#052 「産学連携」って、日本でははなぜ難しい?Vol.1
2026-01-16 12:36

#052 「産学連携」って、日本でははなぜ難しい?Vol.1

日本の「産学連携」は、大学と企業が共同研究で力を合わせる理想的な仕組みのはず。
でも、日本ではそれがうまくいっていない。なぜなのか?
背景には、バブル崩壊後の企業の変化や、大学法人化に伴う“稼げ”との圧力や、“ジャイアン契約”(一方的契約)の存在がありました。
今回はその全体像と、日本がなぜ世界から遅れを取っているのかをお話します。
次回以降、成功事例や、現実に大学側、企業者側の苦しみなどについて、さらに深掘りします。

産学連携とは?大学と企業の役割
バブル崩壊後、企業が基礎研究を手放した理由
2004年の大学法人化と、大学に求められた「稼ぎ」
企業が離れた原因となった“ジャイアン契約”とは
 日本は制度もスピードも足りていない
次回以降の予告と、発信する理由
春本みこさんとのコラボの宣伝(1月21日(水)~)

#産学連携 #大学と企業 #技術と制度 #iPS細胞 #オプジーボ #ジャイアン契約 #日本の研究開発
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00:05
みなさん、おはようございます。 知財設計コンサルタントの勝沼です。
還暦父さんの、1個の失敗も、1個の嬉しいも、 貯めれば財産ラジオを始めていきます。
今日のテーマです。 今日のテーマ、ついにやってきました。
この時が、産学連携って、日本ではなぜ難しい?Vol.1 というお話、今日は録音でお届けします。
日本の産学連携、すごく良さそうに聞こえますよね。
でも実は、実はうまくいってないんです。
なぜでしょうか? 今日は、その経緯や全体像をお伝えしていきます。
私は、味の素で約40年勤めてまいりました。
法務部門からキャリアを始め、 ペルーでは偽物対策に奮闘。
帰国後は、約20年にわたり、知財業務に従事してまいりました。
現在は、知財と契約のコンサルタントとして活動しています。
改めまして、産学連携って、日本ではなぜ難しい?
Vol.1 のお話をしていきます。
私、この場で何度か、産学連携って大変なんだってお話ししてまいりましたが、
どこがどう大変なのって、ちゃんとお伝えしてなかったですよね。
そこのところ、今日は少しうまく伝わるように努力してお伝えしてまいりますので、
ぜひ聞いてください。
まず、そもそも産学連携って何?っていうところからです。
産学連携っていうのはですね、大学と企業がそれぞれの長所を出し合って、
共同研究する、そういう取り組みです。
大学が得意なのは何か?基礎研究です。
地道な基礎のところからの研究。
それから企業は、マーケットのニーズ把握と事業化が得意なんです。
基礎研究っていうのは何かと言いますとですね、
実用目的、もうこうやって商売できるんだっていう目的の研究じゃなくて、
自然の設理、自然の仕組みを解明する、そういう研究なんです。
この両者が取り組めば素晴らしいこと、産学連携って良いことしかないように聞こえます。
なのに日本ではなかなかうまくいっていません。
その背景なんですけれども、まず企業はですね、
基礎研究を、それまでやっていた基礎研究をどんどんやめていっています。
かつてはですね、企業の中でも独自の基礎研究をやり、
それを事業化していったっていうことがたくさんあります。
例えば薬品の一番最初のネタを企業が見つけて、
それを産業に生かしていくなんていうことをやれていたんですけれども、
バブルが崩壊した後、バブルの前っていうのは作れば作るだけ売れていたんですものが。
ところがバブルが崩壊すると、とにかく作っても売れない、
買ってもらうものを作らないと売れないってなってくると、
もう基礎研究なんてやっている余裕がなくなっちゃうんですね。
経営者はどちらかというとそんなに長期的な目線で見ないので、
03:00
基礎研究は非効率だ、その将来の将来のその先の将来の研究なんて無駄だ、
ということになってしまいました。
じゃあ基礎研究はどんなところから生まれているかというと、
これ皆さん聞いたことあると思うんですが、
山中教授のiPS細胞とかですね、
本庶教授のオプジーボ、これがんの特効薬なんですけれども、
オプジーボのような未来の産業を支える研究、
こういうところがもう大学がやらないといけない、
そういう研究になってきました。
日本の将来の産業を支える研究、
これは企業じゃなくて大学の役割というふうにバブル崩壊の後になっていきました。
じゃあ一方大学が頑張ればいいじゃないかって思えるじゃないですか。
ところがですね、一つ国が大方針を転換した、これが2004年なんですけれども、
国立大学っていうのはこれまで国が支えていたんです。
ところがですね、2004年にこれ大学は国の子供だったのがですね、
独立法人っていうふうに変わりましてですね、
独立、難しいこと言っちゃいましたけれども、
何かというともうお前は俺の子供じゃない、
自分の手足で稼ぎなさいっていうふうに2004年に法律が変わりました。
その時からですね、大学はもう子供じゃなくて、
自分で稼ぐ法人になったわけなんです。
じゃあ頑張ればいいじゃないかっていうことではあるんですけれども、
大学もそんなことになっちゃったんだと思って、
研究の成果って大学にあるじゃないですか。
だったらその研究の成果を使って一生懸命マネタイズするっていう方針に、
大学がどんどん変わってきています。
ただですね、商売経験ゼロです、大学は。
その商売経験ゼロな大学がマネタイズ。
それはそれは酷な話です。
もちろん大学はいろんな改革とかを進め、
いろんな人を雇いながら努力しています。
けれども一番大きな問題がありまして、
それは国が切り離したんですが、
大学が稼ぎやすいようにする制度を整えたんです。
何か、それが企業から見るとですね、
ジャイアン契約と呼べるような契約を、
大学が企業と結ぶ雛形にしちゃったんです。
ジャイアン契約、何か聞くととっても嫌ですよね。
要は俺のものは俺のもの、お前のものは俺のもの、
そういう趣旨の契約を大学は企業との間で結ぶ、
という方針がここで出来上がっちゃったんです。
ジャイアン契約って私すごいざっくり言っちゃったんですけれども、
どんなものかって、これが企業がそっぽ向いちゃった理由の一つなんですけれども、
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代表的なジャイアン契約の内容をご紹介しますとですね、
例えば大学が実際は発明に貢献していないのに、
いや俺は貢献した、企業と共同研究している中でですね、
そこで企業が貢献した発明とか、大学だけが貢献した発明とか色々あるんですが、
大学は貢献していない発明であるくせに、いや俺は発明に貢献したと主張するとですね、
企業はそれを覆すことができない内容の契約になっちゃってます。
どうですか?ジャイアンっぽいですよね。
それから今度は企業が発明を使おう、一緒に大学と行った発明を使おうという時には、
大学が俺にいくら払えって大学が決定できるような、
大学が納得しないんだったら使わせてやらねえぞっていうような内容の契約になっちゃってます。
最後これが一番怖いんですけれども、大学が満足いく金を企業が払ってくれないんだったら、
競合他社に使わせちゃうぞ、企業としては競合他社と必死で競争してますので、
そんな競合他社にこんな高い金払わないと競合他社に使わせるぞなんて完全に脅しなんです。
そんな契約結んだら普通だったら企業の担当者は上司からなんでやねんって怒られるんですが、
それ結ばないと大学と組めない、そういうジャイアン契約を国が大学にプレゼントしちゃったということなんです。
その結果企業はどうなったかというと、一応当たり障りのない共同研究がやりますよ。
ただ本音のお付き合いはもう大学とできませんっていう傾向になっちゃったということなんです。
そんなことから実際に数字を見るとどうなっているかというと、日本の産学連携って伸びてるんですよ。
伸びてるも伸びてるも、例えば日本のGDPの成長率が2%ぐらいだったとすると、産学連携の成長率って7とか8%ですごい伸びてるじゃんって思われがちなんですね。
ただ実はこれアメリカとか中国と比べたら圧倒的に小規模な研究しかなくて、圧倒的に遅い研究しかないっていうような状況です。
もちろんさっきのiPS細胞とかオプジーボとか大きな研究の成果もあります。医薬品では比較的大きな研究の成果も出ています。
ただですね、欧米や中国と比べたらもう全然足元にも及ばないというか、どんどんどんどん出遅れちゃっている、そんな状況なんです。
実際にですね、例えば医薬の他の事例を見てみると半導体だとか宇宙の研究など国家的なテーマでやらなきゃいけない、こういうものをアメリカとか中国は大学と企業が共同でやってるんです。
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ところが日本は企業がそっぽ向いちゃってる。大学は大学でマネタイズが上手じゃないので、もうこのジャイアン契約をかさにきてこれじゃないと譲らんっていう主張で企業と大学が戦っている、そういう状況が起こってしまった。
これが三学連携で実際のその戦いの真ん中にいた私がすごく気にかけている状況なんです。でですね、日本の大学ってすごい優秀なんですよね。ノーベル賞、科学賞を取っている方たくさんいます。
それが実際に大きな発明、大きな事業に結びついています。ただですね、このまま行くとこの制度を見直さなければ日本は追いつかないんです。日本は良い発明をしても製品化ができない、スピードも足りないという状況なんです。
これずっと見渡した時に誰が悪いのって言うと誰も悪くないんですよ。国は子供を切り離したけれどもお土産、プレゼントをあげただけ。大学はマネタイズが得意じゃないのでそのプレゼントを一生懸命守って企業と立ち向かっている。企業はちょっと敵だって思っている部分もあるんですが。
企業はきちんと金稼がなきゃいけないし競合を蹴落とさなければいけないから、そんだったら大学に競合に有利な契約を渡すわけにはいかないということで誰も得してないという状況になってしまっています。このままじゃ日本が本当に置いてけぼりになってしまうかもしれない。
そんな状況がある中で誰も悪くないからこそどこからも声が上がらない。これに対して何とか対策を考えていきたいというふうに思っての三角連携の発言になっています。
今回もう10分話してしまいましたのでこのあたりで切り上げたいと思います。次回以降はですねさらに掘り下げましてうまくいっている三角連携の話とか実際に喧嘩の中にいたっていう話しましたが、そんなリアルなどんな喧嘩が行われているのっていう話などこれ1回じゃ済まないです。何回かシリーズにしてお伝えしていきたいと思います。
これ誰も悪くないので声を上げないといけないんです。僕は今後ですね出版とか発信を通じて健全で信頼関係のある三角連携を誰も悪くないんです。だから信頼関係のある三角連携を作りたいというふうに思って活動を続けてまいります。
ということで今日の配信は以上としたいのですが1個お知らせがあります。来週1月21日水曜日の12時からですね産業カウンセラーの春本美子さん、とっても素敵な女性ですけれども彼女とコラボライブをすることになりました。
12:06
インタビューをしてもらえる感じなんですが聞かせてください。勝沼さんの人生ストーリーということで僕がセキララになるという予定になっています。美子さんのチャンネルでやりますのでお昼時間ですね。ぜひご興味のある方はいらしていただければと思います。
今日の配信以上で終わりたいと思います。聞いてくれて来てくれてありがとうございます。失礼します。
12:36

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