1. 国際政治学者・三牧聖子のCatch Up
  2. 日米首脳会談と米中首脳会談
日米首脳会談と米中首脳会談
2026-09-29 10:47

日米首脳会談と米中首脳会談

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授で国際政治学者の三牧聖子さんによるニュース解説です。日々の国際情勢を分かりやすくお伝えします。

※RKBラジオ『田畑竜介Grooooow Up』で毎週火曜日に放送したものです。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

三牧聖子さんが、日米首脳会談に続いて行われた米中首脳会談を解説する。日米会談では、台湾への武器売却などをめぐって、トランプ大統領が中国との取引を優先し、日本や台湾、東アジアの秩序を揺るがす合意をしないよう高市総理が釘を刺したとみられる。米中会談では、習近平主席が台湾独立反対を求め、トランプ大統領は第二次世界大戦中の米中協力を強調した。関税引き下げは2カ月間にとどまり、具体的成果は限定的だった一方、象徴的な演出が目立った。さらに、CNNなどへの取材制限に対するメディアのボイコットによって、報道の自由というアメリカの強みが示される機会をトランプ大統領自身が損なったと論じる。

日米首脳会談で台湾問題に釘を刺す
日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up。
毎週火曜日は国際政治学者の三牧聖子さんです。
三牧さん、おはようございます。
おはようございます。
先週はニューヨークで国連総会も開かれて、各国のトップがニューヨークに集まって首脳会談であったりとか、
あと国連でのですね、討論演説も行われたわけですけども、
まず高井つおり、トランプ大統領と米中首脳会談の前にお会いできましたね。
はい、やはりですね、様々なことが議論された。
今アメリカが制裁をかけて、さらに拡大すると言われている国際刑事裁判所、ICCに関しても、
日本は支持すると伝えたということもありました。
ただやはり最大の懸念はですね、その直後に米中首脳会談があるということで、
アメリカ側がですね、日本や、そして台湾、東アジアの国際秩序を考えないような
取引をしないということに関し、釘を刺すということが最大の目的だったと思いますね。
トランプ大統領ですね、これまでの発言を見ていると、
まず前回のですね、5月の米中首脳会談の後に、台湾への武器売却、
これは米中の取引の大きなカードになるという発言があったんですね。
ですのでトランプ大統領がディールしたい、取引したいからといって、
勝手に台湾への武器売却をやめないようにとか、
そうしたさまざまな打ち込みがあったとみられていますね。
米中首脳会談で強調された戦時中の協力
先に日米の首脳会談があって、その後行われた米中首脳会談ということになりましたけれども、
この会談は、米中の会談の方はミマキさんどう見ましたか?
まずこの日本、台湾、東アジアの国際秩序にとって極めて大事な台湾問題に関しては、
まず習近平主席も相当攻勢をかけてきたと。
トランプ大統領だったら歴代の大統領はしないような情報、
今取引をぶら下げればするかもしれないということで、
その武器売却の問題に加えて、
アメリカは歴代政府の立場、台湾について、
台湾の独立は支持しないという立場だったんですが、
それを一歩進めて、台湾の独立で反対すると言ってほしい。
習近平主席がアメリカに対してお願いをしたと。
それに対してトランプ大統領がどういうふうに答えたかは、
これは明らかになっていないんですが、
最終的に出てきた文章を見ると、
アメリカが台湾に関する立場を変えたとか、
台湾の武器売却をやめると言いました。
そういうことはないので、とりあえずはですね、
中国に押されて取引したいために、
アメリカと中国が同盟関係にあったみたいな話がありましたね。
あれちょっと僕は驚いたんですけど。
やはり日本にとってですね、
我々日米同盟、それと同じあらいという言葉をですね、
まずしかもトランプ大統領から、
今回の米日首脳会談では使ったんですね。
そしてですね、さらにトランプ大統領がまず歓迎式典で
私たちは第二次世界大戦中、米中は同盟国で
共に戦いましたよね、と。
歴史的に見ればですね、厳密に言えば、
当時の中国っていうのは小海石率いる中華民国ですので、
今の北京のですね、中華人民共和国、
その共産党政権ではなかったんですが、
アメリカ側がそういうことを誤解してですね、
米中、共に戦ったと。
それを受ける形で晩餐会の席で習近平氏が、
さらに日本軍国主義と戦いましたよね。
私たち歴史を見れば協力してきましたね。
なので将来協力しましょうというふうな言い方をして、
晩餐会の席ですので、アメリカはそう考えてないよとかですね。
そういうことを言うようなことが想定されている場でもなく、
その主張が普通に流れてしまったと。
高市総理の国連演説と予想外の対比
これはですね、やはり日本としては、
トランプ大統領としてはですね、
別に対日批判をするつもりはなかったと思うんですね。
でもやっぱりトランプ大統領は、
日本に批判的な意味を込められてしまうかもしれない。
日本や同盟国を動揺させてしまうかもしれない。
そういう考慮なしに、目の前のですね、
習近平氏を喜ばせるために、
簡単に極めてセンシティブな問題にも言及してしまう。
この問題ですね、トランプさんの取引主義とか、
利益を得るためなら何でも使う。
これはやはり日本にとって懸念の材料として残り続けますよね。
そうですね。高市総理としては、
こういうことはないように、
米中の首脳会談の前に、日米での首脳会談に漕ぎつけて、
釘刺したつもりなんでしょうけど、
ちょっとこれを推奨に期してしまったような感じもあるのかなと思うんですが。
おっしゃる通りです。
さらに高市長ですね、国連演説の場で、
旧敵国条項という国連継承に残っている条項について、
日本は戦後平和愛好国になって、国連にも加盟していると。
こうした、いつまでも第二次世界大戦中の敵となさして、
特別な、他の国にはないような規定、
これは削除する、私は削除すべきだと考えると、
バーンと打ち出したわけですね。
つまり高市長は日本として、
いつまでもある意味で第二次世界大戦中のことを言ってるんだ。
その後の日本の歩みを見てくださいと言った、
その翌日にトランプ大統領がわざわざ第二次世界大戦中、
日本軍国主義と習近平氏がですね、米中で戦いましたよね。
むしろ第二次世界大戦が大きくフォーカスされることになってしまって、
その点もですね、当然高市長としてはこんな展開、
予想されていなかったのかもしれませんが、
ちょっと残念なコントラストになってしまいましたよね。
米中合意の限定的成果と演出
中間選挙を控えているからっていうところもあるんでしょうけど、
米中の結びつきが強いような発言をすることによって、
トランプ大統領としては、アメリカ側は何か中国から引き出せたんですか?
おっしゃる通り、中間選挙前に習近平氏に会う最後の機会でしたので、
最初の習近平夫妻が飛行機について、飛行場について、
アメリカメラニア夫妻とともに直々に迎えに行く、
赤じゅうたん引いてというところから始まり、
非常に興奮ぶりが目立ったんですね。
もうやれることは何でもやる、好きな歌かけて、
米中関係を象徴するならワイン用意してと、何でもやったと。
ただ逆に言えばですね、そういうシンボリックな、
象徴的なことをして埋め合わせをしないと、
ちょっとそこまで米中合意の具体的な中身ですね、
それと合わせないと大したことなかったまで言えないんですけれども、
十分ではなかったと。
例えば関税の引き下げはたった2ヶ月間なんですね。
つまりやっぱり米中双方に対立点があって、
2ヶ月話を先送りしたと、
中間選挙後に話し合いましょうということになったわけなので、
合意がそんなに国民に向けて花話やアピールということにならなかったので、
米中関係、こんな大国の2人の首脳があって、
花話してやってますよとアピールしたというところもあったと思いますね。
報道の自由をめぐるメディアの対抗
ということは結局国際社会に対して絶好のアピールになったというのは、
中国だけって感じですかね。
トランプ大統領としてもさらにですね、
ちょうどこの悪い時期にですね、
トランプ大統領がCNN等3つのメディアを名指しして、
政権に批判的な行動ばかりして、
ホワイトハウス等に入れないようにしたんですね。
ここが非常にアメリカ的なんですか、はいそうですかではなく、
普段は非常に政権寄りのですね、
FOXテレビ含め、これは報道の自由、言論の自由、
憲法に定められたことに反しているとして、
みんながその措置をやめないと取材をボイコットするという、
アメリカの自由ですね、報道側の矜持を見せたんですね。
ですので今回の米中首脳会談、
トランプ大統領としてはちょっと成果が少なそうなので、
棚橋くん演出したかったところ、
メディアがボイコットしていたために、
極めて限定的な映像、
たまにトランプ大統領の声が聞こえないみたいなことになってしまいましたし、
中国いろいろですね、先端技術にしてもAIにしてもどんどん追いついてきて、
今回AIも大きな議題になったんですが、
中国に対してアメリカが絶対的に優位であるはずのことっていうのは、
自由ですよね。
もうメディアが不都合な、権力者に不都合な質問もバンバン投げてくると。
そういうところにアメリカの強みがあって、
これ見せつけたらよかったんですが、
逆にトランプ大統領がアメリカのいいところを消しているときに、
習近平氏がやってくるということになってしまったわけなんですね。
なるほど。
先日の米中首脳会談についてですね、解説をしていただきました。
美牧さんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間は国際政治学者の美牧聖子さんでした。
10:47

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