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2023-09-25 27:19

#128 京極夏彦の『鵼の碑』を読んで

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今作もまた、最高にエンジョイさせていただきました! おもしろかった! その感想と感動そのままに吹き込みました。

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サマリー

京極夏彦の『鵼の碑』は17年ぶりの最新刊で、話題になっています。本作以外にも百鬼夜行シリーズや光説百物語など、京極夏彦ワールド全体を紹介しながら、感想を述べます。『鵼の碑』は百鬼夜行シリーズに続く作品であり、書籠弔い堂シリーズや塔の物語リミックスなど、同じ世界観やキャラクターを共有する作品も存在します。17年ぶりに発売された『鵼の碑』では、情報空間の変化や現代の課題を取り入れながら、京極夏彦さんならではの独特な視点や絶妙な描写を味わうことができます。また、京極夏彦さんの小説『鵼の碑』では、特徴的な文章の書き方や会話の工夫についても話しました。

京極夏彦の最新刊『鵼の碑』
京極夏彦、百鬼夜行シリーズの最新刊、17年ぶりに出版されました。
タイトルだけはわかってたんですけれども、「ぬえの石踏み」話題になってますけれども、私ももう発売してすぐ買いまして、
読んでる途中から、最高だ、最高だって言いながら、それをSNSに書き込みながら読み終わったわけですけれども、
今日はですね、その感想と、あとはぬえの石踏みだけじゃないですね、
京極夏彦ワールドと言いますか、最新作を楽しむのにね、それだけじゃ材料が足りないんで、
京極夏彦ワールド全体の話もしながら、本日のメディアヌップをお送りしたいと思います。
メディアヌップ、こんばんは、佐々木優です。
今ですね、自分久々に小説書くモードになって、バリバリ書いてたんですけれども、
書いてる途中にね、他の人の小説読みたくないんですよね。 なんか頭ん中がもう、
それでハイジャックされちゃうんで。 でもね、こんな時に限って京極夏彦の最新刊が出ちゃったんで、
買っといて後で読もうかなと思ったんですけど、 チラッとね、1ページ目読んだらもう最後まで読んでました。
すごいね、引き込む力が強くて、まんまとやられて、
順調に僕の小説は止まってますけども、まあね、そりゃいいんです、あれは。
長いことかけてやってますから、ちょっとね、1、2週間止まったところでそれはどうだっていいんですけども。
いやー、まずね、 どうでもいいことから先に片付けておきたいんですけども、
厚さね、本の厚さ、もうどうだっていいです、本の厚さ。 京極夏彦の新刊が出るたびにね、
レンガだ、ドンキだ、箱だとかね、 いろいろ形容して、
まあそういった切り口で、小説とか本とか本屋さんとか、そういうのが話題になるのはいいんですけども、
昔から読んでる人にとってはどうでもいいですよね、毎回そうなんだからね。 だから逆にあの、もし京極夏彦の新刊が薄かったら、
ニュースにしてほしいですよね。 今回は薄いと、まるで刃物のようだと、その時はね、初めて僕の中でニュースになるんですけど、
ファンにとってはね、どうでもいいですね。どんな厚さだろうが、 まあそんなもんだって、まあいつも厚いんでね。
どんな厚さだろうが読むだけなんですけども。 この番組すでに始まって数分経ってますから、
もう続きが知りたくないと、ネタバレは嫌だという方は、 途中で引き返してると思って続き話したいんですが、特にね、ネタバレらしいネタバレはありません。
ないんじゃないかな。 何かを知って読むと
今日襲われるってことは、今回はないんじゃないかな。 なんか複雑な構造物を
順番に説明していってるっていう感じなんで、 どっか端折って、わーって真相らしきものを
言ったからといってね。 読むのが楽しくなくなるなんてことはないんですよね。
特に今回のテーマがヌエという空想状の動物。 猿の顔を持って
狸の胴体と蛇の尻尾と虎の足を持つみたいな動物。 1個1個はよく見知ってるものなのに、合わさってキメラのようになると
なんかよくわからない知らないものになるみたいな、 そういうめんどくさいものを書いてるんで、なんか一言言って
犯人は誰々だ、みたいなことはないんで。 ネタバレなんてことはないんですけども。
ここまで言えばまあ、嫌な人は退散していると思います。 ただね、何かネタバレらしきものがあるとすればですね
これがあれですね、もう読んだ人はお分かりかと思いますけども 広節100物語と
お話が、お話がじゃないな。 作品のテーマと登場人物が交差するっていうことですよね。
もうそこが今回のご褒美というか、 長年いろんな作品を読んできた人にとっての
ご褒美みたいになってて。 私はね、それ知らずに
読んでというか、いや知らなくてもね、 驚愕作品よく読んでる人は
察しがいい人は途中で、かなり序盤で気づいたらしいんですけど 登場人物の苗字見たぐらいじゃね全然ピンとこなかったんで
最後の最後でね、あっと驚かされて もうめちゃくちゃ興奮して
何回? その同じページ、まあ何ページかに渡ってね、いい場面があるんですけど
3回連続くらい読み返しましたね。 こういう800何ページ上下2段組読んできて
こういうご褒美があるのかと思いながらね、 エンジョイしました。
というわけで今回は、読みながら思ったことをメモしてたんで、 それを声で
吹き込んでおこうかなと、思います。
まず一つ目なんですけども、周辺情報から。 今回は
キョンクナツヒコのデビュー作である 産めの夏の百鬼夜行シリーズの17年ぶりの最新作ということで
待ってた人たちなんかが騒いで、もちろん私も待ってましたけども
大きな話題になったんですけど、この17年ぶりって結構 すごくないですか?
17年ぶりってね、僕はさっき新作を待ってたって言ったんですけど、 はっきり言って忘れてました。
もう出なくてもいいやぐらいにね、思ってたんで いつ出るかいつ出るかって待ってたなんてことはないんですけど
例えばね、この17年っていうのはね、どういう時間かっていうのをね、 他の作品でちょっと調べてみたんですよ。
例えばスターウォーズの旧三部作っていうか、 オリジナルの三部作っていうのか
エピソードで言うと456ですよね。 そのエピソード6が発表されたのが1983年の6月です。
で、その後続編作るだなんだとかあって、こう長年あれこれやって エピソード1ファントムメナスが発表されたのが
99年1月。 だから83年と99年ですから、これ16年程度なんですよね。
それよりも長いと。 そう聞くとめちゃめちゃ長くないですか。
めちゃめちゃ長いですよね、17年ってね。 だからそれ聞くと、
まあ続きが出ないのもしょうがないかなっていうような、 まあ忘れててもしょうがないんじゃないかぐらいのね、長さですよね。
あとはそれに次ぐ 長さというか、これよりもっと長いのは何かあるかなと思ったらありまして
ゲロ戦記ですね。 これゲロ戦記もオリジナルの、オリジナルというか最初3巻までポンポンポンって出て
で、いかにもそれで完結したと思っていて、 続きがあると誰も思っていなかった時期が長くあったんですけど
その第3巻、最果ての島っていうのが1972年3月に出てます。
でそれから18年後の1990年7月、ここで第4巻ですね、機関っていうのが出ます。
これが18年。 これもね、相当長いっていうか、これは長い上に続きが出ると思われてなかったんで
さらにニュースになったというか、 私初めて手に取った時は
第3巻まで出てて、で第4巻が自分が10歳の時に出たんですけど、雑誌で、TRPGの雑誌だったんですけど
4巻が出たっていうのがね話題になったんですよ。 まあまあそれはゲロ戦記の話なんでいいとして
それに次ぐらい長いんですよね、この17年っていうのは。 だからそう思うと、例えば今年2023年は村上春樹の新作長編が6年ぶりに出たとかね
いや宮崎駿監督最新作が10年ぶりに出たとか まあ大御所の作品が久々に出たっていうのが続いたような印象がありますけども
まあそれに比べてもね、はるかに長いですよね。 でもねこれ長い長いって言ったんですけど
すごい長くて空白がありましたっていうことを実は言いたいわけではなくて 読んでる方からすると全く空白ないんですよ
百鬼夜行シリーズと光説百物語
その全くないっていうのは、その17年の間に 京子夏彦がものすごい大量の作品を
まあ引き続き旺盛に書いていて かつそれがね
同じ京国ワールドを共有している作品が多いんですけど なので久々で
空白があったみたいなふうには全く思わないんですね 京子夏彦といえばあの映画にもなったし漫画とかいろんな
マルチメディア展開みたいなものが一番されている百鬼夜行シリーズ 運命の夏、猛竜の覇行、峡谷の夢、鉄鎖の檻
そういうのが有名なんで そればっかりが注目されがちなんですけども
いくつかのシリーズが他にもあって あとシリーズにはなってないけどその作品世界に連なっているみたいなものがあるんで
そういうのを読んでいくと 全然久々じゃないんですよ
多分読者の方は皆さんそうだと思います その中でも
人気のあるシリーズっていうのが光説百物語なんですけど これは
今回冒頭でも言ったように このぬえの石組の中でお話とかねその世界観を工作する
すごいいい場面があるんですけども その元になっている光説百物語ですね
これ調べてみたら 百鬼夜行シリーズの前作
じゃみの雫が出たのが2006年9月なんですけども その時までに
出ていたのが光説百物語 続光説百物語 後の光説百物語
この3本なんですね この3本が今回の話に深く関わっているんですけども
その後もですね 先の光説百物語 西の光説百物語
東北の光説百物語っていうのがこの3冊出ていて なおかつ最終編になる予定の終わりの光説百物語が連載中です
これだけ書いてるんですよね これだけっていうのは光説百物語だけでもこれだけ書いてると
あとはその光説百物語は江戸から明治の間の話をしていて
百鬼夜行シリーズと関連作品
百鬼夜行シリーズっていうのは昭和の27年あたりから 今回29年の話なんですけども
昭和の前半の話を書いてるんですけども その間の時代をつなぐものとして
書籠弔い堂っていうシリーズがあるんですね これは本屋さんにやってくるお客さんの連作短編みたいな
これもね 当然ながら同じ世界観を共有してるんですよね
この書籠弔い堂覇行 これ最初に出たのが2013年
で書籠弔い堂延中 これが3年後の2016年 そして書籠弔い堂末宵ってのが今年2023年の1月に出てるので
これもね定期的に出てるわけですね 当然ながら百鬼夜行シリーズのサイドストーリーなんかもたくさん出てるので
例えば百鬼夜行 妖とかね 魂弱 百鬼周囲 鬼 河童 天狗 この3冊がそれぞれ出て
で最後後に魂弱 百鬼周囲 好きっていうのがまとめて出るんですけど そういうのも出てると
すごくないですか もうめちゃめちゃ書いてるわけですよ あとはですね
これは峡谷ワールドというか その中に入れていいかどうかわからないんですけども
塔の物語リミックス これが2013年 塔の物語周囲リトールドが2014年
かつその後ですね 絵本の塔の物語なんかもいくつも書いてるんですね でこの時にこの現代語訳してリミックスリトールドした作品
塔の物語の中でかなり深く入り込んだ作品というのを書いていて それらの東北の考説百物語なんかでもその成果取り入れられているんですけども
それらの成果というか世界観みたいなものが今回のヌエの石踏みの中でも結構取り入れられていて
特に私は塔の物語詳しいんでどの辺から着想得たのかなとかっていうの 気になるわけですけど
迷いが出てくるのはストレートな繁栄なんですけども それだけじゃなくて
民族文学のその成果の取り入れ方とかね 民族文学未満の時代ですね 怪しげな
学問関心とかのね 取り入れ方が
なんかいいなと思ったんですけど 何を言いたいかというと 17年ぶりなんですけど間にめちゃくちゃ書いてるんで
それらがね 同じ世界共有した作品の一つっていう感じなんで
なんですよね そういう感じなんですよ あとはですね これまだ読んでないんですけど連載中で
枠倒羽草子っていうね 作品も
書いているらしくて これも例のね 峡谷ワールドらしいんですよね
そう考えると 僕ら最初に読んだ作品がすごくインパクトあって
産めの夏のね あとそこに出てくるキャラクター 中前寺昭彦とか関口達美とか
榎木津玲次郎とか そのキャラクターが好きなんで その登場人物が出てくる最新作を待ち望む気分になるんですけど
どんなインタビュー読んでもね 驚愕夏彦自体はこのシリーズとか
これらの登場人物に特別な愛着を示さないんですよね みんなフラットってか
別に何が何でもいいみたいな まあよく必ずそういうふうに答えるんですよね
でそれってなんかあの 一つの可能性としては
ちょっとクールに気取った言い方をしているのかもしれないけど なんとなくそういうことをしそうな人に思えないんで
多分本当にそう思ってるんですよね どんな作品もどんなキャラクターも並列に扱っていると
そうすると驚愕夏彦がやろうとしていることっていうのは なんか
ある一つのシリーズを書き継いで盛り上げていこうとかではなくて 驚愕ワールドって言ってますけども
ある 何とかな
哲学っていうかあるルールを持った世界観の物の見方 をいろんな作品いろんな時代で少しずつピースを埋めるように
完成させていってるみたいな 完成じゃないのか
塗りつぶしていってるというか まあ魔法陣を描いていくというか
そういうことをやってるんだと思うんですよね そのためにいくつかの時代を取り上げるのにシリーズになっているものもあったり
共通のキャラクターが出てきたりするものもあったり って
いう感じだと思うんですけど まあそういうふうに作ってるのはねインタビューなんか見てもきっとそうなんだろうなと思うんですけど
読んでる方はね やっぱり
世界観も興味あるし物語も興味あるけど やっぱキャラクターに引きつけられたじゃないですか
ありますよね だから本当
今回のぬえの石組みの最終ページあたりも もう文字でしか書いてないんですけども
頭の中にね完全に映像が再現されるんですよ あの例の人たちって
ここまで読んだら ここまで聞いてる人はもう別にネタバレもなんかあれなんですけども
ネタバレ気にしなくてもいいと思うんですけど 後説100物語の
系統の登場人物たちが
なんていうかな山の端っていうか両線っていうか そこに月の
陰月の光を受けて シルエットで3人ポンポンポンって並んで出てくるんですよね
もうそういう映像的なね 演出
京子夏彦が大好きな必殺仕事人的なね シーンになるんですよね
それまですごく 会話が多い全体にものすごく会話の多い本なんで
そういうちょっと凝った描写っていうかね 懸念味のあるっていうかね
そういうのはあんまり対応しないようにこう 積み上げられてきてるんですけど
その辺が最後に解放されて 大見えを切って京子夏彦の真骨頂みたいな
ドンってこう表現されるんですけど もう最高ですね
それがご褒美だなと思ったのは京子夏彦自体は何かそういうものを描きたくて あの場面を描きたくて描いてるとか
愛着執着もって書いてないと思うんですけど もっと広くねフラットに設計図に沿って書いてると思うんですけど
たまに今まで 展開してきたシリーズとかキャラクターが工作する
場面 いい舞台ではねそういうことをやってくれるんですよね
過去で言うと 俗講説百物語なんかも完全にそういう感じだったと思うんですけど
『鵼の碑』の特徴と影響
あの時の読み味っていうかね あの読み味マジで最高なんですけど
それに通じるものを感じました 内容そのものはですね
読んでるうちに 17年
いろんなことが この世界にあったなということを思いながらどうしても読みますよね
やっぱりスマートフォンというのが登場して 情報流通
あるいは私たちの身の回りを取り囲む情報空間というのは かなり景色を変えた
そうした中に東日本大震災とか コロナのような
あの天変地異とか疫病みたいなものが あって
でそれはの自然災害 というかねみたいなものなんだけれども
そこに重ねてエセ科学とかね フェイクニュースとかね
フィルターバブルエコーチェンバーみたいな 過去にも同じような災害はあったんだけれども
今を取り巻く情報空間というのが 何かそれを増幅したり
古い問題の新しい切り口を見せてくれたりみたいな そういうことが起こったと思うんですけど
まあそういうものをどうしても想起させるような 内容になってますよね
だからこの17年空いた分だけ 教育夏彦って作家が我々と同時代人なわけですから
同時代に感じたことっていうのが 昭和29年って時代を変えて
なんか別の表現をされているというところがね なんかすごく面白みを感じました
教育夏彦自体はそういうふうに 読まれたり特定の事件特定の都市とかに
結びつけて現代秘評みたいな感じで 読まれたくないのかもしれないんですけども
やっぱり生身の人間が同時代に生きて それで呼吸したものを反映させるわけですから
やっぱりそういう要素って出るわけですよね
特に教育夏彦っていうのは 出た時から言ってしまえば情報みたいなものの
不可思議な性質 こっちから見ればこう見えるし
反対側から見ればこう見えるし みたいなことを書いてた人なんで
書き続けてきた人だと思うので この17年間ぐらいの情報空間の変化と
そういうものっていうのは ぴったりのデーマだったんじゃないかなと思って
私自身がそういう情報産業みたいなものに 関わることも多いので
特別そう思ったのかもしれないんですけど
そういう意味でも過去作と比べては 僕すごく面白かったですね 同時代的で
僕ね 過去の作品だと テッソの織とかすごい好きなんですよね 禅宗の禅の
でもそれって過去の 過去の知識って言うんじゃないんですけど
あれに同時代性を感じないんですけど 今回のすごい感じて面白かったですね
あとは 割とどうでもいい感想としてはですね
私自分の小説書く上で 京奥夏彦の影響を特に受けてないと思ってたんですけど
なんか多分受けてますね
受けてますねというかね 受けてるんじゃないかな ちょうど今自分が書いてるから
書いている時に悩んで じゃあこっちにしようっていうふうに選択する方法が
結構京奥夏彦は好んで使う手法に違って
やっぱり好きで読んでるとそういうふうに 影響を受けるんだなと思いましたね
特に会話文の作り方繋げ方みたいなのをやってて
こういう三人称小説の中で しかも複雑なことを話す
京極夏彦さんの文章の特徴
3人以上が登場して 3人以上じゃないな もうそれこそ登場人物はものすごい数いますよね
でも同じ場面で喋るのは3人とか4人とか で複雑なことを喋る時に会話文でどんどん話を説明していきますよね
その時に と 誰々は言った と 誰々は言った と 誰々は言ったっていうふうに
いちいち会話に挟むとリズムが悪いっていうか 駆動多いですよね
だからそれをどんぐらい省けるかみたいなことって どんな小説でも気にするわけですけど
その方法として 会話の内容で誰が言ってるかわかる場合は省くとか
いうのはやるわけですよ 例えば会話文の中で誰々さんって呼びかけてたら
その呼びかけてる人が誰かってわかりやすいですよね とか会話の内容によって
この人はこんなこと言わない この人はこういうこと言うっていうのが決まりきっている場合は
と 誰々は言ったっていうのは省けたり あとは交互の対話になった時は交互に喋るから
もう最初にどっちが何を言ったか示せば あとは全部省けるとかあるんですけど
ただねそうするとずっとねカッコが続く文章になって なんか美しくなると読みづらいんですよね
だからそのカッコでくくるところを たまに外したりするんですよね
で キョン・クナツヒコはねそれが結構昔から特徴的で上手いっていうかね
面白い個性なところなんですけど それどういう意味かというと
それじゃあまるでてんてんてんって言って でカッコで閉じるんですよね
で何々じゃないですかっていう風に言う 字の文で書く
普通その人がキャラクターが発声した言葉としては それじゃあまるでてんてんてん
なりないんじゃないですか まるっていうことなんですけども
カッコでくくるのはそれじゃあまるでまでにするとか
でなりないんじゃないですかっていうのは 介入して字の文で書いたりする
まあなんか言われてみればちょっとした工夫なんですけど そういうのを非常に効果的に対応しながら
ものすごい長い会話をリズムよくというかね 繋げていくんですけど
なんとなくそういうものとか 自然と自分が得るようになっているのは
これをよく読んでるからそうなのかなと思いましたけど 思いました
だからなんだって お前の作品の話はどうでもいいんだよみたいなのがあると思うんですけども
まあ久々にね その内容もそうだし世界観もそうだし文章の書き方もそうだし
今回の読書体験
凶悪な突飛行の作品がね
魅了されていることをね 気づかされた読書体験でした
この後は 書露弔い堂の最新刊 今年出たつよいですね まだ読んでないんでこれ読もうかなと思ってます
あとは何と言っても終わりの考説100物語が 完結が楽しみでしょうがない
ですね それをね 読んでみようかと思いますので
もしそういうのも含めて全部読んでるって方は もしいたらね声かけてください
ぜひ感想交換できたら嬉しいです はいというわけで今回はここまでです
なんか一人で喋っちゃいましたが 今年はあれですね
春先に村上春樹の新刊の感想をポッドキャストに吹き込んで
続きまして 凶悪達彦の最新刊の感想ということで
大御所の昔から好きな作品の 作家の新しいものがね続いてるんで
こんな風にやってますが これに続くものなんだろうな
あるかな 誰が来たら喜ぶかな
まあなんか今後もねこういうのあったら やりたいと思います
それではまた次回
27:19

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