1. 舞い降りた天使【朗読版】くらうさ
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『舞い降りた天使』#3➖②朗読版
2026-10-08 09:21

『舞い降りた天使』#3➖②朗読版

家事、子育て、仕事に追われ、自分を見失いかけた主婦・徳永真穂。

夫との関係、娘の不登校、そして職場の年下の同僚・栗原との出会い。

恋と家族の絆を通して、一人の女性が少しずつ自分自身を取り戻していく、大人の女性のための恋愛ヒューマンドラマです。

人生に疲れた一人の女性が、もう一度、自分の人生を生きようとする物語。

彼女を救ってくれた『天使』は、思いもよらない人物だった……


『舞い降りた天使』は、「官能小説コンテスト」ノミネート作品。
(大人のケータイ官能小説運営事務局主催)


本番組では、作品をより多くの方に楽しんでいただけるよう、一部の表現を調整した朗読版をお届けします。

朗読版ではお届けしていないシーンを含む完全版は、携帯官能小説サイトにてお楽しみいただけます。


『無料で読める大人のケータイ携帯官能小説』

https://kanno-novel.jp/viewstory/index/16146/?guid=ON


noteでは、朗読版と同じ一部の表現を調整したものをお読みいただけます。

https://note.com/kurausa/m/m35c235159478


どうぞ最後までお楽しみください。

ぜひ、朗読版と完全版、それぞれの形で『舞い降りた天使』の世界をお楽しみください。


noteでは、朗読版と同じ一部の表現を調整したものをお読みいただけます。

な

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朗譊……比田井彩歌

イメージング....もりもり

録音・編集....たりお

演出.....有馬優美子

音響制作……Moon Magic


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著作権について

本作品および朗読音源は、著作権法によって保護されています。

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00:09
第3章 第2話 朗読 比代彩香
栗原くんはそう言いながら、302と書いてあるドアの前で足を止めて、私に振り向いた。
なんとなく緊張しているような栗原くんの表情につられ、私まで緊張してしまう。
でも、外で待たせるのもあれだから、散らかったままでごめんだけど、どうぞ。
栗原くんは、そんな言い訳をしながら、玄関を開け、私を招き入れてくれた。
お邪魔します。いかにも一人暮らしという感じの広めのワンルーム。
栗原くんは、私を部屋の中へと案内しながら、床に落ちているタオルを拾い、
そして、テーブルの上にあるゴミをゴミ箱に入れた。
ここ、座って。栗原くんにここと言われたのは、二人掛けのソファー。
あ、うん、私が促されるままソファーに腰をかけると、栗原くんは、急いでベッドの乱れを直し、
少し照れた顔で、「なんか恥ずかしいな。」
って笑った。やっと笑った栗原くんの頬には、インディアンエクボ。
それを見て、私の緊張が少しほぐれた。
さて、ざっと片付けが終わって落ち着いたのか、栗原くんは、ソファーに座っている私の足元にアグラを書いて座った。
あ、私も。床に座った栗原くんを見て、私もソファーから降りようとすると、
「徳永さんはそこで、そこに座ってて。床、冷たいから。」
そう言われて、私はまたソファーに座り直し、小さく頭を下げた。
ありがとう。でも、自分だけソファーに座っているのは正直落ち着かなくて、
03:02
私は視線を落として、膝の上の荒れた手を見つめた。
えーっと、何から話せば。
まずは、今日は無理ってすみませんでした。
会社休ませてしまって。大切な有給休暇なのに。
い、いいの。私も栗原くんの話、ちゃんと聞きたかったし、
あのまま帰りたくなかったし、なんて言えないけど。
わかった。じゃあ、ちゃんと話すね。
栗原くんの優しいながらもフランクな喋り方に少し戸惑いながら、
私は栗原くんに小さく頷いてみせた。
前にも言ったけど、俺は徳永さんを放っておけなくて声をかけたんだ。
なんかこう、悩んでるみたいだったから。
徳永さんは俺の話に静かに耳を傾けてくれた。
そりゃそうだよな。
徳永さんは既婚者なのに、こんなに頻繁に昼休憩誘われたら、
その理由を知りたくなるに決まってる。 だからちゃんと話さないと。
なんでそう思ったかって理由なんだけど。 実は俺、
年の離れた姉がいて、その姉ちゃんが昔子育てとか家庭のこととかそういうので参っちゃって、
壊れかけたことがあるんだ。 その時の姉ちゃんに
徳永さん似てる気がして放っておけなかった。 なんか心配で仕方なくて。
俺は何もできないけど、せめて話だけでも聞けたらなって。
姉ちゃんもその時、愚痴をこぼす相手がいるだけでも救われるって言ってたから。
俺の姉ちゃんは頑張りすぎたんだ。
何でも一人で抱え込んで、 誰にも悩みを打ち明けずにいた。
変なこと言ってると思われるかもしれないけど、 俺、
徳永さんがそんな姉ちゃんと重なって、 ほんと壊れそうで。
だから少しずつでも仲良くなって、 愚痴とかそういうの聞けたらなって思ってたんだけど。
けど、ランチなんかじゃ全然時間足りなくて。
そこまで伝えて顔を上げると、 徳永さんは少し悲しそうな顔で俺を見ていた。
06:05
そしてゆっくりとソファーから降りると、 俺の隣に腰を下ろし、意外な言葉を口にした。
お姉さん、今は?
え、いや、 今俺、徳永さんのこと心配してんのに。
まず人のこと心配しちゃうとか、 そういうとこも姉ちゃんと似てるな。
元気にしてます。 シングルマザーになりましたけど。
元気なら良かったね。 ありがとうございます。
やばい、俺が泣きそうだ。 徳永さんを慰めるつもりだったのに。
俺は、良かったね、という徳永さんの包み込むような優しい言葉に、 涙が出そうになっていた。
あの頃の姉ちゃんは、心をなくしたようになっていた。 一生懸命だったんだ。
家庭を守ることに。 そう、
俺はそんな頃の姉ちゃんを、あの時思い出したんだ。 徳永さんが、電話で何度も何度も、
誰かに謝っていたあの時に、 徳永さんはその電話を切った後、
誰もいない廊下で、声を殺して泣き出してて。
でも、 その時俺は何もできなかったんだよな。
それから俺は、 徳永さんを目で追うようになった。
仕事も人付き合いもきちんとしてて、 すごいなって思う反面、
大丈夫かなって心配になることもあって。
それで俺は、徳永さんに声をかけたんだ。 少しでも力になりたくて。
それなのに俺は、なぜか今、 徳永さんに癒されていた。
何やってんだよ、俺。 あ、で、それでさ、
あ、うん。 こうでもしないと、
徳永さん俺に愚痴なんて話してくれそうもなかったし、 警戒されてる気がしたし。
あ、なんでもないならそれでいいんだけどさ。 辛いことあるなら、話だけでも聞きたいなって。
辛いことがあるのは間違いないはず。 でも、
俺を頼って話してくれるかどうかは別だ。
09:21

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