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みなさん、おはようございます。
こんのゆるラジチアプップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、絵本とともに朝のほんのひとときをお届けします。
はい、今日も子どものための世界のお話から、お話をさせていただきます。
ノルウェーミン和の、ちびのふとっちょ、というお話をします。
それでは、お聞きください。
ちびのふとっちょ
昔、毎日パンを焼いてばかりいる、おかみさんがありました。
おかみさんには、ひとりの小さな息子がありました。
この子は、ちびでふとっちょで、おいしいものが大好きでした。
そこで、おかみさんは、この子のことを、ちびのふとっちょと呼んでいました。
それから、おかみさんは、グルタンという名の犬を一匹飼っていました。
ある日のこと、おかみさんがパンを焼いていますと、その犬が急に吠えだしました。
これ、ちびのふとっちょや。
外に出て、グルタンがどうして吠えているのか、見てきておくれ、と、おかみさんは言いました。
ちびのふとっちょは、外に出てみましたが、すぐ家に入ってきて言いました。
大変だよ、頭をわきの下にかくして、背中にふくろをかついだ、
それは大きな、背の高い山のトロルが来るよ。
おまえは早く、こねばちの下にかくれなさい、と、おかあさんは言いました。
そこへ、おにばばのトロルが入ってきました。
こんにちは、と、トロルは言いました。
こんにちは、と、ちびのふとっちょのおかあさんも言いました。
きょう、ちびのふとっちょは、おうちにいますかね、と、トロルはたずねました。
いいえ、とりうちに、おとうさんといっしょに森へ行きました、と、おかあさんはこたえました。
それはつまらないね、と、トロルは言いました。
きれいな、かわいい、ぎんのナイフをあげようと思って、もってきたんだけど、
ピッピッ、ここにいるよ、と、ちびのふとっちょは、こねばちの下からいって、でてきました。
わたしは、としとって、せなかがこわわっているから、
ふくろのなかにはいって、じぶんでとりだしておくれ、と、トロルは言いました。
ところが、ちびのふとっちょが、なかにはいりきってしまうと、
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トロルはふくろをせなかにかついで、そとにでていってしまいました。
けれども、しばらくみちをあるいていると、
トロルはつかれてしまって、ちびのふとっちょにたずねました。
ひるねができるところまでは、あとどのくらいいけばいいのかな。
はんまいる、と、ちびのふとっちょは、ふくろのなかからこたえました。
そこで、トロルはふくろをみちにおろすと、
ひとりでちいさなもりのなかにはいっていき、よこになってねむってしまいました。
そのあいだに、ちびのふとっちょは、ナイフでふくろにあなをあけ、そとにはいだすと、
かわりにおおきなもみのきのねをいれておきました。
それから、おかあさんのいるいえにはしってかえりました。
トロルはいえにかえってから、ふくろのなかのものをみると、かんかんにおこりました。
はい、きょうはここまでです。
またじかいつづきをおはなしします。
このつづきどうなるかたのしみですね。
それでは、きょうもおききくださりありがとうございました。
こんでした。ではまた。