一定のリズムでカンカンカンとかやっているのが、これ音楽だなみたいな。
これ音楽だな確かに、ドラム叩いてるみたいな感じも見えてくるんですよね。
ずっと見れちゃう感じで。
それを撮った瞬間に、これはもうドラムソロだなみたいな感じで思いながら撮ってたっていう。
そうやって結びついていったんですね。
そうなんですよね。
包丁で最初脳震盪を締めてるんですか、頭をトンと叩くのが。
よくご覧になってますね。
くちばしを切ってみたいな感じですね。
そうなんです。生きたままあれを捌いているので、叩いて気絶させるというか、
気絶しないんですけどね、おとなしくさせるみたいな感じで。
実はあの動きを皆さんやってるんです。
そこが実は迷った末、撮ったカットなんですけれども。
ちょっとあまりにエグすぎるかなと。
確かにそうなんですよね。
そうなんです。
食事をいただくっていうことは、どうしてもやっぱり命をいただくっていうことではあるんですけれども、
それと例えば命に対してどういうことをやっているかみたいなところっていうのは、
整理的に感じることが出てきてしまう方もいらっしゃるでしょうし、
そういうことを思われたいシーンでもないので、
ちょっとそこは配慮をした上で編集したんですけれども。
とはいえ、音楽に合わせて服がピョンピョン動くみたいな、
若干不謹慎みたいな感じのやらせていただいちゃったんですけれども。
そこは本当に撮っていても圧巻の工程だったので。
そうですよね。
どんどん作業が進んでいくみたいなところをリズムに乗せてみせていくというか、
音楽がなかったらちょっと残酷さが印象に残りすぎてしまうのかもしれないなとも思ったんですけど、
そこを軽減するようなニュアンスもちょっと出てはいるのかなとは。
なかなか見る人によってそこは見方が分かれる部分だとは思うんですけど。
そうですね。でもそう言っていただけると嬉しいですね。
実はもうちょっと露悪的な感じの編集を一番最初にしていて。
露悪的という言葉はあれなんですが、
例えば取り除かれた着物部分とか目玉の部分とかいう、
捨てる場所、部位というものがどんどん山積みになっていくわけですよ。
というところが、ここに毒があるんだということが明確に分かるかなと思って撮ったりしてたんですけれども、
そこは使うのをやめました。
そういう思いはありましたからね。
お父さんの壁を越えて。
カメラ目線で訴えかけてくるっていうのは最高だなって。
覚えてもらえるというところでいくと、覚えるしかないというか、
出てくる方出てくる方のキャラクターが強烈じゃないですか。
そうなんですよね。
ふぐ博士とか、いい人生でしたなみたいなことを言ってみたりとか。
そうですよね。
しもの関のドンみたいな人が出てきたりとか。
割とキャラクターは余すところなく伝えているというか、
なかなか切ってしまったシーンもいろいろあるんでしょうけど、
ここはもしかしたら本当に尺爪だけを考えたら切られてたシーンかもしれないなみたいなのも結構残ってるのかなとは思ったんですけど。
キャラクター描写っていうところが大事にされてたこととかは。
そうなんですよ。本当に今おっしゃったように、
内容を伝える上ではなくてもいいカットみたいなのも結構いっぱいあるんですね。
ただそれを積極的に残すようにしました。
キャラクターが分かるカット、セリフだったりとか動きだったりとかっていうのがなるべく残そうと。
これを気づいたきっかけっていうのがあってですね。
まだ編集が途中までで2時間40分くらいのバージョンだった時なんですけど、
商業映画として少なくとも2時間以内には収めないといけない。
でも2時間40分はある。
でも全部シーン好きだから削れない削りたくないみたいな気持ちに陥った時に、
友人の編集をやっているプロの方にちょっと相談をして、
ちょっと1回2時間に収めてくれないかみたいな話をちょっと相談したんですよ。
そうしたところもう本当プロなんで、1週間もかからずに1時間57分みたいな感じに削ってくださって、
だから43分くらいとかも削ってくれたんですね。
なるほど、第三の客観的な視点からいくとこういう感じで
収書選択できるというか、情報として優先順位がつけられるなって
本当にすごい大いに参考になったんですが、
なんか見ててですね、ダイジェスト版にちょっと感じたんですね。
これはその方の編集というよりか、僕の指示がオーダーがちょっと大変だったんですけれども、
2時間40分あるけれども内容を変えたくないって話をしたんです。
シーンごとこれを削ろうとかそういうことはしたくないので、
内容をもう一切変えずに詰めたいんだっていうことを言ったところ、
彼ももうプロフェッショナルなのでこちらのオーダーを完璧に守ってくれて、
映画が出来上がってからそういうお話をおっしゃっていただく方も今までいて、
確かになっていうことは思ったりもしたんですけれども、
自分で何でだろうって考えた時に、もちろん理由はいくつかあるんですが、
一つはそこがスタートの企画ではなかったというところですね。
その方の主人公の成長をメインで描こうっていう、それが最初のところではなかったので、
フグに関するいろんなところを紹介するっていうスタートだったので、
そこまで重心をそっちに置かなくてもいいのかなっていうのが多分一つだったのと、
もう一つは、これ多分僕の趣味とかもあるかもしれないんですけど、
ハリウッドとかアメリカのアクション映画なんじゃないかっていうことを思ったんですね。
昔はあれですけど、特に最近のハリウッド系のアクション映画とかって、
主人公がピンチに陥って、それこそピンチに陥ったところからスタートしたりとかして、
記憶がないとか、じゃあ一体それは何でだろうみたいな感じで、
主人公がどんどんピンチになってどう切り抜けるかみたいなところを描いていって、
じゃあその主人公のバックボーンとか、過去どういうことがあったよみたいなことっていうのは、
あんまりそんなしっかり描いていることって少ない作品が多いと思うんですよね。
昔の日本映画とかだと、例えば犯人が一番最後自白をして、
こうでこうでこういうドラマがあったんだよみたいな感じで、
バックボーンがドラマチックに描かれたりとかする映画もあるんですが、
アクション映画って考えると、この映画では受験をするヒロインが合格してどうなるかという動きを追うというところがやっぱりメインで、
その中で動きとか発言のところがキャラクターを感じさせるものがあって、
バックボーンを感じさせるようなものがあれば、それで成立するんじゃないかなというような思いは、
後付けですけどね。後付けで考えたりはしました。
やっぱり太い幹が一つあって、そこにどう枝葉を伸ばしていくかというところで構成していったという。
そうですね。
とはいえ、680時間分5テラバイトの素材じゃないですか。
無く無く切ってしまったというか、見ている側とすると、もっともっといろいろ知りたくなっちゃうというか、
情報量パンパンではあるんですけど、さらに働き方の話だったり、養殖の現場どうなっているのかとか、
どんどんいろんなことが知りたくなって、盛り込みたかったけど盛り込みきれなかった要素ってあったりしますか?
もうね、山ほどあるんですよ。
そうなりますよね。
山ほどあるんですよ。
音声メディアなので、一応今日資料を持ってきまして、
どうお伝えすればいいかというのがあるんですけれども、
映画の構成をこういう形でホワイトボードにトピックごとにマグネットでまとめて、
どの順番でやろうみたいなことを並べ替えたりとかして構成を考えていったんですね。
今これ3行縦に並んでいるんですが、左と真ん中の2行は実際の映画の構成です。
一番端のこれ、右側の端に並んでいるマグネットたち10何個あるっていうのは使わなかったトピックなんですね。
でもこれだけのトピックを映画の中でなくなく使うのをやめてしまったというのがあるんですけれども、
その中でも一番最後まで使いたかったなと思っていたのは、毒のライトサイドっていう。
ライトサイド?
どういうことかというとですね、毒って命にかかわるものなので危険っていう印象しかないと思うんですけれども、
実はそうじゃない側面もあるんだよっていうのがありましてですね。
どういうことかというと、フグって毒が大好きで、毒を自ら摂取しに行こうとするらしいんですね。
映画の中で無毒フグって毒がないフグっていうのもあるんですけれども、
毒がないフグっていうのはイケスの中で噛み合いとかをし始めるんですって。
ただその毒の入った餌を与えると噛み合いがなくなる。
それは鎮痛作用、鎮静作用があるっていうのが研究でわかっているらしいんですね。
毒を求める理由があるわけですね。
そうなんですよね。リラックスしちゃうんですって。
痛みもなくなるしイライラも落ち着くっていうことがわかっていて。
で、テトロドトキシンっていう毒なんですけれども、
鎮痛作用、鎮静作用に目をつけた研究者とか製薬会社っていうのが、
実際テトロドトキシンを医薬品として市販されていた時があるっていう。
これが産協さんっていう会社さんがテトロドトキシンの薬を販売してたことがあるんですね。
毒そのものを毒っていうことですね。
テトロドトキシンって書いてあるんですけれども、
ここに鎮静剤って書いてあるんですが、その端っこに毒って書いてあるんですよ。
テトロドトキシンそのものですもんね。
これがフグ博士のところにあるフグ博物館に飾られていて、
その話を聞いてめちゃくちゃ面白いと思って写真を撮らせていただいたんですけれども。
当時の大阪っていうのは合格率が99%だったりだとか、
合格するまで歩行をして担い手を育てるみたいな制度だったっていうことですよね。
この大阪のやり方っていうのはどう見てました?
ほとんど受かっちゃうけど歩行で鍛え上げていくみたいな独自のシステムを取っているっていう。
そうなんですよね。
結構全国副連盟の方達っていうのは東京とかの方が多いので、
やっぱりそれを問題視されていて、
今は寝てても試験が取れるんだ、免許取れるんでしょうみたいな、
試験制度じゃなくて講習制度ってのはどうなんだみたいなことをおっしゃっている方もいて、
その話を聞いているときは確かにそうだそうだみたいな感じの僕も気持ちはあったんですね。
ただ大阪府のホームページを見ると、この10年間で落ちた人はたったの1人ですみたいな。
あれ、僕が受けても受かるんじゃね?とか。
ちょっと受けてみるかって言って受けたのが僕、大阪なんですよ。
大阪ですね。
なので取材が講じてフグの免許を取ったそうですとか言うと、
すごいみたいな話が出るんですが、全然そういうことではなく本当にネタに近いような形で、
受けてみたら取れるか試してみようっていうので、行ってみたところ取れちゃって。
この話をすると、大阪怖いみたいな。
大阪行って食べるのやめようみたいな話を受けることが結構あるんですけれども、
実はそうじゃないんだよっていうのは受けたから分かったことで、
実際そのフグを裁くんですね。
実技というか試験ではないんですけれども、裁いて見てもらうんですが、
僕は料理得意なわけではないので、フグも裁いたことがないので、
見てたから工程はなんとなくした気になってますけど、
実際やってみたらぐっちゃぐちゃになっちゃうわけですよ。
そうですよね。むちゃくちゃ難しそうだなと思いながら見てたんですけども。
見てる分にはこうでしょこうでしょって思ってたんですけど、それができないんですよね。
本当にぐっちゃぐちゃになっちゃったんで、
これはもしかしたらこの10年で2人目の落ちる人になるかもしれないと思ってドキドキしてたところ、
裁いたフグに一滅もくれないんですよ。
全然こっちを見てなくて、その代わり口頭質問みたいな感じで、
オスだった?メスだった?みたいな。
メスでした。
なんで?みたいな感じで、
それは卵巣だったんですよって。
なんで卵巣ってわかったの?みたいな。
包丁入れたら空洞があってコリコリしてみたいなことを答えたらOKみたいな感じになったんですけれども、
都道府県ごとだったりとか、統計がずらずらずらっと並んでいくシーンとかも、
ずっとヘーッと思いながら見てしまいましたけどね。
ありがとうございます。
あれって統一基準になってからまた合格率がちょっと変わったりとかしてたじゃないですか。
そうなんですよ。
それを最後に持ってきてたっていう、あの辺の狙いみたいなところはあったりしたんですかね。
あれはですね、映画的な発想でアメリカン・グラフィティとかっていう映画とか。
要は登場人物たちの後日短がテロップで紹介されるみたいな。
ありますね。
もしくはアメリカン・スナイパーでしたっけ。
実際の実話ベースの実写映画家、フィクションとしての実写映画家で、
最後に実際の人はこうでしたよみたいな感じで、
写真と一緒に今この人はこういう活動をしているみたいなってあるじゃないですか。
そういうことをやりたかったという。
やりたかったというか、言いたい内容としてはどうしても大阪の受験者数が減ってしまったとか、
合格率が減ってしまったというのはどうしても言いたかったんですけど、
年代が結構後なんですよね。本編で描いているところよりもかなり後の話になるので、
これはじゃあ後日短だなと。
途中に出てくるのもちょっと変ですもんね。
そうなんですよね。
流れがちょっと違ってしまうところがあるかもしれないですよね。
そうなんです。
あそこに関しては本当にどうしても言いたかったというのがあったんですけど、
免許統一というのは全国フグレミの方たちの悲願だったらしいんですね。
何十年も動いてきたけれども、なかなか実現ができなかった。
今でも実は国家資格で全部の試験内容が一緒であるというわけでは実はないんです。
やる内容は一緒なんですけれども、分数が例えば東京は18分だけれども、
他のところは30分かけてもいいよとか、そういう感じでバラバラで、
しかも受けるのとか認可を受けるのはエリアごとなので、
他の場所に行こうとすると改めてそこで申請をし直さないといけないというのがあって、
まだ完全な統一はされていないんですけれども、
ただあそこまではたどり着くことができたと。
それは資格試験の煩雑さといいますか、という問題もあれば、
海外にフグを輸出しようとしたときに国家資格にもなっていないものというのは危険なんじゃないかということをずっと言われていて、
それで統一をしたいという思いとかもあったらしいんですね。
なので要は彼らなりの改善ポイントとして、
作品の中ではだからこそ希少性があったりだとか
価格を支える価値になっているんだよっていうところになっているというところで。
それこそ観光資源になっているっていうところであったりだとか
養殖物でも肝が毒化することで食べられるようになれば
天然物との価格の序列っていうのも変わってきてしまうっていうところで
なかなか安全性だけでは整理しきれない問題っていうのも
この作品を見ていると見えてくる部分なのかなと思うんですけど。
大西さんが本当におっしゃる通りだと思いますね。
お話を例えば安全性を出してもいい、いや出したらまずいみたいな
安全性の話を皆さんもちろんされているんですけれども
やっぱりベースにあるのは利害関係でいいますか
自分の利益を追求する場合どうすればいいかっていうのが
ベースにあるっていうのは感じたりはするんですよ。
ご覧になられた方っていうのはそういうのは感じたと思うんですけれども
ただその安全性っていうのが
じゃあどっちが本音かって言えるようなものでもないじゃないですか。
なのでやっぱり料理人の方たちの立場でいうと
のれんをくぐってうちの店で食べれば安全なんだよっていう
プライドをかけて子供をおっしゃってくる方たちがいらっしゃって
それはもう本当に嘘を偽れない本心だと思うんですよね。
そういったいろんな本音とたてまいというのはあれで
どちらも本音と言いますか
そういったものが根前一体となっている感じの議論っていうのは
本当に面白いなっていうのを感じましたね。
なんかやっぱりそうなんですよね。
食って先ほどからも出ているように文化っていう言葉と結びつくわけで
危ないんだけれども危ないのを分かって食べてきた歴史っていうのも
紡ぐわれてきているわけで
それを結構いろんな文献からひも解いて並べていくシーンもあったりするわけですけど
今って割とそこは慎重になっているというか
人にでもなくなられたらそれはちょっとまずいよねっていう方に
やっぱり向きがちなところは当然あるのかなとは思うんですけど
この変化っていうんですかね
過去の歴史をたどられたからこそ
その変化をどのように宇野さんの中でご覧になりましたかね
そうですね。ネットとかもいっぱいあるので炎上しがちという話もありますし
やっぱり大らかな時代ではなくなってきているから
いたしかたない部分っていうのはやっぱりあるのかなというのは感じたりしてはいるんですけれども
私の関わり方としてはやっぱり
ドキュメンタリーの作品を撮らせていただくっていう関わり方だったので
どうしても興味としては挑戦をし続ける人たちみたいな
ところって映画人としてやっぱり皆さん誰もが大好きな大好物な
題材なんじゃないかなと思うんですよね
やっぱりそれがそういう人たちの魅力になっていっていて
何ですかね数は少ないかもしれないんですけれども
そういった形で挑戦し続ける方たちが今もいて
映画の中ではそういう方たちが本当に多く出演いただいたのでですね
何て言うんでしょうね
多分こういった人たちっていうのはいなくなることはないんじゃないかなみたいな
それはフグだからこそみたいなところがあるわけですね
あるかもしれないですよね
それだけ人を引きつけてやまない生き物だからこそ
そういう人が絶えずどの歴史の中でも現れてきて
途絶えることがないっていうのはあるのかもしれないですよね
フグが昔から食べられてきたのは何でかみたいな話ってあるじゃないですか
よく聞かれることなんで僕も何度か考えたことがあるんですけれども
おそらくは探求心とプライドとアイデンティティなんじゃないかなと
アイデンティティがそこに
結構皆さんと話しているとアイデンティティになっているなみたいなことを感じることがあったんですね
なのでそういった方からするとフグから毒がなくなってしまうと
自分のアイデンティティすらなくなってしまうんじゃないかっていう
そういう危機感っていうのをコンテの部分では感じているんじゃないかなっていうのを感じたりはしましたね
この映画のキャッチコピーがこの毒があるから面白いじゃないですか
この一部にやっぱり込められているものがいっぱいあるんですね
そうですね
結構初期の段階でこのキャッチコピーって決まってたんですよ
撮影1,2年の中でこのコピーできてたんですけれども
その裏面にある全ては毒が生んだ物語っていうコピーも同時期に生まれてたんですが
本当にやっぱりこれに尽きるというか
それこそ毒があるけれどもうちのお店では
ノレンをくぐれば安心安全に食べれるよというプライドを持たれている方たちが本当に多かったりとかですね
研究者の方たちは本当に興味本位じゃないですけど
どうなっているんだろうみたいなことを純粋にピュアな心で研究されている方たちがいて
その組み合わせみたいなものをフグの取材を通して皆さんから感じたなと思っておりますね
立場はそれぞれあるんですけど皆さん熱いですよね