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2024-05-01 03:17

『文系のための鉱物学入門 賢治と鉱物』工作舎

宮沢賢治の詩をまた読み返したくなりました。

フルカラーの写真も素敵です。

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こんにちは、マルジナリア書店の小林えみです。少し久しぶりの更新になりました。
北九州と福岡に出張に行っていまして、その間、お店はアルバイトの方にお願いをしていたんですけれども、
戻ってからも、やはり自分で片付けなければいけないこととかバタバタしていたので、これを収録する時間が取れず、久しぶりになってしまいました。失礼いたしました。
今日のオススメ本は、文系のための鉱物学入門、賢治と鉱物、加藤定一さんと青木雅宏さんによる本です。工作舎から出ています。
賢治って宮沢賢治のことですね。宮沢賢治は石っ子賢ちゃんって言われていたみたいで、そのぐらいに石を集めているっていうことが周りの人にも知られていたんですね。
それでご本人の作品の中にも、いろいろな石に関する描写だとか、石へのたとえみたいなものがよく掲載されています。
その石について賢治の表現と、ではどんな石なのかっていうこととかをですね、これを合わせて書いてあるすごく美しい本でして、その石もね、やっぱりいろんな色だとか形が特徴なわけですから、写真もきちんとカラーで載っているんですね。
一つ読み上げます。
早くも船は海に立ちたる鉄柵と、鉄の門をば通り抜け、日光色の泡を立て、
あくちのライトの水脈をもひいて、ひそきょうなどをつくりはじめる、品川の海。
これはですね、賢治が伊豆大島に旅行したときに書き留めた原稿の三元三部と呼ばれるものの一部です。
ここにあくちのライトという風に名前が出てきているんですけれども、これが英名だとネフライトという石なんですね。
それがじゃあどういう石なのかっていうので写真が載っていまして、
この色や艶みたいなものをその海の色だとか質感みたいなもの、水面の質感みたいなものを例えたのかななんて考えながら眺めるととても面白いです。
で、そのあくちのライトがどういう石なのかということも知ることができます。
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すごくこういう雨の日なんかにゆっくり眺めて楽しめる本ではないでしょうか。
今日のおすすめ本は文系のための鉱物学入門。賢治と鉱物で工作者から出ています。
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