分かってきたので、ちょっとそれを踏まえて改めて第1回を撮ってみようということでやってますけど、
前回その藤野さんのこれまでこう個人的な活動でやってきたような美術史の話をダイジェスト版みたいな感じでね、
してもらおうっていうふうにして始めたんですけど、
まあなんか思った以上にやっぱり厚みがすごいっていうことがよくわかって、
よく考えてみたら当然だよなっていうことなんですけど、
その人類のほぼ歴史と同じスパンの話をしているので、
1回でまとめたらそりゃもうぎゅうぎゅうになるかなって。
そうですよね。
まあ考えてみたら当たり前ではありますね。
それだけやっぱりなんかよくわかってないということでもあるし、
それだけの厚みがあるジャンルなんだっていうことも意外となんかわかってないなって思ったりして、
そう考えてみたときに、そもそも現代で生きている自分の周りにあるアートっていうものについて把握ができてないから、
なんかその歴史の話を聞くのも面白いけど、
それよりも前にまず自分が今どこにいるのかみたいなことを話したほうが、
むしろその歴史の話とかも入ってきやすくなるなっていうのも思ったりして、
今日はそういう話を2人とできたらいいかなと。
なんかアートって聞いて、なんか最初にこう思い浮かぶものってね、
どんなのがあるんですかね?お2人はどうですか?油絵とか絵はアートですか?
そうですね、絵はアートっていうイメージがあって、
で、あとなんかそのあれですかね、これはすごい個人的なことなんですけど、
そもそもバックグラウンドとして工芸の専門の学校に入ったっていうのが、
自分の中ではそのアートっていうものをはっきりと認識するきっかけになったというか、
多分世間一般で工芸っていうのは結構アートと同じくくりに入れられるものだと思うんですけど、
実際やっぱやってみるとそのアートとは全く違う動機で動いている分野で、
でもその境目もないんですよね。だからそこがちょっとこうややこしいんだけど、
なんか境目はないけどでも明らかに違いもあって、
なんかその違いによってアートっていうものを逆に自分は認識できたというところがあるんですよね。
なんかそれまではその定義というかっていうのを考えたことがなかったけど、
工芸っていうなんか限りなくアートに見えるけど違うっていうジャンルを一つ掘り下げたことで、
アートじゃないものが自分の中ではなんとなくこうわかるようになってきたっていう。
でも逆にアートがじゃあどういうものなのかっていうのは業界の中には入ってないので、
具体的なところは全然わかっていないっていうような感じなんですよね。
ルキさんはどうですか?
私はそうですね、母親が絵を描いてたので、やっぱり絵画っていうのが一番自分のベースになってて、
アートのベースにもなってるんですけど、そのまま美大に入って、だからモテ屋さんとは逆というか、
その家畜の中にずっといて、だからわからないんですよね。
絵画から、絵から生まれたものみたいな認識があるかもしれないですね。
でも今アートって何なのかって言われると、なんかその逆にそのアートじゃないものを知らないから、
世間のこととかも知らへんから、他の人には説明できないっていう感じです。
なるほど、なるほど。これもわかりますね。
僕はあれなんですよね、今美術作家って言って作品を作って発表するっていうことをやってますけど、
小さい時の一番原初の体験って漫画なんですよね。漫画家になりたくて、僕最初。
あ、そうなんだ。初耳です。
で、なんか自由帳ってあったじゃないですか、真っ白な。あれをですね、本当に年間何百冊と書くような、
親は次々に自由帳を切らせたらこの子はちょっとおかしくなってしまうんじゃないかっていうような、発作的になんかね、書いてて。
キャラクターを最初書いてたんですけど、そのキャラクターがこの筋書きを持ってコマ割りを持って漫画の形を出し始めて、
それを人に友達とかね、家族に見せると喜んだもんだから、僕はもう漫画家になるぞと言って、
なんかその時の興味によってバトルモノを書いたりギャグ漫画を書いたり色々してたんですよ。
で、そんなことばっかりしてるもんだから勉強が全くできず、
で、そのまま僕は絵を描く、漫画家になるというか、そっちで行くんだという自覚のもとに書いていたら、
気づいたらそういうね、絵描く人ばっかりが行く環境があるよと、高校の美術家だったり、その後の美大であったりっていう環境があるよというのを知って、
もうそこからこう、そちらに向かうようになったら、気づいたらデッサンやらされてたんですよね。
そっかそっか。
だからちょっと僕もアートの入り口にぬるっと入って、デッサン、その美大に行くためにデッサンが必要ですよっていうので紙と鉛筆を渡されて、
漫画を楽しく書いてたのにいつの間にかワインの瓶とか人参とか一生懸命、でもそれも楽しかったんでね、書いてたんですけど。
そこから色々知識が入って、その絵画というジャンルに移行してったんですよね。
漫画の興味がそっちに移ったというか。
そうなので、僕もある種、ルキさんとちょっと似ていて、その身近というか自分が好んで足を踏み入れていた領域だったから、
その外からどう見えてるかっていうことはあんまり意識することがなかったのかもしれないですよね。
で、今日のお話の出発点にもなると思うんですけど、
自分がアートというジャンルに身を置いて、ふと世間からの見られ方というかを見た時に、
やっぱりそのアートに対するちょっとわからないというリアクションや、
なんかちょっと敷居が高いとか、自分たちには関係ないことっていうような、
そういう反応をされることが割とあって、せんびきされるというかね。
それがすごく寂しい気持ちになったのがあるんですよね。
でもなんかそれって自分たちがいる領域含め、アートと呼ばれるこの分野の現状を見渡してみると、
それはちょっと無理もない状態だとも思えて、
それは専門的な領域っていうことによる内輪の空気感であったり、
やっぱりパッと見てすぐに理解できるものばかりではなくて、
ちょっと事前の予備知識が必要だったりとかするものだったり、独特の体系がありますよね。
それよりはもっと親しみのある漫画とかアニメとかサブカルチャーの方に、
やっぱりお客さんが集まるのも本当は当たり前の話だと思うんですよね。
それだけじゃなくて、今アートって呼ばれてるものがあまりに多すぎて、
風景画とか人物画とか写真みたいに綺麗に描いた絵とか、あれもアートって呼ばれるし、
よくわかんない抽象画みたいなとかもアートって呼ばれるし、
立体で彫刻とかならまだしもビニールとかを使ってぐちゃぐちゃ貼り合わせて、
壁一面にそれが広がってる、これがアートですみたいな、これよくわかんないみたいな。
だから結局アートって何?みたいなところで、そこ以上を何か説明する、埋めてくれるコンテンツっていうのは少ないですよね。
そうですよね。だから自分の近いジャンルで言うと、やっぱり陶芸とかってすごいアートって言われるときもあるし、
クラフトフェアみたいなところで売られているものもあるし、
さらにいけば本当に百均とかでも同じような機能性の器っていう意味では売っていてとか、なんかその幅があって。
なのでね、そのアートっていうのがじゃあどこまでアートなのって言われると、結構そういう自分の知ってるジャンルの中でも曖昧なところはある。
なんかクラフトフェアがアート1って呼ばれてたりとか、
なんかすごいテレビアニメで技巧的なクオリティの高い作品に対して、もうアートじゃんみたいないう感想が出たりとか、
なんか使ってる方も定義曖昧だしね、難しいよね。
あとこう変わった人って、彼はアーティストだよねとか。
確かに。アーティストの定義もそうですね。
そう、あれって、なんかその、何でしょうね、あれも若干の感じ悪さを含むじゃないですか。