この病が入ってるかどうかで、ちょっと意味が違うということになります。
そうですね。耳から入ってくるのはちょっとややこしいですよね。
感じてみたら、病が入ってるかどうかでわかるんですけど、聞こえにあったらどっちか難しいですよね。
ちなみにまだ抗精神薬って、この広い方の中には、この抗精神病薬以外にも、気分安定薬とか抗鬱薬とか睡眠薬とかがあると。
なるほど。睡眠薬も入るんですね。
うん。睡眠薬も一応入れていいかなと思うんですけどね。
ここってちょっと微妙な色分けなのであれなんですけど、いろんな精神科の薬という意味ですね。
はい。
クロールクロマジンっていうのが初めにできた抗精神病薬なんですけど、この精神病っていうのはなんぞやってことなんですけどね。
そうですね。そこからですよね。
いろいろ精神科には病気があるんですけども、その中の一番大きいというか有名なのが精神病と言ってて、これは一般名詞なんですけどね。
医学用語としては精神病って使う場合もあれば、あんまり使わない場合もあるんですけど。
医学的に言ったらこの統合失調症を中核とするような病気の群を精神病と言っていいと思うんですけど。
はい。
だから今日はこの精神病とかっていうのが出てくるんですけど、主に統合失調症と思ってもらっていいと思うんですよ。
はい。
だからこのクロールクロマジンっていうのは、初めに統合失調症に効く薬として開発されましたよっていうことの歴史を見ていこうかなと思います。
このクロールクロマジンが開発されたっていうことなんですけど、この20世紀の偉大な医学というか、薬の発明の3つのうちの1つって言われてるんですよ。
おっ。
言われてるって言い方悪いですけど。
そんな大きいことなんですね。
アメリカの精神薬理学者のレオ・ホリスターさんっていうのがですね、この方は2000年に亡くなったので、20世紀にずっと活躍してた精神薬理学者さんなんですけどね。
その方が自らの人生において、今まで3つの医学的な奇跡に遭遇したというふうに講演で述べたというのが伝わってて。
まず初めがペニシリンだと。ペニシリンは、当初これが開発されるまでは死ぬはずだった病気の感染性シンナイマイクエンの患者さんが救われたのを見たと。
2番目がフクジンヒスステロイド。ステロイドっていうホルモン剤ですね。これが人間に作れることになったんですけど。
これのせいで間接流末で車椅子生活しか送れなかった患者さんが病棟で立ち上がって歩き回ったりすることもできるようになったのを見たと。
この2つは聞いたことありますよね。素人でも。
そうね。ペニシリンとステロイドですね。
ステロイドっていうのは。
これが20世紀に開発されて。もう1個がクロールクロマジンで。これは今まで治療できなかった精神病の幻覚とか妄想が良くなったよっていうのを見たと。
この3つ目に入ってるんですよね。
クロールクロマジンをはじめとした精神病薬がないと現代の精神科医療は成立しないと思いますね。
実際多くの患者さんを救ってきて、それに付随する私たち医療関係者も支えている薬剤かなと思うんですよ。
1952年なので、第二次大戦が終わってから7年後に開発されたんですよ。
そうですよね。
だから結構戦後間もなくに開発された薬なんですよね。
最近ですもんね。
最近という言い方は1950年なので。
長い歴史から見るとね。今まで勉強してきたね。すごく古い時代から。
比べると20世紀の半ばに開発されたっていう感じですね。
ちょうどこの時代にペニシリンはちょうど40年代とか30年代に開発されて、戦後使い始められてるし、ネステロイドもそのぐらいにできてるし。
だいたいこの時代になぜか画期的な薬ができてるんですよ。
文化的に一歩進んだんかもですね。
そうですね。戦争が明けてっていうことかもしれないね。
まずはじめに、第1回目はクロール・クロマジンが発見される前の時代の精神科の話をしようかなと思うんですけどね。
クロール・クロマジンが開発されたのはフランスなんですよ。
その前の話をしようと思うんですけどね。
第二次大戦の時にフランスはナチス・ドイツと戦って一旦負けるんですよね。
そうですよね。
降伏してナチスに占領されるんですよ。
そこから話が始まるんですね。
なるほど。そこまで戻りますね。
パリが占領されるんですよ。ナチス軍に。
それはそれなんやけど、市民がどうなるかっていうことなんですけどね。
市民生活は当然ですね、このドイツ軍優先になって
物資とか食料がなくなったりとか、強制労働に刺さられたりとか
フランスのユダヤ人も迫害されたりとかっていうことになるんですよ。
一般の人たちに最も影響があったのは、この食料とか物資の不足っていうのがあったようですね。
戦争ですもんね。
だからフランスの食料とかがドイツ軍が奪って
ドイツ軍の、あるいはドイツ本国とかに送るということになって
フランスではとても食料危機になるわけですよ。
1940年からフランスの占領地域では食料が配給制度になったっていうことがあるようで
パンとか肉とかチーズとかね、その必要なものが配給制度になって
とてもカロリーが少ないと。
1人1日当たり1180キロカロリーって言われてるから
めっちゃ少ないですよね。
なかなかですよね。
これが一般の方なんですけれども
隔離された精神科病院では一番影響が強かったって言われてるんですよ。
なるほど。
だからこの前ですね、占領される前までも
精神科病院というのは結構収容される体制で
精神疾患を持っている患者さんが精神病院に詰め込まれている状態だったんですよね。
そこのところでいきなり人はいなくなるし
食料も減るしということで結構大変な状況になるみたいですね。
実際この占領されている1940年から45年の間に
4万人以上の、4万人が亡くなった。しかも我死したって言われてるんですよ。
4万人ってなかなかの数ですよね。
今皆さんがお住まいの町に比べて何万人の町に住まれているかによりますけど
ちょっとゾッとしますね。
戦争が終わった後の1946年の精神科病院で入院している患者さんが7万人と言われていたので
ところも5年間で4万人亡くなったと言われているわけだから
全員その年に亡くなったわけじゃないけれども
でもその4割くらいの人数が我死に近い感じになったと。
すごい状態ですよね、これってね。
今の時代からは具体的な想像ができないですよね。
数字ではイメージするけど、どんな状況?それって感じですよね。
だからこの時代のフランスの精神科病院って
とても過酷な状況に追いやられたよということがわかっています。