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ごきげんよう、マルジナリア書店の小林えみです。
今日、オススメする本は、TSUGUMI 吉本ばなな、中古文庫です。
これは、1989年刊行された小説で、
その頃の吉本ばななさんは、もう本当にすごい人気作家で、
私も89年だと11歳かな、子供なんですけれども、
書店さんでたくさん、吉本ばななさんの本が積んであったりだとか、
テレビだとかで取り上げられたりしているのを見ていた覚えがあります。
ただ、その頃、やっぱり私が読んでいたわけではなくて、
もうちょっと、いつ読んだのかはあまり覚えていないんですけれども、
その10代半ばを過ぎてから読んだような記憶があります。
美少女TSUGUMIと彼女の育った海辺の小さな町へ帰省した夏の淡い夜の始まりに、
TSUGUMIと私は、ふるさとの最後のひと夏を共にする少年に出会ったということで、
青春小説ですね。すごく本当に美しい世界が描かれていて、
本当に読んだ時に私も感動したことを覚えています。
最近になって、また読み直してみたんですけれども、
本当に色褪せない小説ってこういうことを読んだなという感じで、
もう私もだいぶ年を重ねて、こういう青春とはもう縁が遠くなっているわけですけれども、
それでもこの美しい世界っていうものがあったなっていうことだとか、
今もどこかであるんだろうなということを思い出した小説です。
昔読んだっていう方にもまた読んでいただきたいですし、
例えばこれから高校生になるとか大学生になるとか、
そういった方が読んでも非常に面白いんじゃないかなと思います。
この文庫でもですね、山本陽子さんという版画家さんの絵がカバーに使われていまして、
これもとっても綺麗なんですね。
山本陽子さんの版画も私もすごく大好きで、手元に持っていたい一冊だなと思います。
今日おすすめした本は、「つぐみ よしもとバナナ 中古文庫」から出ています。