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こんにちは、近藤ナオです。 今日は、近藤ナオという生き物の第15回の話をさせてもらえたらなと思っています。
第15回は、前回に引き続き、日本でのリサーチ編の具体的なプロジェクトについて紹介できたらなと思っています。
今回は、東京の渋谷駅の駅前にある全長360mだったかな、ある宮下公園の話をしたいなと思うんですけど、今多分名前は宮下パークっていう名前が正式名称になったのかな。
あれが、日本初の空中公園みたいな形で、この間のオリンピックじゃなくてその前のオリンピックのタイミングぐらいに作られた2階建ての公園っていうんですかね。
1階が駐車場になってて、2階の屋根の上に30センチぐらいの薄い土を敷いて公園を作って木を植えたんだけど、その30センチぐらいの土しかないのにもかかわらず木とかがめちゃくちゃ巨大に育っちゃって、コンクリートの対応年数も含めて耐震的にもう持たないかもみたいな。
山手線っていう、東京ではすごい大事な電車の線路沿いに立っちゃってるので、木が、それがもし山手線の上に倒れちゃったらすごい被害も出るし、それを復旧するのでかなりの人たちの移動手段が立たれる可能性もあるしっていうのもあって、そこを建て替えようっていうプロジェクトでした。
土地としては渋谷区が持っている土地を、渋谷、そうなんですよ、都会型の東京とか大阪とかのかなり都心で行政が数年前ぐらいからかな、やり始めたやり方で、行政が持っている土地でそこに公園があって、公園を建て替えるって言ったら、
普通は建て替え費用みたいなものとかを自治体側が出しそうなもんなんだけど、都会だからそこを建て替え費用を出してくれたら、一部文庄マンション建ててもいいよとか、中野区役所とかかな、渋谷区役所とかもそういうスキームで建て替わってるんですけど、
建て替え費用を全部不動産デベロッパーに出してもらって、建て替えた部分の一部に文庄マンション建てて、その文庄マンションの利益で区役所を建て替えるみたいな、それで渋谷区としては1円もお金を払わないっていうとか、でも確かにそのやり方あり得るよねというか、あり得てるし、思いついた人すごいなと思って、かなり都会型のモデルで、
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渋谷、宮下公園は公園としては2階建て3階建てとか、屋上を公園にしていくっていうスタイルで、そこまでの規制がコンペのときにはあったかどうか、ちょっと忘れちゃったんですけど、
そこに商業施設とかを入れたりしてもいいから、建て替えの費用の工事費用も全部出してもらって、かつ30年間の定借っていうか、30年後にもう1回見直しができるように、30年間土地を貸すよみたいな、
だから建て替え費用も出してもらった上に、土地代の家賃までもらうっていうすごいことを考えるなみたいな、でもそれでもやっぱりかなりの一等値だし、なので渋谷駅ってご存じかもしれないけど、東急電鉄とか東急不動産っていう東急グループっていうのがかなり街づくりをやっているので、
東急としてはすごい良い場所だし、この案件は受けたいみたいな、そこに他の不動産デベロッパーもコンペに参加して、僕は三井不動産っていうデベロッパーが結構仲良いというか、いろんな不動産デベロッパー、ほとんどの不動産デベロッパーと仕事はしてきましたけど、三井不動産は結構相性が良かったんで、いろいろやることが多くて、僕は三井不動産側のチームだったっていう感じなんですけど、
さっきの渋谷区が土地代の家賃も、30年間の家賃の合計が、普通に検索すると公表されているんですけど、270億円だったかな、だから年間8億円ぐらいの家賃を渋谷区に払い、工事費も不動産デベロッパーが出すっていう、なかなかすごいスキームだなと思いました。
結局最終的には工事費用、それも公表されているんですけど、2000億円以上の工事費用を三井不動産が払って建て替えをしたっていうのが、お金上の話ではそんなぐらいの感じだったかなと思います。
僕はコンペで、東急としてはもう渋谷の街は自分たちの街だと思っている雰囲気があるので、何としてもそれは取りたかったらしいんですけど、三井不動産側が提案したほうのほうが公演空間としてはすごい豊かだったというか、
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宮下パークを検索してもらうとわかるんですけど、3階建ての建物で3階の屋根の上が公演になっていて、比較的3階建てでも低層なんですけど、一番隅っこに20何階建てぐらいのホテルを建てさせてほしいっていう、公演の敷地にホテルを建てるっていうのは普通ではできないんですけど、建てられるように条例を変えたりとかすればいいので、
ホテルを建てさせてくれたら一番隅っこだけは高層だけど、そこのホテルの収支で収入を得るから、公演側の方は公演の方の320メートルぐらいは低層にできるよっていうアイデアで、僕もそっちの方が公演としては気持ちよさそうだなと思っていて、なのでかなり珍しい渋谷の駅前のプロジェクトなんですけど、東急じゃなくて他の不動産デベロッパーがやるっていうことになったっていうプロジェクトで、
三井不動産っていう会社は小会社はいっぱいあるんですけど、本社は結構社員の人数が少なくて、結構巨大なプロジェクトでもかなり少数で進めるんですね。
2000億円使う宮下公演みたいなプロジェクトで、一応商業施設事業部の人と商業施設事業部とホテル事業部が両者で関わるみたいな感じだったんですけど、それぞれの担当者2人ずつしか出てこないんですよ。
本当に2人2人の4人でほとんど進めていって、ある程度のところになってくると上司だったり役員とかに対してプレゼントが出てきますけど、ほとんどそういう機会もなくかなりの少数で進めていくんですね。
今回、そのプロジェクトに僕は渋谷区のコンペで三井不動産が選ばれたところあたりから、もう8年前、9年前くらいかな、からオープンの本当に手前くらいまでずっと関わってきたっていう状況なんですけど、
なんであんな行き前のビッグプロジェクトに渋谷区さんと三井不動産と建築的にそれをサポートする予定の竹中公務店と僕しかいなかったんですよ、最初のスタートが。
僕が当時やってたアソボットっていう、ざっくり言うと企画コンサル会社みたいなやつをやってて、会社で関わるっていうよりは結局今度なお僕を名指しで三井不動産のホテル事業部の人が声をかけてくれて、僕が入ってサポートにまついっていう、
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さっき第12回のときに話したかな、僕の影響をすごい与えたっていう、一緒に最初に会社作った松井君と僕の2人が会議に出てて、企画の取りまとめみたいなのを僕と松井君が本当に全部やり続けて、
ちょっとこういう言い方はあれですけど、三井不動産側としては会社として初めてクリエイティブな人たちっていうのかな、をメインのビジネスターゲットにしなきゃいけないっていう案件だったので、もうやったことがないから、
どういう企画を作っていったら、そういう人たちが消費行動とかをしてくれるのかが分からないっていう部分もあったので、かなりビジネスのできるクリエイターとかって誰なんだみたいなところから分からないみたいな感じだったので、
飲食業界だったり物販だったりとか、デザインだったりとか、音楽の業界とかいろんな分野でちゃんとビジネスも成立させて、社員も何十人何百人とか飲食とかだったら何千人とか社員抱えながら、でもデザイン的にもすごい成立してたりとか、新しいクリエイティブなチャレンジしてる人たち、
そういう社長たちに声かけて、めつい不動産のホテル事業部の人たち2人と、クリエイティブな会社の社長たち10人の飲み会とかを開いたりとか、そういう感じで少しずつクリエイターって人たちも別に、普通に俺らと会話できるんですねみたいなことから始まっていくっていう、いやそれできるに決まってるじゃないですかみたいな、僕もできてるしあなたとみたいな感じだったんですけど、
本当そういうところから始めて、僕が大きく発想を作っていって、それをまついが企画者とか会議の資料に落とし込んでいくっていう役割分担が大きかったんですけど、そういう形でどんどん進めていって、今回は偶然ホテル事業部の方の人が、
僕と以前他のプロジェクトで付き合ってたことがあって、クリエイターで知り合いって直さんぐらいしかいないみたいな感じで、僕に相談が来ちゃったっていうすごい人間的なところから始まっていくんですけど、さっきめつい不動産がなんでクリエイターをターゲットにしたことがないかっていうと、
知ってる方ある?ミッドタウンの六本木みたいな、六本木ミッドタウンっていうオフィスビルがあるんですけど商業施設があって、2121っていうすごい先進的なミュージアムとかもあったりとかして、表向きにはすごいクリエイティブな人たちとかをターゲットにしているように見えるんですけど、結局収支構造としては、
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施設の中に大きく立っているオフィスビルの方の事業で財産を合わせてたりするので、メインのビジネス的な観点でいうターゲットがクリエイターじゃないんですよね。
そういう本当に渋谷の駅前でそういうクリエイティブな感覚の人たちをターゲットにするっていうのは本当に日本中でもやったことがないらしくて、それで僕みたいなのに相談が来ちゃったっていうのがきっかけです。
そこからどういう公演を作っていくかというか場を作っていくかっていう時に、一個僕が大きくずっとずっと言い続けてたのは、作り込まないっていうことを言っていて、もう時代的に完璧に作り込んだものとかを提供されて、はいこれで遊んでくださいなんていうので、
楽しいって乗っかるような、時代的にというわけじゃないですけど、かなり尖がったクリエイターの人たちとか、あんまり人から提供されたものだけにただただ乗っかって遊ぶ時代でもないから、なるべく余白をいっぱい作ったりとか、例えばロゴマークとかも決めない方がいいんじゃないですかみたいな。
これは採用されなかったんですけど、ロゴマークもいろんな人たちが書いたりとか、地域の町内会のおじいちゃんとかが手書きで書いた宮下パークっていうのが、今日はそれがロゴになってたり、明日は一線級のクリエイターのロゴになってたりとか、ロゴとかも規定せずに、でも宮下パークって読めりゃいいじゃんぐらいのロゴ展開していくとか、
あとはオープンしたときに商業施設の空店舗を何個か残してくださいみたいな、そういう商業施設ってオープンしたときに全部埋まってるんですよね、商業施設。
オープンしてどこかが埋まってないと人気なかったっていうふうに見られちゃうとかいろいろあると思うんですけど、でもやっぱりオープンしてからじゃないと、宮下パークの存在に気づかないっていうクリエイターの人たちもいっぱいいるんですよ。
オープンする前っていうのはやっぱり僕らの人間関係の中で営業活動をしていって、出展してくれませんかとかコンセプト話したりしていくと思うんですけど、でもそれがオープンしてから存在を知っちゃうと入りたくても、うまくビジネスがいかなかったお店とかが出てくるのに半年とか1年とかかかると、1年間待ってる間に違うところにお店出しちゃったりとかもするし、
なのでオープンした瞬間に5坪とか10坪とか30坪のスペースでいいんで何個かは空白にしてくださいみたいなこととかっていうのは結構提案してて、
その店舗ざっくり空白にはならなかったけど、かなり廊下とか共用部のところにいろいろポップアップでお店を出展できるスペースっていうのはかなりいっぱいできたので、
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関わりたいと思ったクリエイターの人たちが関われる余白っていうのはいっぱいできたかなと思ってるんですけど、あとはやっぱり結構公園とかもラフな作りの公園っていうか、
ニューヨークとかにあるようなとか、ちょっとざっくりだな。でも若い人たちがこの公園で自由に飲み物買ってきたりとか食べ物買ってきて、
芝生の上に座ったりして遊んでくれるとかあるのかなと思ってたら、想像よりも10代20代の子たち中心にこういうふうに公園を使いこなせる若い人たちがいるんだっていうぐらい
かなり使ってもらえてて、見ててめちゃめちゃそれはたまに行くといまだにそういうふうに使われててすごい嬉しいなと思います。
で、宮下パーク検索すると、最後に話なんですけど、僕の名前とか全然出てこないんですね。
なんでかというとやっぱりオープンした後のランニングさせていく部分っていうのは、僕はかなりちょっと飽き性な部分もあるので、そういうランニングの部分とかすごい苦手なので、
オープンする1年前ぐらいからホテルのこの部分はこの会社に任せた方がいいかなとか、レストランの部分はここかなみたいな。
三井不動産チームも動いてましたけど、僕自身の直接のつながりで、そこをお願いできるような会社の社長たちに直接話をして、
オープンの1年前に少しずつ少しずつプロデューサー的なパートを変わってもらって、僕はもうオープンの前には姿を消していき、プレスリリースとかにも一切名前が出てこないっていう状態でやってました。
なので多分、僕がやってるっていうのを知り合い関係以外の人で知ってる人はほぼいないんじゃないかなと思います。やっていたってこと。
宮下パークはこんな感じです。じゃあまた。