よろしくお願いいたします。
精神科の専門医というと難しそうかなと思うんですけど、
番組内では結構その辺りを分かりやすく、皆さんにも身近な感じで
いろいろお話いただいているんですよね。
そうですね。本当に日常の話とか、患者さんの許可を得て
こんな人がこんな風に良くなったっていう話であったりとか、
気づきだったりとか、そんな感じですね。
今は精神科専門医としてはどれぐらいの経歴でいらっしゃるんですか?
専門医になって何年だったかあまりよく覚えてないんですけども、
医者になって38年、開業して23年が過ぎて、今で24周年です。
だからもういろんな患者さんも、それの間に見ていらっしゃったっていうことなんですかね。
そうですね。カルテの番組も、
カルテの番組がもうすぐで7000番くらい。
すごいですね。
精神科専門医の先生ってどんなことをしているのかなという方もいらっしゃると思うんですが、
具体的にはその患者さんいらっしゃって、どんな感じで対応されていらっしゃるんですかね。
別に専門医もっていうのを持って前が精神科医って名乗ってる人たちは、
大体受付でいろいろ話をして、カルテを作ってもらって、
検査があって、大体お薬を出される方はお薬汚染が出てみたいな感じでお帰りになるという、
異連の動線で保健診療として。
だから専門医と専門医じゃない人の違いがあるかって言ったら、別に診療自体は何の違いもない。
そうなんですね。田中さんはどんなところ特徴として気をつけて対応されていらっしゃるというか、あるんですかね。
これは専門医とは関係ないんですけれども、89年から95年までロンドンに住んでおりまして、
ここで精神分析のトレーニングを受けていたので、いわゆる普通に今診療してますけれども、
理論背景というか治療のバックボーンというのは、ユング派のユング心理学であったり、
人と関係論と言われるような精神分析であったり、そういうのがバックにあってはやってます。
そうなんですね。特に患者さんと対応するにあたっての心がけているところとか、こういうところを気をつけている部分ってどんな部分があるんでしょうかね。
精神分析って日本でもあんまり流行らなかったというか、もう消えたって思っている方たちもどうもいらっしゃるみたいなんですけれども、
でも実は認知行動療法って今結構注目を浴びてますけれども、大元は全部精神分析なんですよ。
どういうことかというと、患者さんの言葉にならない背景の情報をつかむってことですよ。
だから患者さんってご自分の問題点について、全部言葉にできるとは限らないんですね。
だからそこのところでお話を伺いながらも、なぜ今この話をしていらっしゃるのかということにフォーカスをしながら分かっていくという、そんな感じです。
確かにね、そういった自分の状況をそんなに分かってしっかり説明できるような人だったらまだいいのかもしれないですね。
なかなか皆さん自分のこと分からず、不調とかモヤモヤするとか、分からないですもんね。
分かりよい例でいけば、初心の患者さん来られますよね。
夜寝れないとか、なんか元気出ないとか、会社行くの嫌だとかおっしゃるじゃないですか。
ところで肩は凝っていますかって質問をすると、いや肩こりだけはないんですとか言うんですよ。
肩こうやって上げてもらってよろしいですかなんて言うと、上がらないんですよ。
そうなんですか。
つまり自分が肩が凝っているという自覚がなくていらっしゃるってことなんですよ。
そうなんですね。
患者さんの言葉だけ伺って、肩こりはないんですねって書いちゃいそうじゃないですか。
ちょっと肩を上げていただいていいですか。
なんか遠目で見ると、なんか凝ってるんですよ。
若い頃から緊張してるから、それを肩こりだと思わなかったとかね。
なるほど。
じゃあそこをしっかりとヒアリングしてお伺いしたりとか、見たりとかしていただいていいですか。
そうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
じゃあそこをしっかりとヒアリングしてお伺いしたりとか、見たりとか、実際に動いてもらったりとか、そういったことをすることによってしっかり観察されてらっしゃるってことなんですか。
そうですね。だから患者さんのおっしゃることをただ鵜呑みにして、そうですねって記録するっていう感じではない。
ないんですね。なるほど。そういって日々患者さんの対応されてらっしゃるんですが、このポッドキャスト番組ではどんなことを伝えていきたいなというふうに考えてらっしゃるんですかね。
はい。冒頭に申しましたように、やっぱり精神科医療というと皆さん構えてしまうとか、一昔前は親戚演者と縁を切る思いで精神科医をやってたみたいなね。
すごいことが結構言われてたんですけど、さすがに今はもう駅前クリニックというか、どこの駅前にもだいたいメンタルクリニックがあるみたいな。
言いながらも、一番私が残念なのは、3号室の方がほとんど病院に来ないことなんですよ。
そうなんですね。
で、子供が5歳になったんでやっと病院に来ましたとか、えーなんで今まで5年我慢したんですかみたいな。
結構いらっしゃったりして、やっぱり病院行っちゃいけないって思うみたいな。
そうなんですね。まだまだそういった思いを持ってらっしゃる方もいらっしゃるんですね。
いらっしゃるんですよね。だから、いやそんなことじゃなくて、目が痛かったら段階行きますよ。
あとなんか皮膚が腫れ者ができたってよくなったりしますよねみたいな。
夜が寝れなくって、なんか知らないけどパフォーマンス落ちてるし、
今までしたことがないようなミス年中してて指摘されちゃってるとかって言ったら、もうこれちょっと弱ってるなってわかっちゃう。
そうですね。
そしたらもう早めに行って治すみたいな。そんな感じに皆さんが理解していただけるような、ちょっとでも役に立てたらなというふうに思ってます。
そうですよね。だからそういった、なんかそういった気楽な感じで、まずは番組聞いていただいて、こんなことでもご相談していいのかなとか、なんかそういうふうに思っていただけるといいですね。
中には、私本当はベニコさんとずっとやらせていただいて、正直言ってベニコさんとおしゃべりするのは楽しいという感じなんですけど、
ベニコさんがですね、結構うちの受診されている患者さんで聞いていらっしゃる方が割と多いですね。
それでなんかこの前ある患者さんに言われたのは、先生は自分の喋りたいことをベニコさんに押し付けて、無理やり同意を得ている感じがする。
ベニコさんはあれでいいのかとかって。
皆さんなんかすごくいろいろ聞いていらっしゃって、そういったことまで分析されていらっしゃるんですね。
先生、なんか精神学と関係ない、好きなこと喋ってるじゃない。
でも先生も生き抜きが必要なんですねとか、なんかいろいろ言って。
皆さん先生との距離を、なんか身近な感でもっと捉えていらっしゃるような感じがしますね、そうなると。
そうですね。
割とこう、ポッドキャストやって分かったことの一つに、患者さんのご家族の方とお会いする機会って割とないんですよ。
だけどご家族の方が聞いてくださってて、いや主人こんなこと言ってるんだよみたいな、これ人だねとかね。
ポッドキャストだけじゃなくって、あとYouTubeとInstagramとノートを載せていただいてるじゃないですか。
で、そうしてみたらこんな顔してる人なのねとか、このように喋るのねとか、みたいなところで、
なんか私はお会いしてなくても、あちら側はそこまでこちらに違和感を持たないで、接していただけたりなんかする時もあるっていうのはありますね。
そうですね。だから本当に知っていただく機会、声を聞いていただいたり顔を見ていただいたりするような機会なので、
やっぱり全然接してない方よりも、もう親近感を持っていただけるっていうのはありますね。
ありますね。だから例えば一時通っておられて、もうよくなられて来なくなられた方とか、いらっしゃいますよね。
そういう方が、なんかやっぱりポッドキャスト聞いてたんでまた来ましたみたいなのもあったり。
そうなんですね。本当そういった意味でもポッドキャストとかで発信されていて、いろんな接点がまた増えて、いいところも増えてますね。
多分、今もどういう事情かはわかんないんですけども、
例えば保健所での健康講座とか、リアルのなんとか講座ってあるじゃないですか、あんまり聞かないですね。
そういう類のことって、私が趣味のようにポッドキャストを配信していて、
どこかで何かそういう公共の精神医療に、メンタルヘルスに関する少しでも役に立てるなら、それは何かすごく意味があるかなと思っています。
そうですね。もう長く、もう100回超えるポッドキャスト番組も発信していただいたんですけど、やってみてどうですか?こんなところが良かったなとかっていうのって何かありますかね。
そうですね。まず、ベル子さんとおしゃべりするのが楽しいから、月に1回楽しい女子会がやってるという感じですね。
本当に楽しいっていうのと、あとはやっぱり良いこと、そうですね。
今やっぱりSNSを通じて人と知り合うってことはあるじゃないですか。
はい、あります。
実際私も岡田さんとはリアルでまだお会いしたことがない。
そうなんですよね。
だけど、そういうような形の人間関係って今普通になってきてますよね。
初めて例えば知り合った方に、私こういうポッドキャストやってるんですが、よろしかったら聞いてくださいみたいな感じでお伝えすることで名刺代わりになるんだなっていうのを感じます。
そうですね。それはすごくありますね。
まずそこで聞いていただいて知っていただくことで、声をこうやってずっと聞いていると本当に親近感を持っていただけるから、いい名刺代わりになりますよね。
名刺って本当に紙一枚ですけど、ポッドキャストだとちょっとパッとリンク貼ればいいだけで。
それで聞きたい部分だけ聞いていただいて。
ぜひこのポッドキャストの番組の説明欄にもリンクを貼っておりますので、ぜひ心の病は飛躍のチャンスというチャンスもぜひチェックいただけたらと思います。
そして最近であれですかね、講座とかも今やってらっしゃるんですかね。
そうですね。今ちょうどこうイエローテールって書いてますけども、イエローテール研究所って別に建物何もないんですけど、そういうふうに呼んでるんですけど部活みたいな感じですけど、
いわゆる職場の心理的安全性を高めると、今もコンプライアンスの問題とかいろんなことが取り出されていると思うんですけれども、
一番よくあるのは職場で裏組織ができてしまって離職者が増えると。
例えば病院の看護師さんとか保育園の保育士さんとか、結構あるんですよねそういうの。
だいたい人間関係でおやめになることが多いので、そういう裏組織とかも作らないで、より問題があった時に誰かがちゃんと発信しても大丈夫みたいな、
そういう安定した業種性の高い組織に変えていくための陰性環境トレーニングっていうのを7年ほど前から、コロナの前からリアルでやってたんですけど、
コロナになってオンライン化していて、今はもうオンラインとリアルと両方でやってますけれども、
そういう活動をいわゆる支援者と呼ばれる方たち、例えばお医者さんとかあるいは心理師さんとか看護師さん、
作業療法師さん、精神保険福祉士さん、いわゆるいろんな相談業務の支援者と呼ばれる方たちですね。
そういう人を支援する立場の方たちに向けて構造をやっています。
【佐藤】なるほど、本当に今おっしゃったように結構人を支援する立場ですね。いろんな方いらっしゃいますね。
そういった方もぜひ参加いただけたらと思いますので、こちらもリンクを貼っておきますので、ぜひチェックいただけたらなというふうに思います。
【田中】フェイスブックにNカフェという名前でやってますので、関心のある方ぜひお越しください。
【佐藤】本日は精神科専門医の田中理香さんにお話を伺いました。田中さんどうもありがとうございました。
【田中】ありがとうございました。