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みなさんこんにちは。大葉です。今回は映画「三大怪獣 地球最大の決戦 」こちらの作品についてお話してみたいと思います。
1964年昭和39年12月20日公開の東方映画です。
この年はですね、4月にモスラ対ゴジラ、8月に宇宙大怪獣ドゴラという1年間で特撮作品が3本公開されたという非常に珍しい年だったんですけれども、
もともとは12月に黒沢昭監督の赤ひげが公開予定だったんですが、
こちらの制作が延びてしまって、急遽制作公開されたのが今回の作品です。
そしてゴジラシリーズとしても、この年モスラ対ゴジラと地球最大の決戦と2本公開されたわけなんですが、これもですね、
後にも先にもこの年だけのことだったと思います。 やはり特撮を使った90分以上の対策ですから、
そんなに年に何本も作れるはずがないんですよね。
ちなみに特技監督をしております津村英二なんですけれども、この時期同時並行的に
テレビのウルトラ級の制作も進めてたということで相当忙しかったんじゃないかと思います。
さて三大怪獣地球最大の決戦なんですけれども、 ストーリーは非常にシンプルで
宇宙からやってきたキングギドラと戦うために、地球の三大怪獣
ゴジラ、ラドン、モスラが力を合わせて戦うというね。
ゴジラシリーズとしては今回が5作目。 モスラは単独主演作と
モスラ対ゴジラに引き続いて3度目の登場。 そしてラドンは
かつて空の大怪獣ラドンという単独主演作がありましたけれども、 今回が2作目と
いうことで、それぞれ単独主演作がある
怪獣たちが コラボして
地球外からやってきた巨大な敵と戦うと。 まあそういう意味で言えば
現在のMCUの アベンジャースと同じような展開ですよね。
もちろん当時の作り手はそのワウルのこととか意識はしてなかったと思うんですけれども
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結果的には似たような構造の作品となっています。
そしてこの作品自体がですね、それ以降の東宝特撮 特にゴジラシリーズの
ある意味転換点となりまして それまでのゴジラ作品
第一作目 続編のゴジラの逆襲
キングコング対ゴジラ、モスラ対ゴジラというふうにこう続いてきたんですが
どれも 人間の敵
悪とは言いませんけれども、いわゆる仇役ですよね そういった存在のゴジラだったんですけれども
今回は結構 コミュニティ的な動きというか
今までにないような、なんて言うんでしょうね 人間らしい動きをしている
いわゆる怪獣の擬人化が進むという流れでしょうか 特に象徴的なのが
対立し合うゴジラとラドンの間に立ってモスラが 説得して一緒にキングギドラと戦おうと
呼びかけるシーンがあるんですけれども それまでの怪獣映画じゃ全く考えられないんですね
過去の作品でモスラ対ゴジラとか キングコング対ゴジラっていうのがありましたけれども
これはもう2体が顔合わせたらもうすぐバトルということで 話し合いも交渉も何にもないわけで
そもそもそういう意思疎通ができるかどうかすらわからないんですけれども 今回は一応言葉というか声を出して喋ると
ただそれだけだと人間側に何言ってるか全くわからないので 通訳的な意味で
モスラシリーズでおなじみの小美人 ザ・ピーナッツが演じてますけれども
彼女たちがテレパシーでモスラの考えを受け取ってそれを人間たちにこう通訳すると
もうなんだかなーという展開で まあ面白いと言えばもちろん面白いんですけどね
そしてそうですねこの説得のシーンの前に
結構延々とゴジラとラドンが戦うというかどちらかというとどつき合うような
戦闘というか喧嘩というかそういうシーンがあるんですけれども ゴジラはご存知の通り中にスーツアクターが入って演じてるんですが
ラドンは空飛びますので飛んでるシーンというのは当然ピアノ線使った いわゆる草原ですね
これには当然中に人は入ってません そして地上に降りたところで何身かは
中に人間が入ってるんですけれども いわゆる鳥の形というか翼を広げているので人間が入っても自由に
ゴジラほど自由に動きができないわけですね なので上半身だけの模型とかあるいは中に手を入れて操作するギニオールと
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言いますか そういう模型を使ってのアクションが多いんですけれども
特にですねラドンがくちばしでゴジラの頭を つっつくシーンがあるんですけれどもこれ本当にですね攻撃しているというよりも
つついているという感じで さほどなんかダメージ与えてないんじゃないかと
でそれに対してゴジラもなんか目玉をくるくさせて 妙に表情が可愛らしいんですね怖さがないというか
そして今回ですね日本映画専門チャンネルでこの作品の 4Kリマスター版が放映されてたのでそれを録画して見てたんですが
横で見てたうちの妻が この2体の戦いを見て
可愛い可愛いを連発してたと さほどあの怪獣映画とかに興味がない人がなぜかの壺にはまったらしくですね
特にあのラドンの顔が可愛いというのをしきりに言ってまして まあ女性の見方はこうなのかあるいはこう特撮オタクでない普通の人から見たら
そう見えるのかという非常にあのその感想が 新鮮に聞こえてですね
まあ可愛らしい ど付き合いのゴジラとラドンの戦いと比較するとですね
今回初登場となる宇宙大怪獣キングギドラ 全身金色で翼があって尻尾が2本て首が3本というね
まあそれまでの東宝特撮映画の中には出てこなかった全く新しいタイプのデザインなんですけれども
特にキングギドラの口から出る 稲妻状の光線ですね
3つの口からそれぞれ別方向に光線が出るんですけれども それが建物とか地面に当たった時の
この爆発 ここの剛性とタイミングは本当に見事で
もちろんCGとかがない時代なので光線というのはいわゆる手描きのアニメーションなんですね
そして先に特撮のセットで火薬を仕込んでおいて 爆発をさせてその後にその剛性の部分を合成していくという取り方なんですけれども
このあたりのタイミング剛性の上手さは本当にすごいですね 多分今同じようなことをやれと言われるとなかなかできないんじゃないかと思わせてくれるぐらい
素晴らしい 巧みの技を見せてもらいました
先ほど言った通りこの映画は 赤ひげの穴を埋める形で急遽制作されたものなんですが大ヒットしまして
翌年は怪獣大戦争という今度はモスラ抜きでゴジラとラドンがキングギドラと戦うという 続編的な作品が作られまして
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この中では当時ヒットしてました 赤塚富士夫のオソマツ君ですね
これに出てくるあのイヤミのシェイというポーズ まあ最近 CM でも見かけますけれども
あれをあのゴジラがやってしまうという なんですかね恐怖の象徴というか
戦争の擬人化というか 核兵器の落としごと言われたあのゴジラが
シェイをぶちかましてくれるという もうだんだんだんだんそういう路線に変わっていってしまうんですけれども
そのきっかけとなったのは間違いなくこの地球最大の決戦ではないかと思います はいそういったわけで今回は
三大怪獣地球最大の決戦についてお話ししてみました それではまた