2024-04-02 16:22

#4 人とつながる、心のドア

今回は、「人とつながる、心のドア」。

コミュニケーションの問題を解消するきっかけ、そのヒントをお伝えします。


ポイントは、人の心を形作る、行動・思考・感情。

このどれか1つが、その人にとって、人とつながる入口、ドアになっています。

そんな「人とつながる、心のドア」についての回です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?


<ご参考>

明治大学 リバティアカデミー【心のセルフマネジメント】

ドアについてのZoom講座。8/3~開講予定です。

https://academy.meiji.jp/course/detail/6937

00:00
こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学をポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。人とつながる心のドア。
今回は、コミュニケーションにとって大切な「人とつながる心のドア」に関するお話です。
自然と話が弾む人はいいんですけれども、なぜかうまく弾まない、進まない、それどころかこじれてしまう人がいるかと思います。
それはなぜなのか、そしてどうすればいいのかということで、今回はコミュニケーションの問題を解消するきっかけ、そのヒントをお伝えいたします。
ポイントは、人の心を形作る「行動・思考・感情」。
このどれか一つが、実はその人にとって人とつながる入り口、ドアになっています。
相手にとってのお好みの入り口、ドアから入ること、それが大切です。
「行動・思考・感情」が入り口のドアなんですと言われましても、なかなかすぐイメージしづらいかもしれないので、ここでは映画を見たときの感想から、少しイメージしていただければと思います。
例えば映画を見たとき、皆さんはどんな感想をお持ちになりますか。
映画を見たらすぐ主人公になりきって歩き方を真似したりとか、あるいは面白かったんだけどあそこの展開は無理があるよねというように、なぜか設定が気になってしまったりとか、
あるいはですね、とにかく良かった素敵とうっとりしたり。ということで、これはそれぞれ「行動・思考・感情」の入り口のドアが現れた簡単な例を挙げてみました。
それはただの映画の好みじゃないの?って思われる方もいるかもしれませんけれども、ここはですね、やはりそれぞれ【行動タイプ】 【思考タイプ】 【感情タイプ】というような3つのタイプに分かれている。そんなふうに考えてみてください。
行動タイプには行動を認めるコミュニケーション、思考タイプには思考を認めるコミュニケーション、感情タイプには感情を認めるコミュニケーションがそれぞれ有効なんです。
ということで、まずはこの3つがあるということを意識して、注意深く見て、気づくことから試してみてはいかがでしょうか。もう少し例を挙げてみたいと思います。
例えば、そうですね、先ほどの映画つながりから行きますと、映画や舞台、エンタメなどについて、皆さんのお好みっていうのは何でしょうか。
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私はストーリーや謎解きなどを重視してまして、設定も含めてファンタジーでも何でもその流れに説得力を感じるものっていうのが好きなんです。
考察ものとかも面白いって感じますので、いきなりわけもなくズバッと切られてしまったりとか、あるいは湖のほとりで、すごい素敵な湖だとしても、出会った瞬間好きになって、いきなり命がけの恋に落ちたりっていうのは、ちょっと引いてしまうというか、はまりきれないようなポイントになってきます。
そんな私が、なかなかチケットの取れない固定ファンのいる舞台に、ある人から誘ってもらいまして、一緒に舞台を観に行った時のことなんですけれども、この出会った瞬間で命がけの恋っていうのがその時の舞台のストーリーだったんですが、
終わった後の楽しい観劇の感想会と言いますか、そういうお話をしている時に、「あんなにいきなり好きになっちゃって、それって顔や見た目とかだよね。それで命がけって無理があるっていうか、あまりに思い込みが激しい」と私が自然とスルスルと感想をちょっとうっかり言ってしまったんですけれども、せっかく誘ってくれた相手にかなりムッとされました。
「これは舞台だから。そういう設定なの。」ということで、かなりムッとされたわけなんですが、これいかがでしょうか。私の感想は思考タイプの感想、そしてその時の誘ってくれた相手の反応は感情タイプの反応だったのかなと思います。
本当であれば、感情タイプには感情を大切にしたコミュニケーションが有効なので、この場合、どんな感想なら盛り上がれたでしょうか。感情タイプには感情を認めるコミュニケーション、つまり共感的なアプローチというのが有効と言われています。
そんなわけで、私もですね、この思考的な感想ばかりではなくて、実際のところすごく感動していたり、あるいはすごく泣けるなと思う部分があったので、もっと、例えばですね、あそこの出会い別れのシーン泣けたねとか、どんなふうに感じた?なんていうように、
すごくですね、相手と、この感情部分を、共感的なやり取りでコミュニケーションを図れば、すごく盛り上がれたんじゃないかなと思います。
もし相手が行動タイプの人だったらどうでしょうか。その場合には、こういう感情的なアプローチよりも、もっとですね、行動につながるようなユーモアであったり、あるいは刺激的なことの感想だったりの方が盛り上がれるように思いますので、
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例えばなんですが、「衣装が華やかで綺麗だったね、ダンスも最高だった!」と言って、一緒にダンスしてみたりとか、あの「ビュッと出てきた花吹雪もびっくりした!」とか、あるいはですね、登場人物のこの、なんて言うんでしょう、仕草とか口を真似てみたりとか、そんなふうにすれば、より盛り上がれるんじゃないかなと思います。
自分にとっての入り口が相手にとっても入り口、同じ入り口だったらつながりやすいんですが、難しく感じられるのは、それが人によって違って、違うドアだった場合です。
もう少し具体的な例をいくつか挙げていきます。
例えば、嫌なことや悩みがあって、「こんなことがあって、こうでああで、本当に辛くって。」なんて話したい時ありませんでしょうか。
そんな時にその相手から、「それはこうすればいいんじゃない。」 「いやいやそんなふうに言ったからじゃないの、こう言えばいいんだよ。」とか、アドバイスとか評価なんかが返ってくることってないでしょうか。
このアドバイスや評価が欲しい人は別なんですけれども、中にはですね、そういった反応にうんざりして、本当ただ話を聞いて欲しいし、気持ちをわかって欲しいのに何なんだろう。
大体そもそも、同じ状況に同じ立場でいたこともないのに、アドバイスとか評価って一体何目線でしてるんだ?なんていうふうに思われる方もいるんじゃないでしょうか。
おそらくですが、アドバイスや評価に聞こえる話を、良かれと思ってしているのは、おそらく思考が入り口のドアの方。
うんざりしているのは感情とかですね、あるいは行動でしょうか、入り口のドアの方かなというふうに思います。
これはどうでしょうか。思考タイプの人からしますと、このですね、相手の話を共感的に聞く。
例えば、「本当にそうだよね、つらいねぇ。」とか、あるいは、「いやーよく頑張ってるねぇ。」とか。そもそもそんな言葉すら出さないで、ただただ相手の話を聞くというような、そういうコミュニケーションは、かなり至難の技じゃないかなと思います。
やっぱりですね、自分で何か相手にとって役に立つような情報を提供したりとか、解決策を提案したりっていうようなことの方が得意ということなんです。
これ私ですね、以前、私自身がこの、聞いて欲しいんだ、ただ聞いて欲しいんだっていう時に、延々とですね、アドバイスと私が感じるようなことをされた時がありまして、私はただ聞いて欲しいわけだし、気持ちをわかって欲しいだけなんだ、別に特にアドバイス求めてませんから。っていうことをはっきりと言ったことがあるんですけれども、
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これは私その時は、感情をメンテナンスして欲しい時だったので、そういうふうにちょっとはっきり言ったんですが、この思考タイプの人、この相手の人はですね、キョトンってしてましたね。
なんか、え、じゃあ何のために話してくるんだ?っていうような感じで見てるんですけれども、これはですね、違うドア同士が本当に絡み合ってる。どっちも良いも悪いもないんですね。本当にそれぞれが良かれと思って言ってるし、してることなんですけれども、ドアが違うがために絡み合ってるわけです。
もう一つ他の例も挙げてみたいと思います。例えば、「これやって!」と言われた時、すぐ行動に移す人、移さない人っていませんか。これすぐ行動に移す人は、まずやってみる。そして何かあれば起動修正。行動と結果のトライアンドエラー。
これをやることで早く、何て言うんでしょう、起動修正もしながら進めることもできるので効率もいいし。そんな考えですぐやれる、っていうところもあるかなと思うんですが、このすぐ行動に移さない人の場合は、意味や理由が気になってその場で質問したりとか、質問できない空気がもしあるんだったら自分で調べたり。
ただその分行動は遅れちゃうんですけれども、ただ深く把握できるし、深く把握しておけば何かあった時のリカバリー策の範囲とか深さ、そういった完成度が上がることにもつながるので、こちらも良かれと思ってすぐ行動には移さないということなんですけれども、これ、それぞれのメリット、デメリット、そして大切にしていることっていうのがあります。
ただすぐ行動に移す人からすれば、なんて言うんでしょう、移さない人っていうのは、わー遅い、めんどくさい、理屈ばっかりって思えるかもしれませんし、すぐ行動に移さない人からすれば、移す人は、適当だな、いい加減、なんでそんなのすぐできちゃうのっていうふうに見えるかもしれません。
そして絡み合ったり、実際に今度絡むこと自体やめてしまったり、というようなことにもなりかねないということです。
実際のところ、この入口のドアが違うタイプの人とのコミュニケーションというのは、非常に努力が必要であったり、あるいは苦戦することも多いかと思うんですが、ではですね、ちょっと原点に立ち戻りまして、どうしてこういうタイプができているのかなというところをお伝えしていきたいと思います。
これは生まれつきと、それからですね、私たちが生き抜くために適応した結果によるというふうに言われています。
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もう少し言い方を変えますと、第1回目にお話をした「承認欲求」というところにつながってくるかと思います。
私たち、やはりこの「承認欲求」が原点にありますので、生き抜くために、この自分が認められるためにどうしたらいいだろうということで試行錯誤をして、いろいろなこの手段というか、自分の得意なものっていうのを磨いてきています。
それがこのタイプであり、そしてですね、入口となるドアということなんです。
そんなわけで、本当にもう良いも悪いもない、私たちみんなそれぞれが生き抜くために必死で磨いてきたものなので、これはやはりお互いがお互いを認め合えれば本当に最高なんだなというふうに感じています。
もう一つ、ご参考までに入口のドアについての情報をお伝えしたいと思います。
これはタイプによって入り口となるドアが決まってくるわけなんですが、そのタイプ自体、いつも同じの方もいらっしゃると思いますが、場合によって、立場によって、相手によって変わる場合というのもあります。
ちなみに先ほどの誘っていただいて、私が舞台を観に行きましたってお話で言いますと、仕事ではその方は思考タイプ、思考が入り口のタイプの方でした。
ただ、これプライベートな趣味の世界だからこそ、感情タイプ、感情が入り口のドアだったのかと思います。
私もプライベートでは感情タイプや行動タイプになるということもありまして、なぜかあの時は初めて観る種類の舞台だったからか、私の中の分析モードが、あたかも仕事であるかのように発動したんでしょうか。
思考タイプの方がかなり強めになってしまっていたように思います。
ただですね、その時、むっとした、そのせっかく誘ってくださった方の顔色を見て、あ、まずい、はっと気づいて、そしてですね、その後は無事に私の中の感情タイプモードを発動しまして、何とか軌道修正しまして、その後は平和に楽しむことができました。
今回、入り口となるドアについて絞ってお話をしてまいりました。
ただ、このドア、それからタイプについては、本当にこの短い時間ではとても話し切れない、色々なですね、拡がり、それから深い意味のあるお話っていうのがたくさんあります。
これはまた別の機会にお話しできればなというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
では、今回覚えていただきたいポイントは、
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「人とつながる心のドア」、行動・思考・感情、入り口のドアがある。
まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
ここまで聞いていただきありがとうございます。
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お相手は遠藤美保でした。ありがとうございました。
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