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2025-02-19 05:01

【MRD2502】「手離した幸せの色」作者まつかほ

朗読#MRDお知らせ

rinrinさんの朗読企画に初めて参加させて頂きました

【企画内容】
内容:好きな作品を朗読
(※収録の中に感想など収録🆗
むしろ加えて欲しいですが任意)
配信日:2月19日
(毎月19日は朗読企画開催日)

BGM: 自由
必須条件:下記のハッシュタグ添付

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#小さな事からコツコツと
#始めるキッカケになれば
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#楽しみ方無限大
#がんばってる皆んなを応援

https://note.com/novels_marche123/n/n39b2d8809a94
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00:06
あなたって、自分がないよね。私じゃなくても、誰でもいいんでしょ。
世界が突然、暗闇に包まれて、自分がとても小さく感じた。
今までの自分をすべて否定されたようで、声を失った。
なぜうまく自分を演じられないんだろう。
筆に絵の具をつけてきれいに塗っても、にじんではみ出すように崩れていく。
一人になりたくて、星を見上げた。
町から離れているせいか、星明かりがにじんで眩しい。
いつまで隠すつもりなんだ。
突然現れた、声の主を探す。
くたびれた服を着る、初老の男が真後ろにいた。
そうやって逃げていても、すぐ後ろをずっと追いかけてくるぞ。
手足がしびれて、耳が遠くなる。
のどがしまって、声にならない音が口から漏れる。
苦しいよな。孤独を隠したくて、鳥つくろっても、結局は何者にもなれない自分が、苦しいよな。
初老の男が隣に座る。
遠くを見るその目に懐かしさを感じて、思わずしゃがみこむ。
自分が何者かもわからない。なぜここにいるのかもわからない。
人並みに生きているはずなのに、幸せを受け取れない。
愛を向けられていると、避けてしまう。
心なしか、男の声が若くなっているように聞こえた。
何を言われているのか、わかるようでわかりたくなかった。
誰かのところに彼はいないよ。だって彼はずっとすぐそばにいるのだから。
ふと顔を上げると、目の前に家が建っていた。
後ろから背中を押されるように中に入ると、何もかもあの頃と同じだった。
あの頃の傷だらけの自分がいた。
家にも学校にも居場所がなくて、無理やりお調子者を演じては、一人の部屋で膝を抱えていた。
苦しみから逃げるように心を追い出して、白紙になった部分を覆うように、かりそめの笑顔を塗った。
いつまでぼっから逃げるの?
息を激しく肺に入れると、隣にいるのはあの頃の自分だった。
03:02
やっと隣に並べた。
星綺麗だね。
こんなにも綺麗な景色を君と見たのは久しぶりだな。
とっても幸せな気持ちだよ。
あの時に追い出した彼が隣で笑う。
やめてくれ。
そんな簡単に幸せなんて言わないでくれ。
僕の姿懐かしいでしょ。
あの時のままだよ。
もう気づいてるよね。
答えられない。
答えたくない。
もう傷つくのは嫌なんだ。
本当は幸せがどこにあるのか知ってるよね。
傷つくことを怖がらないで。
彼の鼓動が背中を叩く。
涙がかりそめの絵の具を落としていく。
だって僕はずっとそばにいる。
僕が僕の色をちゃんと覚えている。
僕は頑張ってる君をずっと見ているよ。
そろそろ僕の色を使ってよ。
孤独でいるのはもう飽きたよ。
彼の鼓動が中から僕を叩き出す。
そうだったね。
幸せの絵の具は自分の心の中にあって初めて色が見えるんだ。
僕だけの色。
誰かの色じゃなく僕のための色。
これから僕の色をみんなに見てもらおう。
なんと言われようと僕の色は僕にしか出せないから。
星が作った僕の影は虹色に伸びていた。
05:01

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