新版『ザ・万字固め』の刊行

みなさんこんにちはミシマ社ラジオです出版社ミシマ社がお届けする本のこれからとミシマ社の今 本日も三島邦弘と星野友里がゆるゆるとお伝えしていきます
はい今日はですねまあゲストなんと 万城目学さんに来ていただいておりますよろしくお願い致します万城目学です
よろしくお願いしますありがとうございますはい あのはい今日本日もと言いましたけれどもそもそも本日ものもがおかしいんですけども本日は
いつもは藤本里佳さんなんですが今日は星野友里さんがまあ司会ということでそれも 実は今ここが京都ではなくミシマ社の自由が丘オフィスに
来て万城目さんにも来ていただいて収録をしております 光栄です
こちらこそです本当にありがとうございます ありがとうございます
本当万城目さん今年ミシマ社の最初の本飾っていただいて本当にありがとうございました 『新版ザ・万字固め』

はい ミシマさんこれね
まさかまだまさかまだ間違ってると思わなかったんですけど 間違いましたね今すいません今間違いました
いいですよいいですよ 学んでいきましょう

司会訂正してください ではちょっと改めまして今私と万城目さんすごくミシマさんの発音に耳を傾けて
パトロールしてたんですが見事に引っかかっていただきまして改めてご紹介させて いただきます今年発売になったのは『新版ザ・万字固め』になります
13年前に『ザ・万字固め』としてミシマ社から発刊させていただいた本に 5本を加えて今回出させていただきます

「新版」って書いてるんですけど「しんぱん」ってね ちゃんと国語辞典とかにも「新版(しんぱん)」と読むっていう ちょっと
馴染みはないんですけどまぁそう呼ぶしかないっていうね ほんとさっきねあの武者の工事
「武者小路千家(むしゃこうじせんけ)」の方と初めてオンラインやった時に一発目に「むしゃのこうじせんけ」と言って
雰囲気悪くなった話をされてたばっかで 注目される出だしやったんですけど

同じ轍を踏んでる 新版と

でも難しいですよね 奥づけにもちゃんと書いてるのにね 読みがね

それが僕も認識
新しい読者の反応

してないわ あれどこで見たの?

ホームページは多分 ホームページか

千さんの講座並みに冷や汗が出てきています

まあでも増刷ありがとうございます

本当に嬉しいです

ありがとうございます

今日ちょうど増刷があがって
それで万城目さんにねまたサインを作っていただきました

今日ができたてほやほや

ありがとうございます

結構ねサイン本をたくさん作り
僕がサイン書き
ホシノさんがひたすら反抗し
ミシマさんがそれを箱に収めるくらい

そういうチームプレイで

そうですね
そもそも今日万城目さんにご出演いただくことになったのもですね
前回初版の時にも同じようにサイン本を作りに来ていただいたんですけれども
その時に何か音をかけようということになりまして
実はミシマ社ラジオをやっていますという話になりまして
流した結果万城目さんがこれは大丈夫かという話になりました
そこから今日に至っております

そうですね
前回のサインの時は僕は同席できなかったので
僕のラジオぶりを大変心配いただきまして
今日に至ったと

そうですねまさかの万城目さんから
もしあれでしたらと出演しましょうかというお話をいただいたという経緯ですね

本当に全然部外者にも関わらず
いろいろここがおかしいんじゃない
遠慮のない指摘をしてしまいました

ありがとうございます
それが一個をすごい活かして僕としては
ラジオやってきたつもりなんですけれども
今日はそれを全部踏まえて
万城目さんのアドバイスを全部踏まえて
司会は全部ホシノさんにお任せするという風にしたいと思っております

そうですね
15分くらい前にそれを言われて
若干焦ってるんですけれども
司会してもいいですか

はいどうぞ

まずミシマ社
こういう増補して新版を出すというの
ミシマ社としても初の試みだったと思うんですけど

確かに

ミシマさんのアイディアですが
どういうところから

それはやっぱり
出したいですもんね
やはりその
万城目さんのエッセイ集を
2013年に
発刊させてもらって
で
去年ちょうど一年くらい前に
直木賞受賞されて
おかげさまで
その時どんどん注文が来て
いただいて

そもそもが2013年
2024年
11年後に
突然需要が

その間ももちろん
重版重ねてるんですが
それで
ただ
最後の重版からは
それでも5,6年をただ経ってた
という中で
で
僕たちの在庫が
ゼロになって
で
もちろん増刷したいという中で
いやでもこれ
この間
直木賞受賞後の万城目さんのエッセイ
めちゃめちゃ面白いよね
って思ってまして
ひょうたんとまりもの話

これ何とか収録させてもらえないかな
っていうところで
あのちょっとね
ぜひということで万城目さんにお願いをして
いいよと
言っていただいて
それでこういう新版という形で
はい
そういう形でもある種
増刷なんですけども増刷だったら
ミシマ社の単位でしたら
だいたい1500部とか
2000部みたいな単位なんですけども
今回だからこういう風に新しい
新刊として
デザインも想定も
一新することで
新刊として
発刊できたんで
普通の新刊の初刊
部数みたいな
ちょっと1500部みたいな増刷
みたいな単位じゃなくもっと大きな
単位で初刊
刷れてかつそして増刷が決まった
ということで
確かに
すごい嬉しいですし
僕らとしても
こういう風に本が
12年前に出た本が
新しく
読んでもらえるっていうのは本当に嬉しいなと

何くわぬ顔で
新刊コーナーに並んでますもんね
12年前のなんやけどみたいな

万城目さんも
文庫化とかはあると思うんですけど
単行本でこうやって
もう一回増補でっていうのは初めて

初めてですね
しかも文庫になってるんですよね
これはミシマさんがね
なんかめっちゃ注文くるんで
増補版という形で
もう一回出し直すっていうのはどうかって
打診を受けた時に
直木賞を取って
結構
いろんな
既刊本が増冊の
お知らせが来たんです
それで文春文庫から
『ザ・万歩計』
っていう一番最初のエッセイ集
と今回の『ザ・万字固め』の
エッセイ集2冊出てるんですけど
『ザ・万歩計』の
文庫版は
増冊のお知らせ来たんですけど
『万字固め』のは
なくて
ミシマさんから
本屋さんが
文庫が全然手に入らへんから
うちに来るみたいなことを言ってて
だから僕情報止めましたよね
文春に
ここで下手に
在庫解放されて
ミシマ社の目を潰されては困るから
この情報は
不都合な
真実だと
文春には一言も言わず
売り時が来てるわけですよ
文春文庫に対して
僕としては
文春文庫の在庫が
解放されるよりも新しく作ってもらった方が
嬉しいことですので
文春の人には
一切何も言わず

今初めて知りましたね

なんでかなとはちょっと変ですよね
不思議な感じはしますけど
どうしてなんやろうというのは
さらに増刷までされる
というのがびっくりでございます

共同通信に書評も
掲載していただきましたし

ありがたいことですね

そういうかたちでも
そういうのって出していただけるんだということを含めて

実際はプラス
5編でしたっけ
原稿紙50枚くらい
足してるんで
ボリュームアップで
ところはあるんですけれども

また面白い5編が
加わっているんで

本当にそうなんです
初回を知らなかった方もたくさん
いらっしゃって
新たな読者
知ったという方々が
これでこの本に出会ってくださっているというのは
結構多いのかなという

この12年間の
新しい万城目ファンもすごい喜んでくださって

ちょうど昨日ですね
嬉しい読者はがきが
一つ来ていたので
ラジオ風にそのはがきを
唐突ですが
司会の仕方がわからなくて

ラジオ風とか言わなくてよかったのに
と思っています

ご紹介させていただいてよろしいでしょうか
ご職業という
はがきの欄に
おばあちゃんと書いてくださっている
素敵な方からの
はがきなんですが
ご感想のところに
あなたの知らない
ひょうたんの世界が気に入った
読んだ後近所の
散歩に出たら
近くに
全日本愛瓢会
滋賀愛瓢会の看板が
上がった家を
見つけてしまった
初めて気がついた
この偶然に
鴨川ホルモー以来の
万城目愛がますます強くなった
より一層のご活躍を
祈っています
いろいろな面から
うれしいご感想ですよね
愛瓢会というのはですね
本を読んでいただく
とわかるんですけれども

ひょうたんに打ち込んだ一編があって
これすごいインパクトあるみたいで
やっぱね
いまだにひょうたん育てられてるんですか
みたいなことはよくサイン会とかで
聞かれますよ
育ててません
という会話が終わるんですけど
大変なんです本当に大変で
心血を注がへんと
成果物って言うんですかね
ちゃんとひょうたんならないので
すごい頑張らないといけないので
結構あれは
一年目やからこそ頑張れたところがあって
なかなかちょっと続けられない
ものはありますかね

当時
13年前の時点で
我々も万城目さんからひょうたんの苗を
いただきまして
育てまして
一応いくつか
収穫しまして

かわいらしい

それを乾かして
お人形にまでしたものが
今手元にあるんですけど

千なりびょうたんですかね
大きさ的に

今回はひょうたん
シリーズに近い
新作として加わったものの中に
まりものを
まつわる
これまた傑作が

去年
『鴨川ホルモー』が舞台に
ヨーロッパ企画の
上田誠さんが
手がけてくれた
『鴨川ホルモーワンスモア』に出てらした
八木莉可子さんという
早良京役の
やってくれあった
女優さんが
京都に旅行行った時に
『ザ・万字固め』を
買ってくださって
この前お会いしたら
まりもののやつが
めっちゃ面白かったですと
言ってくれて
嬉しかったですね

このまりもは
入れるかどうかというのを
一瞬
万城目さんから
いただいて
どっちでもいいよと

最終的に
全体の流れを見て
決めようという中で
滑り込みである種入った一本

それが初めて読んだ八木さんが
一番最初に
まりもよかったですって
言ってくれたのでちょっと嬉しかったです
ジャッジが正しかったんだな
っていう

最初
万城目さんから
伺った時は
ちょっとやや毛色の違うエッセイ
だから
合わんかったら入れんでもいいかもしれんし
って感じでおっしゃってて

どういうエッセイかってね
ちょっと簡単に紹介しますと
えーと
北海道の定番お土産で
まりもの
瓶の中に小指の先ぐらいの
ちっちゃいね緑のまりもが
3つ
瓶があってその中水で
満たされててそこの下に
砂利敷かれてまして
そこにまりもがチョンチョンチョンって
入ってて
定番のお土産があるんですが
それを買って帰りまして
そしたらその箱の中に
あの説明書きが
ありましてその2週間1回ぐらい
まりもの発見

水を替えてくださいと
それで直接
日光が当たらないところに
置いてもらったらちょっとずつ
大きくなりますよという
あったんで
最初ちょっと真面目に水替えてたりしたんですよ
テレビの上に置いてたら
いつかいなくなったんですよね
瓶ごと
どっかいったなって何か適当に思ってましたら
半年後ぐらいに
風呂場の洗面台の下の
ところちょっと
ゴソゴソと物探してたら
めっちゃ奥から瓶出てきました
あれこれ何やろ
見覚えあると思ったらまりもやったわけですよ
それで
言ったら超暗闇ですよね
光合成もできない
だから植物は
およそ全ての植物は枯れるであろう
死の環境から
取り出されたにも関わらず
めっちゃ緑で
ピンピンして
元気ー!みたいな感じの
まりもが3つ
何事もなかったかのように
瓶の底に沈んでいて
その時
人間どう思うかというと
これ本物かなって
そっから
このまりもが
本物なのかそれとも
ひょっとしたら化学繊維を
固めただけのフェイクなのか
っていうのを調べる
っていう
その一編です
エッセイに対する考え方

非常に科学的一編であるのですけど

それがね
こっからの展開がたまらん
面白さなんで
ぜひ読んでいただきたい

普通そういう紹介のあるでしょ
この前NHKでラジオ出た時
この一編の
説明させられた後
最後で
まりもは本物だったんでしょうか
って聞かれて
びっくりしましたよね
そこは
そこを読んでやろって
最後で聞かれて
真面目な顔で
それでまりもは
本物だったんでしょうかって聞かれて
僕もちょっと
かぶせ気味で
そこはちょっと読んでもらいたい
でいいですかみたいな
あのアナウンサーは面白かったな

自然に全部
エッセイを喋るみたいな感じ

全編 買わんでいいやん
真面目なんだが
なんだかって
NHKらしい感じでしたよね

面白かったです

エッセイ買っていただいてって言ってたら
気づいたみたいに
そうですよねみたいな
そんなに気になったんですかね
あの方読んでらしたもんね

放送しようとしたんですかね

面白かったです
NHKのラジオにね
本の紹介で
呼んでもらった時の先月の話なんですけど

万城目さんにとって
エッセイっていうのはどういうものですか

なんでそんなしょうがない
なんでそんなクソ質問を
いきなりできるんですか
そうやな

面白い

いや本当ね
本当僕はね
こんなインタビューを
オファーいただくじゃないですか
本当に60分喋りましたと
喋った後本当に最後
本当に邪気のない顔で
万城目さんにとって小説を書くとは
どういうことなんでしょうか
っていうような
プロフェッショナルのような
締め方をしたがる人いるんですよ
それを一言で言えんから
今まで55分喋ってたんやん
とは言わず
その時考えますけど
そうですねエッセイね
エッセイは小説と
ほぼ同じ
気持ちで取り組みますよ
エッセイだからちょっと
小説をメインディッシュとすると
エッセイちょっとおやつとか
そういう感じではないですよね
お互い主食
フランス料理にはならないですよ
うどんやけどうどんかって
おだしあったりめっちゃおいしいうどん
そういう感じじゃないですか
そういう感じで
軽くは扱わず
3年かけて長編小説書くみたいな
風にはなりませんからエッセイはさすがに
だいたい執筆しても
長くても3日ぐらいでは
書き終えますけど
密度的には変わらない
そういう姿勢では書いておりますね

挟み込みに
先ほどもちょっと名前が
ヨーロッパ企画の上田さんが
解説と言いますか
寄せていただいてるんですけど

万城目文学の凄さについて
文体について

エッセイであっても
伏線と言いますか構成が
がっつりしてるっていうのはすごい
万城目さんのエッセイの
一つのポイントというか
特徴だなと思います

そうなんですこれね
今回の『新版
ザ・万字固め』の
万筆舎の取り組み

中に挟み込まれている
ミシマ社通信の中に上田誠さんが
書き下ろしで今回
「万城目文学の
恐ろしさ」について
書いてくださってます
これも面白いのでぜひ
読んでいただきたいですね

今気づいたんですけど
ミシマさんがぞんざいな
口ぶりで喋っているのは
パワハラ
作家なのかと
そういう感じでいつも行くやつなのか
って思われてしまうんじゃなくて
今ハタと気づいたんですけど
関係性を一切
話してないじゃないですか

そうですね
まあまあ大丈夫なんです
ミシマ社ラジオは
一つそういう媒体になってきています

パワハラが許されんの

基本
メインパーソナリティが僕に
皆さん全方位突っ込む
みたいな感じに
だいたい皆さん自然になられるんで
多分そういう
媒体になっている

ミシマさん全然違うんですよ
僕が言いたいのは
僕とミシマさんは実は同い年で
その大学ね
京都大学の時も
面識はなかったですけど
ずっと同じその期間
大学にいて
エッセイを書く前から
結構知り合いで
お食事とかよくする
エッセイ書きましたと
別に書いてない時とかも
京都行った時とかにご飯食べるとか
そういうことを今
ミシマさん言うのかなと

私も思いました

関係性の話をしようって
僕が振ったじゃないですか
なんでパワハラ上等みたいな
そうじゃないんですよ
僕が言いたいのは

そうですそうです

結局全部説明させられた
させられたわ
思って
そういう感じで
そうなんです

そうなんです
万城目さんの活動で
今日どうしても聞きたいのが
万城目さん出版社もやってるんですよね
はい
万筆舎

万筆舎です
2年前ですけどね

立ち上げる前から
ちょっとお話
伺ってたり
食事させてもらう時とか

結構コロナの時とかやったね

そうでしたね

駅地下の居酒屋さんで
お話を教えて
どうしたらいいんですかねとか
お知恵を拝借して
そう

1冊目が『みをつくし
戦隊メトレンジャー 完全版』

普通「みをつくし戦隊」で切りません


「みをつくし
「戦隊メトレンジャー」って
普通言わなくないですか
いやいいですすいません

並びよくね

こういうことね
僕よくあるんですよね
これ万城目さんの
単著に当たるわけです

1冊目万筆舎第1弾ですね

ちなみに「みをつくし戦隊メトレンジャー」

いやだからあってます
あってます大丈夫大丈夫
でも今怪しかったな

に至るまでの
エッセイ集も
『新版ザ・万字固め』の中に入っているので
これ合わせて読むと
さらに小説の方もエッセイの方も
面白いので
ぜひと思います
2弾が
森見登美彦さん上田誠さん
そして万城目学さんの
3著者による『V3』

これ去年発行されまして

中身はどちらも
最高に面白いんですが
売り方が
違うのも僕ら出版社からしたら
たまらんというか
そんな思いつかはった
って思うです
この『みをつくし戦隊
メトレンジャー』は

こっちは大阪 まあ『メトレンジャー』でいいです

『メトレンジャー』はね
これは書店売りもされてらっしゃるわけですもんね

最初は
文学フリマまで
本作って
売るまではどういうことなのか
本当経験したくて
500部ぐらい
大阪と東京で
やりますので
そこで売れたらいいなという感じで
でも手抜かんで
作ってみたらどうなるかというのを
やってみたくて
やり始めたら
結構在庫を被って
しまったというところもあって
その文フリが終わってからも
在庫が
1000冊ぐらい
残っちゃって
どうさばっかというので
今度は最初予定しなかった
書店開拓と
営業というところまでやることに
それも面白そうだし
やってみようと言って
これでやり始めまして
今は大阪の
大阪メトロの
御堂筋線とか
谷町線とか
そういう戦隊ヒーローと
実際にある地下鉄
それぞれのカラーが
決まっている車体のカラーがあるので
それを重ねた
メトレンジャーという戦隊ヒーロー物の
話なんで
大阪の本屋さんだけで
展開すると面白いだろうと思い
大阪の本屋さんを
一個一個回って
置いてくれませんかみたいなことを
やりまして
本当に書店営業の人たちって
こんなに大変なことを
いつもやってるんだなって思いますね
これ作ると
出版社の人たちに優しくなります
こんな大変なことを
されてるんだっていう
言わないでしょ
こっちも別に書いてる時に苦労言わへんし
作る人も
作ってる時に苦労言わない
追体験すると
大変やなってのが
わかります
なんでね優しくなります一瞬ですけど

出版社の仕事
だからこの一冊で
ほぼ全部されましたもんね

だいぶ
1,2割の大きさ
本来が
出版社が100とすると
5,6くらいの感じの規模感でありますが

規模感は置いといても
工程としては
『V3』入れると
依頼から
原稿をもらいいただき
そしてそれを
編集的に読んで感想を送り

『V3』は森見さんと
上田さんがいるんで
誘うところから

されたわけですもんね
依頼から
そして校正も

やって
自分で
作ると言っても
自分で絵描いたり
表紙のデザインやったりとかは
違うんですよそこまでやろうというわけ
じゃなくて

出版社もそこは同じ

プロの人に依頼するんだけど
その人選は自分の責任で
やるっていう
そういう感じですよ
で
『V3』は
1作目は本屋さんで売って
次のやつは
ネットだけで
売ったらどうなるかっていう

個人売りってことですね

そうですね
ネットで
売ったらどのくらいになるのか
比較したくて
で
今
『V3』が
発売されてだいたい
5ヶ月
4ヶ月
ちょうど同じくらいですね
『メトレンジャー』と
3500冊ずつ
みたいな
売り上げが
ですね

すごい
個人出版でそんな聞いたこともない

そんなことないです
でもね
徐々に分かってきたんですけど
ネットの
初速がすごいですね
やっぱ
Xとかで出ますよって言って
バーンってやったらみんな
周知されますので
でも波が落ち着いたら
全く
動かなくなりますね
そうですか
BOOTHっていうサイトで
売ってるんですけれども
つまりフラフラって
ネットを見ながら
BOOTHの
販売サイトに行く人っていうのは存在しないんですよ
BOOTHの表サイト
最初のトップ画面で
紹介されてるわけでもないですし
ここに
『V3』っていうのがBOOTHで売ってるって
出版業界の現状

分かってる人だけが訪問し
そこで買うかどうか
本屋さんっていうのは別に
その本があるかどうかは
知らない人が入って
目について
あってなるでしょ
遭遇機会というのが
ネットの場合は全くなくて
だからその今
止まってしまうと
全く動かなくなるんで
森見さんと上田さんと
宣伝
1週間に1回か2回やるから
それを
リポストしてくれと
それやるとやっぱ
20冊くらいパッと動くんですよ
でも延々それをやり続けるから
やらへんと
全く動かないです
どっちがええんか

そう思うとやっぱ本屋さんの
力ってやっぱすごいですね

置いてるだけで

『メトレンジャー』を置かれてる
本屋さんが
万城目さんが直接行かれてるってことも
あって
『メトレンジャー』だけじゃなくて万城目さんを
推すコーナーみたいなのが
それに伴って西日本書店さんとか
行った時も
固定で入ってるんで
そういう広がりっていうのも
なんかあるなって思いますよね

本当に
万筆舎の本が置いてあるところ
この『ザ・万字固め』も
めっちゃ売れてます

そうなんですか

どんどん追加いただいて

3冊目はもし作るとしたらどうしようかな
ネットだけでやるっていうのは
最初はいいんですけど
最後は
本屋さんに
移すとか
そういうふうな
組み合わせへんことには
とは思いますね
なるほど
そんな気はしますね
その人の
例えばXとかを
宣伝ばっかりにしたら
いいんでしょうけど
それでも鬱陶しいじゃないですか
でもどんだけ宣伝やってるつもりでも
その時初めて見た人っていうのは
絶対存在するんですよ
全然知らんかったわ
そんなあるんやって人も
一方でいるんですね
ずっと見てる人からするとまた宣伝してるようになるんですけど
そこはね
そういうのは上田誠さんが教えてくれるんです
一回目は
その
表紙でドーンってやる
著者はこんなんやで
その後中身を
バラで紹介していくと
2ターン目ができるっていう
なるほど
今2ターン目やってる
上田さんの言う通りに
すごい
ちゃんと効果があるんです
動かへんやろうなと思ってたんですけど
ちゃんと中身の紹介をすると
またね
表紙の時だけではない
こうやると売れるんです
上田さんはそれで
ヨーロッパ企画のDVDとか
そういうのの
販売をね
宣伝してるから
こうやると売れますよっていうノウハウを
持ってて
それを実践してて

すごいな

完全に見習わなきゃいけないやつですね
ミシマ社
ノー戦略ですよ

作家お二人に
教えていただいてる

いわゆる小商いですけど

今第3弾で
お話もありましたが予定が終わり
なんですか

プラン立てて動いてはいるんですけど
今思うと
森見さんと上田さんは
極めて初級でしたね

そうですか

世間的にはビッグネームやけど
忘年会に
たまたまいたおっさん2人
やらへんって言ったら
いいですけど
ぼんやりしたまま
完成品になったんですけど
こんな簡単に物事するのは
二度とないと
思います
今ちょっといろいろやってるんですけど
普通の状況にぶつかり
『V3』が簡単すぎて
改めて分かった
森見さんと上田さんが
あまりにも緩かった

一般的には
すごいハードルの高い
超人気の

見えるけど実際は一番緩かった
コミュニケーション取りやすい人や
お二人やったから
話聞いてくれるんですけど
話聞いてくれるところまで
持っていくのも難しい
確かに
真の編集者としての
難しさに
ぶつかっております
なかなか
難しい校正が
宣伝戦略と効果

森見さん今何を目指したはんだろうと
リスナーみんな思ってると思うんですが

より良い3冊目を作るために
知恵絞っております

万筆者は続けていくと

どうなんですか
別に続けなあかん
義務も何もないんですけど
もうちょっとぐらいは
4冊ぐらいはやろうかな
大阪の本屋さん頼んで
置いてもらってるんで
そこで1冊だけ
っていうのはもったいないので
2、3冊ぐらいは
行きたいなとは
思っておるんですけれども

万城目さんも結構
やって良かったなって感じですか
万筆舎は
やって楽しかったなって

良かったですよ
純粋に利益が
すごいです
一言目に言うことじゃない
一言目に言うことじゃない
もうちょっと文学的な環境
言うべき
文学的なんでしょうけど
これに関しても完全に
経営側の
気持ちで
やっておりますので
良くないですね

万城目さんそういうのも
知ることが楽しいんでしょうね

そういうことですかね
経験したいというのは
別に赤字でもいいんですよ
ちゃんと作ってこんなことできるんやって
分かった
良い感じになってしまったので
たまたま上手くいって
それともね
ここで『ザ・万字固め』も
読んでくださった方は
僕が株で大損した
話が結構真ん中
どんどん
すぐそこに穴は
大きな穴は空いてるんだと
思いますよ
簡単にそこには行くんだと
思いますね
こうやって本作ってお金かかりますから
調子乗って
異様に
豪華な写真集とか
もうすぐそこに地獄は待ってるわけですよ
凝ってね
凝ってやりだしたら

確かに株もやり始め
儲かると言いますもんね

そうそうそうそう
そうなんです
今はこれ本当にビギナーズラック
完全にビギナーズラックです
みんなもちょっと
万城目さんこんなんやってんや
おもろそうって思ってくれますけど
やっぱそれ思わなくなる
そういうことやってらっしゃる方や
っていう風になるので
そっかそっか
そっからどうやってやるか
これはまた経験でいいんですけど

万筆舎もたまらんっすね

そう思うとミシマ社立派や思いますよ
もう何年ですっけ

今ね19年目
今年の秋から
20年目に入ります

そっか一緒や
私と
ほぼ一緒

多分数ヶ月違いみたいな感じ

同期がAKBってやつですね

そうなんですか
それは
わかってなかったです
話出ましたけど
万城目さんも
作家デビュー20周年が来年からですか

来年でございますね
頑張ろうと思います

それもどんなんが待ってるのやら
僕らも楽しみにしています

頑張ります

万城目さんの方がちょっと先で
僕ら数ヶ月後で
20周年になるかな

今年ですか

今年の秋から20年目に入ります
20周年って歌うのは
来年の秋です
丸20周年になるのは来年の10月です

ちょっとよくわからなかったけど
難しいですよね

数えが難しいです
満で言ったら来年になるんですけど
数えで言ったら
今年の秋ですね

ミシマ社の20周年の
20周年の抱負

20年目に向けての
抱負は

まだ決まってないです

ミシマさんにとって
出版とは何か
どうする
こんなに語ってたやん
ミシマさんにとって
出版とは

ここからしっかり練っていきたい

最初25分と言ってましたが
たくさんいろいろお話していただいて
本当にありがとうございます

ありがとうございました

もしまだ
『新版ザ・万字固め』
読んでない方いらっしゃれば
ぜひお手に取ってみていただけたらと

よろしくお願いいたします

万筆舎の第3弾も楽しみに
待ちたいと思います
今日はありがとうございました

どうもありがとうございました