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2021-09-19 15:55

050. 3D形状計測とエジプト考古学

ここ数年で大きく事情が変わった3D形状計測技術についてお話します.

毎週金曜日朝7時にアート,リベラルアーツと科学技術に関するニュースレター『STEAM NEWS』を発行しています.YouTube,ポッドキャストでまとめもお送りしています.

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いちです。おはようございます。今朝はですね、長崎港に面したデジマワーフに来ています。
長崎港はですね、比較的こう、看板の差が大きな場所で、今ね、後ろに見えている観光船なんかも、ちょうど今ね満潮なんですけれども、
寒潮になると数メートル低い位置に沈んでくるので、見え方が全然違ってきます。
僕がね、以前住んでいた大村湾の方はね、看板の差があまりなくて、そんなにね、ダイナミックに景色が変わることはなかったんですけれども、
その代わりね、非常に静かな海で、台風とかがあってもそんなに荒れなくて、琴の海っていうね、別名があるように静かな海でした。
地球全体で見るとね、看板っていうのは同じはずなんですけれども、
やはりその海の入江の構造によって、あるいはその大きな海でもね、例えば日本海なんかは、水の流れ込む場所が限られているので、看板が比較的小さい海になります。
一方でね、有明海なんかは、看板が非常に大きい海とされていて、
それはね、潮の流れ込むタイミングが、だいたい1日に2回あるんですけれども、
そのタイミングと流れ込む分量とか、うまいこと増幅し合う関係にあるらしくて、非常に大きな看板の差があるというふうにね、言われています。
どういう原理なのかね、ひょっとしたら固有振動みたいなことが起こっているのかもしれないんですけれども、
僕もよく知りません。
今日ですね、僕だいたい満潮の時ってね、気分が盛り上がるんですよ。
歩いてたんですけども、満潮だし映像を撮ろうかなと思って、ポッドキャストも撮ろうかなと思ってね、
ふとカメラを置いて、カメラ持ち歩いているので置いて、録音を始めてみました。
特に内容を決めてなかったんですけれども、ちょうどこの動画を、それからポッドキャストを始めた時に何を考えたかというと、
考古学と科学、それから技術の関係というものを講義の合間にね、余談として対面授業の場合は挟んでいたんですけれども、
なかなかオンラインで、特に2020年は対応が結構急だったので、動画でお話しするとかも難しい環境もあって、
学生の側もね、まだ家にWi-Fi来てませんとかね、パケットが足りませんとかね、そういうこともあったので、
できるだけ音声だけでも伝えられるようにという意味で、ポッドキャストもね、撮らせてもらってたんですけれども、
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映像はそのついでだったんですけれども、そういう意味で、考古学、エイジプト考古学と科学、それから技術の関係という点で言うと、
やっぱり一番恩恵を受けている、我々がですよ、全体で見ればものすごく恩恵を受けているものがいっぱいあって、
炭素年代測定であったりとか、もっと遡れば写真であるとか、それから測量であるとかですね、レーザー測量ですね、
いろんな技術の恩恵を受けているんですけれども、最近の話題で言うと、3D計測、ドローンなんかも使ってね、我々もやってますけれども、
3Dの計測というもの、3次元の形をね、コンピューターに取り込むという、取り込むという技術ですね、
それについてね、またお話をね、していければと思って、ちょっと今日お話をね、していこうと思ってます。
特にこの1年で大きく変わったことというと、この1年、2年ですかね、このiPhoneはちょっと古いのでついてないんですけれども、
iPhoneのね、ここに目が3つあるやつね、ここにね、最近のiPhone12からですかね、TOFカメラ、あるいはライダーというものがついています。
これは相手との距離を測るカメラの一種です。
まあレーダーの一種なんですけどね、それから正面ね、iPhoneはどっち向けてもあまり見かけ変わらないですけども、
ここは点以降がね、ここ逆焼きがあるじゃないですか。
ここ、フェイスID、顔認証ですね。
これも画像で顔を見てるんじゃなくて、画像で顔を見てるんですけども、3次元の顔をキャプチャしてます。
3次元の顔を、顔の形、3次元的な顔の形、大雑把ですけどもね、それをスキャンして本人かどうかというのを確認をしています。
それから、あと何種類かですね、3次元の認識技術というのは使われていて、
例えばzoomで背景を抜くとかですね、zoomとビデオ会議システムで背景をぼかしたりとか、別のバーチャル背景に変えたりとかね、
そういう技術があったりとかって、こういうのも一種の3次元、3次元というか背景と前景の区別ぐらいですかね、
しているというのも広い意味での3次元画像計測技術と言えるかもしれません。
それからGoogleのPixelというスマホあるじゃないですか、あれはiPhoneとはまだちょっと異なる3次元の計測技術、
ひょっとしたらiPhoneも同じことやってるかもしれないんですけども、やってるわ、やってますね、持ってるので、
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だいたい3種類から4種類ぐらいの3次元計測技術というのがこの小さなパッケージに詰め込まれていることになります。
まずなんですけども、このFace ID、こうやって見ると顔認識しますよね。
これはどうやってるかというと、カメラの横に、正面のフェイスタイムカメラの反対側に、
横に隣に赤外線プロジェクターがついているんですね。
赤外線なので人間の目では見ることができないんですけれども、こうやってフェイスIDを使うときっていうのは、
赤外線プロジェクターから赤外線のドットパターンが顔に当てられるんですね。
それをカメラの側で捉えています。
何をしているかというと、人間の目というのは右目、左目を使ってある程度立体というのを見ることができるんですけれども、
それと同じことで、ただ両眼のカメラじゃなくて、片側を光が入ってくるんじゃなくて出てくることにしています。
それが赤外線を使って人間の顔の形を認識するための仕組みですね。
これはアクティブステレオ法というふうな方法なんですけれども、
そうやって右目、左目の代わりに片方からは赤外線をビリッと出して、片方の目で入ってくる。
これによって近場の参事件の形を調べるというものです。
これは目がどれだけ離れているかによって精度が全然変わってくるので、
そんなにめちゃくちゃ遠くまで距離を測るということはできないんですけれども、
それから赤外線を使っているので、光を使っているので、
めちゃくちゃ眩しい場所、例えば太陽がガンガンに当たっている場所だと、
うまく動作しない可能性があります。
とはいえ、iPhoneとかAndroidの顔認証、よくできていると思います。
我々も工業用のレーザースキャナーですね。
右目、左目方式のレーザースキャナーを使って、
エジプトの第4のピラミッドと呼ばれているケントカウエス女王母のお墓の内部の参事件計測を行っています。
外部は太陽が眩しすぎて、当時の技術ではかなりノウハウが必要でやるにあたるんですけれども、
主に内部の調査に使っていました。
もう一つ有名な参事件計測技術というと、
これにはついていないですよ、これは古い機種なので。
新しい機種だとここに、ライダーあるいはトフカメラというセンサーがついています。
これは相手に向かってレーザーを打つんです。
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レーザーを打って反射してくる時間を測っています。
レーザーというのは光の速さで進みますから、1秒間に30万キロメートル進むわけですね。
だいたい1ピコ秒で30センチになるんじゃないかな。
1ピコ秒で30センチです。
なので、こっち側のiPhoneとかライダー、レーザーを送り出す側でストップウォッチで測るんですけども、
1ピコ秒よりもさらに短い時間を測らないと30センチ以上の快速度が出てこないので、
だいたい0.1ピコ秒とかで刻んでいって、そうすると奥行き3センチぐらいずつの精度で測りますよね。
そういったことが行われています。
例えばピラミッドの計測なんかだと、
ピラミッドなんかも60メートルとか100メートルとか140メートルとかって大きさがあるので、
そこを3センチ30ミリの誤差で抑えていけるというのは結構大きなことで、
そういったものが従来は何千万としたんですけれども、
しかも大きかったんですよ。電源も車載用のバッテリーが必要で、本体も何十キロもあって、
今でも屋外用の高性能なものはそのぐらいの大きさと値段としますけれども、
車載用であったりとかこんなiPhoneとかに搭載できるようなもの、今だと数万円で手に入りますかね。
消費電力も小さくて、こういったものを使って計測というのをしていく。
光の速さで相手との距離を測って、それをストップウォッチでピコ秒以下の単位で測るすごい技術なんですけれども、
実用化されているというものですね。
他に、今先ほど3種類4種類と申し上げたのは、
例えばこれはですね、Googleのカメラチームに移籍された、定年で移られたのか、定年があったのかどうかわからないんですけれども、
スタンフォード大学のレボイ教授という方がGoogleに移られてやってらっしゃったことで、
Appleも似たようなことをやってるんですけど、
最近カメラって2冠ついてるじゃないですか。標準とワイドとか望遠と標準とかですかね。
3つついてる機種もありますよね。
そういった複数のカメラを使って距離を測定する。
有名なのはね、戦艦ヤマトについていたソッキョギというニコンが、原ニコンが作ったソッキョギというね、
望遠鏡ですね。望遠鏡を離して、望遠鏡のこの角度で相手との距離を測るというものなんですけれども、
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それの超高性能、超マイクロマシーニング版ですよね。
そんな単純なものではないと思うんですけども、レボイ教授のやってたのは、
1個のカメラの中でレンズのこっち側とこっち側で距離を計測しようというね、
すごいことを考えられていたわけなんですけど、うまいこと言ってたみたいです。
Googleピクセルなんかにも搭載されていたようですね。
Appleは多分この2個のカメラ使って距離を計測する。
これを広い意味ではパッシブステレオ法という方法ですね。
人間の目に近い、人間の目はパッシブステレオそのものなんですけども、そういったものを使っていると。
それからAppleもやってると思うんですけども、
パナソニックのカメラ、ルミックスなんかがやってるレンズのボケを使って距離を推定するといったものなんかもありますし、
それからZoomとかのビデオ会議システムで背景をぼかしているのは何をやっているかというと、
人間はこんな形とかそういった知識を使っているもの。
人間の場合だとある程度物の大きさというのは頭に入ってますから、
遠近法で小さいものは遠くにあるというふうに意識したりとか、
この影の出方はこの距離だろうとか、こっち向いてるとか、
そういったものもいろいろ複合的に使って判断をしています。
それぞれ個別に、例えば影を使って面がどっち向いてるかというのを推測することで、
あとは面の連続性からこのぐらいの距離のはずだと推定するとか、
知識を使う方法、インテリジェントにやる方法というのは現在でも開発が盛んにされているところなんですけれども、
物理的にやるのはFace IDで使われているような光を投影してそれをカメラで撮るという方法であるとか、
二眼カメラに使ってステレオ法ですね、三角測量の方法で距離を測る方法、
それからレーザーを打って帰ってくる時間を測るという方法、そういったものがよく使われています。
エジプトのフィラミドなんかに関してはやはり知識を使う方法というのが難しいので、
物理的に距離を測るという意味でレーザーを打ったりとか、カメラを移動させる、複数のカメラを並べるんじゃなくて、
カメラを移動させていってその見えがどう変わっていくかということを使って三角測量ですね、
このある地点から撮った映像、別の地点から撮った映像を使ってカメラの位置と首振りの角度ですね、
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それがお互い分かっているということで、幾何学的に距離を求めるということもしています。
位置が何で分かっているかというとGPSを使っていて、こっちもGPSを使っていて、角度が何で分かるかというとジャイロを使っています。
フィラミドぐらいの巨大建造物になるとポイントポイントをGPSで抑えておいて、
できるだけ正確な形状を計測するということも行っています。
今日はこの辺、お魚がぴょんぴょん跳ねていますけれども、今日はこの辺にしておこうと思います。
また次の動画、ポッドキャストでお会いできればと思います。
今朝はありがとうございました。
市でした。
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