現実をある状態にさせる方法
ここまでで、潜在意識にある状態と現実世界のない状態のギャップを利用して、現実世界のない状態をある状態にする流れについて解説してきました。
ただ、さっきの説明では、肝心の現実世界のないから、あるにするための具体的なアクションは解説しておりません。
ロジックがわかったとしても、今日から具体的に何をすればいいのかがわからないと困ってしまいますよね。
ですので、次からは現実世界のないから、あるに変える方法を解説していきます。
これも順を追って説明していきますが、まずは脳の構造から解説していきます。
ただ、脳の構造といっても難しい話はしないので安心してください。
まず皆さんに質問ですが、心地よい場所という言葉をご存知でしょうか。
これは引き寄せや潜在意識について学んだことがあるという人ならご存知かもしれませんし、私の他の動画を見ている人ならすでに知っているという方もいるかもしれません。
心地よい場所とは、その人にとっての居心地の良さを感じる行動や環境状態の範囲を指します。
そしてこの心地よい場所の内側では、人は安心感を持つことができて、ストレスや不安が少なくリラックスしている状態となります。
具体的に言うなら、自分がいつもいる部屋とか、いつも行く近所のカフェとか、毎日取り組む仕事のルーティンなんかがそうです。
それで、この心地よい場所というのは、場所だけではなく他にも日常生活で常に働く概念でもあります。
例えば、毎日顔を合わせる友人たちとか、慣れた趣味の活動とかにも、その人にとっての心地よい場所があって、いつものメンバーであったり、以前と同じ活動をしている時には私たちはストレスや不安はありません。
だから私たちは、こうしたストレスを回避して、心地よい場所であるいつもと変わらない日常に泊まりたいと思っているんです。
なぜかというと、人間はできるだけ長く生き残るようにプログラムされていて、脳みそからできる限り危険を回避するように指令が出されているからです。
だからこそ、これは理屈とかではなくて、私たちは危険を回避して現状を維持しようとするようになっているわけなんです。
そしてこの心地よい場所は、私たちが長く生き残るためには役に立ちますが、その一方で、叶えたい願望に対しては、実は相性がかなり悪いんです。
なぜなら、ストレスもなく不安がない状態というのは、新しいことに挑戦したり、成長する機会がなくなるということでもあるからです。
当然ですが、あなたが叶えたい夢とか大きな願望というのは、あなたの心地よい場所の外にあり、いつもの日常の外側にあります。
つまりあなたは心地よい場所を出て、いつもの日常の外に出ないと、願望を実現できないということなんです。
だからこそ、私たちは心地よい場所を出ようとするべきなんですが、人間の脳みそは必死に心地よい場所の内側のいつもの日常に戻ろうとする習性があるんです。
だから心地よい場所の外側に出るのは相当に難しいんです。
これは一つ例を出すと、新年の抱負として新しいスキルを習得しようとか、ずっとやりたかった楽器に挑戦してみようとかのように、新しい目標を立ててみたとしても、最初は頑張ることができても、次第にその頑張りは衰えていくってことがかなり多いかと思います。
私も過去にそういう経験があります。
例えば、体調を崩してしまったり、仕事や家事の忙しさで時間が取れなくなったりと、いろんな要因が重なって、最終的にはその目標を諦めてしまって、以前のような生活スタイルに戻っているような感じです。
こうした目標達成ができなかったという話はよくある話だと思いますが、ただこれは人の意志が弱いとか行動力がないとかではありません。
脳の仕組みでそうなっているんですから、これはもうある意味しょうがないことなんです。
それだけ人間が心地よい場所の内側に戻ろうとする力というのは強いということです。
つまり私たちの脳はいつでも普段の慣れ親しんだ状態に戻ろうとするので、何かにチャレンジしようとしても、願望を引き寄せようと頑張っても、現状が全然変わらないということが起きてしまうんです。
ただここで気になるのは、この心地よい場所から抜け出すためには何か方法はないのかという点だと思います。
実は心地よい場所から抜け出す方法はいくつか存在します。今回はその中でも現実的な方法を3つご紹介していきます。
それぞれ違う方法で心地よい場所に対抗することができるので、順番に解説していきますね。
まず一つ目、強烈な体験や環境を作る。一つ目の心地よい場所から抜け出す方法は、強烈な体験や環境を作ることです。
これはインパクトのある経験をすることで、無理やり心地よい場所の外に出るということです。
これはかなり強烈なやり方なんですが、結構辛い方法なのであまりお勧めはできません。
ただ現実には確実に変化が起きるものですので、今回はあえてピックアップさせていただきました。
それで、この強烈な体験や環境を作って、無理やり心地よい場所の外に出ていくというのは、具体的な例を出して解説すると、どうしても達成したい目標ができたという人がイメージしやすいと思います。
例えば来月までに資格試験に合格しなければ、今の仕事を失ってしまうという状況になったとします。
当然その人からすると、かなりプレッシャーのかかる経験となるでしょう。
こうしたメンタルが崩壊するほどの強烈な体験によって、心地よい場所から無理やり出ていることになります。
つまり仕事を失うという危機感によって、結果的に今までの日常からは遠ざかり、心地よい場所から勝手に出ていってしまっているわけです。
そしてこの時には心地よい場所から出ている状況のため、現状に戻ろうとする強烈な力が働くことになります。
つまり今まで通りの生活に戻りたいと思うので、何とかして資格試験に合格する方法を必死で探すように努力したりするわけです。
実際にこんな感じで危機的な状況を乗り越えるために、自分の力で本当に目標を達成して状況を好転させていったという人もよくいます。
急に状況が変わったことで、いつもの安定した日常という心地よい場所に戻るために強烈な力が働いたわけです。
他にも急に部署が変わったり、責任のある役割を任されたりすると、自分でもいいとせずに自然と心地よい場所を出ることができます。
この方法は結構辛いのであまりお勧めはできないんですが、実際現実を大きく変えるには良い方法でもあります。
私自身も過去には大きなプロジェクトを任された時があるんですが、その際には何としてでも成功させないとチームに迷惑がかかるという状況になったことで、心地よい場所を出るしかなくて、結果として恐ろしいほどに行動力が上がったという経験があります。
ですので変化が起きるのは保証できます。
2つ目。小さな成功体験を積む。
続いて2つ目の心地よい場所から抜け出す方法は、小さな成功体験を積むということです。
これはかなり現実的な方法で、今よりも少し先にある目標を達成することです。
本当に小さな成功体験なんかで心地よい場所から出ることができるの?そう思うかもしれませんが、心地よい場所の力というのは何もでかいことをやる時だけに発動するものではありません。
例えばいつもの通勤ルートだったり、いつも選ぶランチのメニュー、いつも見るテレビ番組とか、私たちはあらゆるところに心地よい場所を形成して、そのルーティンを守ろうとします。
そしてあらゆる行動がすべて心地よい場所の中で完結していては、やっぱりさらに大きな挑戦をしていくときに行動することは当然できません。
ですのでほんの少しでもかまいませんので、いつもとは違う行動をとってみてください。
例えばいつもと違う道で散歩してみるとか、普段読まないジャンルの本を読んでみるとか、いつもは話さない人に話しかけてみるとか、そのレベルのことでかまいません。
特に一番おすすめなのは趣味で心地よい場所を出てみることです。
自分の好きなものとか趣味の範囲だったら少しだけいつもと違うことをしてみるのはやれそうな気がしませんか?
例えば料理が好きな人ならいつもは作らないレシピに挑戦してみるとか、音楽が好きな人なら今まで聞いたことのないジャンルの音楽を聞いてみるとか、自分が好きなことや趣味なんかでまずは少しアレンジを加えてみて心地よい場所を抜け出してみてください。
ただこれを聞いてこんな趣味レベルの話じゃ意味がないんじゃないの?そう思うかもしれませんが、実はそんなこともありません。
むしろ趣味のような自分の好きとか得意なことで心地よい場所から出られない人がもっと過酷なもの、例えば仕事とかで心地よい場所を飛び出してリスクが伴うような大きな決断をすることって本当にできると思うでしょうか?
やっぱり難しいですよね。だからこそ何事にも小さなことから積み重ねることが重要なんです。
昨日までの自分では選ばなかった選択を意識的にとってみると、不思議と今後の人生では大きな決断をすることもできるようになります。
ですので今日からまずは趣味の領域で心地よい場所から出てみましょう。
3つ目、現状の外側のゴールを設定する。
続いて3つ目の心地よい場所から抜け出す方法は、現状の外側のゴールを設定するということです。
これは2つ目の小さな成功体験を積むこととは真逆の考え方になります。
ただいきなり現状の外側のゴールを設定すると言われてもあまりピンとこないと思いますので、まずは現状の外側という言葉の意味について簡単に解説します。
これは例えば今の仕事に満足していない人を例に出したいと思います。
まずその人にとっての現状の内側のゴールというのは、例えば今の会社で部署移動をして少しでも興味のある仕事をするというゴールになります。
今の会社に留まりながら少しでも環境を変えるというのは素晴らしい目標なのは間違いありませんが、ただこれはあくまで現状の内側のゴールとなります。
なぜならこのゴールを達成するためには、例えば今までの仕事の経験を活かしながら社内移動の希望を出すといった今の自分の延長線上にある行動で達成できる可能性があるからです。
もちろん移動が必ず叶うとは限りませんが、今の自分の思考の範囲内で達成方法が想像できるということです。
こんな感じで今の思考でその達成方法が思いついてしまうようなゴールは、現状の内側のゴールという風になるんです。
ただ別に現状の内側のゴールが悪いというわけではないのでそこだけは注意してください。
その一方で現状の外側のゴールとは、例えば全く新しい業界で自分の本当のやりたいことを仕事にするというゴールになります。
今の仕事とは全く違う分野で、しかも自分の本当にやりたいことを仕事にするとなると、これは今までの思考や行動では達成することはおそらくできませんよね。
今の会社を辞めるという決断が必要になるかもしれませんし、新しいスキルを習得する必要があるかもしれません。
きっと現状の外側のゴールを達成するための具体的な方法というのは、すぐに思いつかないのが普通だと思います。
だから現状の外側のゴールを達成するためには、今までの思考では絶対にたどり着けないので、今までの生き方自体を変えていく必要があるわけなんです。
つまり、現状の外側のゴールを達成するためには、心地よい場所から出ていくしかないんです。
今の説明を聞くと、わりとシンプルな仕組みのような気がしますよね。
ただ、このやり方については、なかなか実行するのが難しいというのが正直なところです。
なぜなら、現状の外側のゴールを立てたとしても、そのゴール達成の難易度は高いので、途中でどうせ無理だろうと思って諦めてしまうのが普通だからです。
現状の外側の偉大なゴールなんて、そんなすぐに達成できるわけもないですし、簡単にできてしまったら苦労もしないですからね。
話が少し脱線しましたが、まとめますと、あなたの願望をまずは潜在意識にあるという状態にして、その願望を現実世界で実現するためには、この心地よい場所から抜け出す方法が必要であり、その具体的な方法としては、
1つ目、強烈な体験や環境を作ること。2つ目、小さな成功体験を積むこと。3つ目、現状の外側のゴールを設定すること。これらの3つの方法があります。
今回説明した潜在意識にある状態を作ることができて、その次の現実世界を変えるフェーズにおいては、この心地よい場所に抗う方法を意識した上で、ぜひ行動してみてください。