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2024-02-19 22:46

V.76-1(株)十十 Founder VFX Superviser神田剛志さん

今回は、株式会社十十 Founder/VFX Superviserの神田剛志さんにお話を伺いました。
僕の大学時代の先輩で、現在はCMや映画などのVFX制作のお仕事をされている神田さん。
まずは「VFX Superviser」がどんな仕事なのかについて、伺いました。
株式会社十十 : https://jitto.jp/
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ゆいなわさんの聞く人ラジオ。みなさんこんにちは。ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
今回は株式会社JIT Founder VFX Supervisorの神田剛志さんにお話を伺いました。
大学時代の先輩で、現在はCMや映画などのVFX制作のお仕事をされている神田さん。
まずはVFXスーパーバイザーがどんなお仕事なのかについて伺いました。
神田さんって仕事何してるんですか?って言ったら、
俺、CMだと編集の神田さんって言われる。
バク転調してるんだけど。
でも編集って言っても、俺別に編集してるわけじゃないの。
どっちかって言うと、CGとかを使って撮影じゃ撮れないような絵をCGとかを駆使して仕上げるのが自分の仕事って言ってるんだけど。
それで、よくあるのが昔からある、スターウォーズとかである、
例えばワイヤーを使ってとかミニチュアを使ってとか、何かの仕掛けを使ってやることをSFXっていう。
に対して、俺のやってることはVFXっていう仕事なんだけど。
だから、そのSFXで撮影したものをさらにそれにCGで煙を出したり火を出したりとか、爆発させたりとか、
なんとかして監督の作りたいイメージを撮影はできないんだけど、作っていくっていうのが仕事かね。
だから監督さんがそのCMの演出のコンテを書いてくれるんだけど、
そのコンテを書いてきたのに対して、これをどうやってこの絵を作り上げていくかっていうのを、
例えばスタッフである俺とか、カメラマンの人とか、照明の人とか、美術さんで考えるのが仕事だね。
一昔前で言うと、映画界で考えた方が分かりやすいんだけど、
そこに対して編集の人間では別に入ることはなかったんだけど、
考えていたのは撮影部、だからカメラを使う。
カメラを使って撮影する人、照明部、光を作る人、美術部、セットを作る人。
で、殺傷美で考えたんだけど、今で言うと、やっぱりそこに対してCGというか、
で言うと、やっぱり俺みたいな立場の人がそのメインで入るっていうのは当たり前のことで。
それがやっぱり、日本のCMでもそうだし、もっと言うとハリウッドのアベンジャーズとか、
あの規模になってくると思う。
どうかしてもその人を主導で進めないと、いろんなことが破綻するっていうか。
そうですね、その人じゃなきゃできないことっていうのがあるわけですから。
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もっと言うと、唯一その人だけが完成イメージが見えてる。
ああ、そうか。
そうなのよ。
だから監督の完成イメージを、
例えばVFXスーパーヴァイザーとかが一緒に監督の右腕みたいになるから、
なるべくイメージを伝えて、できる手法でここはこうやってセットを使おう。
これはスタジオで黒巻きで撮影しよう。
ここはCGで作ろう。
CGはこの会社に頼もう。
場合によっちゃ、アメリカだけじゃ終わらなかったらイギリスとかオーストラリアとかインドにも出して、
この会社にCGを出す。
そこで、できてないけどやっぱり完成イメージは作んなきゃいけない。
そのCGのスーパーヴァイザーとかVFXのスーパーヴァイザーはそこでイメージを作るんだけど、
今度はそれを撮影部、照明部、美術部にも共有してもらわなきゃいけないし、
どうかしたらスタイリストにもヘアメイクにも共有してもらって、
もっと言うと、何よりも役者さんに説明しなきゃいけないし、
こういう感じになります。
ここにこれがあります。
今で言ったら、制作委員会であったり出資側にもこんなクオリティにはなると思います。
その代わり、これくらい時間とお金がかかりますみたいなこともやらなきゃいけないから、
今の現代の映像で言うと、このVFXスーパーヴァイザーみたいなのはかなりキーと言えばキーなんだけどね。
それ自体は、神田さんがずっとやっていく中でそういう風になって、
やった当初からではないですよね。
始めた当初は、今26年、96年にこの業界に入ったから、28年くらいある。
会社に入った頃はここまでではなかったです。
やっぱり編集の人とかそういう人は撮影現場に行くものじゃなかった。
そっかそっか、なんかそんな感じはありますね。
来たものを編集したり合成したり、時には合成があったりしたんだけど。
昔で言うと、ちょっとしたグルーバック、ちょっとしたグリーンバックとかあったら大騒ぎになったんだけど、
もうそのうち、だんだん時は経つにつれて、そういう流れになっていったっていうかね。
そっか、それは神田さんは想像して、もうそうなるなって思ってたわけでもなくて、業界がそういう風になっていった。
結果そうなっていったね。
昔で言うと、一番進んでいる分野は、この映像のコンテンツで言うと、今ちょっとその勢力図が変わってきたんだけど、
昔、例えばこの業界に入って5,6年経った頃の勢力図で言うと、世界で一番進んでいる映像はMTVのミュージックビデオ。
ミュージックビデオで監督が実験的な映像を撮るわけ。
だからその時に撮るARスミスの映像、その時に撮るスティングの映像、その時に撮るストーンズの映像。
特にやりがちなのはU2とかかな。
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U2自身もそういうのが好きだし、やっぱり見たこともないような映像を作る。
だからそれが一番最先端であって、その後で言ったら、例えばUKでもそうだし、ジャムの加えとかスウェーデンとかもそうだし、
ケミカルとかもそうだし、そこら辺のミュージックビデオで実験的に使われた撮影方法、CG方法が、次に使われるのがハリウッドの映画なわけ。
だからまずは5分でそれが成功するか、そこで新しい撮影方法、新しいCGの手法ができたら、今度はそれを本越にして、
ハリウッドの映画で本気になって使う。
次がハリウッドの映画だったっていうイメージなんだけどね。
昔は、特にケミカルとか病気とか、U2とかそうだし、コールドプレイとかそうなんだけど、
やっぱりその辺の人は何億ってお金使って、すごい映像を作ってて。
作るんだけど、それが一番最先端であって、ハリウッドの映画が次だったかな。
で、遅れてしばらくして日本にやってくる。
で、未だに日本にもやってきてない20年前。
20年前のハリウッドでできたことがまだ日本じゃできないってこともあるね。
そうなんですね。
例えば、この間テレビでやってたからたまたま見たけど、タイタニック?
タイタニックなんてもう20年前にジェームズ・キャンベルも撮ったんだけど、
あれは、じゃああのクオリティのものを日本でできますかって言われたら、
俺ノーって言っちゃうかもね。
そうなんですね。
これ、映像関係の人が聞いたら炎上するネタだと思う。
でもノーなんだよ。
それは、いろんな意味でね。ちょっと皮肉もあるんだけど。
例えば、その時の合成技術、その時のCG技術より、少なくてもやっぱり20年経ってるから、
今の日本人の、俺たちがやる技術の上とも言えるんだけど、
あの規模で、あんな高速してこんなでかいセット作って、
ドッカーンってやって、
やるっていう、なんだろうな、
その心構えが、今日本のちょっとこの疲弊した文化じゃできないかな。
映像にあんまりお金かけれないっていう。
映像制作におけるキーになるというVFXスーパーバイザーというお仕事、
そしてタイタニックの規模感の映像は今の日本ではできないというお話。
それは素直に驚きでした。
あの時、俺すごい好きな話があるんだけど、
やっぱり当時から、やっぱあれは何かのエポックだと思うんだけど、
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やっぱりジェームズ・キャメロンってすごいCGとかにこだわる人だから、
CG会社作っちゃった人だから、デジタルドメインっていう。
で、CG会社も作っちゃうし、ソフトも作っちゃうわけ。
そこの研究から始めるんだけど、
やっぱりプロデューサー側、制作側から、
監督もこれ以上CG作業が続けられませんと。
お金が尽きますって言ったら、
じゃあジェームズ・キャメロンが自腹を切りますって言ったの。
その時に切った自腹がたしか80億だった。
えーちょっと、桁がちょっと…
当然それ出資っていう形で出したと思うから。
それすらもペイしちゃったんだけど、タイタニックとかはね。
それが素敵だなと思って。
そんでは、80億だったよな。
ちょっとこれ自信ないんで。
だからそれ時代関係なく、そんなこと日本でできる人いますかっていう。
それがハリウッドっぽい話なんだけど。
だから日本が技術的に追いついていないっていう話じゃなくて、
それいろんな産業でもあるかもしれないけど、
外国人の人が当たり前のようにやっちゃうことはできない。
踏み込めないっていう。
そういうことか。
そういうヒニックがあるのよ。
それでいうと、
ちょっと今それを日本に叩いたんだけど、
日本人はこういうCG技術とか、それに関しては世界一だと思ってて。
世界一のテクニシャンだし、アーティスティックな才能もあるんだけど、
やっぱりそうできない実情というか。
そもそもアーティストの数も少ないし、
だしそこまでスタッフを何百人何千人かけてやるような仕事もなかったりするし、
もっというと、そんな製作費をかけて作る映画がないっていうかね。
そっか。
確かにそうか。
それがヒニックなんだけどね。
あとね、結局そこへ戦いたいわけ。
自分がこの業界にいるうちにやっぱりそれをやりたいと思ったんだけど、
やっぱりいろんなハードルがあって。
例えば、今でいうとちょっと可能性が出てきたのは、
日本人は上手いわけ。
マシンもすごいし、技術もすごいんだけど。
だから今でいうと、
例えば本国のネットフリックスとかアマゾンプライムの映画を
じゃあ日本のスタジオで。
で、今や日本って安いから。
日本のスタジオで、ちょっと今時代が来たっていうか、
昔だったら高かったから日本に出すっていうのもなかったけど、
今や中国に出すより日本に出した方が安いから。
今でいうと、じゃあアメリカが日本に出してくれれば
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そういうアーティストもっと育つし、もしかしたら学校ができるかもしれないし、
そういう会社も増えていくかもしれなくて。
どんどんやっぱ日本が、日本でやっぱり資源もないじゃない。
そうすると、こういう映像産業とかってやっぱり稼げる分野だと思ってて。
それが発展すればいいなと思ってるんだけど、
日本はなかなかそういかないんだけど、成功してる国があって、
やっぱり韓国とかインドとかオーストラリアは成功してるの。
これっていうのがなんで成功するかって言ったら、
言葉の壁も大きいんだけど、英語が喋れるっていうのも大きいんだけど、
国からの補助が出てる。その映像産業を育てるための。
だからアメリカの仕事を受けたら、その分の国からバックアップしましょうって言ったら
オーストラリアとか韓国がアップして。
だから、こういうメディアで声を大にして言いたいのは、
日本がもうちょっとそれに力を入れてくれればっていう。
日本人って、漫画もそうだしアニメもそうだけど、センスはいいわけ。
なんだけど発揮する場がないというかね。
そうですね。やりたい若い人たちもいっぱいいるわけだし。
そこにその場があれば。
ふんだんに資源があるわけじゃないんだし、土地も狭いんだし。
もしこういう産業ができれば、東京だけじゃなくても東北とか、
今できますね。
四国でも九州ができるじゃない。
そういう仕事が受け終えれば、
例えば本国のNetflixの仕事を四国のスタジオで受けるとかね。
そうなって欲しいなと思ったけど、
ギリギリ俺の現役時代じゃ間に合いそうにないな。
でも将来なってくれればなというか。
ちょっと話がでかくなっちゃった。
神田さん自身が今会社やってて、
この会社自身はそういうことではない?
一番最初はその意味だったんだよね。
俺が会社を作った時って、こういう規模のスタジオってなくて、
やっぱり大きい、何百人もいる会社ばっかりだった。
もともとテレビ局から名残で、
そういうポストプロダクションというか、
日本に何社って大きいところがあったんだけど、
海外ってそういう感じじゃなくて、
例えば10人くらいのリエーターが集まった、
ラボみたいなのが毎週あって、工房みたいなのがあって、
俺はそういうふうにしたくて。
当時、そういった意味では、
結構走りのような感じで作ったんだけど、
もっと言うと、そんな会社ばっかりになればいいなと思った。
業界としていろんなところがそういうのが。
うちぐらいの規模が当たり前で、
そういった意味ではね、それはちょっと希望通りで、
その後ね、タケノコのようにうちみたいな会社ができてきたから、
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ちょっとそういう感じになってきたし、
もっと言うとソフトも安くなってきたし、
もっと言うともうアドビ製品でも全然編集もできるし、
だからインフラも安くなってきたから、
そうはなったんだけど、今度はあれかな。
だし、あんまり目指す子どもも多いね。
こういう業界に入る。
YouTubeとかのせいもあるかもしれないけど、
将来の仕事の選択肢として映像制作者みたいな。
当然ゲームとかITは多いんだけど、
じゃなくても映像制作者みたいな方向を目指す子は多いんだけど、
言うほど明るい未来じゃないっていうかね。
例えばお子さんがやりたいって言ったらやります?
そうですね。
こういう仕事してるのは知ってる?
だんだん分かってきた。
この間までは、俺が観光費のボスのCMをずっと何十年もやってるから、
なんとなく息子がちっちゃい頃は、
俺はボスのベンダーを設置する人だと思うよ。
じゃないよって。
ある日、息子がアキラって言うんだけど、
アキラ4年生。
3年生くらいの時かな。2年生かな。
ときに急に、パパって動画の編集できんの?って。
いやいやいや、パパ動画の編集が仕事だよ。
YouTubeとか作れるの?って。
作れるよって。すごいねって。
なんとなく理解はしてて、
リモートで家でやったりする機会もありましたから、
余計分かって。
操作画面とか見せたりしてたら、
アキラ将来どうするの?って。
何かやりたい仕事あるの?って言ったら、
パパの会社でもいいよって。
パパの会社あるかどうか分からないよって話をしたよって言うのを
うちの社員に話したら、
逆に社員からカンタさん、うちの会社ないからなんですか?って。
日本、そして世界の映像業界について、
映像産業をもっと盛り上げていきたいという思い。
そしてテーマは、会社経営や業界全体のお話について展開していきます。
日本のコンテンツで、
撮影もちゃんとやる、
それに対してセットもちゃんと作る、
それに対してガーンてCGとかVFXを
加えるっていうような大規模な作品がないんだよね。
作品が。
作品がないしメニューもしてないんだよね。
そうか。
だから、例えば俺とか幼い時に言ったらさ、
それこそキャメロンとかはそうだけど、
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ジュラシックパークを仕掛けたり、
そういうのを見てきたわけよ。
マトリックスを見たりとか。
それで影響を受けてきたんだけど、
今のうちの会社にいる30代くらいの子たちもさ、
アベンジャーズを見たりスパイダーマンを見たり、
そういうので影響を受けてきてるんだけど、
なかなか今の子がね、
YouTubeの撮りっぱなしみたいな、
普通の映像とかTikTok的なものとか、
それとあとはアニメかな。
アニメはそうですね。
両極にいっちゃってて、
だから俺が本当に日本で人口が増えたらいいなと思ってる、
特撮っていうかCGでちゃんと大規模な
制作をするみたいな映像を目にする機会もないし、
案外今の若い子に聞いても、
そういうので好きな作品っていうのは出てこないんだよね。
アニメとか出てくるんだけど。
今言われてみるとそんな感じの人種はない気がしますね。
案外ないのよ。
これっていうのが。
それでいうと、
これだけ映像に親しんでる若い子たちなんだけど、
俺たちのコンテンツがここまで多様にあるっていうのがあるかもしれないけど、
そういう映画はハリウッドにあるんだけど見てないかも、案外。
案外見てないかも。
結構今は本当に例えばスマホでみんな見たりとか、
ショートになっていったりとか、
見れるものが、
チープって言い方は良くないですけど、
軽く見れるぐらいなところで、
ちょっとずつつまんで、
それで時間が過ぎていくみたいな、
時代にもなっている感じはありますよね。
映画を2倍速で見るみたいな話もあるじゃないですか。
ああいうのってなんだかと思いますけど、
タイパーがいいみたいな話が出てきたりとか。
俺と言うのはほぼ同世代と言えば同世代。
いい時代だなと思うんだけど、
ちょうど過渡期だったっていうか、
それこそ、
ジェームズ・キャムランもそう、クリス・フォアノーラーもそう。
そういう人たちがどんどん新しいことをチャレンジしてきて、
毎回毎回見たことないような映像のミュージックビデオとか、
映画に直面してきたわけ。
何これみたいな。ゲームだってそうじゃない。
どんどん映像が進化して。
若干コモディティというか、
慣れてて、
たぶんそんな刺激は受けないと思うんだよね。
だから、この映像すごいよみたいな会話にならないんじゃないかな。
それちょっと推測だけど。
この映画、映像すごいから見に行こうよみたいな。
感動はしてないのかも。
それはそんな気がします。
だから俺たちに言ったら、ここCGで作ってるらしいよって言ったら、
えーとかなったじゃん。CGって何だろうみたいな。
それが今のこと言ったら当たり前だよね。
ここCGだよって逆に言うっていうか。
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そうだよな。それはおっしゃる通りな感じしますね。
それをけなすわけじゃないけど、
TikTokしかり、YouTubeしかり、
具体的に映画のタイトル出しちゃうんだけど、
カメラを止めるなみたいな。
どうかしたら撮影がそこまで派手な撮影しなくてもいい。
もっと言うと企画が一発決まれば、
撮りっぱなしで行ってパッと繋げば、
ちょっとバズるみたいな感じが。
そういうものは日本に生まれてくるんだけど、
アメリカとか韓国みたいなチャレンジングな作品はないっていうかね。
今唯一ちょっとチャレンジングだなっていうのは、
Netflixのジャパンとかで、
例えば今の国とか、
あの辺とかの、
全裸監督とかもそうだけど、
あそこら辺のテレビシリーズが一番派手にやってて、
お金もやってちゃんと制作してるかなっていう感じがあるけどね。
だからあそこら辺のことを楽しいと思ってくれて、
もうちょっとこの業界に人が増えてくれるかなみたいな。
学生の頃、数え切れないほどのお酒の席をご一緒した神田さん。
久しぶりにお会いして伺うお話はつきません。
次回に続きます。
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