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2021-10-29 15:35

23_3 根本ノンジ式“売れる脚本”の極意とは?


今週と来週のゲストは脚本家の根本ノンジさん!
今日のテーマは気になる人が多いと思いますよ!根本ノンジさんに“売れる脚本”の極意を伺ってまいります。

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サマリー

根本ノンジさんは、映画『ここだけバナシ』について話しています。面白いものを作るためには、最初にプロデューサー監督が面白いと思うものを作ることが重要です。また、脚本だけでなく映像制作のチーム全体として柔軟に対応することや、企画を考えた人の熱を感じることを心がけています。怪人と戦う前には儀式があり、料理を作るシーンではキャラクターが浮き出てきます。これが根本ノンジさんの愛される脚本の極意です。

面白いものを作るための極意
面白いもの。面白いっていうのがいつも突き詰めて何だろうっていつも考えるんですけど、
結局まず、自分で描いて面白いだけじゃなくて、人に見せて面白くなるためには、一番最初はプロデューサー監督に見せるので、
その人たちが面白いと思うものを作る。
そういうものですね、最初にやること。
黒木瞳の映画ここだけバナシ。
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々と、ここだけバナシしていきます。
今回のゲストは、前回に引き続き脚本家の根本ノンジさんです。よろしくお願いいたします。
さあ、今日は何を聞こうかな。
売れる脚本の極意。
なんで笑うんですか。
それが聞きたいぐらいですけどね、僕が。
何かね、はい、極意。持ってるかどうかわかんないですけど。
心がけていることとかございますか。
脚本を作るときに心がけている。
脚本を書いたことが全てではないというか、脚本が完成じゃないじゃないですか。
映像というものは、脚本を書いてから役者さんが演じて、監督が撮り、なおかつ音も付き、編集して初めて完成されるものなので、
脚本が全てではないと思っているので、
一つのチームの一員として自分も柔軟に対応するというのが、一つ心がけていることですかね。
でも本が面白くないと成立しないじゃないですか。
そのあたりの充積はどのように考えていらっしゃいます。
やっぱりでも面白いもの、面白いっていうのがいつも突き詰めて何だろうっていつも考えるんですけど、
結局まず自分で書いて面白いだけじゃなくて、人に見せて面白くなるためには、
一番最初はプロデューサー監督に見せるので、
その人たちが面白いと思うものを作るというものですかね、最初にやることは。
あんまり自分だけが面白いと思って出した台本って大体面白くないって言われるんですよ。
それはめちゃくちゃ面白いなぁ。
ケタケタ笑いながら書いてると全然わかんないからね。
やっぱりそういうもんなんだ。
だから自分だけが面白がってもしょうがないんだなっていうふうには思っています。
脚本作成と企画の重要性
だから第三者のメンバー、つまりプロデューサーやディレクター監督なりが面白いねっておっしゃって、
初めて観戦に近づいていくという。
やっぱりこの映画もドラマも、たぶん最初に企画を考えた人。
脚本から企画を考えるとあまりないんですけど、
誰かしらが必ずまず熱を持ってその企画を立ち上げるじゃないですか。
その熱をちゃんと感じて企画本を作るというのが割と大事にしてるんですよね。
自分だけ、小説だったり自分だけの舞台ならいいんですけど、
やっぱりオファーをいただいて、こういうのを作りたいんだっていう情熱がある人のものに感化されて一緒に作るということであるので、
その人が求めるものをまずちゃんとできるようにしようと。
具現化できるように頑張ろうっていうのが、最初に考えることですかね。
それからいろんなチームが入ってきて交渉しようとなるんですけど、
やっぱり最初に考えた人、最初に熱を持ってる人のやりたいことをちゃんと脚本化として作業しようというのを、なるべく心がけて。
私ちょうど舞台の演出をするんですけども、企画演出なんですが、
自分がこういうことをやりたいというまずテーマ、こういうことをやりたいという一枚の紙があって、
それでツインピークスのような一人の女性が亡くなって、ロマパーマみたいに亡くなって、話が謎解きだけれどもヒューマンエンターテイメントで、
笑いがいっぱいあって、そして最後は泣ける。これだけ説明して書いていただきました。
大体プレゼンは3分ぐらいでした。
なるほど。
そこから出来上がってきてから週1で本打ちをずっとやってきて、何ヶ月でしょうか。やっと出来上がったっていう感じですけれど。
大変でしたね。でもやりたいという強い意識があって、作家さんに伝えたんですよね。
そうですね。
それはちゃんと伝わったんですか。
例えば、私がこういうのを入れたらどうとかって、
例えば入れるじゃないですか。その人、面白くないとかって言われるわけですよ。さっきの話じゃないけど。
自分で何個も書いていただいて、ここにこれを入れたら面白いんじゃないかなとかいろいろ提案するんだけど、
面白くない、笑えない、わからないとか。
その相手がですか。
そうそう。いろいろあるから、やっぱり自分だけが面白いっていうのはいけないんだなと。
そうですね。
会議の楽しさと普通の人の描写
身に染みてます。
根本さんが重視されているのが、私も今言いました、本打ち。台本の打ち合わせということなんですけれども。
エンタメ作品を作るのだから会議も楽しくするのが、根本流だそうですけど。
確かに放送作家をやってたこともありまして、
放送作家の構成会議っていうのがあるんですけど、バラエティの番組を作るとき。
そのときって、みんな宿題を持ち寄って、作家がですね、プレゼンをするんですね。
例えばこういう企画どうでしょう、こういうコーナーどうでしょう。
これがちょっとした種で、これがそんな完成度高くなくても、
これってこうじゃないって誰かがディレクターが言って、
それをみんなで回していくんですね、このアイディアをフリーで。
じゃあこうしたらいいんじゃない、ああしたらいいんじゃない、こうしようよっていう。
ブレストですよね。
それダメだよって言わないで、面白くするためにみんなで一つのネタをわーって回していって、
バーって出来上がっていくことがあるんですね、構成会議、バラエティの。
で、ああ面白いね、じゃあこの企画やってみようっていうふうになってくるんですけど、
それをずっとやってたもんですから、
このうちもプロデューサー、監督、2人か3人いますかね、
それで打ち合わせすると、いやこここうだよねっていうときに、
じゃあこうじゃないですかって、条件反射的に言う癖がわりとついてるんですね。
じゃあそれってこういうことで、まああんまりアイディア返ってくることはないんですけど、
人によるんですけど、面白い監督だとこれこうじゃないってやるとここのラリーが始まって、
それでどんどんアイディアが面白いほうに転がっていくことがあるんですけど、
このうちも、わりとバラエティ方式というか、
無駄打ちでもいいんでアイディアを言うんですね。
これこうじゃないって。
わりと他の作家さんの会議を見ると、みんな黙っちゃって。
ってなって、どうしよう一回休憩しますか、もう一回持ち帰りますみたいなことがあるんですけど、
僕はあんまり嫌なんで、なるべくそこで全部済ませたいというか、
せっかくこんなにできる人たちがいるんだから、この人たちの脳みそを借りたほうがいいやと思って、
無駄なアイディアも含めて全部喋っていくうちに固まるという。
あとやっぱり面白いものを作ってるから楽しくやろうよっていうのが基本的にあるので、
それはホラーでもサスペンスでも、人を楽しませるというかエンターテイメントをやってるので、
会議も面白くないと、もう不手癖された顔でやる人がいるんですよ、作家さんとかね。
僕は他の作家さんを見てると、ダメ出しされると不手癖されちゃう人いるんですよ。
なんでですか?って黙っちゃう人がいるんですよ。
それよくないんで、空気も悪くなっちゃう。
ダメだったらダメで考えようよっていう感じでやってますね、会議は。
ポジティブにやってますね。楽しく。
そうじゃないと面白いものができないよと。
グッとここを考えようというときは考えますけど、基本はなるべくヘラヘラしながらやってます。
例えば、一貫して描きたいものっていう愛される曲本っていう中で、
それは普通の人々を描きたいと。
そうですね。なるべく日常というか普通の人。
普通の人が犯罪を起こすし、普通の人が恋愛をするし、
普通の人が仕事をするのが、
みんな我々が生きてる世界はそうじゃないですか。
なるべく普通の人がなぜそうなったのかっていうのを描きたいなと思ってます。
おかしかったのは、もし仮に仮面ライダーの曲本オファーが来たとしても、
彼らがトイレ行ったり、ラーメン食べたり、失恋したりする仮面ライダーを見せたいという。
絶対仮面ライダーが戦っているときに、おしっこしたくなりそうな気がするわけじゃないですか。
どうするんだろうと思って。
スーツアクターじゃなくて、ああいう変身した場合、
怪人と戦う前に儀式がある
やばい、トイレ行きたくなった。怪人と戦って絶対困るじゃないですか。
それは面白いですよね、絶対ね。それで30分持つなと思って。
このままでトイレに入ったら目立つからどうしようとかって一体ありそうですよね。
そういうほうがね、怪人と戦う前にどうしようとか、
怪人と戦う前にいろんな儀式がありそうじゃないですか。
そういうのとかも細かく描いてると面白いんだろうなと。
だからそっちのほうが描きたくなっちゃうんですよね。
それが愛される脚本につながっていくということですか。
だから終わった人のときも、割と細かく、うどんもそうだったんですけど。
細かいじゃないですか、あんなこと。蜜が入れるのかとか。
あんな書かなくていいようなことを書いちゃうんですよ。
餃子も作ってましたよね。
餃子も作ってましたね。ありました。
ああいう書かなくていいようなことを書いちゃうんですね。
餃子作ってるときってちょっと喋ったりするじゃないですか。
とかうどん作るときも、どんな感じのときにうどん作るんだろうって思うと、
人が出るな、キャラクターも出るなと思うので、
そのへんも台本に結構細かく書いちゃうんですよね。
うどんの話に戻るとですね、人の気も知らないで、
資格のない東大卒ほど役に立たないみたいなセリフももちろんありますけども、
こっちの妻の気も知らないで、
なんかのんきにベラベラ喋ってる夫がいるわけじゃないですか。
そう、余計腹が立つわけです、妻としては。
だから本当はとてもラブラブならば、良い関係ならば言わなくても三葉も入れるだろうね。
何も彼の好きなものは全部入れるだろうと。
だけど、そういうイライラしてる、イラッとしてる妻が、
あえて聞く、卵は?とか三葉は?って入れる?とか、どうすんの?って。
ね、酢うどんでいいの?みたいなね。
だから、あのセリフが生きてくるんですよね。
そうですね、確かにそうですね。
料理を作るシーンでキャラクターが浮き出る
でもそれはやっぱり普通みたいなことが根底にあるから、ああいうセリフが生まれてくるっていう。
多分、母親がああいうことをやってたんでしょうね。
怒りながらも料理作ってるのを、多分子供ながらに見てて、
これは使えると思ったのか、それが普通の人だろうなと思ったので、多分そういうことを。
すごいリアリティを感じましたもん。
大変でしたか?
いやいや、撮影そのものは、私の芝居そのものはすごくあれ。
あそこが一番大変でしたけども。
やっぱり夫婦で、あんまりいい感じじゃない懸悪なときとか、あえてしますもんね。
そうですね、しますします。
しなくてもいい、冷蔵庫をバーンって閉めたりとかね。
そうですね。
その日常があるからこそ、人間味が出てくるし、
やっぱり作品自体が、一人一人のキャラクターが浮き出てくるっていう。
そうだと思うんです。
だからやっぱり観察屋さん側もそうでしたし、箱詰めも、やたら飯食は食べるんですよ。
食べるのって絶対キャラクターが出るし、食べ方もそうだし、何を食べるか、何を描けるかだけでもキャラクターの育ちが出るので、面白いんですよね。
なので、すぐ、まあ大変ですよね。
食べながらお芝居するのが一番大変だって怒られるんですけど。
いや、私は大好きです。
そうですか。
はい、うどん作るように。
食べてる。
いや、本当に作ったから。
そうですよね。
食べるのはね、本当、先週の回でも言いましたけど、食べながらお芝居するって大好きなんですよ。
セリフが言いにくくなるとかっていうのは大丈夫ですか?
だからリアリティが出るじゃないですか。
で、時々音声さんがもう少しはっきりおっしゃってください、もぐもぐで、だからね、おっしゃってくださいっておっしゃるときもあるんですけれども、
まあそのときはちょっと頑張ってはっきり言うようにはするんですけれども。
でも私、随分昔に、クゼさん監督がお亡くなりになってたんですけども、
あなたは滑舌が良すぎるから、この役は滑舌を悪くしてくださいと。
それでテレビを見てる人が、今何て言ったの?っていうぐらいの悪さでやってくださいと。
っていうことをおっしゃったときに、目から鱗が落ちて、あ、いろんな役作りができるんだなーって思いました。
なるほど、それ面白いですね。
はい、だから食べながら、たとえ聞こえてなくても、でも重要なセリフじゃなければある程度、もぐもぐでも想像できるでしょうみたいな。
全く想像できない、大切なセリフを言うのならば別ですけれども、という感じで、だいたい家で食べながら練習します。
あ、そうなんですか。
何か食べながらセリフを。
このシーンは多分こういうものが出てくるだろうなと思って、食べながらそのセリフを言って、そうするとここで飲んで、ここで水飲んでとかっていうのができるんですよ。
大好きです、燃えます。
そうなんですね、なるほど。
じゃあいいんですね、書いても。
どんどん書いてください、もううどん作りながらセリフを言わせたり、もう食べながらセリフを言わせたり、どんどん書いてください。
今日は愛される脚本家でいらっしゃいます、根本敦史さんにお話を聞いております。今日はありがとうございました。
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