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2024-06-26 13:00

【感想】【古畑任三郎】シーズン1第一話〈この後、話しませんか?#2〉

ドラマ『古畑任三郎』の記念すべきシーズン1第一話について、『刑事コロンボ』との関係などを軸に、マカ・ママレードが解説&感想をお話しします! 動画版はこちら↓ https://youtu.be/SBPKvhdpx5o?si=vSDy3SBU6szlKCaA

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『古畑任三郎』シーズン1第一話

出演:田村正和 中森明菜

脚本:三谷幸喜


サマリー

ポッドキャストでは、ドラマ【古畑任三郎】の第1話「使者からの伝言」を振り返り、この作品が刑事コロンボから受けた影響や独自の特徴について考察しています。また、著名な登場人物の設定や物語の舞台など、後のシリーズに共通する要素が示されています。

ドラマの振り返り
こんにちは、マカ・ママレードです。 最近、ドラマ【古畑任三郎】を第1話から順番に見直しているので、気になったエピソードについて、感想を話していきたいと思います。
まず今回は、第1話【使者からの伝言】についてです。 ちなみにですね、今2024年6月にこれを録音してるんですけど、今【古畑任三郎】の再放送をやってます。
やってるんですけど、僕が見てるのはその再放送じゃなくて、 ディアゴスティーニで刊行されていた【古畑任三郎】DVDコレクションというのがあって、
そちらのDVDを1巻から順番に見ています。 ディアゴスティーニで僕がコンプリートして購入したのは多分これだけだと思います。
このDVDコレクションがいいのは、各巻に冊子が付いてくるんですね。 この冊子っていうのが読み応えが抜群で、それぞれのエピソードについてすごく詳細な解説がついていて、
それに加えて、三谷幸喜おはじめとするスタッフのインタビューなんかも載ってるんですね。 古畑任三郎をこれから見るよっていう方も、見たことあるよっていう人もどちらも楽しめる内容になってると思いますので、
これおすすめです。 ただ注意していただきたいのが、このDVDコレクションにはスマップのゲスト回は収録されていません。
これは本当に残念なんですけど、このエピソードだけは他のブルーレイセットに入っているのかな。 そちらを買っていただくしかないのかなと。
それ以外の内容は非常に充実しているので、本当にたまに傷なんですけれども、 興味ある方はチェックしてみてください。
はい、というわけで第1話、四捨花の伝言なんですが、 この話を見ていて、この第1話で既に後の古畑任三郎シリーズに通じる特徴が主に3つはっきり現れていたなって感じました。
その3つっていうのはですね、 1つ目がドラマ、刑事コロンボにオマージュを捧げつつ、オリジナリティも打ち出している点。
2つ目が生活感がないところを舞台にしている点。 3つ目がワンシチュエーションものである点です。
今作に続くシーズン1の第2話以降も、 シーズン2でもシーズン3でもスペシャルでも、これらは通定する特徴だなと思います。
少し例外はあると思いますけどね。 これらの特徴が四捨花の伝言ではどのように現れているのか、一つずつ見ていきたいんですけれども、
まず一つ目の特徴、 ドラマ刑事コロンボにオマージュを捧げつつ、オリジナリティも打ち出している点です。
刑事コロンボっていうのはアメリカのテレビドラマで、 ピーター・フォーク演じるコロンボ警部が、このわずかな出かかりから殺人事件を解き明かしていって、
犯人を追い詰めていくというミステリー作品です。 犯人が最初から明示されている、いわゆる登場者である。
また犯人役をスター俳優が演じている。古畑とコロンボは警察の人間で、 類まれな推理力を持っていると。
などなど、刑事コロンボと古畑仁三郎っていうのは共通する点がいくつもあります。
今作の死者からの伝言でも、犯人の漫画家小石川千奈美を演じているのは、 国民的な知名度を誇る中森彰。
冒頭で小石川が被害者を倉庫に閉じ込めるシーンが描かれていて、 犯人が誰なのかっていうのが明示されています。
たまたま現れた古畑が、被害者のわずかな遺留品や、ふとした会話からじりじりと犯人を追い詰めていくというように、
今さっき言ったコロンボの特徴と共通するような点をかけることなく、今作で示していると思います。
さらにですね、今作の死者からの伝言は、 その刑事コロンボの中の死者のメッセージというエピソードに非常に設定が似ています。
まず犯人が作家であること。 古畑の死者からの伝言は、少女漫画家コロンボの死者のメッセージの方はミステリー作家ですね。
同じ作家同士であるということと、犯行の方法。 どちらも中からはドアが開かない密室に閉じ込めるというやり方ですね。
この点がかなり設定として似ています。 以上の点から、死者からの伝言は刑事コロンボから非常に大きな影響を受けて作られていることがよくわかるんですけれども、
単に一つ一つの要素をそのまま真似しているだけではないんですね。 例えば今泉慎太郎という登場人物。
ホームズでいうところのワトソンのような役所なんですけれども、 刑事コロンボには今泉にあたるキャラクターは出てきません。
正確に言うとコロンボの相棒となるような刑事っていうのはたまに登場するんですけど、 レギュラーにはなってません。
さっきワトソンって言いましたが、 今泉と古畑のやり取りっていうのはまるで漫才みたいで面白くて、
ただ現在の目から見るとパワーハラスメントかもしれないんですけど、 今泉はコメディ作家である三谷幸喜ならではのキャラクターって言えるのではないかなと思います。
また古畑林三郎自身もコロンボと全く同じような個性を持っているというわけではないんですね。
ボサボサの髪型でヨレヨレのレインコートを着て、歯巻きを吸って、ボロボロのシルバーカラーのクラシック武将に乗って現れるコロンボに対して古畑は小綺麗な格好をして、
髪を完璧にセットして、セリーヌの自転車に乗って登場します。 歯巻きは吸わないし、タバコも滅多に吸いませんね。
コロンボのキャラクター設定をそのまま真似するんじゃなくて、 独自の名探偵のキャラクターとして古畑を作り上げていることがこれらの点からよくわかります。
そして、使者からの伝言は刑事コロンボの使者のメッセージと設定が似ているということを先ほど述べましたが、
この点もただ真似しているだけではなくて、古畑独自の展開をドラマの後半で見せています。
この部分についての話っていうのは、使者からの伝言と使者のメッセージ、両方の物語の革新に触れることになるので、ちょっとまた後で一番最後にまとめてお話ししたいと思います。
はい、というわけでこのように刑事コロンボにオマージュを捧げつつも、独自のドラマを作っていくぞっていう制作人の意気込みが設定だけじゃなくて、物語の具体的な展開からも読み取れると思います。
次に2番目の生活感がないところを舞台にしているんです。 古畑っていうのは屋外、
公共の場、もしくは犯人や被害者の仕事場などが舞台になることが大半です。
古畑をはじめとする警察や被害者、犯人、そのいずれのキャラクターも普段どのような生活を送っているかが描かれるのは、
多分稀なんじゃないかなと思います。 もちろん例外は全然ありますけどね。
とにかく画面から登場人物の生活感を徹底的に排除してるんですね。 今作でも犯人である小石川千奈美の別荘が舞台ですが、古畑が劇中で
恐ろしく大きな家ですねって言ってることからもわかるように 日本では非日常的と言っていいほどの豪邸です。
リアルな生活感をあまり感じさせないような設定にしていると言っていいと思います。 続いて3つ目のワンシチュエーションものであるという点です。
古畑はこの後の、後の作品でも あちこちに舞台が移ることっていうのは、まれで限られた空間で物語が展開されることが多いっていう印象です。
例えば、学校の中とか、ラジオ局の中、テレビ局の中、列車の中というようにです。
もちろんこれもね例外は全然あるんですけれども、作品のほとんどが舞台劇にしても成り立つようなストーリーだと思います。
今作もそのほとんどが家の中でこじんまりとした作品です。 このスケールのいい意味での小ささっていうのは古畑の一連の作品の特徴と言えるのではないかなと思います。
このようにですね、今まで見てきた以上の3点から見てわかるように、 第1話「釈迦の伝言」では後のシリーズに通じる一種の雛形が確立されていて、
メッセージの相違点
第1話にしてすでにケージ・コロンボー独自の魅力をプラスした全く新しいミステリードラマとして生まれ変わらせたということが言えるのではないかと思いました。
というわけで、最後に釈迦の伝言とケージ・コロンボーの死者のメッセージの相違点についてちょっとお話ししていきたいと思います。
ここからは、死者の伝言と死者のメッセージの確信に少し迫るので、まだご覧になってないという方はご覧になってからお聞きください。
まず相違点の一つはダイイングメッセージです。
死者からの伝言と死者のメッセージ、どちらも被害者が残したダイイングメッセージが非常に重要になってきます。
どちらの被害者も犯人の作品に関するものをダイイングメッセージに使用しているわけなんですけど、
ケージ・コロンボーの方がその作品をそのままメッセージに転用しているのに対して、
風旗の方はですね、そこに少しひねりを加えています。
もっと言うとね、ミスリードしているようにも見えるんです。
つまり本来は白紙の方が重要であるにも関わらず、あたかもその漫画が書いてある表が重要であるかのように誘い込んでいるんですね。
あともう一つはですね、ラストの描写です。
コロンボーの死者のメッセージの方は犯人である作家のとあるお願いをコロンボーにするんですけれども、それをコロンボーが断るという展開があります。
しかしですね、死者のメッセージでは犯人の、またちょっと内容は違うんですけど、
古畑に同じようにお願いをするんですけど、そのお願いを古畑は今度は受け入れています。
コロンボーのドライな印象を受ける結末に対して、古畑の方はちょっと少し優しげな雰囲気をここから感じます。
このようにですね、この2つの点から三谷幸喜、製作人がコロンボーをした時期にドラマを作っていながら、
同時に自分たちだったらこうする、っていう作り手からの刑事コロンボファン、古畑仁三郎の視聴者へのメッセージ、また伝言を伝えているように思えるわけですね。
はい、えーとそんな感じなんですけど、あのー、今気づいたんですが、僕ずっと漫画家って、小石川千奈美さんのことこれ漫画家って言ってましたけど、少女漫画家とか言ってたと思うんですけど、
コミック作家ですね、正しくは。 これはね、ちょっと本編、ドラマ本編を見た人は絶対間違えちゃいけないところだったんですけど、
すいません、お詫びして訂正します。コミック作家ですね。
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