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2024-05-21 14:17

小説「ラブカは静かに弓を持つ」の感想/透明な壁って言葉がしっくりきた

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#眠れるラジオ #寝落ち

00:00
私が最近見た映画や本、アニメなどを紹介するコーナーです。
今日ご紹介するのは、アダン・ミオさん作の小説
ラブカは静かに弓を持つ、です。
最近読んだ本というには、結構ね時間が経ってしまっているんですけど
今日5つ目のお便りで、心の壁について話して
今日はこの本、アダン・ミオさんのラブカは静かに弓を持つを紹介したいなぁと思いました。
私がこの本ですごく印象に残っているのが、その心の壁の話で
主人公が結構人に対して壁を作っているタイプなんですけど、そこにすごく共感する部分があって
まずラブカは静かに弓を持つ、どんな物語なのかっていうのを紹介すると
主人公の立場
っていうのは、音楽の著作権を管理する団体
ゼンチョレンっていうところで働く、綺麗な顔を持つ男なんですよ
なんですけど、まあ結構過去にトラウマがあって、普段はあんまり目立たないように、省エネで生きているような男で
職場でもそんなね、出世とか上を目指すっていうわけでもなく
誰かと仲良くやるとかっていうタイプでもなく、本当に淡々と仕事をしているんですけど
ある時、上司に呼び出されて言われたのが
大手の音楽教室に潜入操作をしてこいっていう風に言われるんです
潜入操作どういうことかっていうと、例えばそのYouTubeでもSNSでも勝手に音楽使っちゃダメじゃないですか
インスタでも音楽つけるなら、なんかこう音楽つけるところから選んで音楽を流さなきゃいけないし
YouTubeもあの
なんて言うんですか 好きな音楽を勝手に使っていいわけじゃないじゃないですか
ショート動画とか別ですけどね、普通の動画だとみんな著作権フリーの音楽を使ったりして
03:03
音楽と著作権っていうのは結構切っても切れないような関係で
立花はその音楽の著作権を守る仕事をしているんですよね
勝手にね使われないように
でも音楽教室って
その著作権が ちょっと違い封建で野放しになっちゃってるというか
厳密に法律に則るならば音楽教室で流行りのJ-POPとかを教えることも本当は著作権に
反してるっていうのかな、本当は著作権の使用料を払わなきゃいけない事案なんじゃないかっていう風に
立花の全著連は考えていて
で近くその裁判というかなんかこう訴えを起こすからその音楽教室の実態を立花に潜入操作してきてほしいっていう風に言われるんですね
でなんで立花かっていうと立花は昔チェロを習っていた
でその全著連に入る時に新卒の面接かなんかで履歴書に書いたりしてて
立花チェロ弾けるやんっていう感じで立花に潜入操作させようみたいな
週に1回音楽教室に通ってきてくれないか 会社でもちろん金は出すからさ
会社の金でチェロを習えるんだぞ 無料で趣味ができていいじゃないかみたいな感じでなんか上司はね言うんですけど
立花はチェロに対してトラウマがちょっとあるんですよね だから絶対嫌だ
もう自分がチェロを自分の人生で弾くことはないという風に思ってて 実際にチェロ辞めてから12年間一度も
チェロに触れずに生きてきて 絶対無理ですできませんっていう風に言うんですけど
上司がね 推しが強くて
結局断れず 結局週に1回音楽教室に通うことになるんです
で 立花チェロ弾くっていうのがまず怖い
すごいトラウマがあるし できれば人と関わらずに なんかもう淡々と生きていたいっていう感じなのに音楽教室に通わされて
なんか面倒なことを押し付けられてしまった感 音楽教室の人間関係もあるし
06:00
しかもそれはスパイだしみたいな感じで なんか最初は全然乗り切りじゃないんですよね
だけど 音楽教室で
講師になった朝葉っていう先生がいるんですけど 結構オンワな感じの
朝葉先生とレッスンを重ねたり 音楽教室内で出会った人と関わっていて
最初はね なんかそんなスパイで潜入してるし 誰ともそんな親しくなるつもりない
実体だけね なんかもう淡々と証拠集めようみたいな感じだったのが だんだん立花の心も解けていくんですよね
で でも あの
やっぱスパイで音楽教室に入ってるから いい人たちと出会って心がほぐれていって
あー良かった良かったっていうだけでは終わらなくって 音楽教室に通って
自分にとっての居心地の良さ 暖かさみたいなのを感じる立花と
でも 潜入捜査 スパイをしなきゃいけないっていう
ドキドキ感
さあ立花はどうするのか どうなってしまうのかみたいな
物語なんですけど
私がこの物語で好きなのが 他人に対してすごく壁を作っている立花の壁が
ちょっとずつちょっとずつ消えていくところだなっていうふうに思って
立花が自分自身で作り上げてきてしまった心の壁について内省する部分があるんですね
その時の心の壁について立花が考えていた部分がすごく不倫に落ちたので
引用すると どうして一方的に過剰に恐れてしまっていたのだろうか
透明な壁の向こうと自分の間には著しい段差がある 世界のありのままの姿をオートマティックにねじ曲げてしまう分厚い壁
自らの不審が作り上げたその巨大な壁が目に映るものすべてを脅威に変換してしまう この脅威は幻だっていうふうに書いてあって
私はまずこの心の壁を透明な壁っていうふうに表現しているところがすごく ああそうだなってしっくりきて
09:08
私が最初のお便りで心の壁の例えを出した時に 心の壁を高く積み上げてしまうとか分厚い壁というふうに
表現したんですけど 心の壁が高いとか分厚いとかっていう
じゃなくて透明 でその
なんていうか私もそうなんですけど 私の
自分にある心の壁っていうのは日常生活に 弊害はないんですよね別に
日常生活にハードルを感じているか っていうと
そういうわけではなくて 立花も仕事をしたり
おしゃべり上手というわけではないけど 必要なコミュニケーションを人と取ることに対しては困っているわけじゃなくて
日常生活に困っているわけじゃなくて そこがねやっぱり透明な壁っていうのがしっくりくるなぁと思って
ないように見える 大丈夫に見えるけど
でも確かにしっかりとそこに壁があってどうしようもなく人と触れ合えないような 分かり合えないような壁があって
でその透明な壁が世界をねじ曲げてしまっているっていうふうに表現しているのが すごくしっくりきたんですよね
透明な壁 透明だからこそ屈折しちゃうというか
透明なのに 確実にそこでねじ曲がっちゃう
っていう感覚がすごくわかるなぁと思ったんですよね 心の壁がただ自分と世界を自分とそれ以外を隔てているっていう考え方じゃなくて
透明の壁によって 自分は世界をオートマティックにねじ曲げてしまっていたんだっていう気づき
たちばなは過去のトラウマから人が怖くなって世界が怖くなって 自分の心に透明な壁が
できてしまって それが世界の捉え方を歪めてしまってたんだ
自分で作り上げた透明な壁が目に映るものすべてを自分の脅威に変換してしまっていたんだ
でもこの脅威は幻だっていうふうに気づく それがねあのすごい
最初のお便り みんな怖く見えちゃう迷惑って思われちゃうかも
っていうふうに思っちゃう気持ちに似てるのかなと思って今日はこの物語を紹介したいなっていうふうに思ったんですよ
12:06
その脅威は幻だって そうたちばなも言ってました
はい なんじゃそりゃっていうまとめ方ですけど
であとこれ面白いなと思ったのが 実話であったことを
ベースにというかなんていうのかな 実話から着想を得て
書かれている物語なんですね 皆さん数年前に
ヤマハ音楽教室とジャスラックが著作権の問題で裁判をしたっていうニュース覚えてますか
私も当時Xでそのなんか ヤマハで
音楽を習ったらさらになんかジャスラックにお金を払わなきゃいけないかみたいな そういう議論が起こったのは見ていて
多方は 音楽教室側ヤマハの肩を持つ人が多かったのかなっていう
なんかそういうね著作権の問題で裁判してた 揉めてたっていうのは知ってたんですけど
このジャスラック側がヤマハにスパイ潜入捜査を行ってたっていうところまで本当にあったことらしいんですよ
まさかそこも実話なの そこも実話から着想を得ているのっていうのを私は読み終わってから知ってびっくりしました
すごいですね本当にそんなこと小説は事実よりも気なりっていうふうに思いました
というわけで今日ご紹介したのはアダン・ミオさん作の小説 ラブカは静かに弓を持つでした
気になった方いたら読んでみてください
14:17

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