2025-10-06 08:54

#21飛行機教室

各務野科学ラボの教室の一つとして飛行機教室を担当し小学生に対して高校生とともに活動してきました。今回も新たな気づきがありました!

サマリー

岐阜県の鏡原市で開催されている飛行機教室には、小学生と中学生が参加しており、飛行機の重心位置を学んでいます。参加者たちは試行錯誤を楽しみながら、自分で遊びを創り出す大切さを体験しています。

飛行機教室の開催
こんにちは。岐阜県の工業高校で教員をしている、すみです。
この番組、未来をつなぐものづくりでは、日本の製造業を支える企業の技術や、
そこで働く人たちの思い、そして工業高校の教育現場を紹介していきます。
今回は、鏡原市で開催された飛行機教室のお話をしたいと思います。
この飛行機教室は、鏡原市教育委員会が小学生や中学生に向けて開いている
鏡の科学ラボの一つとして行われたもので、私は講師として参加させていただきました。
実はこの行事、会場を変えながらも何年も続いている取り組みで、
すでに例年のイベントという位置づけになってきています。
私自身も毎年楽しみにしていて、小学生と一緒に飛行機を作ったり、
飛ばしたりする時間を大切にしています。
今回は小学生13名と中学生1名、合計14名とその保護者の方が参加してくださいました。
例年だと10名に行かないかぐらいなんですけどね。
想像以上に多くの方が集まってくださり、とても賑やかな雰囲気での教室となりました。
私が中心となって進めていくんですけども、今回だけではなく、
毎回アシスタントとして高校生も連れていきます。
今回は4名の高校生が参加してくれました。
彼ら彼女たちはやってみたいと志願してくれた生徒たちです。
私はこの飛行機教室を小学生たちだけでなく、
高校生にとっても成長の場にしたいと思っています。
例えば、お兄さんお姉さんとして小学生とどう関わればいいのか、
みんなに分かりやすく自分の思いを伝えるにはどうしたらいいのか、
運営側の大人や保護者とどのように接すればいいのか、
こういったことは普段の授業ではなかなか身につきません。
実際にその場に立ち、人と関わる中で少しずつ経験を積んで
アイスブレイクとクイズ
学んでいってほしいなというふうに思っています。
ありがたいことに、去年参加してくれた高校生のうち1名が、
今年もぜひお願いしますと再び参加してくれました。
そして今年参加した4名全員が終わった後に、
またこういった機会があったらぜひ参加したい、すごく楽しかったですと
感想を話してくれました。
私はそれを聞いて彼らが少し大人に近づけたんじゃないかなと
とても嬉しく思いました。
さあ飛行機教室を始めようという前にやはりですね、
すんなり始めるわけにはいかないんですよね。
小学生はちょっと緊張しています。
始めてみた私、もしくは高校生お前に何やるんだろうなと緊張気味ですね。
こんなに静かに毎日授業を受けてるんですかって聞いたら
ちょっとニコッとしてましたけども。
まあこんなスタートではなかなかいっさときれませんので
アイスブレイクをして心を研ぎほぐしてスタートしたいなと思いましたので
私は3択のクイズを出しました。
問題を出して、さあ正解はどれでしょうって出したんですけども
実は正解は3つとも正解でしたっていうことなんでしたよね。
私はへー全部正解なんだって小学生が
なるかなって思ったら全く違った反応だったんですよね。
小学生たちに怒られちゃったんですよ。
小学生たちは絶対に正解を当ててやると真剣そのものだったんですね。
だからこそ全部正解ですと答えを言った瞬間
そんなクイズはない。騙されたと激怒するんですよね。
会場は保護者も含めて大笑いに包まれましたけども
私自身が逆に凍りついてしまって
アイスブレイクどころか自分が凍り付けになったなと思ってしまいました。
小学生だと本当にどストレートにこう物を伝えてくるんで勉強になりますよね。
振り返ってみると子どもたちの一生懸命さに対して
私の配慮が足らなかったのかもしれません。
大人はちょっとした冗談と思っていても
小学生は本気で考えて答えを出そうとしている。
その真剣さをもっと大事に受け止めなきゃいけなかったなと反省しました。
もしかしたらこういう一生懸命さを
大人が遊びとして軽く扱ってしまったことって
あるんじゃないかなって振り返るんですよね。
そういったことが積み重ねて高校生になる大人になっていったら
なんかこう冷めたような大人になっていっちゃうんじゃないかなっていう
そういったことを気づかせてくれるような出来事でもありました。
飛行機製作の実践
さあここから本題です。
この飛行機教室の内容について少し話したいと思います。
今回の教室で扱ったテーマの一つが
飛行機の重心の位置です。
事前に高校で準備した模型飛行機と主翼といって
一番大きな翼のこと主翼って言うんですけども
主翼を使ってクリップで重りを付け替えながら
どこに重心を置けば一番よく飛ぶのかを探してもらいました。
その後は実際に飛ばしてさらに真っ直ぐ飛ぶということがわかったら
エレベーターといって飛行機の機首、飛行機の先端が
上向いたり下向いたりコントロールするための
舵取りをする部分ですけども
それを取り付けて宙返りができることも体験してもらいました。
最後にはオリジナルの翼を考え
思い思いの形で飛ばして遊びました。
子どもたちはどうしたらもっと飛ぶんだろうと
夢中で試行錯誤していました。
その姿を本当に微笑ましく
試行錯誤すること自体を楽しんでいるように見えました。
この姿が私が見たかった今回の姿の一つです。
今、高校生だけじゃなしに小中学生も
スマホでゲームばっかりやっているということをよく聞きますけども
スマホのゲームというのは大人が子どもを絶対に
飽きさせないために作ったものですから
子どもたちは何の工夫もしなくても
遊び続けることができるんですよね。
ただそれは遊ばれているということなんですよ。ある意味。
自分で遊ぶということは試行錯誤したり
もっとこうしたら面白くなるんじゃないかということを
自分で考えて試しながらやったりとか
そういった姿というのがですね
本当の遊びじゃないかなと私は思っていますので
いい姿が今日も見れたなぁと思いました。
知識としては重心が飛行機にとって
どれほど大事かを知ってほしいなと思っていたんです。
そしてそれがより深い理解へとつながっていきます。
例えば乗客が
まんべんなく座ることが飛行機は大事なんですよ
ということであったり
燃料は翼に入っている理由は何でしょう
ことであったり
こういった話題にも広げることができます。
子どもたちもなるほどと目を輝かしていました。
保護者の方々からは
家でもやらせたいんですがどんな材料を買えばいいですかと
聞かれることもありました。
また子どもたちからはもっと翼を作って試したいと
熱心な声もあり
ものづくりの楽しさがしっかり伝わったと感じました。
こうした体験は単なる遊びを超えて
自分で楽しさを作るということに気づかせてくれますよね。
今日の飛行機教室は子どもたち自身が
楽しさを生み出した体験だったというふうに思います。
冒頭のクイズの話にもありましたが
小学生は本気です。
一生懸命考えますぐに取り組みます。
そんな姿から私たち大人や高校生も学ぶことがたくさんありました。
今回の飛行機教室は
子どもたちに飛行機の魅力を伝えるだけでなく
私自身や高校生にとっても
人に伝える難しさと楽しさを教えてくれる場になりました。
これからも子どもたちの真剣さを大切にしながら
ものづくりの楽しさを広げていきたいと思います。
さて今回の飛行機教室のエピソードはどうでしたでしょうか。
次回は近隣の中小企業で
加藤鉄工バーナーという会社があるんですけれども
たくさんココモギ富豪魚のOBが行っています。
そして私の野球部時代の教え子も行っているんですけれども
この会社は自社製品を販売しているんですよね。
中小企業って大手企業の部品づくりをしているというイメージが
強いかもしれませんけれども
なんとここは自社製品を作っているんです。
その大変さやまたメリットなども
いろんな話を伺ってきて
皆さんにお伝えできたらなというふうに思っております。
ぜひお楽しみに。
ではまた来週。
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