VIVANTへの初めての出会い
みなさんこんばんは、マカ・ママレードです。今回取り上げる作品はこちら、【VIVANT】。
2年前に放送されて、相当話題になった本作ですけど、私は最近まで見たことがなくて、
2026年、来年に続編が放送されるっていうニュースを見て、ちょっと見てみようかなと思って、今回初めて見たわけです。
なので、もう放送からかなり経っているので、【ネタバレあり】で物語の確信に触れながら、感想をお話ししていきたいと思います。
はい、というわけで、【VIVANT】。今さら見てみてですね、見ている間の、私の心の移り変わりっていうか、どういう気持ちでこの前話を見ていったのかっていうのを、
流れをざっと大まかに説明したいんですけど、1話目の前半まで見た時点で、すごい面白いなって興奮状態でした。
これはね、なかなか面白いなって、かなり前のめりで見てたんですけど、1話目の途中からですね、
スケール感を出そうと頑張っているのはわかるんですけど、そのスケール感を出そうっていう作り手の気持ちが見えすぎてっていうか、
やりたいことはわかるけど、かえってそのやりたいことに届いてない感じっていうのが見えてきてしまったなっていうところで、若干辛くなってきちゃったんですよね。
ただ追ってから逃れるために砂漠を放浪するシーンなんかは見応えがあったほうなのかもしれないですけど、
特にその日本に帰ってきてからの展開というのも、サーバールームに侵入するっていう展開が、
なんかシチュエーションを作り出すために無理やり生み出した設定と、あとは説明ゼリフっていうのが目立つような印象を受けて、
それもそんなに乗れなくてっていうのが続いていて、
第4話のラスト、乃木の正体がわかるところですよね。ここからグッとアクセルを踏んだような印象を受けて、そこの時点から私は気持ちを持っていかれたって感じですね。
で、別般と公安とテント、三つどもへの戦いが広げられていって、
乃木の過去にも迫るっていう、次どうなるの、次どうなるのっていう、ワクワクしながら視聴して、
で、7話から8話あたりで、乃木のびっくりするような行動を挟みながらテントへの潜入を描くところも本当に面白かったんですけど、
ここでですね、第9話のこのべきの過去を描くパートで、ちょっとこれはね、第1話から気にはなってたんですけど、過剰に感情を乗せる独特な演技ですよね。
なんか舞台劇を見ているような、非常に過剰と言っていいと思うんですけど、あの演出がもうこのべきの過去パートで、我慢できないくらいやりすぎだなぁ、お涙ちょうだいだなぁと思ってしまって、
で、またちょっと若干心が離れちゃったんですけど、で、最終話もちょっとそういう過剰に怖色や表情を作るような演技にヘキヘキとしつつも、まあ物語としては引き付けられて、最後まで楽しく見れたかなぁと、まあそんな感じですね。
ドラマの評価と分析
はい、ですから、まあ全体としては気になるところはちょくちょくありつつも、楽しく見れたという感じです。
はい、そんな感じなんですけど、最初に良かった点を挙げていくと、理屈っぽいセリフですね。
たとえば第2話で、野木たちが大使館を脱出するときに野崎が説明する、警察が到着するまでに何分かかるはずだから、この時間しか言う用がない、うんぬんというあそことか、あるいは物語の後半に出てくる野木がお米を応領している人のことを言い当てて、で、べきに認められるっていうシーンの、あの野木の長いセリフとか、
これはね、ちょっと個人的な癖の話になってしまうのかもしれないですけど、ああいうともすれば説明ゼリフ、あまり良くないこととされがちな理屈っぽい長いゼリフがこの物語には妙にマッチしていて、大変良かったなって思いました。
ちょっとね、それがさっき言ったように行き過ぎてるというか、あんまりマッチしていないなっていう場面もあるにはあるんですけど、まあでもおおむね良かったんじゃないかなと思いました。
で、まあそれっていうのは取りも直さず、そこに説得力を持たせるキャスト陣の演技力っていうところがすごく大きいと思うんですけどね。
で、そうですね、あとはまあ、あのこういう複雑なシーンに字幕で説明を補足するっていう演出がこのドラマでは多用されていて、まあそこに思うところもなくはないんですけど、まあ許容範囲かなと思います。
そうですね、いきなり細かい話をしちゃいましたけど、こういう理屈っぽい長いゼリフが役者の技術を見られるっていう意味でも相当良かったなと感じました。
で、それから連続ドラマにおいて、もしかしたら最も大事なことかもしれないんですけど、興味の持続ですね。
そこも上手かったなと思います。
なんかね、こういうのでよくあるのは、エピソードの終わりでクリフハンガー的に問題を投げかけておいて、その後に次のエピソードで蓋を開けてみたら、結局大したことじゃありませんでしたっていう、なんかこう視聴者の興味を引き付けさせるためだけの展開。
そういった非常にお客さんに対して不誠実なストーリーテリング、そういうのがこのVivantではあんまりなかったなって印象で、そこは良かったです。
ちゃんとね、のぎの正体が明かされたり、裏切るところとかもトピックを作るだけじゃなくて、まあこれは当たり前っちゃ当たり前なんですけど、物語にきちんと関与していくと良かったんじゃないでしょうか。
はい、というわけで、ここからはね、ちょっと不満点を挙げていきたいと思いますが、一つは別般という組織のあり方ですよね。
もっと言うと、のぎという人のあり方なんですけど、まずこの別般という組織は何というか、単なる正義の組織というのではなくて、まあ危うい組織というか、
この組織は日本に危害を加えようとする危険な人物を殺すことも厭わないんですけど、敵側の人物であっても見逃してくれることがあるんですよね。
で、これは別般というよりも、のぎという人の倫理観、価値基準かもしれないんですけど、ある人を殺すか、もしくは逃がしてあげるかっていうことの判断基準が、その人が、その人の属している組織や国に忠実であるかどうかという点で、そこが判断基準になっていると。
で、まあそういった倫理観がテントにおけるべきの価値基準と重なるところがあってみたいな流れもあって、それがのぎとべきってやっぱり似ているよねとも言えるし、別般ってテントというテロ組織と変わらないよねと言っているように見えると。
このように、のぎという人物の行動や考えというものを通じて、別般って国を守ろうと努力しているけど、ちょっと危ういよねというのを物語の構造上、表しているのかなと思うんですけど。
終盤に行くに従って、のぎという人物を危うい人物というか、なんだかんだ言っても正義の味方、ちゃんとした倫理観を持った人なんだというように、バランスを持って描いているように見えたんですね。
でも、どう考えても、美しい我が国を怪我する者は云々と言って、人を抹殺しちゃう人は相当やばい人だと思うんですよ。
なんですけど、そういうのぎをバランスよく描いたことによって、それを通して、別般という組織もなんだか危うさという面が、ラストに行くに従って薄まっちゃったなという印象を受けました。
続編への期待
確かに、最終話のラストの方のセリフで、シビリアンコントロールが効かない、組織は危ないみたいなセリフもありましたけど、
中盤で感じた、別般って怖い組織だなという、あれですよね。
なんかそういう怖さみたいなのは、物語の最後まで見せて欲しかったかなと感じました。
とはいえね、ここら辺の議論というのは、おそらく僕の予想ですけど、続編で掘り下げられるような気はしますけどね。
あとは画面のルック、見た目ですよね。
相当、これはこのドラマは映画的なルックというものを目指しているように見ている間、そういう志は伝わってくるんですけど、
ちょっとね、やっぱりどうしても日本のドラマでよく見るようなルックに落ち着いているなというのは感じてしまって、別にそれでいいんじゃないかと言われればいいんですけど、
ただ今回は相当スケールとして大きいもの、それは物語の舞台ということもそうだし、話の規模感という意味でもそうですけど、
そういった世界を舞台にしたスケールの大きい、言ってしまえば非常にハリウッド大作的な物語を紡ぐときに、
あれ、映画で見るような映像の感じじゃないなと視聴者に感じさせてしまうだけで、ノイズになってしまうと思うんですよね。
語ろうとしている物語と映像の質感がミスマッチであるというか、これはね、技術的な限界というのもあるのかもしれないですけど、
そもそも何か目指すところがどうなんだろう、例えばネットフリックスの地面親しとか、映像のルックが良かったと思うんですけど、
この映像をどういうふうに仕上げるかという目標とか理想が、ネットフリックスとかの予算をかけた配信ドラマと同じところを目指していたのかというと、
ちょっとそこは気になりましたね。
それから、これは最初にも言いましたけど、演技、演出ですよね。
すごく感情を乗せた舞台劇のような演技ですよね。
それが後半気になってしまいましたね。
まあね、これはちょっともしかしたら好き嫌いの部分というのが大きいのかもしれないですけどね。
はい、というわけで、VIVANの感想でした。
色々言っちゃいましたけど、全体としてはすごく楽しめたので、2026年の続編も楽しみにしています。
今のところ、ほぼ情報はないんですけど、続報も含めてワクワクしながら待ちたいと思います。
以上、マカママレードでした。
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