BL特集の再訪
こんばんは、石田衣良です。小野寺美咲です。平井和正です。
おとなほかグラジオ、この番組、YouTube、ポッドキャスト、各プラットフォームでお届けしています。
そして、メリークリスマス!
はい、クリスマスです。
メリークリスマス!
無理に赤を着ていかがでした。
赤を持っていないので、今日は石田衣良先生からお伺いしてどうでしょうか。
ワインレッドですね。
これ画面でよくわからないかもしれないですけど、
エンジン色のベロアの超エロいジャケットなんですよ。
セクシーですよ。
ということで今回は、
BL特集第2弾ということで、ありがとうございます。
ついこの前やったばっかりじゃんっていうイメージあるかもしれませんけど、
なんと、もう4万回近く回っているという、最近のヒット企画なので、
今年一番出てくるかもしれないですね。
クリスマスだからね、ちょっとエロいことやりたいじゃんということで、
なんかね、BLの話になったんだけど、
でもこんなにリアクションが来ると思わなかった。
本当ですよね。
いつもだったら、僕たちの番組って、
30代40代の男性が多いんですけど、
今回なぜか女性がめちゃくちゃ食いついたという。
そう、コメントとかリアクションくださって。
ありがとうございます。
女性のリスナー増やすってちょっと目標だったもんね。
グッドボタンも723ついてますからね。
皆さんいつもよりも押していただいて嬉しい限りですね。
だからさ、なんか分からないところにちゃんとマーケットがあったんだね。
本当ですね。
でも結構その、
美咲さんとしては自信満々だったと思います。
ここまでもあると思ってました?
ここまでは予想してなかったですけど、
でも男性にも見てほしいなと思って作った時に、
男性も結構読めましたとか、見れましたというコメントが多かったので、
それ嬉しかったですね。
そうだよね。
なんでちょっと第2弾ということで。
BLの人気と文化
前回は何をやったんだっけ?
前回はBLの、
始まりのスタートのところか。
ジュネっていう雑誌がありまして、
そこから生まれましたっていうのを教科書をなぞりながら説明と、
あとは用語、攻めとか受け、リファって何?っていうところを、
早川さん初めての言葉がたくさんあったと思うので、
ズクシュでしたね。
そこを説明させていただきつつ、
オメガとかね。
ちょうどジュネでコメントちょっと読んでますよ。
ジュネ読んでました。
巨人軍の選手同士の妄想投稿が多かった記憶があります。
巨人軍!?
サブとバラ族という本格的な友人としての立ち読みしないように、
驚き当てて逃げました。
わかります?
サブは本当に、
ふんどしをした男同士のカバリとか、
ふんどしイレズミみたいな。
ガチムチの。
でもガチムチの人ではほら、
一番人気のある人ってケンコバさんだから、
ああいうタイプが好きなんだよね。
ヒゲクマ系のね。
そんなコメントをいただいてます。
で、バラ族は割と美しい系の男性だったかな。
懐かしいな。
でもタワーチェックしたんだよな、僕も。
もうその頃からチェックされたんですね。
僕ね、文化的な面白いものは、
ノンケとか関係なく見ちゃうんだよね。
うわ、ガチムチすげえとか言いながらさ。
コメントでも衣良さんが、
BLに詳しいの面白いみたいなコメントをいただいてましたよね。
こんな詳しいなんて笑いみたいな。
でもあの頃さ、本当に漫画の世界も
最先端がBLっぽかったんだよね。
竹宮さん、大島さん、針代さんというさ。
その24年組が作り始めたみたいな文化だったし、
初人公が男になったっていうのも珍しかったですから。
これさ、ごめんなさい、用意してないと思うんだけど、
そもそもこのBLの今の、
データがあれば裸でもいいんですけど、
BL人口っていうか、
非常ではないけど、
どれくらい?
感覚でも全然間違ってると思うんですけど。
いやー、なかなか数値は結構難しいと思うんですよね。
いや、総合では分かんないと思うけど、
一つの雑誌で、
例えばBL系で一番売れているのとかって、
雑誌の平均とかは分かるじゃん。
ちょっとこれ質問とずれるかもしれないですけど、
BLを許容する人間の割合みたいなものは
完全に増えてきてるので、
体感ですよ、体感ですけど、
例えば5人女子が集まったら、
1人や2人は理解してないし、
これから紹介する実写は見てるみたいな。
そういう感じの割合は感じてますね。
ってことは女性の40%くらいか若い。
ってことは少なくともさ、
数百万レベルでいるってことだよね。
だから潜在的なすごいってことだよね。
すると昔サイン会行った時にさ、
本屋さんでBLの話になって、
いや、BLのお客さんってすごくロイヤリティが高くて、
BLの発売日が決まってるんだけど、
ともかく表紙も何も見ないんだって。
で、BL売り場に行って、こうやって何?
お茶を積むみたいに、
BL系のものを全部買っていくんだって。
だから本当にありがたいって言ってた。
多分他のジャンルではこの動きなくて、
私も書店に勤めた時も5年くらい前ですけど、
10日になるとリブレと、
ディアプラだったかな?
でかいレベルが発売になるんですよね。
それを全部買っていくみたいな人は全然いました。
それってありえないことなので、
すごいことですよね。
毎年おはれくんみたいなものをBLが駆逐したよね。
おはれくん、そうですね。TLになっちゃいましたしね。
一応毎年、ナオキではもちろんないんですけど、
ナオキ賞的なものじゃないんですけど、
BLアワードっていうのがあるんですよね。
そこで言うと有効の投票数で言うと、
2025年は2万1941。
これはもう超AVオタクみたいな人たち。
わざわざ投票してるわけ。
新本格系のミステリーとかと一緒で、
これはシュリンクしてるけど、
実際には一切書き込みとかしないし、
投票もしないけど、
そういう人が大半ですよね。
そういう人が200万人、300万人はいるんじゃない?
ロイン有りがこれくらいいるっていうのは、
結構数値としては出ている感じですね。
BLのメディアミックス
なのでもうこれは一大証券になっているという。
そうだよね。
なってるね。
そうなんです。
ただ最近の広がりを見るとね、
ドラマとか映画とかすごいじゃない?
それこそ今年の12月18日から
Netflixの全世界同時公開で、
テンダンスっていうBLの扱いになっているコミュニティ。
ジラッと見たよ。
はい。
キメキメだったね。
伝承ですよ。
日本の?
日本です。
もうラテンダンスとかの世界だから、
メイクもバッチリしてるわけよ。
それで腰振りながらキメってやるから。
すみません、早速その話になっちゃうんですけど、
テンダンスがNetflixで世界同時公開になるって、
本当にすごいことなんですけど、
上手いことやったなって私は思っていて、
テンダンスって唯一無二のバックボーンなんですよ。
何かっていうと、
これはレイジンっていうガッツリBLのレーベルから
発売された後に移籍してマガジン、
高段車の一般の方に移籍したんですけど、
作者さんはこれBLで書いてますって言ってるんですけど、
レイジンの方でも、もちろんマガジンの方でも、
エロ書いてないですよ。
だからBLっていう世界のタグは使えつつも、
エロすっていうだけで押し切れる品のいいBLなんですよ。
でもさ、それ考えたら高段車の担当偉いね。
レイジンから持ってくる、この人ならいけると。
ただそれ考えたらさ、
ここ10年くらいBL出身の作家がすごく存在感出てきたから、
今みんな張ってるんだよね。
BLの世界で書いてて出力のある人がいたら
引っ張ってこようっていう文芸の鬼。
これは最高でバズると思いますから、
本当楽しみ。
なるほどな。
でもそう考えると、
もう今さ、どこが生まれたか関係ないよね。
だってK-POP GIRLSもさ、
あれどこが作ってるか知ってる?
わかんないです。
ソニー。CBSソニー。
ソニー系がやって、韓国の、
今韓国流行ってるから、
いただいちゃおうぜって言って、
ソニーが作るっていう。
コンテンツとしてね。
コンテンツとして使えればっていう。
高段車もそうじゃん。
コンテンツとしてBLの世界が、
もうマーケットがありそうだ。
じゃあ持ってきて、
うちのメインにせいようってことになるわけだから。
だからまさにもう出版社じゃないですよね。
だから正直言って、
全てはビジネスマターになりました。
そうですね。
初期のBLアートだったり、
ものすごい趣味の狭い世界だったけど、
今はもう完全にオープンになって、
ビジネスマターになったな。
だからどこまでビジネスの中でも、
面白みとか新しさみたいなのを出していくか、
すごい難しいですね。
難しいよね。
だから盛り上げたいけど、
1年一番語りたい人として、
将来こんなじゃなかったみたいなのが、
ちょっと出てくるかもしれないよね。
でもさ、正直始まったばっかりじゃん、まだ。
タイはすごいけど、
日本とか欧米のBLは。
これから何が来るんで、
アベンジャーズみたいになって、
エンドゲームで終わるみたいな、
今まだ5年10年はかかると思うよ。
少し時間は。
BLの展開とメディアミックス
そう、マーベルみたいに進化しないと思う、まだ。
だからまだ特に実写の展開とか、
っていうところも含めて、
BL自体のジャンルは、
まだまだ展開しがいはあるなっていうのは、
感じるところですね。
ただ逆に言うとさ、
マーベルでも原作の漫画の方は、
出来た後で描かしてるじゃん。
で、BLも漫画とか小説の世界も、
ある意味出来てるから、
それをうまく利用していくだけだよね。
やっぱビジネスもすごいな、これ。
そう、だからちょっと、
時間があれば今日有料版のところで、
その後の展開みたいなところも、
めちゃくちゃ独断と偏見でお話できる。
それとこの話に関して言えばさ、
日本だけじゃないからね。
アジア中でもそうだし、
ヨーロッパでもアメリカでも、
BL系はもう受けることが分かっちゃってるので、
バレちゃったんだよね。
そうなんですよね。
それを各国の得意分野を活かして、
どこまでやるか、
みたいなところにはなってくる気がします。
中国の強い世界ものを日本でやったとしても、
予算が足りないと思うので。
え、でもなんか、
北欧でバイキングモノのBLとか見たくない?
え、見たい!
絶対いいよね。
超見たい!
ここなら見たいわ、ちょっと。
もう霊化マイナスで20度だから外。
アイスランドで見たいわ。
部屋の真ん中に色々があってさ、
寄せ合わないと生きていけないみたいな夜を過ごす。
でも結局、お前は肌でも温められないとか言って、
非霊エンドで私はいいですけどね。
ちょっと見たいかも。
でもいいんじゃない?
愛した男が、
実は後で敵だっていうのが分かって、
最後は泣きながら斬り殺すみたいな。
できてるじゃん、お話。
その国ならではのBLっていいですよ。
見たい。
そうだね。
北欧のバイキングモノのBLは絶対見たいね。
日本の、それこそオトラージって結構宗教、
この前も福音流行りましたけど、
日本の無宗教、日本の自由さみたいなところって
素晴らしいと私は思ってるから、
そこで他国は絶対にできないだろうみたいな
BLをもっと増やしてほしいなっていうのを個人的に思うんですよね。
国際的なBLの受容
すぐ思い浮かぶよ。
村の夏祭りBL。
男20人、隣の村の若手とかが集まって、
キャンプファイヤーみたいに大乱行パーティーですよ。
もう絶対にできない、神の前でやっちゃうわけですね。
すごい。
北の映画とかでありそうですよ。
ありそうだね。
全員タップダンスみたいな。
誰が音楽やってくれるんですよ、それ。
ホントひさひさんやってくれますかみたいな。
これだけ国が広がっていったら、
同じことやってても寂しいんで。
日本はもちろんだし、
北欧とかいいけど、
南米とかメキシコとかの
ありそうだね。
百年の孤独みたいなやつ?
そっちか。
でもいいんじゃない?
今回その日本をテンダンスさっき触れたものは、
ラテンダンスと言いつつ、
舞台は日本人の2人のダンサーが主役なので、
バレバレ日本の価値観の中でもありますし、
現代日本でもありますし、楽しみですね。
話したいこといっぱいあると思いますが、
じゃあここでお便りとご質問いってみますか。
お便りからです。
素敵ですね。
どこかに出してるのかな?
ちょうどこの方、
ムーンライトノベルスのリンクを送ってくださったので、
読ませていただきます。
ムーンライトノベルスで完結してるみたいですね。
エッペネムミレイさんかな?
タイトルは、
東の風はいずれ西の風となりです。
なるほど。
リンクありがとうございます。
文句はいずれ、なるってことね。
ありがとうございます。
読ませていただきます。
お便りいただきました。
すごいね。
42万字素晴らしいですね。
1年10ヶ月ちゃんと抱えて書くってすごいよな、
長編を。
どすものに向き合って、
本当にそうですね。
ちょっと楽しみに読ませていただきます。
質問もいただいてます。
もんもんさん40代女性の方からです。
これちょっと衣良さんへの質問で。
私は趣味でBL小説を書いております。
執筆歴が長くなるにつれて、
いい作品を書くためには鋭い感性だけではダメで、
人間という存在を慈しむ優しさも必要だと感じております。
衣良さんのトークや作品は鋭い感性と人間への優しさが共存していてすごいなと思います。
どうやったら衣良さんのように鋭さと優しさのバランスを保つことができるでしょうか。
これ何?クリスマスに褒め殺しとかもあるんだけど。
でも優しさみたいなものって要するに観察から生まれてるわけじゃない?
いろんな人を見てそのダークな部分を見るわけじゃん。
なので良いところも悪いところも見た上で、
そのダークな部分をちょっと抑えるぐらいの感じだと優しくなるんじゃないかな。
あとね、やっぱり人間ってどんなにひどい人でも死んじゃうから。
で、どんなひどい人でも病気にもなるし、
どんなに満たされてる人でも全てを手に入れられないので、
イーロンマスクとか見るとわかるよね。
いつも何か植えてるじゃん。
あの人、満たされないし、本当に好きなものは手に入らない人なんだよね。
なのでそう考えると基本的に優しくなれるんじゃないかなって気がするんだけどな。
でもただの甘々じゃないですもんね、衣良さんの場合ね。
言葉とか言ってる言葉だけじゃなくてむしろちょっと辛口なようだけど、
でもやっぱり眼差しがご本人前にしてもらえる。
ボロクソに言ってるけどちょっと愛情とかさ。
でもあとあらゆるものに対するアンテナを張った方がいいよ。
で、実は今日お昼ご飯を食べかけたら、
どのAV女優が好きかっていうので盛り上がったんですよ。
盛り上がりましたね。
全員に好きなAV女優がいたので、研究家の僕としてはすごい楽しい人でした。
研究家でしたね。
僕らの年代も全部フォローしてますね。
全部フォローしてました。
僕が出てこない名前も調べて。
あの人?とか言って。
そこアンテナね。
なのでつまんないことでいいんだよね。
で、そのつまんないことの組み合わせが面白くなるんで、
BLと料理とかでもいいし、BLと例えばファッションの歴史とか。
面白くなるためにこれとこれやろうってわけじゃないわけですよね。
とにかく純粋にやってきて繋がる。
とにかくBLと歩行の歴史みたいなのがくっつくと、さっきみたいな話ができるじゃない。
なので自分なりにちょっと引っかかったところは全て調べて遊んでしまう。
で、いろんな人間を観察していいところも悪いところも見るみたいなことを繰り返していくと、
気がつけばかなり厚みが出てくるってことなんじゃないかな。
勉強になる。
ありがとうございます。
ということでこの後本編に入っていきたいと思うんですが、
続きは4通りご視聴方法がございます。
YouTubeメンバーシップ、アップルポッドキャスト、オーディオブック.jp、ニコニコ動画、
いずれかの方法でご視聴いただけたらと思います。
詳しくは概要欄をご覧ください。
それでは本編で。