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2024-03-28 02:53

近藤康平『ここは知らないけれど、しっている場所』

月とコンパスから刊行された美しい画集。

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ごきげんよう、マルジナリア書店の小林えみです。 今日は、少し薄曇りの部梅瓦です。
昨日よりは少し気温も下がっていて、やっぱり天候が安定しないと、少し気分が落ち込むなと、私自身も思っています。
そんな時に眺めたい画集を、今日はご紹介いたします。 『ここは知らないけれど、知っている場所』、近藤康平さんです。
これはですね、本当にすごく美しい画集になっていまして、まず何よりプリントがすごいんですね。
3Mカラーさんという、京都の印刷屋さんの8K印刷という、とても細かく色が再現できる印刷を採用されています。
近藤さんが絵の具を垂らし込んだりだとか、ひび割れさせたりさせているんですけれども、そういった絵の具の質感はすごくよく出ていますし、そこの色もとても綺麗に再現されているので、
ブルーがとても多く使われているんですけれども、その細かい色の変化ですね、すごくよく楽しむことができます。
この世界観もですね、青以外の色を基調にした作品も入っているんですけれども、主に青を基調とした作品が収録されていまして、とっても精筆な世界観なんですね。
本当に、どこにあるかとかっていう具体的な場所ではない、ここは知らないけれど知っている場所というタイトルにあるような、何かいつか見たかもしれないような美しい場所なんだけれども、現実にはないような、そういう場所を描かれています。
時々生き物ですね、飛んでいる鳥だとか鹿がモチーフとして登場しているんですけれども、それもちょっと凛としていて、少し寂しそうな雰囲気もするんですけれども、
ただ何というか、その絵の中の世界ととっても調和していて美しいんですね。孤独なんだけれども、とても美しい、こういう世界が少し落ち込んだ気分を慰めてくれるような画集になっています。
これは想定自体もとても凝っていて素敵なので、これから年度替わりで何か新天地に行かれる方へのプレゼントなど、新旧お祝いだとか新学お祝い、そういったものにもおすすめです。
ここは知らないけれども、知っている場所、近藤光平さんの画集を紹介いたしました。
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