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2023-10-11 18:58

vol.11-2 老舗旅館「鳳明館」女将・大曾根美代子さん「鳳明館について②」

前回に引き続き、東京都文京区・本郷にある老舗旅館「鳳明館」の女将さんでいらっしゃる、大曾根美代子さんにお話を伺いました。
「鳳明館が好き」という思いが、女将さんのお話の隅々から伝わってきます。

鳳明館Web : https://www.homeikan.com/
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ゆいなわさんの聞く人ラジオ、皆さんこんにちは。ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
前回に引き続き、東京都文京区本郷にある老舗旅館、鳳明館の女将さん、大曽根美代子さんにお話を伺います。
後編では、女将さん自身の鳳明館お気に入りの場所や、これからの鳳明館についてなどなどお話を伺います。
大曽根さんが、特に印象深く、子供の頃ですとか、印象深く残っている、鳳明館の出来事みたいなことってありますか?
まず、子供時代でも鮮明に残っているのは、何といっても、手ぬぐいみたいな袋に、お米が入っている米袋が廊下にずらーって並んでたっていうのが。
それは何ですか?
それはですね、実は学校によっては宿泊料の一部がお米だったんですね。
宿泊料がお米だったんですか?
一部が。
一部が?
はい。
お米で支払うというか?
そうです。
へー。
ということを、私は後から学びまして、その時は、なんでこんなにお米の袋が並んでるんだろうとも、それがやっぱり子供の頃には本当に不思議でしたね。
あ、そうか。じゃあお米で泊まらせてもらってて、それが廊下にいっぱい置かれていて。
そうなんです。
へー、不思議な光景ですね、それは。
それがちゃんと通っていたというか、それでやっていた?
それが割とスタンダードだったらしいですね。
あ、そうなんですね。
で、あともう一つはもう本当に、例えば森川別館は300畳しかないんですけども、400人も100畳寝たりしたのがあったので。
300畳って400人?
いやいや。
1畳に1人以上が来ましたね。
なので、非常に住み込みの社員さんが多くて、その住み込みの社員さんとは、まさに同じ玉のご飯を食べて、同じお風呂に入って、もう本当に大家族のようだったんですよね。
でも、おはぎとか作る特別な時には、お勝手さんだけじゃなくて、お座敷さんとかみんな集まって、みんなで一緒に作ったっていう、そういった楽しい思い出がたくさんあります。
それはすごい惜しいですよね、いっぱい炊いていっぱいで作ると、やっぱり惜しい。
みんなで作るっていうのが本当に楽しくて、そういったのが私の思い出、子供時代の思い出にたくさんあるっていうのは恵まれてるなって思います。
本当ですね。なかなか今だともうできないことだと思いますし、たくさんの方が集まって、みんなでガヤガヤお話ししながら、ギャリギャリとしながら作っていくってことですよね。
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はい。
実際その後、お仕事を法明館で義務されるようになっていって、法明館自体のここが好きっていうようなところってあったりしますか?
実はですね、私がただ勤務地というだけじゃなくて、私自身が法明館の一ファンなんですよね。本当に法明館が大好きで、本当に法明館丸ごと大好きなんですよ。
なので一つって選ぶのは本当に難しいんですけれども、Cって言うと玄関かなって思ってまして、なんでかって言うと、前庭があって玉石が並んでる素敵な内玄関があって、その後には寄木細工のロビーが広がっていって、ともかく空間が広々としていて、
なおかつ大きなガラスとしてには庭が見えたりとか、その草木が見えたり、四季の移ろいを感じられたり、ともかく心地がいい場所っていうことが一つと、
あと先ほどいろんな法明館の楽しさを、法明館の建築の特徴を説明させていただいたと思うんですけども、その魅力が凝縮されているっていうところなので、非常に贅沢な文化っていうことがありますし、
一番の理由っていうのは多分、お客様が入られてくるとき、お迎えするときと、あと帰られ、お見送りするときにお客様の本当に嬉しそうな顔っていうのを実際に拝見することができて、
本当にこのお仕事に行かせていただいて恵まれてるなって、といったもう本当に幸せな気持ちになる、その場所なので、私が玄関の一番だというのはそこであります。
いいですね、素晴らしい。凝縮されてるってことですよね。
はい、それだけ建物に魅力があるってことだと思うんですね。
そうですね、その皆さんが入ってきて出ていく、必ずそこを通るわけですから、その場所ってことですよね。
入ったときにその最初の第一印象で喜んでくださるし、お帰りになるときは滞在していったそのいろんな楽しさっていうので、本当に皆さんすごく素敵な笑顔で帰られるので、それを見るのが何よりも幸せです。
すごい素敵なお話を聞いちゃいました。ありがとうございます。
私自身も歴史ある旅館だということは知ってはいたんですけども、いろいろな利用法があると言いますか、私はイベントに来たことで、ホームメーカーってこういう使い方ができるんだということを知ったんですけども、実際今どういうご利用方法と言いますか。
その前に、なんでこのデイユースを注目するようになったかというのを簡単に説明させていただきます。皆さん、なんでだろうって思われると思うんですけど、私学施設のデイユースなんかで思われるので、一つはですね、実は私数年前にホームメーカーのおかみとして働き始めたときに、当然ご近所参りをするんですけども、
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そのときに、近所の幼なりにホームメーカーは、地方の団体とか海外のお客さんばっかり目を向けてて、本当に地元の人にとって敷居が高くというふうに指摘されたんですね。でも本当にまさに、漢字は違いますけど東大本黒市だなということを反省いたしまして、やっぱりコロナでも強い旅館さんっていうのは地元の方が愛用している旅館なので、やっぱり地元に対してもっと目も向けなきゃいけない。
それには地元の方は当然宿泊をしたいので、デイユースっていうのが方法の一つだったということと、先ほど申し上げたコロナの時っていうのは、海外とか地方からの宿泊は全く望めなくて、当然テレワークとかもやったんですけれども、さほどの集客は見込めなかったので、もう宿泊施設っていう既存の枠組みを超えて、もう素晴らしいスペースとしての新しい活用という方位を模索しなきゃいけないなと。
そういうふうに考えて通貫したということがきっかけです。実際にどういった新しい試みをしているかというと、3つの柱がありまして、一つは先ほど申し上げた地元に目指したサービスの提供が一つで、地元の方が草舎だったり楽をやっている方の会を実施したりとか、あとその複数の町会が集まって防災訓練とか、保護消防署の隊員の協力を得て防災訓練とかしていただいたり、
というふうなことで、地元の方が集まれる場所というのが一つと、あともう一つはこちらが先ほど申しました、やっぱり文語街という文化的な資源というのをもっと活用するということがありました。この中でも一番のヒット商品が文語完全プランってよくテレビで取り上げている体験型のデイユースで、これは旅館の部屋が出版社の人が用意して、
作家さんですとか有名なところの漫画家の手塚治虫さんが困って作業していたっていうことがあったので、このリバイバル体験としてイベントを企画している安祖助さんという方が企画されたイベントなんですけれども、これは文豪の文筆家以外にもクリエイターの方も多く参加されていますし、
例えば芥川氏の授業シーンの再現体験みたいなのとか、非常にエンタメ性も高くて、まさに新しい旅館の使い方だなって思ってます。で、二つ目の地元に関するところは、ここは東京大学なので、その東京大学の学生さんとお子さんのイベントというのをスタートしましたというのは、先ほど申しましたように、下宿が多かった時には東大の学生さんがその下宿の息子さんの家庭局をしたりとか、
お迎えと、お迎えと、うちの母なんかもお迎えの下宿の学生さんに、今日お酒ご飯できたかいらっしゃいとかして、非常に温かい交流があったんですけれども、今それがどんどんどんどん希薄化されてしまっていて、この方名館というのが、
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地元の人と東大を結ぶ場であったら欲しいなっていうのは、私は実際にイベントは企画できないんですけど、言い続けてたら、先ほどのその文法プランを踏み出した安助さんが、本語っていうのは非常に教育に関心が高い子育て世代が多いということを注目して、東大生の学生とコラボで科学実験教室を開催しました。
それが実は非常に反響を読みまして、東京大学だけじゃなくて、地元の教育科の企業とコラボしてプログラミングだったとか、お金の教室というふうに今発展しているというところです。
最初は本当にちょっとしたきっかけをやってみようかというところから、少しずついろんな広がりが生まれて、今も生まれ続けているような感じで、そういうことですね。
今はもう東大生と子供だけなんですけども、今後は東大生と成人の方が一緒に共通の趣味で添えるようなイベントができたらいいなというふうに考えています。
2つ目の大きな柱というのが、昔のアラデの旅館というのを強みを最大限に生かすということで、これはもう一番典型的にご利用いただいているのは、趣味だったり商業目的の撮影場所としての業なんですよね。
実はもう東京都に都内に昔のアラデの旅館って本当に数が少ないので、その気象性の高さということもありますし、今昭和レトロがブームらしく、それが追い風になっているということで、その撮影場所が一つと、
あともう一つはちょっと意外に思われるかもしれないんですけども、会議とかセミナーとか研修会としてのご利用をいただいて、学会とかが行われているんですね。
というのは、和室ってレイアウトが自由なんですよね。
そうですよね。
一つのベネフィットということと、やっぱり和室って親密感だとか、こちらなんか田舎の温泉旅館みたいなので、ワーケーションみたいな、そういったリラックス効果とかで、非常に会議のプロダクティビティが高いと言われまして、こういったこともどんどんご利用していただきたいなと思いますし、
外国人のご利用、会議に外国人がいらっしゃる時とかは、その時に日本文化の紹介にもなるので、一石二鳥になりますので、ぜひぜひ外国人の方がご参加する会議をこれからお引き受けできたら嬉しいなと思います。
今これから実際外国人の方も本当に増えてきてますし、ご利用も増えてくるのかなと思うので、
期待してます。
そうですよね。
非常に面白いのはですね、それを本当にごく最近今いただいているお仕事だったんですけれども、最先端のテクノロジーとかファッションとかカルチャーのイベントを今受けたまっているんですね。
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そうなんですね。
例えば家族型のAIロボットが、ラボットっていうのがあるんですけれど、その懇親会があったんですね。
そうなんですか。
私は不思議だなと思ったんですけれど、そのラボットの走行に実は畳が一番いいとか。
そうなんですね。
絨毯とか普通のウッドのフロアよりも畳がちょうどいいとか、家族のように大切にされているので、下足を抜くきれいな環境っていうのがいいということで、非常に喜ばれたっていうこともありますし、
最新のファッションでは一体なんでホームメーカーを作ってくださるのだろうと思わず質問してしまったんですけれど、やっぱりその伝統的な建築のコントラスト、その意外性っていうのを狙ってらっしゃるらしくて、それが新しいイメージになっているなというふうに感じています。
最後にですね、先ほどご説明いただいたみたいに、実はイベントの時に必ずガイド付きの観覧案内を有料オプションとして提供しておりまして、それは案内なしには見過ごしてしまう量がたくさんあるんですよね。
それをご紹介したいということと、あとやはり本の歴史的な外景宿屋や旅館内だったり、本当に面白いストーリーがいっぱい詰まっているので、そういったものをご紹介したいというのがあります。
単純にはですね、私は本当に宝明館が大好きだということと、昭和の旅館って本当に魅力がたくさんあるっていうのがあるので、それをもともと一人でも多くの人に知ってもらいたいという非常に単純な気持ちがベースになってますね。
私が感じますにですね、これは私の願いなんですけれども、この宝明館を通じて、本郷の歴史的な文化的な豊かさというのの情報発信に少しでも貢献できたらなという思いがあります。
というのは特に文教区の在住の方とか勤務の方っていうのが自分の街の魅力というのの認識を深めるっていうのは愛着につながって、その愛着っていうのは豊かなしかも温かいコミュニティには欠かせないって私は常々感じておりますので、ぜひこのためにもその宝明館を通じて本郷の歴史的な面白さっていうのもお伝えしたいなと思っています。
最終的には一番大きな目標なんですけれども、今どんどんどんどん文化財が消失されてしまっているんですけれども、この宝明館を体験していただくことで文化財の保存ということに対して関心を持っていただきたいという思いがございます。
このためにもいろんな方のニーズにアンテナを張って新しい活用法の場を広げていきたいというのが私の願いです。
ありがとうございます。本当に僕もやっぱりここ来させていただいて、実際中を歩いてお上さんに案内してもらったことで、こんな歴史があるんだとか、こんな素晴らしい国家なんだっていうことを知ることができたので、本当にそこは一人ずつにはなってしまうとは思うんですけども、皆さんにどんどん届いていって、愛着を持っていただいて、好きになっていただいて、そのもう発信地みたいなこととして宝明館が今後すごく皆さんに知っていただけたらいいなとすごく思います。
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本当に頑張っていただきたいなと思います。私もやることがありたいなと思います。
ありがとうございます。最後にもう一つ伝えたいのは、コロナ禍の時に非常に強く感じたというのは、正直に申しまして、前の経営者というのはもう廃業して、他の旅館みたいにマンションにしなきゃいけないという旅館決断を強いられた時があったんですよね。
それに気が付いてくださった地元の有志の方とかが、本当にものすごい熱量で迅速に行動していただいて、ネットワークを活かせて、今の会社なんですけども、これはずっと文京区の文化財の保存活動に貢献してくださっている地元の松下産業というところが事業継承してくださったんですね。
でもこれはもう、コロナ禍で旅館というのは本当に先が見えない時だったので、本当にリスクが高かったんですよね。その中で決断してくださったということっていうのは本当にありがたいなと思いまして。
これに直面したときに、私が本当に感じたのは、いかに豊明感っていうのがいろんな方に慕われているかっていうことと、あともう一つは、今本当にここに豊明感があるっていうのは、それこそ明治の下宿を始めた方で、今度旅館を始めた方っていうのは、関東大震災だったり東京大空襲だったりコロナ禍だったりとか、
本当そういった苦難を乗り越えて守ってきたっていう、その先陣のやっぱり努力とか賜物っていうのがありまして、それをやっぱり受け継いでいくっていうのは本当に大切だなと思っているんですね。
なので、そういったものを守っていくには、ただ保存するだけではできないので、やはり時代のあったニーズを求めて、いろんな方に使っていただくっていうのが一番大切なんじゃないかなっていうふうに思っています。
本当におっしゃる通りだと思います。皆さんに豊明感を知っていただきたいという思いが、本当に僕の方でもパッてグッときましたね。なので、おかみさんのそのお話が本当にいろんな方に伝わってほしいですし、その思い実際もう私には伝わっているので。
ありがとうございます。
なので、やっぱり今回この機会を設けさせていただいたので、すごく貴重なお話をいろいろと聞かせていただきまして、すごく嬉しいです。ありがたいです。
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本当に豊明感を紹介させていただく機会をいただきましたので、本日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
自分自身が豊明感の一ファン、丸ごと大好きとおっしゃる大曽根さん。現在は様々な取り組みを通して豊明感を皆さんに知っていただけるよう尽力されています。
豊明感という場所、そして本王という街の面白さを皆さんに伝えたいという思いが、とても熱く感じられるお話でした。
大曽根さん、ありがとうございました。
皆さんもぜひ豊明感を利用してみてはいかがでしょうか。
それではまた次回、ユイナーさんのキクヒトラジオでお会いしましょう。
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