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みなさん、おはようございます。
こんのゆるラジチアクップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、
絵本とともに、朝の本のひとときをお届けします。
今日の絵本は、出版、BL出版、文と絵、デビッド・マッキーさん、
役、北村さとしさんの【ぞうのエルマー】をお話しします。
それでは、さっそくお話ししていきますね。
【ぞうのエルマー】
文と絵、デビッド・マッキー
役、北村さとし
あるところに、たくさんの象が住んでいました。
若い象や、歳とった象
痩せたのや、太ったのや、のっぽの象
こんな象やら、あんな象
いろんな象がいたけれど、みんな幸せで、同じ象色をした象たちでした。
でも、エルマーだけは…
そう、エルマーだけは違っています。
エルマーはパッチワークの象なのです。
黄色にオレンジ、赤にピンク
青くて緑で、紫色で、黒くて白い
象色じゃない象がエルマー
エルマーはとても楽しい象でした。
ふざけることが大好きで、他の象たちもエルマーがいるとついつい一緒にふざけてしまいます。
エルマーがニコニコ笑えば、みんなもつられてニコニコ笑ってしまうのです。
ある夜のこと、エルマーはちっとも眠れませんでした。
考え事ばかりして眠れないのです。
どうして僕だけみんなと違ってるんだろう。
だいたいパッチワークの象なんて変だよね。
だからみんな笑うのかな、僕のこと。
やんなっちゃう。
そんなことを考えていて眠れないのです。
朝になると、エルマーは他の象たちが起き出す前にこっそり出かけて行きました。
ジャングルを歩いて行くと、いろんな動物たちに会いました。
みんな、おはようエルマー。
エルマー、おはようと挨拶します。
エルマーも、おはようと笑って答えました。
ずいぶん歩いてやっとエルマーは見つけました。
大きな木です。
これを探していたのです。
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木の実がたくさんなっています。
ゾウ色した木の実でいっぱいの大きな木です。
エルマーは幹をつかんで揺らしました。
ゆさゆさゆさゆさ、揺らしました。
すると木の実が地面に落ちてきます。
木の実がすっかり地面に落ちると、
エルマーはゴロンと転がり、
あっちにゴロゴロ、こっちにゴロゴロ転がりました。
木の実を取り上げ、自分の体に塗りました。
ぺたぺた塗って、黄色やオレンジ、赤やピンク、青や緑や紫色に、
黒くて白い体の色が見えなくなるまで塗りました。
塗り終わると、もう他のゾウたちとすっかり見分けがつきません。
エルマーはみんなのところに帰ることにしました。
みちみちまた動物たちに会いました。
おはようゾウくん、ゾウくんおはようと動物たちがあいさつします。
エルマーもおはようと笑って答えました。
誰もちっとも気がつきません。
戻ってみるとゾウたちはじっと黙って立っていました。
エルマーがみんなの中に入っていっても、全然誰も気がつきません。
なんかちょっと変だなあ、しばらくしてエルマーは思いました。
でも何が変なんだろう。
見渡してみてもいつもと同じジャングルです。
いつもと同じ明るい空を、いつもと同じ雨雲が時々横切るばかりです。
それにいつもと同じゾウたちです。
エルマーはみんなの顔をじっくり見ました。
ゾウたちはしーんと静かに立っています。
今までこんなに真面目なみんなの顔をエルマーは見たことがありませんでした。
ゾウたちは深刻に押し黙って身動き一つしないのです。
そんな様子がとっても変で、見れば見るほどおかしいのです。
ついにエルマーは我慢ができなくなって、鼻を持ち上げ大きな声で叫びました。
ブオー!
ゾウたちはビックリ上天飛び上がって、ひっくり返ってけんてこまいです。
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何だ何だ!何だ何だ!
慌てふためくみんなの中に、一人だけ大笑いしているゾウがいます。
エルマーだ!きっとエルマーだ!
そう言うとゾウたちも笑い出しました。
笑って笑ってこんなに笑ったことがないくらい笑いました
その笑い声に応えるかのように 雨がどっさり降り出しました
雨に濡れると体に塗った色が流れて エルマーのパッチワークが見えてきます
すっかり元のエルマーに戻っても みんなの笑いは止まりません
エルマーお前がいたずら好きなのは知っておったが 今度のやつが一番だ
と年取ったゾウが言いました みんなと同じふりしたってすぐふざけるから
エルマーだってわかってしまうんだ ねえ今日記念日にしようと別のゾウが言いました
エルマーの日って呼ぼうよ そして毎年エルマーの日にはみんなの体をいろんな色で飾るんだ
でもエルマーだけはゾウ色のゾウになるのさ とそんなわけで毎年1回エルマーの日が来るとゾウたちはいろんな模様に飾り立て
パレードをしました だけどその日普通のゾウ色のゾウがいたならきっとそれがエルマーなのです
おしまい いかがでしたでしょうか
このゾウのエルマーなんですけどもシリーズ化しておりましてその1冊目です まだ私もすべてを読んではいないんですがたくさんあるのでね
ぜひ1冊ずつこちらの放送でも読んでいきたいと思います 1人だけというか1匹だけですね色が違うエルマーなんですけども
なんかこうもう少し差別的なところとか出るのかなって思ってたら全然そんなこと なくてみんながこの1人だけいる1人じゃないですね1匹だけ色が違うってこと
やっぱりもうそれだけ個性として受け入れてるっていうこのね絵本の中でも一つ学びが あるなと感じました
はいそれでは今日もお聞きくださりありがとうございました こんでしたではまた