フロー理論の概念
今回の放送では、前回に引き続きWellBeingを活用した職場の環境づくりについてお伺いしていきます。
特に今回は前編の最後に出てきたフロー理論についてより掘り下げていきます。それではどうぞ。
ゴールデンサークリック、なぜそれをするんだろう?目的は何なんだろう?というところから入って、次にそこと自分自身の強みを最大限に生かす。
そこが、もっと言うならばですね、そこからの没頭と言われる防我状態、没頭という形で不老状態とか言うんですけど。
不老状態、スポーツとかで言いますね。
言うならばね、本当に集中してしっかり自分のスキルなり強みを生かしているので、本当にあっという間に1、2時間経っちゃうってやつですよね。
人の声も聞こえなくなる。視野もちょっと狭くなる。でもすごくその瞬間、ものすごい集中力を出しているっていう。
たまーにあるような気もするけどなかなかない状態ですね。
なんかこういうね、今我々こういう音声のメディアって、そういう編集作業ってなりません?
編集は最近やってて、なんかありますね。気づいたら1、2時間経ってるの結構ありますね。
まさにですね、それが没頭と言われてるんですね。不老状態と言いましょう。
で、この不老についても、実は7月のIPPAで、不老の第一人者、不老理論を作る。
没頭状態の重要性
これ不老理論って実はウェルビーリングから来てるんですね。
そうなんですか。完全にスポーツの言葉かと思ってました。
もちろん対象者はスポーツ多いですけども、不老理論っていうのがあって。
で、これをですね、もう第一人者ずっとやられたのは、ミハイ・チクセント・ミハイ先生という。
ハンガリー出身で、最後アメリカに帰国されたんです。
で、この先生がですね、毎回いつも出します。
セリグマ博士と、なんとハワイで出会って。
ハワイで。
で、この2人がそこのハワイで出会って、セリグマ博士はポジティブ心理学を考えられていて。
で、このチクセント・ミハイ先生が不老理論を考えてて、ここが一致したんで。
セリグマ博士の中では、このさっき言った強みとか意味とか意義の中のもう1個に不老って入ってるんですよ。
へー、そのポジティブ心理学の理論に不老がガツッと入ってるんですね。
入ってるんです。
へー、意外な感じ。
不老が入ってます。で、不老は本当にどうやったら入れるか。
より適度な緊張。適度な緊張感ですね。
うーん。
と、なんか難易度って言うんですかね。適度な難易度って言われてるんですね。
難しすぎるとダメだしってですね。
そう、一番分かりやすいのはRPG。
RPG。ドラクエとかFFとか。
はい。例えばドラクエ例えますと、レベルがどんどんどんどん上がってって。
で、そのレベルに応じて、総ボス、中ボス、大ボスってなってるじゃないですか。
だんだん上がってきますね。
ただ、あの中で、ゲームの中で一番退屈なことって何ですかって言われたら、レベルアップするためにモンスターと戦うことじゃないですか。
弱いやつを倒していくと。
あの、ひたすらレベル上げるため、経験値上げるために戦うじゃないですか。
うん。
面白くないじゃないですか。
まあ、そうっすね。
あれはなんか不老じゃないんですよ。
あー。
なので、すごく上手くはまってると、あっという間にあんなの4時間でも5時間でもスッと過ぎちゃいますし。
うんうん。
今ドラゴンクエスト出しましたけども、もっと簡単な例で言いますと、例えばまあ、スマホを除いて、そのまま、あれ?もう2人来過ぎちゃったっていう経験ないですかっていうね。
うーん。なんかすごい時間過ぎてることありますよね。
はい。もうだいたい危ないんですよ。昔よくやってたのは、もうだいたい乗り過ごしちゃうんですよ。電車ね。
うーん。
携帯ゲームとかまさにちょっと難しいぐらいずっとやってるってあるんですかね、あれね。
そうですね。テトリスもそうですね。テトリスなんかも、ああいう形でどんどんスピードがアップしていくじゃないですか。
あー、上がってますね。
はい。あれうまくできてるんですよね。ゲームとらしい。
適度に難しくしてるんですね、あれは。
そうです。適度に難しくして、で、あんまり難しすぎるとやっぱダメなんですね。
うーん。
能力もガッチしちゃいけませんし、あと新鮮さですね、さっきに言いますと。
あー。
例えば、ドラゴンクエストもう1回こうやるかっていうと、もうネタバレになってるからやらないっていうのがあって。
そうか。レベル上げは同じぐらい、同じようなモンスターをずっと倒してるから飽きちゃうってもあるんですね、たぶんね。
その通りです。
うーん。
そうするともう飽きちゃうんですよね。
うーん。
ですから、結構ですね、このフローでいう状態を作っていくっていうのは非常に大事で。
で、いくつか簡単に言うとですね、もう1つ大事なフローの要素としては、さっき言った緊張感と難易度もあるんですが、即時フィードバックっていうのが大事で。
即時フィードバックと言いますと?
はい。すなわち、結果がすぐフィードバックされるのが大事です。
あー、そういうことか。すぐ勝ったか負けたかわかるみたいなんですね。
はい。勝った負けたかもそうですし、やっぱスコア、リングとか。
うーん。
仕事におけるフローの工夫
例えばこうね、音声編集、動画編集、画像を作るっていうのはもう目に見えてこう、見えてくるじゃないですか。
そうですね。
はい。ですから私なんかで言いますと、昔ですけど、あのよくね、もう昔ってどれくらい前だろう、20年前くらいか。
結婚式のね、動画編集のボランティアよくやってたんですよ。
そんなことやってたんですか。
いや。
意外。
意外でしょ。
これね、当時はMacで、まだMacBook Proでやってましたけど、大体徹夜でやるんですよ。
徹夜で作って、エンディングロールを作ったりしてて、それで当時DVDに焼いて、で渡すっていうのがあって。
なんでそう思ったかっていうとね、当時20年前ですけど、あれ結婚式やるときに20万か30万取られるんですよね。
あー、かかりますよね、あれね。
ですから私のときも自分で作って自分でやりましたし。
自分の結婚式も作ったんですか?
作ったんですよ。
すげーな。
ファイナルカットプロとか当時作ってましたし、20年前ね。
で、あれは完全にもうBotです、フローなんですよ。
そうするとね、全然朝までできるんですよね。楽しいですよ。
いや、わかります。編集なんか楽しいですよね。
そう。
言うとやってすぐに自分の編集したものが変わっていくのがリアルでわかるからっていうのはあるんですね、確かにね。
そうです、はい。即時フィードバックがあるってことですよね。
ですから、ここまで来てもあんまりピンとこない方で言うと、最後にいい事例。
この前学会でも話題になったんでお伝えしますと、
例えばテレビドラマとか映画。
例えばサスペンスものとか、推理小説的な映画なりドラマってすごく見入っちゃうじゃないですか。
それこそ最近ですと、ネットフリックスだ、いろんなものがあって、フルルータっていろいろあるじゃないですか。
あと永遠に終わらないジャンルですよね、ミステリーとかずっと流行ってますよね。
そうですね。で、これはフローなのかって話なんですけども、
これは結論で言うとフローだろうと言われていました。
種類が違うんですけどフローです。
なぜならば犯人とか、この最後のサスペンス系で犯人が誰なんだろうってずっと推理してますよね。
そうすると集中力もやっぱり高まってますし。
謎があって自発的に考える部分がないんだってことですね。
そうです。学会というよりも昔から言われてるようなんですが、
結局ただ面白いのは、よくネタバレ注意って言うじゃないですか。
ああ言いますね。
ってことはですね、やっぱりネタバレになっちゃうともう面白くなくなるってことなんですよ。
難易度が下がるんですね。
そうですね。おっしゃる通り、もうわかっちゃうんでルーティン化していくってことですよね。
で、そう考えていくと、例えば仕事の中でどれだけ皆さんフロー的な業務がありますかっていうところですね。
なんかいろいろとフローじゃなくすものがいろんな仕事に入ってきてるなって感じがしますね、今聞いててもね。
難易度が高すぎない、フィードバックが返ってこない。
そうですね。
飽きる。
そうですね飽きるとか、まあそういうことですよ。
ですからなんとなく途中ですね、じんさんから質問を受けた。
長年やってるとなんでですかって話は、フローが作りにくくなってんのかなって気がしました。
私もでも聞いてて、同じ仕事ばっかりやるような仕事でだんだんモチベーションが下がってくって話となんかちょっと関係してる感じがしますね。
そうですね、かなりフローって長期的なものなんですよね。
1日の中で1時間集中しましょう、そういう話ではなくて、もうちょっとロングタームで見たときに1、2年ですごくいいプロジェクトを任されて、
そうやってくとあっという間にその1年2年が早いっていうね、時々あると思うんですけども。
私も振り返ると、ある新製品導入してマーケティングでって言ったときは、その数年は本当早かったかなとかですね。
準備に追われて、忙しかったんですけど忙しいって捉えるのが結構でも集中できてたかなと思いまして。
フロー的な状態にあったと。
そうですね、だから一番フローとして有名な情熱大陸テレ番組ですね、見たときに。
ある大学、筑波大学かな?ロボットの研究をされてる、お名前忘れちゃったんですけど先生がですね、やっぱり数ヶ月単位でフローなんです。
えー長いですね。
そうすると何が起きると思います?ジンさん、数ヶ月フロー状態で何が起きると思いますか?
なんか若返っちゃうんですか?
これ逆でですね、フローって実はやりすぎると体に悪いんですよ。
どういうことかと言いますと、その研究者の方はもう数ヶ月で何十キロ、二十キロぐらい落ちるらしいです。
二十キロですか?
どういうことかというともうご飯も食べられます。
集中しすぎて。
それは体に悪そうですね。
ですからフローってやりすぎも良くない。
良いだけじゃないんですね。
良いだけじゃないんですよ。
これ仕事において上司が部下を適切に、適切なフローに近い状態に持っているので、逆に何を意識すればいいんでしょうね?
繰り返しになるんですけどね。
職場環境の設計
今日のまとめみたいな話になりますけど、まずしっかりこう仕事の目的、意義を明確にしてあげることですよね。
何をしろだけじゃなくて、ちゃんとその背景を含めて説明するって感じなんですかね。
そうですね。
まず何よりその与えた仕事というのが、しっかり難易度が適切で、簡単すぎないことと適度な緊張感が必要なんですよね。
これあんまりドキドキしちゃいすぎると不安になっちゃうので、ですから適切な難易度と良い緊張感の業務を割り振るってことですよね。
だから相手をちゃんと見て、その難易度を見て仕事を設定するっていう、なんかただこの仕事を振ってやれっていうんじゃないことが必要ってことなんでしょうね。
そうですね。一番良くないのはまあ、まあいいから、これ仕事だから。
やっとけと。
うん。もうこれはもう降りてきたんだから。よくありますよね。上から降りてきたんだからっていう、まあそういう伝え方されることね。
いろんな伝え方あるんですけど、まあまあとにかくやろう、やろうねっていう話とかするんですが。
確かにホワイがなくて降りてくる仕事っていっぱいありますね。今言われておりましたけど。
そうですね。当然大事なんです。ここはしつこく聞きたいんですけど、別にそこはもう当然であり、別にそれに対して私否定ではないんですけど、
その中でいかにですね、もちろんそういう仕事をやらなきゃいけないっていうのはわかってるんですけど、
少しでもその中に、ほんの少しでもいいから、目的は何なのか、意味が何なのかっていうのがきちっと捉え直す。要するにレンガ職人の話ですよね。
ルーティンワークだけど、その先には何があるっていう、まさにレンガ職人のようにやっていくことと、
あとやっぱり2本目の柱で強み、メンバーの強み、もしくは一般の別に会食でない方だって、ご自身の強み何ですかって時に、何かなって感じの人結構多いと思うんですよ。
あんま出てこないですよね。
出てこないですよね、そういう分析ね。しないですか、強みが何で。もっと言うのは好きなことが何でとか、得意は何でっていう自己認識っていうかですね、あって。
最後にもう少しショートタイムで言うと、どれだけフローな状態を業務中に作れるか。
簡単すぎない、ちゃんとフィードバックというか、結果が自分で目に見えるみたいな要素って仕事にどう作ってるかなんですね。
そうです。例えば一番分かりやすく言うならば、資料作りとかですね。あとパワポイント、スライド作りとか。そういうの結構入りやすいかなと見てるんですよね。
パワポであれば、しっかりお好きな方であればですよ。パワポでいろんな発表資料を作るときに、こういうイメージで、この発表スライドを使ってどういうとこで。
まずは自分で自己満足のフィードバックがきますよね。これちょっと上手くいったかなみたいな。
で、その後、お客さん用のプレゼンテーション、もしくは上司の方にプレゼンするならば、それがどうだったかっていうのは常にフィードバックがきますので。
はい、ありました。あと、ミーティング、ファシリテーションとかですかね。
ミーティングを進めるときも結構いろんなことを考えて、頭をめぐらしてやると、回す側になればフローになれる可能性はありますよね。
つまりさっきあったような適切な緊張感、難易度、あるいは自分の強みが生きてて何のためにやったかみたいなのをちゃんと意識しながらミーティングを設定してファシリをした場合にはちょっとフローに近づけるってことなんですかね。
そうですね。あんまり上手くいかないときは逆に時間が長く経つでしょうし、本当に集中できたなっていうとグッと入ったなっていう。要するにもっと言うならば雑念が浮かばないっていう感じですかね。
しっかり集中できていて、で時間も早く経って、なんかすごくいい今日のミーティングだったなって思えたらフローに入ってるかなっていうところですよね。
だから適切な設計をする論点も整理されてて、みんなちゃんと答えられる論点でみたら整理をちゃんとやっとくとフローが起きやすいのかもしれませんね。
そうですね。会議のファシリテーション1個取ってもフローに入ろうっていうか、入ることが目的じゃないんですけど、フローに入れば脳の状態が良くなるっていうのはこれも明確なんですね。
成果を上げるための取り組み
成果も出やすくなると。
出やすくなるってことを考えれば、私なんかはですね、よく管理職やったときにうちのメンバーに言ってたのは、とにかく朝の時間を上手く使いなさいっていうのは伝えてました。
すなわち脳のゴールデンタイムと言われる朝の7時から午前中ですよね、10時、11時まで。
当時まだコロナ前ではあったんですけども、在宅勤務、リモートワークがOK、可能ってことだったので、私の作戦としてはなるべく午前中とかは満員電車乗るよりも作り物して、
それ終わったら昼ぐらいに来て、そこでミーティングをバッと入れて、それで帰ればいいんじゃないっていう仕組みを作った時期もあったんで。
そうするとですね、これ良いのは一番良い状態で集中してきますので、フローに入りやすいですよね。
皆さんやっぱり作り物が多いメンバーが多いんで、いましたから、ガッと入ってもらって、個人の作業を終わらせてフローに入って、
そこから通勤してきて、逆に社員同士が対面で顔を合わせて、しっかり何のために会社に来るの?っていうところですね。
チームビルディングと業務の確認っていう両面を達成し、あとはその後は皆さん任せますっていう風にしてやってたのをちょっと思い出しましたけれども。
ですから本当にちょっとしたウェルビーニングというか、ポジティブ心理学と言いますか。理論を用いて、他にもまだあるんですけどね。
今、CWをスクールというのを教えさせてもらってるんですけれども、こういうのの中にも他にもエッセンスはあるんですけれども。
当たり前、聞いてるうちに新しいことはなかったと思うんですが、理論的にちゃんとあるよってことをしっかりと理解をして、それをそうなんだよっていう風に展開していくっていうことも大事なのかなと。
改めてすみません、私は自分で話して自分で気づいたんですけれども。
昔は僕はそんな知らないでやってたなって今思ったんです。
私がこう出会ったのは2019年にこの理論を出会っているので、それまでにやってたことって、自分が勝手にいいなと思ってやってたことなんですよね。
それがなんかこういろんな研究ですとか理論の裏打ちがあると、こういう形で再現性を持ってお話できますし、他の方がどこかで使えるような形でやれるのかなと思っていますので。
かなり大事です。今日はもう3つね。
なぜ、目的とか意義という話ですね。
あと2つ目、強みの発揮と。
最後に3つ目がフロー理論ということで、フローの話を今日はしました。
ありがとうございます。
はい。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
次回も管理職に役立つお話をしていきますので、ぜひお聞きください。
FacebookやSpotify等でコメントいただけると大変嬉しいです。
ありがとうございました。