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先週に引き続きゲストは脚本家の根本ノンジさん!
黒木さん出演作では映画『終わった人』とドラマ「犬神家の一族」で接点があるお二人の撮影秘話を“ここだけバナシ”していきます

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サマリー

根本ノンジさんは、映画『終わった人』の脚本家であり、自身の作品について語っています。彼は早めに作品を完成させることで知られており、若い頃は自己肯定感を失った経験もありましたが、それ以降は締め切りを守りながら作品を作り上げることに重点を置いています。『終わった人』では、髪の毛の中に手を入れるといった愛情表現や大人の男女のラブシーンのような演出が心を動かし、素晴らしい撮影や大人の人々の生き方を描いています。この作品は根本ノンジさんの代表作であり、感動を与える作品となっています。

根本ノンジさんの作品作り
急いで書いてるつもりはないんですけど、中には3人くらいいんじゃない、根本さんって3人いる説が流れてて、
全く知らない方に、プロデューサーの方が、根本さんって3人いらっしゃるって本当ですかって聞かれたんですよって言われて、
いや、1人でやってるんですけどね。
ゴーストですね?
いやいや、いないんです。そんな、本当にいないんですよ。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々と、ここだけバナシしていきます。
今回のゲストは、前回に引き続き脚本家の根本ノンジさんです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。根本ノンジです。
根本さんって、もうとにかく4,5本掛け持ちというか、作品をお持ちで、そして書いていかれるんですが、早いんですって。
そう言っていただけるんですけどね。自分ではそんなに急いで書いてるつもりはないんですけどね。
中には3人ぐらいいんじゃない?根本ノンジ3人いる説が流れてて、
全く知らない方に、プロデューサーの方が、根本さんって3人いらっしゃるって本当ですかって聞かれたんですよって言われて、
いや、1人でやってるんですけどね。
ゴーストですね?
いやいや、いないんです。そんな、本当にいないんですよ。
もう1人で、必死に書いてるだけなんですけど。
じゃあその早いというのはなぜでしょう?
たぶん一生懸命やるんですけど、とにかく。一生懸命キーを叩くっていうのがあれですけど。
何ですかね、時間…そうですね。悩むことは悩むんですよ。
もちろん一つ一つのセリフで悩むし、適当にやってるわけじゃないんですけど。
何ですかね、とにかく迷惑かけないようにっていうのがたぶんあるのかもしれないですね。
じゃあ次は本打ちしたから、次はいつまでとしたら、いつまでに必ず出す。遅れることがない。
ないですね。遅れたことはないと思うんです。
若い頃の詰まりと自己肯定感の喪失
若い頃はありましたかね。若い頃まだペースもわからないまま、本打ちでもうめちゃめちゃにケチョンケチョンにされて、泣きたくなるぐらいダメ出しされて、
帰ってすぐ直さなきゃいけないんですけど、もう立ち直れなくて、もう立ち直れないんですよ。若い頃はですね。
プライドをずたずたに。
プライドというかね、もう自分が全部否定されてる気がしちゃって、もう書けなくなっちゃって、それで遅れたのが一回だけですかね。
その自己肯定感みたいなやつですね。
そうですね。
それをずたずたにされたということですね。
そこから現場を止めちゃったことがあったんですよ、若い頃に。要するに自分が書けなくなっちゃって、みんな待ってんだよみたいな感じの連絡が来て、でももうわかんなくなっちゃってるし、もうやめようかと思って。
脚本イップスですね。
そうですね。本当にそうでした。もう書けなくなっちゃって、一業も。もうやめようと。無理だ。
この仕事ももうできないからやめようと思って電話したのかな。でも電話しなかったんですかね。徹夜で書き上げて、結局泣きながらダメだよ、直しよう。
送ってやっぱり全然ダメなんですけど、ものすごい顔してたんでしょうね。ちょっと寝たほうがいいって言われて。
それでもね、諦めないで書いて、結局オッケーになったんですよね。
締め切りを守りながら作品を作り上げる
ほめてもらえたのかな、ほめてもらえたか。それでこういうことはしないように。現場も止まっちゃったし、こういうことはしないようにしようと思って、そこから絶対締め切りを守るし、なるべく早く書こうと。
困っても困って、例えば決定校とか別ですけど、なるべく早めの初校2校くらいだと、まずは台本にすることが大事だったりするので、
つまんないアイデアだろうが何だろうが、書いてみんなと打ち合わせて、それで高めればいいやっていう、そこが少しみんなに頼ればいいんだなって思ったので、
多少ラフなアイデアでも、とにかく書いて作って出す。で、詰めようっていう考え方に変わったから、たぶん楽になった。
守れない人は、たぶん自分で絶対高めなきゃいけない、こういうふうにしなきゃいけないと思ってるから守れないんじゃないかなと。
でもよく、仕事は忙しい人に頼めって言いますからね。
だから忙しい人は、とにかくやらなきゃいけないことがたくさんあるので、とにかく仕事が早いっていうこともあるので、そうなのかもしれませんね。
でも一人ですからね、やっぱり体一人で一つが大変なんですよ。アイデア出してくれる誰か若手でもいるとまた別なんでしょうけど、そんな人はいない。
いるんじゃないの?っていう時もあるんですよ。本当にいるんじゃないですか。いないんですね。
私もね、黒岳ひとみさん3人いるんじゃないの?っていう説があるんです。なぜかっていうとですね、何月何日の何時の回の舞台を見ていたでしょうと、私その時にあなたを見ましたと。
手帳を見ると、私全然違うスタジオで撮影してるんですよ、朝から晩まで。だからその時間に見てみれるわけがないんですよ。でもそういったようなことが何回かあったんですよ。
だからきっとね、黒岳ひとみさん3人ぐらいいるらしいですよ。
それでもね、3人で振り上げてると楽ですけどね、仕事。
役者はね。
ちょっと話は違いましたけれども、すみません。
じゃあここで映画終わった人の話でもしたいと思いますけれども、演じがいがあったのはうどんのシーンも何回も出てきますけれども、終わった人の脚本もやっぱり早かったんですか?
いや、あれは映画だったんで、ほんと時間かけさせていただいて、締め切りもほんとゆったりと、いいよいいよ、こんなに急がなくていいから、これぐらいでいいよ。
いつも、じゃあ3日後でとか1週間後でとかすぐ言っちゃうんですよ、自分で追い込むために。
でも、いやそんなに急がなくていいからもっとちゃんと時間をかけて、それからいいもん作ってくれよって言われて、ゆっくりしたスケジュールでしたね。
すごく自分の中でも豊かに作れたというか、それがすごい感謝してます。
なんとラストシーンが初日だったんです。
そうですよね。
はい。
そうですよね。
はい。
そうだそうだ、あれ桜の関係で確かそうでしたよね。
そうなんです。なので中田監督がすごく心配してらして、リハーサルとかいろいろやったりとか。
ちょうど私が自分の映画の監督をした後でもあったので、切り替えられるかなっていう心配もしてくださってたりとかして、それは全然切り替えられるんですけれども、
いろんな心配が中田監督がなさるので。
そうですよね。確かに。
そうですね、ちょっと心配症ですよね、いろいろと。
はい、愛くれしい心配症ですけれど。それでラストシーンからだけれども、ラストシーンからだけれども申し訳ないとかっておっしゃって。
ですけども、その現場行って、その景色というか、あの空気、森岡の。
あれを吸って、会いに来たってあなたにもう一度、卒婚してね。
あなたに2年に1回は神染めに来るわっていう再会。
別に嫌いになって、その結婚を終わりにしたわけではなく、これからも染めに来てあげるからねっていうのが、初日。
そうか、初日だったんですよね。
千草がそっと曽祀家の髪の毛を振れる。
あー、なるほど。これがまたね。
髪の毛の中に手を入れたいという愛情表現
そのね、そっと振れるっていうので、多分私が振れるっていうのは振れる振れるタッチじゃないですか。じゃなくて、中に手を入れたいって言ったんです。髪の毛の中に。
入れて、その愛情表現というか、大人な関係。これからのね、2人の距離感みたいな。
こうやって、あなたと共に生きてきた人生も私の財産だし、これから別々に生きる私たちの人生も私たちの人生だ。お互いの人生だしという思いで、髪の毛の中に手をこうやって入れたい。
あいぶしたいって言うようなことを、監督に申し上げたような気がします。
あれが素晴らしくてですね、僕感動したんです。
本当に大人の男女が、ある種ラブシーンのように見えたんですよ、ものすごく。生めかしいというか。
監督も興奮していらっしゃいました。
そうですか。
撮り方も良かったんですよ。
やった私というよりかは、やっぱり監督やキャメラマンが良かったんですよ。
あれはでも素晴らしかったですよ、本当に。
だからやっぱり、最初に髪の毛を染める、部屋で染めるの時と最後の時の感じがまた違うんですよね。
大人の男女のラブシーンのような演出と感動的な撮影
あれがものすごく僕はもう、ゾクゾクしましたね。素晴らしいなと思って。感動しました。
やっぱり大人の映画ってなかなかないじゃないですか、少ないというか。
なので、終わった人のように、やっぱり大人の人たちの生き様とか人生とか、そういったものが作品になるっていうのはすごい嬉しいですし、
そういう作品のオファーが来たという、根本さんの責任も大きかったのではないかなと想像いたしますけれども。
やりがいありました、本当に。本当に代表作というか、思い出に残っている大切な作品です。
あの映画のチグサの役作りみたいのはどうだったんですか。難しかったです。原作は読まれたんですか、まず台本を読む前に。
実は、私本屋さんで買ってたんですよ。
そうなんですね。
すっかり忘れてました、今。
本屋さんで平台に終わった人っていうのがあって、なんだこれはって思って読んでたんです。
そうなんですか。じゃあこの話が来る前に。
で、来たと。台本と、じゃあ読んで。
でね、時間が経ってるんですよ。
多分そうですね、多分あれ発売されたからだいぶ時間経って映画化されてますね。
で、あれ中田監督が東大、ご自分も東大出で、特技資格のない東大卒ほど役に立たないものはないみたいなところでのすごい共感を覚えられたというね、年齢的にもね。
だからあれは中田監督がこれをやりたいっておっしゃった作品のようですけれど。
あれ読んで、多分僕もオファーいただいてから読んで、ああそうこういうことかと思いながら、黒木さんはもう決まってらっしゃったんですよね、確か。
田地さんと黒木さんはもう決まってたと思うんですよ。
それでじゃあこの奥さんどういうふうに形の人がいいんだろうって考えて、ああいうキャラクターになったんですけど、
その辺はそうか別に原作と比べるというよりもまず台本の方で読んでいただいて、じゃあどうしようかってなった感じですか。
そうですね、だから原作を読んだ時から脚本読んだ時に時間があるので、もう脚本に沿って、それと後監督がどういうちぐさにしたいかなっていうところがやっぱり一番あの映画を。
その時ってディスカッション結構したんですか。
したと思いますし、中田監督リハーサルをよくおやりになるので、それでリハーサルをしたりとか、それでいろいろご自分の思いとかおっしゃったりとか、ここでガンってぶつかったらどうだろうとかっていろんなアイディア出されるし、
もう本当に大好きな役者の方の一人ですけれども、面白い。
じゃあディスカッションするというよりはもう割と通過でやってた感じですかね。
そう通過なのかどうなのかちょっと、通過って言ったらちょっと僭越ですけど。
いやいや、ここの二人のコンビ感がすごく、どういう風負感というんですか、リアルな夫婦みたいな。
それはね、すごく感じました。だってもうお互いに独身の頃から知ってるわけでしょ。
何十年って知ってるわけですから、やっぱり何十年も連れ添った夫婦感みたいなものは、空気感みたいなものは、そんなに何でしょう、初めましてではない分作りやすかったです。
終わった人の脚本を書いてくださいました、寺本さんにお話を伺っております。
さあ次回いよいよ最終回でございますけれども、脚本化はつらいよと題しまして、日本映画界のこれからについて思うところをいろいろ語ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
14:34

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