3つ目。
売る側と作る側をつなげられる。
技術営業という仕事は自分の会社の製品、あるいは自分の取り扱う商材を
最もその会社の中で使う役割になってきます。
なので自社の製品の実仕様という意味で、その製品を一番知っている存在です。
もちろんメーカーであれば開発さんみたいなところは、細かいところはもちろん開発にかなう知識というのはないんですけれども、
それを実際にユーザーとして使ったことがある設計者、開発者って、
実は皆さんが思っている以上に少ないのかなと思います。
それに対して技術営業というのは本当にそれを使い込まないと、そもそもお客様に提案もできない。
自分が分かっていないことをお客様に提案するということは基本あり得ないので、
技術営業の役割と知識
そういう意味で本当に技術営業というのはその社内の中で自分たちの機会、
もしくは商題というものを一番知っている存在になれるというところがあります。
それと同時にお客様のところに出向く、教えていただく、実際に提案するってなってくると、
お客様、そのことを知らなければいけないです。
実際に商談とかしていて、もちろん機械としてはメーカーである我々の方が知識としてはあるんですけれども、
その機械を使って特定の製品とかを作っているってなると、
特定の製品を作っているドメイン知識に関してはお客様の方が圧倒的に知識量を持っていたりするので、
そういったお客様からの情報で僕たちも勉強していくというようなところがあって、
お客様の情報とか、お客様のドメイン知識みたいなところを商談とかを通して教えていただくという意味で、
社内だけの、自分の機械だけでなくて、
自分たちの機械を実際に外の人たちがどうやって扱っているかというところを一番知っていける存在にもなれます。
併せて必ず製品というものは他社製品と比較されるので、
そこを協力メーカーさんとかお客様から教えてもらって、
どういう違いがありますよみたいなところで、
自分たちの製品に対して、また自分たちの製品がどう比較されているかみたいなところを一番知っているのは、
ある意味技術営業になるのかもしれないと思っております。
自社製品のことも分かっている。技術的に他社製品のことも詳しくなっていくということの、
そもそもお客様に対する知見があり、なおかつ技術営業をやられている多くの人が、
そもそも自分たちの製品がどのように作られているかという技術的なことも理解できる人が多いと思っています。
なので、営業さんという人たちは割と事務職上がりとか分系上がりの方が多くて、
製品の技術的な知識がなかなか習得に時間がかかるよというときに、
一番本当にお客様と会話をするのは営業さんなんですけれども、
その営業さんの持っている情報を実際にその製品を開発している設計者さんに届ける上で、
技術屋が入ることによって、営業的な話から技術的な話へ翻訳するという役割ができるのも、
一つ技術営業としての役割であったり、やりがいというところにはなるのかなと思っています。
技術営業の楽しさ
というところで、楽しさ、技術営業の楽しさを3つくらいちょっと挙げてみました。
1つ目がたくさんの機械や周辺機器とか新しい技術に触れられるということ。
2つ目が自己肯定感が爆上がりしますよというところ。
3つ目が売る側と作る側をつなげていけるみたいなところの3つ挙げてみました。
ちょっと最初に戻っちゃうかもしれないですけれども、
小さい会社とか小さく組織でやっているところからすると、
技術も営業も全部一人でやっているっていう営業さんいっぱいいると思います。
そこからしてみると、そもそも技術と営業と甘えだよねみたいなところは正直あると思うので、
そこに関して言うと、僕も技術を知っている営業をできるのが自創系になってくるのと、
あくまでちょっと小さくはないメーカーというところで、そんな程度に話を聞いていただければなと思っております。
最後まとめていきます。
僕もまだ1年程度しか技術営業という仕事はしていないんですけれども、
本当にこの1年楽しく仕事をすることができました。
もともとエピソードの1話で語った閉塞感みたいなところに対して、
いろんなところのお客様、工場とか見させていただいて思うところもありつつ、
コミュニケーションがいろんな人と取れるようになったというところがこの技術営業になって、
一番多分今やりがいだったり忠実感を感じているところだと思うので、
そういったところを引き続きいろいろ思いとして持っていけるように頑張っていこうと思います。
いつもこの後、自分の番組の宣伝というか前振りをするんですけれども、
その前に1個お便りを嬉しいことにいただきましたので、
ちょっとそこに対して読み上げていこうかなと思います。
高橋クリスのFAラジオをされている高橋クリスさんのところで、
連名でお話をいただいたのかなと思っています。
おメッセージが配信開始おめでとうございます。
竹さんの内面とても共感しました。
まだまだものづくり系ポッドキャストの番組は少ないですが、
一緒に頑張って盛り上げていきましょう。
パッションの発信楽しみにしています。
高橋さんクリスさんありがとうございます。
高橋さんに関しては先日Makers Oasisという、
愛知県のOasis21で開催されたメーカー向けのフェアで、
実際にお会いさせていただくことができました。
そのときにツイッターでもバズっていた、
運転できるこたつなんてものにも乗らせていただきました。
その流れで実際に高橋さんとはお話させていただいたんですけれども、
すごく優しい方で、
こんなことについてもちゃんと認識していただいているので、
とても嬉しいですというのと、
もともとは支部長さんがお気になって、
ものづくり系Podcastの日みたいなものを立ち上げてくれたところもあって、
ものづくり系、製造業にまつわるPodcastとか、
そういったものを盛り上げていきたいなと僕も思っていますので、
ぜひまだまだちっちゃい番組ですけれども、
一緒に頑張っていこうと思います。
あと高橋クリスのFAラジオはいつも楽しく拝聴しています。
特にクリスさんのちょっと高橋さんの予想外なところから来るツッコミみたいに対して、
高橋さんがちょっとたじろいているというかけあがりが僕は好きです。
というような形でメッセージいただけましたら、
こうやって配信の場にも載せていきたいと思っています。
ぜひ皆さんもメッセージいただけたら嬉しいので、
本当に今回すごくモチベーションが爆上がりしているんですけれども、
ぜひ皆さんの方からもメッセージお待ちしております。
ものづくりFMはメーカー技術営業兼、
ものづくり大好きな僕、おたけが製造業への思いや、
ものづくりの楽しさを伝えていく番組です。
毎週金曜朝7時に最新話を更新していきます。
お手元のPodcastアプリでフォローして最新話を聞いてください。
Podcastのコメント欄やフォームからのメッセージお待ちしております。
Xでもオタケデックオタケという名前で、
日々ものづくりについてつぶやいています。
合わせてフォローいただけると嬉しいです。
最後に数ある番組の中からこの配信を聞いていただきありがとうございました。
また次の配信でお待ちしております。
お相手はオタケでした。
それでは。