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2024-05-15 19:55

#11-1 屋久島の自給ライフは創意工夫の塊 | 環境再生医 田中俊三(aperuy 家主)

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起業家や科学者、クリエイター、新時代を導くプロフェッショナルの原動力に迫るインタビューシリーズ。「プロジェクトデザイン」の視点から5つの質問を投げかけ、プロジェクトを成功させる秘訣を探っていきます。

第11回目のゲストは、環境再生医の田中俊三さんです。

<ハイライト> #サステナブルは我慢ではなく工夫の宝庫 #多様性があるって整理整頓されていることではない #人口が多いほど都市の環境がよくなる逆転発想 #見聞きだけではなく行動して意見を持つことが原動力 #不足はみんながつながる理由になる

<5つの質問> #1 VISION・暮らしの指針 #2 CHALLENGE・集団で挑戦することの難しさ #3 RESOURCE・壁を乗り越えるための資源 #4 CORE・困難の中でも貫くコア #5 COLLABORATION・自然と都会の協働

■aperuy aperuy(あぺるい)とはアイヌ語で「火が灯(とも)る」という意味です。私たちは心に火をともしながら、夢や希望をつかむ旅をしてます。

aperuyは2008年に自然と調和したサステナブル(持続可能)な暮らしを実践するために、その地を屋久島と決め、探究し続けています。その過程で確信を得たさまざまな考えや暮らしの知恵を「実体験」を通してお伝えることを生業としています。

パーマカルチャーをベースに、薪暮らし、米づくり、無農薬の野菜作り、廃材と自杉を使った家づくり、塩づくり、廃油を利用した天ぷらカーの使用、養鶏、ヤギ放牧、ガイド、森のようちえん、フリースクール、ゲストハウスと多岐の分野を有機的にミックスさせて、多くの人の心にワクワクした火が灯るような場を創造中です。 https://aperuy.com/

■Yakushima Film https://yakushimafilm.com/

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プロジェクトの秘訣を探る Project Design Roomです。
プロジェクトデザインルームへようこそ。この番組では、企業家や科学者、クリエイター、様々な分野のプロフェッショナルの原動力に迫り、プロジェクトを成功に導く秘訣を探っていきます。
ナビゲーターはKonel 知財図鑑の出村光世です。
本日はですね、なんと東京を飛び出して野外で収録をしています。屋久島のエコビレッジaperuy というところで出張収録をしているんですけれども、
実は前回のゲストだったAGE出版の原田英二さんと出会ったのも屋久島でして、
今年の初めにね、日本各地からいろんな人が集まって学びを深めるような合宿があったわけなんですが、そのプログラムの一環で訪れたのが今僕がいるaperuy というここは住居ですね、住まいです。
本当目の前にはものすごい緑が広がっていて、今日4日目なんですけどめちゃくちゃ天気も最高で収録史上一番贅沢な環境だなと思ってるわけですね。
循環社会っていう言葉が日常の中でもよく出てくるようになっていると思うんですけれども、
ここのaperuy の中ではですね、エネルギーとか食料の自給ってものを実践されていて、
僕が知る中でも最も循環が目に見えるような、ある意味聖地みたいな場所だなぁと、初めて来た時に感動して半年経たないうちにリターンしてきてしまったというのが、
今今日この時間になっています。収録自体はですね、このゴールデンウィークの束の間なんですが、
薬師マン、もういろんな場所に出かけさせてもらって、いろんな感情に出会って、とても今栽培っている状況ですので、
いいお話ができるんじゃないかなと楽しみにしています。それでは今日のゲストをお呼びいたしましょう。
aperuy の矢主で、そして環境再生医の田中俊夫さんです。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
最高天気いいですね。いや今日も最高ですね。なんかちょっと曇ってましたもんね、しばらく。そうですね、ずっとそうでしたよね。
ようやく春らしいというか、めっちゃ天気変わりますねでも、薬師マンって。そうですね、なんか天気予報が結構外れるんで、
実際リアルは違うなぁっていつも感じさせられる島ですよね。
しかもなんか里は晴れてるけど、山は雨降ってて、その逆もあったりみたいな、そんなすごい忙しいしますよね。よろしくお願いします。
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いやほんとなんか、半年前に出会って、なんか面白い人いるなぁと思いながら、1時間ぐらいですもんね、前回お会いしてた時は。そうですね。
で、いろいろ振る舞っていただいて、あの時に僕飲んだミキですか、あれはなんですかね、酒でもなく発酵飲料みたいな。
そうですね、ここで取れたお米と、お米はおかゆ状にして、で、あと生のさつまいもを吸って、で、それを発酵させたものなんですけど。
なんかすごい不思議な味だなぁと思いながら飲んでて、で、それをどうやら手で仕込まれてるから。
そうですね、あと喋りながら。
喋りながら、いろんな春蔵さんの生きた菌が入って、僕の中に注入されて、引き戻されるみたいな。
あの時、たしか10人ぐらいでしたっけね。
はい。
で、僕の菌と相性がいい人、誰が同期されて、また来てくれるかなと思ったら、レオさんだったっていう。
まあまあと、なんですかね、あんまりこう、意味もよくわかんないですけど、すごい良い波長が出てるなぁと思って。
あ、ほんとですか、ありがとうございます。
なんか気持ちよく起こさせてもらってますが、ほんとに、夜10時には寝て、朝5時台に木の光で目覚めて、
で、まだ誰も歩いてないこの、庭っていうんですかね、これ。なんかもはやちょっと、でもジャングルとも違うけど、ものすごく気持ちのいいグリーンが広がってて、
いろんな生物がね。
はい。
いろんな種類の木があって。
バナナとか今生えてて、すごい風も吹いてるんですけど、めっちゃでかいですね、バナナ。
そうですよね。
はい。
まあなんかそういう、人の手がしっかり入った環境と自然と人間がめちゃくちゃ調和してるなっていう、僕の中でもすごく、
いろんな森とかね、行ったことあるんですけど、こういう生活の中にここまで緑が入ってて、気持ちいいって場所がちょっと初めてぐらいのインパクトだったんで、
めちゃくちゃすごいなと思って、今日はちょっとそんなお話も聞いていきたいと思ってます。
はい。
よろしくお願いします。
最高の褒め言葉ですね。ありがとうございます。
じゃあちょっとすごく初歩的なところからなんですけども、
アペルイっていうこの場所の紹介から簡単にしてもらってもいいですか。どんな場所ですか。
ここは各家族単位で、どこまで自然を壊さず、うまく調和してやっていけるかっていうのを実践してる場所で、
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もちろん家族だけでは環境に良い暮らしっていうのは難しいなっていう結論になってるんですけど、
なので今回も2人研修生がいますけど、いろんな人に協力を得ながら、
持続可能なサステナブルな暮らしを実践して実現していきたいっていう、そういう思いのある場所ですね。
僕たちが3日、4日前ぐらいに来て、家族でお世話になってたんですけど、
2日目にナミさんという女性がひょっこりチャリンコで現れて、
で、そのとき僕しかいなくて、僕家主と間違えられながら。
ね、そんな感じだったみたいですよね。
でもこう、ちょっと進んだところのね、ツリーハウスの中に1人男の人が住んでてみたいな。
なんかこう、家族じゃないけどふんわり一緒にいれるような人たちがいる場所なんだなっていうのが分かりましたね。
すごく面白く過ごしてるんですけれども、
特にちょっとこの循環っていうことを最初に僕が1つテーマに挙げてるんですけれども、
本当にこう、目に見えるような循環の仕組みみたいなのを構築されてるじゃないですか。
もう少し畑のこととかトイレとかいろいろちょっと含めて、概要を説明してもらってもいいですか。
はい。循環。
まず一番こう、ここにいろんな人が来られて感動するというかびっくりするのがトイレなんですけれども、
大体、僕東京生まれ東京育ちなんですけど、東京での暮らしっていうのは汚いものと言われてるものは循環されてなくて、
どこかに行って、どこかできれいにされてるんだろうなっていうことで、その行き先がわからない方が多いんですけど、
それが僕が20代の頃に、いろんな、なんで海が汚れて川が汚れてるっていうのを知ったときに、
自分の出してるもので汚れてるっていうことが分かって、それがすごく変えたいっていうので、
トイレのおしっことうんちですよね、EM菌っていう菌によって分解させてもらって、
で、畑に返して、液化されたものを畑に返して、それで野菜を育てて食べてるという。
自分たちの排泄したものを循環の輪の中に入れて、それで野菜を食すっていうのが一つその循環の輪で、
あとは、エネルギーの循環なんですけれども、今ほとんどの人が石油とか天然ガスに頼ってると思うんですけど、
うちはこの焼島にたくさんある木、薪をベースに暮らしてるんですけど、薪でお風呂を沸かして、料理も薪で、
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で、暖を取るのも薪なんですけども、その薪を使って、エネルギーを使わせてもらって、
それもゴミが出るんですけども、灰が、でもそれは実は野菜をすごく育ててくれる土壤解除剤になるんですけども、
なんかそのゴミを捨てるんではなくて、また畑に戻すことで野菜が育って、
僕らがまたそれを食せるっていう、そういう循環を大事にして暮らしてます。
そうですね、その2つが食とエネルギーですよね。
なんか、体感的なところから感想をお伝えすると、この薪のお風呂に入らせてもらっていて、
むちゃくちゃ温まるんですよね、びっくりするぐらい。
っていうか暑いんですけど、正直、いや暑いとか言いながら水足して入ってるんですけど、
なかなか体がその後冷めなくて面白いなと思ってたんですけど、
やっぱあれはガスとはなんかちょっと違う温かさですよね。
そうですね、なんでかはもう僕もわかんないんですけど、島の人もいろんな人、昔の人が言うんですけど、
やっぱ薪風呂は芯まで温まって、ずっとお風呂出ても温かいっていうことを言ってて、
複数人の人がやってるんで、ガスの火と薪の火で違うと思うんですけど、
木のエネルギーがなんか体の中にしっかり入ってるんじゃないかなって思うんですけどね。
しかもその薪も、普通僕らが都会で焚き火とかしようとすると、
スーパーで薪買ってきて、たぶん800円とか1000円とかして、
結構な薪の量を使ってますけど、あれも回ってる、循環してるものなんですよね。
それもやっぱりゴミで、製材所の人が消費にならない切れ端とかを運んでもらって、
それを薪にしてるっていうのと、
ここで使われてる薪も、それこそ使わなくなった。
捨てるとお金を払って捨てなきゃいけないようなものなんかも、
ある意味再利用するような形で循環してるというようなところで、
すごくそれもやっぱり目に見える。
これどっから来たんだろうとかじゃなくて、
ちゃんと自分たちが分かる形で手に取れる形で、
生活に戻ってきてるっていうのはすごく印象的だなと思って、
ありがたくお風呂もご飯もいただいてます。
ありがとうございます。
そうですよね。
もう一つ先に出た畑とか肥料とかトイレの話なんかも、
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実際に体験させていただいて、
EM菌っていう菌、すごいですね、やつの力は。
すごいですね。
トイレから、ちょっと聞いてくださってる方にも分かるように解説していくと、
トイレから直結してタンクが500ミリリットルぐらいのタンクですよね。
大きいタンクの中に1回排泄されたものが溜まっていって、
そこにEM菌がいて、あれ空気を送られてる感じなんですかね。
そうですね、常に空気を送って。
送っていくことでパカッて開けたときに全然何の匂いもしないみたいなことにびっくりしました。
そんなに分解されるんだっていうようなことが、
毎日毎日1日何回も使うようなものですけども、
そんなにスピーディーに分解されるんだっていうことも含めてびっくりしましたね。
本当そうなんですよね。
なんでスピード早いかとか、どうやって分解してるのかとか、
理屈は僕らはあんまり分からなくて、
いろんな人がここに来て、このシステムいいよって言ったときに直感が、
きっといいんだろうなっていうのを取り入れてるんで、
なんでか実は分かってないんですけど、
でも僕が直感でいいと思ったものを導入すると、
うまく回ることが多くて、
このEM菌とテネモスっていう装置を入れてるんですけど、
それで分解するこのトイレのシステムって、
1回本当菌を入れただけなんですよ、そのEM菌を。
あとはメンテナンスフリーなんですよね。
このもう7,8年経ってますかね、
ずっとあそこに菌が居続けてて、
菌に分解してもらってるって言い方はするんですけど、
実際は菌があそこに生きてるんで、
僕たちがあそこまで行って、
トイレとうんちっていう餌を菌に与えてる感じですね。
菌を飼育してる環境に近いんですかね。
菌がどれだけ豊かで多様性あるかで、
僕らの暮らしがすごい豊かなのかっていうのは、
ミキの話もそうなんですけど、
いろんな菌がここに居たほうが、
生活の質が高いって僕らは思ってるんで、
今は除菌除菌で、
菌ってバイ菌って言い方して取り除こうとするんですけど、
僕らは本当に今、菌によって生かされてるっていう、
そんな感覚でやってますね。
ありがとうございます。
そうですよね。
そこですごく感じたのが、
いわゆるサステナブルとか循環みたいなことに本気で取り込もうとすると、
いろんな手間とか努力とかが必要で、
おそらくそれをこれまでめちゃくちゃいろんな試行錯誤されてきたからなんでしょうけど、
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ゲストとしてしばらく住んでみた体感で言うと、
ほとんど今はもう手間がかかっていないというか、
勝手に循環されるようにこの敷地内でシステムが、
ある程度出来上がってるから、
すごく大変そうだなっていう感じがなくて、
ないですか?
本当は大変なんですか?今も結構。
そうです。皆さんが思う手間暇っていうのは常にかかってるというか。
どんなことしてるんですか?僕が見えないところで。
例えば、駅費は実は自動化できてなくて、
汲んで畑にまく作業があったり。
なるほど。
そうですね。あとこの草も整ってますけど、やっぱりこまめに常に買ってるとか、
そういうのは実は要所要所あって、今止めてるというか、
そのスタッフがやってくれてるというか。
それやらせてください。
そうですか。
でもかなり思想的にも、
辛い思いして苦行にすることが美学みたいなことよりも、
一個一個すごい楽しまれてそうだし、
こうするともっとやりやすくなるかなとか、
工夫とか試行錯誤の面白さがきっちり詰まってる場所だなっていう感覚で、
すごい楽しそう。
ほんとそれはそうですね。
課題が常に、僕も都会生まれ都会育ちで、
こういう自然の中で暮らしたことがないんで、
ほんと日々試行錯誤で失敗が多いんですけど、
それをどうやったら解決できるかなっていうのがひらめいて、
それをやってみたらうまくいったっていうのがめちゃくちゃ楽しくて。
いいですね。
しゅんぞうさん、これ聞いてくれてる人、
どんな暮らし、どんな家族なんだろうっていうのが気になってくると思うんで、
簡単に家族構成のお話もしてもらっていいですか。
僕と妻と、子供が3人いるんですけど、男、男、女です。
猫が今2匹と、鶏が14羽と、あとヤギが1頭ですね。
ヤギまだ会ってない。
ヤギはもう一つのフィールドで今、必死に草を食べてもらってるっていうか、放牧してます。
そうですか、ヤギですね。
ご長男が今年の4月に高校に入られて、島を出た。
そうですね、もうほんと、まだ1ヶ月経ってないんじゃないですかね。
いや、1ヶ月ぐらいか。
なんかね、そういう年代の濃さを持つ方も結構多く聞いてくださってると思うので、
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それでこの屋久島で、ある意味、エネルギーと食欲を自給していくっていう感覚がすごくあるんだなっていうのは、
僕にとってもすごくなんだろうな、それって取り得る選択なんだっていうのがリアリティーが出たんで、
面白いなというふうに思いました。
そういうご家族で暮らしをされていて、でもご仕事も普段はされてますもんね。
僕ですか。
どういう仕事をされてるんですか。
まずメインが、自然の中にお客さんを案内するガイドの仕事をしてるのと、
あと屋久島の自然を後世に残そうっていって、映像と写真を取りためていて、
映像制作をしたりとか、写真を提供したりとかっていうのもしてます。
あとは、デムさんも泊まってくれましたけど、僕の暮らしを体感してもらう宿をやっています。
割と島に根差した、
だいたい島に関することで、旬島さんの24時間が構成されているような感覚ですよね。
そうですね。
僕も住みたいなって今思っちゃってるのはまだ家族には内緒ですけど、
それがいつになるんだろうとかね、わかんないですけどね、
やっぱりそういう気持ちに今させられてるから、
すごい羨ましいなという面がたくさん感じられましたけど。
ということで、今日はですね、
田中俊三さん、こういう暮らしをされている方にお話を伺っていこうと思いますので、
続きはこの後の回で本格的に掘っていきたいと思います。
19:55

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