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2024-07-03 10:10

セクシー田中さん③ なんという複雑さ

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こういう物語なので、最初はね、おばさんって罵っていたセクシー田中さんのことをショウノが好きになるっていうのが、ある種わかりやすい展開だと思うんですけど、全然そうならないんですよね。
途中で全くまた違うフミカっていう女性出てきちゃって、うまくいく感じになるっていうね。
ただそのストーリーもね、自分の家庭が出てきて、全然父親と母親といるんですけど、母親を帰り見ない父親っていうのが出てきて、家庭内別居みたいになっていくっていう世のあたりとかが話にオーバーラップしてきたりとか、とにかく人物描写はすごい複雑なんですよね。
他方、いわゆる事件みたいなのはあんま起こらないんですよ。
せいぜい、あかりが田中さんの影響でベリーダンスを始めて、勢いに乗って発表会に出たら大失敗するとかっていう、割と地味な事件なんですよね。
だから、敵が襲いかかってくるとか、世界が戦争に陥るとか、両母さんだと思ってた人が実はモンスターだったとか、そういう派手な展開は何一つないんですよね。
ただひたすら人間の描写を丁寧に丁寧に重ねるっていう、もちろんコミカルの部分もあるんですよ。
ベリーダンスをめぐってちょっと滑稽な出来事があったりとか、あとキャラクターの造形自体がね、あかりがとにかく面白いんでね。
踊りが下手だとかっていうのが面白いんでね。
面白い。笑っちゃうの、アハハって笑っちゃうの、本当に。
そういう面白さもあるんですけど、全体としては、人間の対話とか自分の心理の描写とかだけで、よくこんなに話が展開できるなっていう。
ただ考えてみると少女漫画、女性向けの漫画の世界ってそういう傾向あったなっていうのを薄らぼんやりと思い出すわけですよ。
私も小学生の時分にはリボンとかをね、妹のやつを読んでましたんで。
そうだよ、このセクシー田中さんの中で田中京子さんのね、理想のタイプにマカベ君って出てくるんですよね。
ハムスター、飼ってるハムスターにもマカベ君って名前つけてるんですけど、何かと思ったらトキメキトナイトのマカベ君だったっていうね。
一応私もトキメキトナイト知ってますよ。池野恋先生ね。
あんまり読んでないけど。
私が読んでるこのリボンは矢沢愛先生ね。
七とか書く前の矢沢愛先生。
とか檜裏毛葵先生とかね。
あと何ですか。檜裏毛葵先生はもうね、耳を澄ませばで有名ですけれども、むしろね、お城の瞳のシルエットですよね。
やっぱりね、百万乙女の声の教科書。
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あとは吉住渡辺先生ね。ママレードボーイね。
とかですよね。
の方がまあ確かに、少年漫画と比べるとやっぱりあんまりどんばーんって感じじゃなくて、
単年の心理描写で読ませていくっていう感じではあったなっていうのを思い出します。
七とかも後に読みましたからね。
でも七の方がもうちょい事件とかあるんじゃないかな。
あとなんていうか関係性複雑だけども、セクシー田中さんよりももうちょいストレートな描写だったっていうふうには思いますね。
全てのキャラクターがセクシー田中さんの場合、誰が誰に対してどういう行為を持っていってどういう反発を抱いてるかみたいなのが
相当複雑で温度感がまだら模様になってるんですよね。
これは読み手も相当選ぶなっていう。
読解力が相当ないと難しい。
これ別にバカにしてるんじゃないんですけれども、漫画の表現って日本にいると小さい頃から慣れ親しんでるんであんま何とも思ってないんですが、
海外に行くとあんまり外国の人ってそういう描写に慣れてないっていうこともよくあるんですよ。
何を言ってるのかわかんないみたいな。であるがゆえにハマるとすごいみんなハマるんですよね。
漫画が世界的にも成功している国の一つはフランスだと思うんですけど、フランス人ってああいうの割と多分神話性があるんですよね。
結構そういう描写好きなんですよ。
うねうねした心理みたいな。
うねうねした心理って言い方悪いな。
まあでもそういうもんですよね。
アメリカなんかでも漫画受け入れられてますけれども、もっとマーベルみたいなご当地の漫画に近い。
例えばドラゴンボールとかそうですよね。
敵が出てきて味方がいて成長があって挫折があってみたいなそういうの。
あとはやっぱりちょっと一味違うこのセクシー田中さんみたいなものっていうのが受け入れられるとしたらどこなんだろうなとか思いましたけどね。
アジアなのかなとか思いましたけど。
まあ今となったらなかなかそれもね考えにくい状況にはなってしまった。
いやこれはねだからドラマ化大変な作品ではあるだろうなと思いましたね。
ドラマってやっぱりある程度その新聞記事ですらそうなんですけれども見出しを立てるじゃないですけれどもちょっとこうねゴチックにすると言いますか太字にするって言うんですかね。
わかりやすさみたいなのは必要だと思うんですよ。
でもちろんこのセクシー田中さんの良さはわかりやすくないとこですよ。
もう間違いなくそうです。
この漫画がわかりやすくなってしまったら予算全部なくなっちゃいますね。
これをじゃあどういうふうにテレビドラマにするかっていうと難しい。
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すごいあの真理じゃない単純なところで言ってもですね。
冒頭合コンから始まっていくんですよ。
で明かりが庄野や小西との合コンで初めて会うんですけど。
に参加するっていうところから物語がスタートしていくんですけど。
でベタボレした小西にせがまれて明かりはラインを小西と交換する。
で交換してラインのやり取りをするっていう描写の中でその小西から来たラインのメッセージを読んでいる場所がもう転換してるんですよね。
最初はその合コンの店を出た出口の前かなんかでやり取りをしてるんですけれども。
次に小西からメッセージを受け取る場所っていうのはサバランっていうこの物語においては重要な。
さっきの三好っていうキャラクターが料理を作っているレストランなんですよね。
ペルシア料理中東料理のレストラン。
移動したっていう場所はないんですよ。
そのラインのメッセージから転換していくっていうスッと一つ流れになってて。
やっぱり実際そのテレビのダイジェスト版を見たら明かりがある日仕事帰りにたまたま立ち寄ったレストランがそのサバランだったっていうふうに変わってるんですよね。
だってそうしないとわかんない。
あとドラマというかテレビっていうの絵変わりっていうのを大事にしていて。
これ報道の番組ですらそうなんですけれども。
同じ場面だと絵が持たないって言うんですよ。
だから10秒に1回とかは全然違う角度の映像を差し込むんですよね。
もちろん中にはドラマなんかだと長回しって言ってずっと同じシーンを一つのカメラで撮影するってこともなくはないですけどあんまない。
例えば対話をしている時にも2人で対話しているのであれば2人で喋っているのを引きで撮ってそれからそれぞれの登場人物AとBのそれぞれの顔のアップがあったりバストアップがあったりドローンで俯瞰しているような絵があったりとかいろいろ変えるわけじゃないですか。
漫画の描写って全然違うんですよね。
どれだけセクシー田中さんってすごい人筆書きでさーっと書かれているようなこれが本当に芸術性がすごい高いなっていうふうに思いましたけれども。
軍蔵劇でキャラクターが魅力であるにも関わらずこのキャラクターをつぶ立てるということよりも一つのテーマに基づいてそのキャラクターのいろんな要素を樹々つなぎにしているような書き方になっているんですよね。
セクシー田中さんの問題ってドラマで原作が改編されたっていうふうに世間では見られているんですけれども。
ダイジェストを見る限り細かい違いはいっぱいあるんですけど。
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でも正直その根幹の部分は根幹の部分っていうか僕の勝手な言い分ですけど。
9割方一緒っていう風に言っていいかな。
ほぼ原作通り。
変えられないですね。
セリフとかもセリフも長台詞難しいから切ってあるんですけれども。
全体で見た時には同じ内容にしないともう辻褄が全く合わないというか合わせられないですね。
この作品はね。
なんで世間のイメージと裏腹にその作品を見ていない人のイメージと裏腹に原作の改編はなくはない。
あるんだけど全然少ないっていうのが私の見た感想でした。
ただこれももちろんダイジェストしか見てないんで全体で見たらもっといろいろ違いはあったのかもしれませんけれども。
まあとはいえ1話7分見て違いはあるけれどもまあまあそれは必要だよねっていうようなところしか感じられなかったです。
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