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Lyustyleの知的明星オラジオ第107回目のきょうは、黎明期回です。
パソコン通信ってなんだんだ、パソコン通信とインターネットとは一体どうちがうんだ、そういうことについてお話します。
黎明期っていうのは、僕が勝手に黎明期とつけているもので、
僕の中での黎明期は、ガジェットだとかIT関係のものが飛躍的に向上し始めた時代、1980年代中頃から90年代初頭にかけてのほぼ10年間、
この頃の時代を僕は勝手に黎明期というように呼んでいるんですけれども、
世の中のバブルと右肩上がりになっていた時代ともちょうど合いますよね。
85年以降90年代ぐらいまでは、もうなんか衰退するとか、そういう感覚なかったですからね。
もう発展することしか頭にいなかったような、結構我々の時代でしたね。
そういう時代の中で、IT関係のものがどんどん出て向上していきました。
もう一度話したことがありますけど、ワープロとかですね、パソコンとかね、そういうのがどんどん出てきたんですが、
その中で今日はですね、パソコン通信ということについてお話をしたいと思います。
パソコン通信というのはですね、インターネットとどう違うのかということなんですが、
一番の違いというのはですね、
パソコン通信というのは、どこかのホスト局に電話をかけるんですよ、パソコンを通してね。
そのホスト局が自分の中でウェブを持っているわけですね、通信網を持っているわけですよ。
そして、その中で私たちはお釈迦様の手のひらの上をうろうろするみたいにね、
その中でうろうろするわけですね。
どういうことかと言ったら、そこに電話をかけまして、
その中にあるさまざまなデータを閲覧をしたり書き込んだりするということです。
ですから、大海に浮かぶ孤島がありまして、その孤島同士の中でひしめいているという状況で、
孤島同士をつなぐ連絡線的なものはあることはあったんですけれども、
非常に一般的ではなくて、一般的にはですね、皆さんその孤島の中で
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いろんなデータのやり取りをしていたというようなことですね。
場合によっては孤島を2つぐらい契約したりしてね。
その孤島のですね、咲いたるものが日本の中ではPC版とね、
あとニフティサーブというこの2つが両巨島でしたね。
他にもいろいろありました。
無料でつなぐことができる草のネットというのもありましてね。
新聞社がやっているようなネットなんかもありまして。
私もそこからスタートをしましたね。
それから海外ではですね、コンピュサーブとかね、
この辺りがもう本当に世界中の人がアクセスをしていたというようなところで、
菅谷光さんという漫画家がいらっしゃいますが、
あの方はパソコン通信に関しても相当早くからなされている方でですね、
自分の漫画業のですね、IT化もずいぶん早くからMacでなさったりとかされていた方ですけども、
80年代で終わりぐらいだったかな、パソコン通信に関する本を出されましたね。
そこでもう私もそれを読んで、
本当にあのパソコンの向こうにある世界からデータを引っ張ってくるということの魅力をものすごく感じたんです。
皆さんたちはもう今インターネットネイティブの方々なので当たり前なんですが、
僕らの黎明期のパソコンの人間というのはですね、
パソコンはパソコンだったんですよね。
それ以外の何者でもなくて、それぞれが独立したものでしたから。
パソコン同士がつながるということ自体がね、驚愕の事実だったわけですね。
ネットでつないで、電話をかけるわけですが、
かけた向こうでつながりましたよっていうのが画面に出て、
そしてそこの向こうのデータがドラッドラッと表された時にはね、
もうなんていうかね、別の世界に来たようなね、
パソコンの画面の向こうにもう一つ世界があるっていう、
これまで閉じた世界だったのが一気に開いたという、
これはね、本当にこれをイノベーションと言わずして何というのかというぐらい、
もうその前と後とでは感覚が変わりましたよね、
情報というものに関する。
それまで自分一人の世界であったパソコンがですね、
その向こうに何かある世界が広がっているという感覚、
これはね、自分は一人じゃないというね、
そういうような感覚につながるようなものでした。
本当に自分は一人じゃないという気がすごくしたんですよね。
80年代の終わり頃、初めてパソコン通信につないだ時ですね。
さあそのパソコン通信何ができたかというとですね、
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電子メールですね。
その紙書箱がね、電話をかけたところにありまして、
そこにパソコン通信のホストにつないだら、
あなたに電子メールが来てますよ、みたいな感じでね。
ああそうなんだってその電子メールを読めるわけですね。
それからだいたいほぼ共通していたのがSIGとかね、
言われるそれぞれの掲示板なんですね。
それぞれのいくつもの掲示板がなんか中にあるような感じで。
そこでいろんな売ります買います的な情報とか、
PC98に関する情報とかですね。
それはもう本当にいろいろな情報がありました。
地域の情報だとか。
草の無料ネットは本当に地域の情報が主だったんですけれども、
大手のPC版とかになるとね、
それぞれの地域ごとに田舎が分かれていたりとか、
超有名人がね、管理人をしているような掲示板があったりとかね、
そういうような形で賑わっていましたね。
それからですね、あとオンラインソフトですね。
当時オンラインソフト、当時はですね、
PDSって言ってたんじゃなかったっけ、
パブリックドメインソフトみたいな感じで、
どっちが先だっけ。
今オンラインソフト、今OLSって言うんだっけ。
パブリックドメインソフト、どっちが先だったのか。
まあそのソフトをね、落としてきて使うという、
そのような楽しみがありました。
まあソフトを落としてくるっていうのもね、
電話回線ですからね。
1分1000円プラス情報料がかかるんで、
そう簡単なことではないわけですけども、
そういう中で僕たちは限られた時間の中で、
データを取り、そして書き込み、
そして必要なアプリ、メモアプリとか、
いろいろあったんですよ、辞書とかね。
そういうのをダウンロードして使うという、
そういうような楽しみ方を覚えたわけですね。
それまでのパソコンって、
ワープロしたりゲームしたり、
自分なりにプログラミングを組んだりという、
プログラミングだけだったのが、
データの受け渡しはフロッピーディスクでしかなかったのがね、
オンラインを通じてデータの受け渡しができるようになったというね、
電子メールをつけてね。
これはね、もうほんと時代が変わりました。
80年代から90年代に変わるときにですね、
データというものの受け渡しに関する、
超大革命が起こっていたわけですね。
そうやってね、僕たちはパソコン通信を始めていきました。
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やっぱりかけているとね、
ネットサーフィン的なことをやっていると、
どんどんお金がかかるわけですね。
ですから、いかに短くね、
電話をかけてホストをつないで、
いかに短く必要なことをして出てくるかというのがね、
大事だったんですよ。
そこでオートパイロットというね、
機能がかなり充実していまして、
どんなコマンドを打っていくのか、
電子メールを見て、次にそれを読んだら、
次にそこを出て、次にこの掲示板に行って、
その新着情報を読んでダウンロードして、
そしてそこを出て次はみたいな、
一連の動きをマクロにしておきましてね。
それであとは、電話をかけるところから電話を切るところまで、
一切すべてオートパイロットで行うというような、
それは立派なプログラムがよく色が付いた、
そういうようなパソコン通信ソフトがよく売り出されていました。
フリーのオンラインソフトでもね、
そういうものがありまして、
私は朝5時に起きてたんですが、
朝5時に起きてですね、PC98の電源を立ち上げて、
そしてそのソフトを立ち上げてポンとやれば、
勝手に電話をかけて必要な掲示板に行って、
電子メールを読んでダウンロードして、
あとがちゃんと切るまで、
本当ね、5分とか6分とか、
そういう時間で全部終えてくれて、
あとはゆっくりそれらをね、
ソフト上で閲覧するというような、
そういうやり方だったんですよね。
そういうふうにして僕たちはデータのやり取りを、
90年代の初頭頃にはやっていましたね。
その後、僕は海外の学校にですね、
赴任することになるんですが、
それをやっていた仲間と電子メールのやり取りをして、
当時は郵便、海外での郵便しかなかった時代に、
電子メールでやり取りするので、
ものすごく早くね、
やり取りができて、
国際電話も使わずに済んでですね、
本当に時代の最先端をね、
自分たちは走っていたんだという気持ちがありました。
はい、そしてそれがね、
僕たちにとっては最先端だったんですよ。
当時生きている者にとってはそれが一番先だからね、
まだその先のインターネットというものが世に現れるなんていう、
そういう超イノベーションのことは知らない、
まだ知らない時代ですね。
一番今いるところが一番の最先端じゃないですか。
その最先端の波に乗ってガンガン進んでいってたんですが、
1994年くらいからですね、
インターネットという言葉がね、
パソコン通信の中でもささやかれ始めましてね、
一体何だろうかなと、
インターネットとは一体何なんだという。
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それまでのパソコン通信、
これまでのポッドキャストでね、
何度かお話ししたと思うんですけども、
それまでのパソコン通信というのは、
画面の中にずらーっと文字がね、
下から上にスクロールして流れていくだけで、
必要な情報がずらっと流れていくだけで、
コマンドを一番下の行でコマンドを打ってたんですね。
コマンドは例えば電子メールだったらEを打つとかね、
1を打つとか、そうやってコマンドを打って、
エンターを押して一つ一つメニューを進めていってたんですね。
つまりアクティブな行というのは一番下の行だけだったんですね。
僕たちが何かできるところというのはね、
一番下の一行だけ。
そしてそれが上にスクロールされていっているのは、
もう過去のものがただ見えているだけでね、
そこへ遡ってエディットするというような、
そういうことはもうできなかったんですね。
ただ見えているだけで、もう過ぎてしまった過去なのでね。
現在のカレントに何かお影響を及ぼせるのは、
一番下の一行だけという。
それが僕たちにとっての普通だったんですよ。
そういうものだったんですね。
何とも思わなかったですね、それでね。
だから初めてインターネットの画面というのを、
テレビか何かで見たんですよね。
画面のすべてが今生きている状態というか、なんというか。
画面のどこでもボタンをクリックすれば、
どこかに飛んでいくというのを見たときはね、
もう別世界に来た、また別世界に。
いろんな別世界に行きますけど、本当また別世界ですね。
だって考えられなかったんですよ。
画面全体が今生きているというのがね。
パソコン通信は一番下の一行だけが、
僕らが影響を及ぼし得るところだったのに、
その画面全体が今生きている一枚の絵のようになっているというのはね、
それはもう誰がこんなことを考えついたんだろうと思いましたよね。
95年になりましてね、私が帰国した途端に、
ベッコアメという当時のプロバイダーに入会をします。
そこはホームページの作成料がタダだったんですよね。
価格破壊を起こしたプロバイダーだったんですが、
当時まではホームページを作るという機能は、
プロバイダーにとってとてもお金になる場面だったので、
相当高かったらしいんですが、
そのベッコアメがタダにしちゃったおかげでね、
完全なる価格破壊が起きて、
だからこそ一気に広まったのかもしれないですね。
僕ももう次の年にはソフトを使って、
僕自分自身の初めてのサイト、
1996年にですね、書いたイラストを発表するサイトを
開いたことを覚えています。
その後は、今のインターネットネイティブの
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皆さんたちの時代になっていくわけですが、
パソコン通信とインターネットというものの違いというのが
なかなかね、理解できないと思いますので、
その当時を知っている人間たちが、
孤狼のようにしてですね、
語り伝えていかないといけないのかなというような
気持ちがありまして、今日お話ししました。
はい、いかがだったでしょうか。
インターネットとパソコン通信の違いというのを
パッと答えられる人というのはもう、
いなくなっていってるんじゃないかなというふうに
思いますけどね。
とても楽しいものでしたね。
それが今やハンドヘルドでね、
画像とか動画のやり取りまでできるようになって、
それから25年、30年でね、
そういうふうになってしまいましたけれども、
今は私たちが今が最先端だと今みんな思っていますよね。
これがね、あと20年ぐらいしたらうーっていうぐらいね、
この辺りにたくさんのイノベーションがあると思いますのでね、
その時の人が今をまた振り返ってみたら、
うわーよくこれで我慢してたなってきっと思うんじゃないかな
と思いますね。
一つは5Gの時代に今から突入していくので、
4Gの時代をきっと、えーって懐かしむ時代になるんじゃないかな
というふうに思っているところです。
それではまた、リュウサイでした。