データセンターの寒さとセキュリティ
こんにちは、リドルです。今日はですね、一人なので、昔私がデータセンターで仕事をしてきた時のあるあるをいっぱい言いたいと思います。
皆さん、データセンターってご存知ですか?サーバーがですね、大量に並んでいて、ネットワークケーブルが雲の糸のように大量に張り巡らされ、
またバカでかいストレージがあったり、メインフレームがあったり、もうとにかくやばいところです。
データセンターに行ったことない人にはちょっとわからないんですけれども、データセンターに行ったことがある人なら伝わるあるあるをいっぱい言っていきたいなと思います。
人気があればシリーズ化していくんで、皆さん気になったらコメントください。
はい、ということでまず第1個目ですね。1個目はですね、サーバールームはとにかく寒いですね。
これはもうね、100人中100人が言いますね。サーバールームは夏だろうが冬だろうがクーラーをガンガン利かせてるのでめちゃくちゃ寒いです。
なので夏行く時でも長袖を持って行ったり、パーカーだったりだとかセーターみたいなものを必ず持って行って作業します。
いやマジで本当にあそこで仕事してて風邪ひいたこと何回かありますからね。
なんで寒いのかっていうと、サーバーとかってガンガン動いてるとだんだん暑くなってくるんですね。
CPUの方でファンがガーンって回って温風が出てくるんですけども、温風がずーっと出続けると温度上がっちゃうので、それを冷やすためにですね、クーラーをガンガン利かせるという感じです。
はい、2つ目。2つ目はですね、寒いので逆に排熱で暖を取りがちですね。
これも100人中100人あると思いますね。
だいたいホットアイルとコールドアイルみたいな感じで、アイルは渡り廊下みたいなニュアンスだったと思うんですけども、
サーバーを全部排熱が出る向きを揃えることによって、こっち側のところは暖かい、こっちは冷たいみたいなものをうまく分けて、風の冷たさのコントロールみたいなのがちゃんと設計されてるんですけども、
だから暖かいゾーンに行くとちゃんと暖かいんですよ。ちょっと当たり前のこと言ってますけど。
サーバールームはすごい寒いので、寒くて手がかじかんできて、うーってなるんで、たまにホットアイルの方行って、排熱で暖を取って何とか仕事を続けるということを絶対やります、皆さん。
なのでサーバールームにもし入って逃げられなくなった人はですね、ちょっとホットアイルのことを思い出していただけると少し暖が取れます。
はい、3つ目。3つ目はですね、気軽にトイレに行きづらいですね。
いや、これありますね。何を言ってるんだという話なんですが、サーバールームって結構セキュリティが厳重なんですよ。
場所によっては2段階の認証が出てあるところもあって、自分の持っている入管証みたいなものをピッてやった後に顔認証みたいな感じで、
そのサーバールームにあるサーバーに実際に大事なお客さんのデータとか、それこそ顧客情報みたいなものも入ってますんで、そういうものが盗まれたらやばいですよね。
ということで、そこはセキュリティが厳しいんですけど、配属されて日が浅かったりするとカードを持ってなかったり、
それこそ飛び込みで対応しないといけなくなった新しいお客さんのところとかって全然発行されてないみたいなことがあるので、
下手すると先輩、もしくはお客さんの持っている1枚のカードでみんながやりくりするみたいなことが起きます。
そうするとですね、いちいち外に行くために1回カードをピッてしないとトイレにするといけないんですよね。
そうなると、みんながお客様にすいません、お手洗いよろしいでしょうか?みたいな感じで、
まず1回出て、トイレ回ってもらって、もう1回電話して、すいません、終わりました、今前にいますみたいな電話して、
開けていただいて、また戻るというね、この本当にちょっと申し訳ないというか、ややこしいやりとりがあるわけですよ。
で、まあ人間なんで生理現象なんで仕方ないんですけども、寒い部屋にいるんでね、よりあるんですよ。
で、トイレの時間がタイミングによっては長くなったりすることもあるんで、そうするとね、もっと申し訳ない気持ちになりますね。
はい、ということで3つ目、トイレに行きづらいでした。
入管証の重要性とアクセスの難しさ
4つ目、入管証をもらえると1人前、これもね、ありますね。
これ入管証をもらった人はみんな思うんじゃないかな。
これまではですね、自分でトイレ行けなかったんですけど、入管証をもらえると、なんと1人でトイレに行けるわけですね。
これは強いですね。
もちろん入管証を1枚もらっても行けるエリアと行けないエリアがあるんですけれども、少なくとも仕事をする上では必要なエリアには全部行けるはずなので、
これを持っているだけでもう1人でデータセンターに行って帰ってこれるという、もう1人前です。
なのでその頃には寒さにも慣れているでしょう。
はい、次。
とりあえずですね、場所が偏比ですね、データセンター。
地震のリスクとかがあるので、地形的な観点でリスクの低い場所に建てようとすると、結構奥まったところだったりするんですよね。
かつ電力が安定供給されて土地もそれなりに確保できるって考えると、都内の一等地とかだとめちゃくちゃ高くなっちゃうんで、大手町とかにもあったりはしますけど、
基本的には郊外が多いかなと思います。
なんでね、行くの遠いんですよね。
データセンターは個人的にはなるべく行きたくないというか、行かなくて済むなら会社とか家で仕事してたいので、
ちょっと遠いと毎回ちょっと嫌だなぁみたいなありますよね。
たまにデータセンターすごい好きな人もいらっしゃるんで、そういう方はいいかもしれないんですけど、ちょっと私はそういうタイプじゃなかったですね。
ラックとケーブル職人の魅力
はい、次。
隣のラックが気になるですね。
皆さんラックってご存知ですか?
ラックっていうのはですね、サーバーを実際に収納する箱のことを言います。
皆さんがどういう箱を想像するかわからないんですけども、
ラックは長方形で結構縦長で、2メートル超えるぐらいかな、あるんですよ。
サーバーはここあたりだいたい縦のサイズのことを1Uって表現する。
Uっていう単位で表現するんですけども、一番小さいサイズで1Uかな。
ネットワーク機器が1Uだったかどうか忘れちゃったんですけど、大体1Uっていう単位で、サーバーラックは42U入ります。
もちろん42台入るのとイコールだったかはちょっと覚えてないんですけど、たぶん電源の数的に厳しい気がするんですけど、
そういう感じの高さのものがあって、だからサーバーを42台縦に並べたぐらいの高さですね。
でね、これラックって大量に並んでるんですよ、データセンターの1フロアとか複数のフロアに。
自分たちが管理してるものってその中の何台かとか何ラックか、このラックの上から3番目だけとかそういうケースが多いんですけど、
そうなると他のラックって全然知らないサーバーが入ってるんですよね。
で、普段触ってない物理的なサーバーとかだと、なんかこれどこどこの製品の新しいやつじゃねとか、
あれ、こんな古いのまだ動いてたんだみたいな感じで結構気になるんですよね。
で、もちろん何が入ってるかは一切わかんないですし、触るなんてもっての他ですから、
そこはね、なんとなく上に書いてあるラベルとかで、
これはあそこのシステムっぽいなーみたいなことだけ妄想して楽しむというのが隣のラックが気になるという感じでした。
これは人によるかな。
はい、続いてはケーブル職人がすごいっていう話ですね。
皆さん、ケーブル職人の作品をご覧になったことありますか?
ぜひご覧になっていただきたいので、Googleデータセンターネットワークケーブルとかで調べたらきっと出てくると思いますが、
皆さん、パソコンの裏にですね、LANケーブルを挿している方いらっしゃると思います。
ネットワークの配線の重要性
LANケーブルと家のルーターとかだと1本しか挿してないと思うんですけれども、サーバーはね、そんなんじゃないです。
昔は特に役割ごとにLANケーブルを変えるみたいな。
例えばSSHするときはこっちで、他のサーバーと通信するときはこっちで、インターネットと接続するときはこっちでみたいな感じで、
全部セグメントを分けて、かつそこでケーブルを分けるみたいなことが一般的だったので、
1台のサーバーにですね、5本も6本も挿さってるわけですよ。
かつそれを集約するネットワークのスイッチとかルーターになると、おびたらしい数のケーブルが10本、20本、100本とか挿さってるわけですよね。
そうするとですね、皆さん想像してほしいんですけど、100本のケーブルが1台のサーバーとかネットワーク機器に繋がってるってことは、大量の線が向かってくるわけですよ。
なので何も考えずに挿すとめちゃくちゃなことになるわけですね。
でですね、これをうまーく綺麗に挿してくれる。
そしてその線の動きというかをちゃんと束ねて、綺麗に収納してくれる方がいらっしゃるんですよ。
僕はそのチームをネットワークのチームって呼んでたんですけど、その物理的なネットワークの配線を実際にやるっていうケーブル職人の方がマジですごいですね。
あれはもう芸術なんで、ぜひ皆さん1回生で見ていただきたいんですけど、本当にあれは感動します。
続いて、ちょうどいいケーブルが見つからないですね。
はい、これもありますね。
何かというとですね、さっきの話でケーブル職人の方がすごいんで、基本的に本番で使うようなものだったり、
ちゃんとお金払った検証環境とかだといい感じに配線されてるんですけども、
自分たちで置いたやつ、ラックマウントするみたいな言い方するんですけども、置いたやつとかですね、
なんかちょっと検証でこの機器を繋ぎたいみたいな時って、適当にその辺に落ちてるケーブルを使うんですね。
適当にその辺に落ちてるケーブルを使うんですけど、ケーブルの束みたいな感じでまとめて置かれているので、
めちゃくちゃ長いケーブルだったり、めちゃくちゃ短いケーブルだったり、ケーブルの種類が違うみたいな感じで適当なんですよ。
そうするとストレートケーブルが欲しいのにクロスしかないとか、その逆とか、
あと光が欲しいのに光ないよねみたいな感じがあるので、なかなか探すの苦労します。
でですね、これは自分はできないんですけども、ケーブルを自作するというテクニックもあります。
ランケーブルに限った話になるんですけども、中の配線をですね、グニュンってやって、バチンってうまいことやると、
ストレートケーブルとクロスケーブルは作れるらしいので、それで本当にインフラとかネットワークのエンジニアの方はですね、実際に作ったりするみたいです。
私はできません。
立ち合い作業のエピソード
次、立ち合い作業の時、お客さんが暇しがち。
ありますね、これ。
これあるんですよ。立ち合い作業ってなんだって話じゃないですか。
今もあるかわかんないんですけども、当時は、例えばお客さんからサーバーをデータセンターに置いて欲しいと、
そこにOSを入れて欲しいみたいな話があった時に、我々がサーバーがデータセンターに届いているので、
それをラックマウントして、そこに対してOSをインストールするみたいな工程をやるんですけれども、
なんでかわかんないんですけど、監督者としてお客さんが来ることがあるんですね。
これはルールとして決まっているのかどうかわかんないんですけども、そういう時があって、
そうなると、我々は寒いデータセンターで身を縮み込ませながら、椅子に座って、カタカタカタみたいな感じでOSをインストールするわけですよ。
当時のOSインストールなんて結構時間かかるんですよね。
そもそもSSDじゃなかったりとか、ハードディスクだったり。
あと、当時だとRAIDって呼ばれるディスクの冗長性を管理するような仕組みがあったりするんですけども、
空っぽのディスクならまだしも、ある程度容量の入ったディスクを新しくハードウェアでRAID組むみたいになると、結構時間がかかるんですよ。
それこそ6時間、8時間、10時間とかディスクサイズもやりますけど。
そうすると、僕らはずっと見てるだけなんですよ。
そうすると、お客さんもずっと見てるだけなんですね。
お客さんはずっと見てるだけなんですけど、基本的にそんなに確認を取ったりとか、進捗をたまに報告するぐらいなんで、ほとんどやることないんですよね、お客さん。
なので、お客さんは基本的に見てるという体で、どっかに休憩をしに行ったりとか、いろいろうまいことやるんですよね。
これはあれかもしれない。業界の闇かもしれない。
ちょっと聞かなかったことにしてください。
という感じで、データセンターのあるあるをいろいろと紹介してみました。
実際にデータセンターで作業したことがないと、わかんない話かなと思うんですけれども、
データセンターに行って、いっぱい作業してる人であれば、きっとわかってくれることだと思いますので、
ぜひデータセンター行く際には、こんなこと本当にあんのかって思いながら行って、あったわっていう気持ちになってください。
ありがとうございました。