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2023-12-05 32:07

【著者の声 #15】『水上バス浅草行き』 │ 岡本真帆さん(歌人)(大人の放課後ラジオ)

▼映像版はこちら
https://youtu.be/LS3ICpuGfGY

【著者の声シリーズ】
人生を豊かにする一冊を書いた著者のお話を届けることで、
ひとりでも多くの人にほんと著者の方の魅力を知ってもらいたい。
そして本の世界を元気にしたい......

石田衣良と編集部の思いから立ち上がったプロジェクトです。

【岡本真帆】おかもと・まほ
1989年生まれ。歌人。高知県、四万十川のほとりで育つ。未来短歌会「陸から海へ」出身。
2022年3月、第一歌集『水上バス浅草行き』をナナロク社から刊行。
フルリモートで会社員をしつつ、短歌をつくる。高知と東京を拠点に活動。
『水上バス浅草行き』(ナナロク社) https://amzn.to/3G03Tzy

【岡本真帆さんへのインタビュー(全編)】
再生リスト | https://www.youtube.com/playlist?list=PLh7eiOWS7pygQU2qlxfSGiZ2KkFf8W6Fq

【聞き手/早川洋平】
はやかわ・ようへい/1980年横浜生まれ。新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、コシノジュンコ、髙田賢三など世界で活躍する著名人、経営者、スポーツ選手等ジャンルを超えて対談。13年からは「世界を生きる人」に現地インタビューするオーディオマガジン『コスモポリタン』を創刊。 海外での取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を世界へ発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。
公共機関・企業・作家などのパーソナルメディアのプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を超える。『We are Netflix Podcast@Tokyo』『横浜美術館「ラジオ美術館」』『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』などプロデュース多数。近年はユニクロやネスレ、P&GなどのCMのインタビュアーとしても活躍。 外国人から見た日本を聞く番組『What does Japan mean to you?』で英語での発信もしている。
https://linktr.ee/yoh.haya

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小説家石田衣良が、若い仲間たちと大人の放課後をテーマにお届けする、自由気ままな番組です。映画・マンガ・本、音楽など最新カルチャーから、恋愛&人生相談、ほんのり下ネタまで、日常のひとときを、まったりにぎやかにするエイジレスでジェンダーフリーなプログラムです。

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サマリー

岡本真帆さんは、初めての歌集『水上バス浅草行き』を出版しました。最初は1万部でしたが、現在は2万部になりました。岡本真帆さん(歌人)による著者の声 #15『水上バス浅草行き』のエピソードでは、連作のテーマに基づいて歌を作る方法や、タイトルの付け方、連作と単歌の関係などについて述べられています。岡田真帆さんはスランプ期間中にバズりを経験し、クラブハウスでの歌会を通じて創作意欲を取り戻し、自信をつけました。歌集の制作に取り組む中で、岡田さんはスランプを乗り越える方法を見つけ、歌人として成長しました。岡本真穂さんのエピソードについての要約となっています。

歌集のヒット
高越が存在しない、野生のモデルすごい好きで、変だなって思いながらでも、でもなんかそれって人がいるっていう証拠だなみたいなことを思うので、なんかそこから結構着想して作ってた歌の気がします。
さあ、今日はですね、歌人。
はい。
歌人。
どっちでもいいと思いますよ。
今、本番前に聞いたんですけど、わかんなくなりました。歌人の岡本真帆さんにお越しいただいて、お話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日はですね、この水上バス浅草行き、これは初めての歌集、単独としてはみたいな。
そうですね。もう初めて出した書籍であり、第1歌集ということで。
はい。この水上バス浅草行きをメインにいろいろとお話を伺っていきたいと思うんですけども、この僕がちょうど買ったときがですね、多分、ブックフェアで見つけて買わせていただいた、
多分、7月か8月かぐらいだったと思うんですけど、僕がこの持ってるのがですね、第4刷、累計1万部です。やった!ということが書いてあって、もう全然、本の世界もですし、いわゆる歌集とかの世界もわかんない、僕でも出版不況のこの中で、1万部ってすごいなと思いつつ、しかも多分その後も、今どんな感じですか?数理とか。
今2万分になりました。
倍じゃないですか。
8刷になりました。
すごい。これ本当にすごいと思うんですけど、その単価としては。
はい。
これも異例中の異例ですよね。
そうです。
まあ、転送されるからあれだと思うんですけど。
いや、でも確かに、私も初めて出した歌集だったので、なんかどれくらいがすごいとか最初わかんないままだったんですけど、どうやらやっぱり1万部は結構すごいみたいですね、歌集の中で。
そうですよね。だって今、小説とか普通の実用書でも昔とイメージ違うから、1万いってないものもありますもんね。
うん、確かに。
はい。本当にまあね。
まあ、それだけでも注目に値すべきだと思うんですけど、個人的にはね、やっぱりこれ実際読ませていただいて、恥ずかしながら、そのブックフェアで、この刃元の76社さんの社長さんが直接売ってらっしゃって。
村井さんですね。
はい、村井さんです。
はい。
はい、村井さん見てますかって。
で、それまで、恥ずかしながら僕、正直すいません、もう今日先に言っちゃうんですけど。
はい。
単価をちゃんと読んだことがなくて、いわゆる死後、ちょっと番組とかもあって、最近というかぐらいなので。
はい。
はい。
はい。
はい。
はい。
はい。
はい。
はい。
はい。
俳句と短歌どっちがどっちだっけぐらいの感じだったんですけど
村井社長に何か詩でおすすめありませんかと
またふとときな質問をしたら
いやこちらがおすすめですよって言っていただいて
村井さんありがとうございます
そうなんですよ
でこれねサイン入りというか言葉も入ってて
平日の明かりうちからビール飲む
ご覧よビールこれが夏だよということでね
直接書いてるんで
僕ビールお酒飲めないんですけど
そうなんですか
なんですけどでも分かるわみたいな感じで
ついつい買わせていただいて
本当に何気ない日常を切り取るというか
その気づく感性と切り取る角度と
そしてそれを共感させていただける
やっぱそこがすごいなって思わせていただいて
なので今日ねそこに実際いろいろ来ていただいたので
迫っていけたらなと思うんですけども
タイトルの由来
そもそもですけど
この水上バス浅草駅
本当にオーソドックスなんですけど
このタイトル
これはなんでこの水上バス浅草
浅草駅なんでしょう
そうですねもともとこの中にですね
連作といって単価がいくつか
5週から10週とか20週のボリュームで
一つの区切りになって収録されているんですけど
その中で水上バス浅草駅というタイトルの連作を収録していて
これが2020年の年末ちょうどコロナ真っ只中の年末なんですけど
その時に友人と一緒にですね
浜松町の日の出に行って
室出桟橋というところから
もう描けますね
あそこから水上バスが出ていて
浅草駅の船に乗ろうというお誘いをしてくれて
で一緒に友人とそのお出かけをしたんですけど
コロナだったので
なかなかちょっと一緒にどこかに行くとかって
それまで久しくやれてなかった中で
水上バスから見た景色とか
デッキで二人お酒飲んだりとかしてたんですけど
なんかそういうすごい楽しい体験だったんですよね
でそれが
やっぱり自分の心の中に残っていたので
良かった出来事として
連作のタイトルにして
その日のことを歌にしてたっていうのが
まず最初なんですけど
そのタイトルを担当編集で
76社の代表である村井さんが
すごくいいですよねって言ってくださって
歌手のタイトルの借りでずっとしていたんですけど
よくよく考えていくと
水上バスってやっぱりすごい迂回して
ゆっくり走っていくものなんですよね
今なんでも最短最短で
あのタイパとかね言いますけど
なんかそういうものとは対極にあって
コロナの中でやっぱデジタルで人と仕事するとか
そういう中で久々に心が潤うような瞬間だったので
もうそれ自体を歌手のタイトルとして
そこに自分の短歌への思いも込めつつ
ちょっと後書きで
あのなぜこのタイトルにしたかっていうのを
語ってるっていう感じなんですけど
じゃあ歌手にするのは決まってて
何を入れようか?
みたいな段階の時に
この今の水上バス作成役のその短歌も着想して入って
タイトルになったって感じですか?
そうですね
あの歌手が出ますっていうことは
あのもともと発表を2020年の夏くらいにしていて
でそこから徐々に歌を
2年かけて作っていたんですけど
その中で作った一つの連作っていう形です
これ後で伺おうと思ったんですけど
短歌の創作プロセス
あのいわゆるその短歌っていうのは
どういう時に生まれるんでしょう?
もう本当にケースバイケースかもしれないですけど
そうですね
えっと机に座ってる時に生まれることもあれば
電車でぼーっとしてる時に生まれる時もありますね
なんかその意図的に作るぞっていうモードで作る場合と
ぼーっとしてて
なんかこの瞬間短歌にできるなと思ったら
さっとiphoneのメモ帳にメモしてみたいな
なるほど
2パターンあります
それはこう振り返ってみても
もうたくさん書いてきたと思うんですけど
どっちが後から振り返った時にクオリティが変わるのか?
振り返った時にクオリティが高いとか
満足できるものかとかっていうのはあんまりない
そうですね
でもなんかパッと閃いたものって
あの別のことしてて思いつくのって
結構魅力的に思えるというか
机に座って書く時って
こういう方向性で作ろうって
結構計算とか意図して作るものなので
偶然できるものの方が魅力的であって欲しいなと思います
最終的にはどちらも遂行していくので
あそうか
はい
あのクオリティの差っていうのは
あんまりないと思うんですけど
やっぱりこれが素敵だなって心が動く瞬間で言うと
その机に座ってない時に思い浮かぶ方が
きらめいてるものがあるのかなって思いますね
なるほど
やっぱりそうなんですね
最終的には遂行するっておっしゃってたんで
そこのクオリティの差はないと思うんですが
ちょっと僕も書く仕事をしてるので
どうしてももうちょっと突っ込んで
伺いたくなるんですけど
その世間的なというか
読者の方の評価として
やっぱりそういう声も入ってくると思うんですけど
振り返るとそれは差はないですか?
ないですよ
今それで言うとこの私の代表歌と言われる歌で
本当に私でいいの
ズボラだし傘もこんなにたくさんあるし
っていう歌があるんですけど
これは傘っていうお題で
何かを作ろうって決めて
作ってる中でできた歌なんですよね
そうなんだ
きっかけとしては
自分の住んでいたアパートの玄関に
死ぬほどビニール傘があって
これを歌にしようっていうところから
ちょっとドラマというか
ストーリー仕立てにしていった
っていう
感じなんですけど
その着想自体は身近な傘がいっぱいある
っていうところから広げていったので
なんか歩いてて思いついたとかではなくて
でも机に向かって書いてる中で
企画でよくブレストとかってありますけど
その短歌作る時も結構ブレストを私はやっていて
傘っていうもので連想するものっていう中から
ワクワクするものを見つけたっていう感じだったので
やっぱり水耕が物を言うのかもしれません
最終的に整えていくのが
やっぱり水耕が物を言うっておっしゃいましたけど
はい
水耕もですし今のブレストもですけど
なんかお話があって意外とどうでしょう
水耕ブレストも
どこを持って水耕ブレストってあるかもしれないですけど
一人じゃない時もある
一人であります
それは即答でしたね
それは人によっては
例えば小説家の方にお話があって
ブレストは置いといて
水耕なんかも自分の奥さんに必ず見せる見せない
村上春樹さんとかね
ありますけど
その辺は一人っていうのはやっぱり何かあるんですか
もしかしたらそこは
小説とか脚本とか他の芸術の場合は
構成だったり表現の元となる部分の構成って
結構重要だったりすると思うんですよ
作というか長さ的にも
文章エッセイとかもそうかもしれないんですけど
短歌の場合は31音ですごく短いので
結構アイディアと表現がほぼ一致していると
言ってもいいのかなって私自身は思っていて
なのでそのネタ
31音ってそこまで複数のネタって入れられないので
確かに
連作のテーマと歌作り
そこを選ぶのは結構一人でできるかなっていう感じで
ただその遂行していったものの中で
ここの下の句もっといいものできそうですねとかって
編集者さんからフィードバックいただくことは
なんか稀にあるんですけど
もうほぼ一人で仕上げるとこまで
これちなみに
もう遂行しても変わらないものと
遂行して変わった歌って
また割合ざっくりとしてこの本の中でどのくらいですか
でも全部最初に作った形と
最初に作った形と
は違う形には絶対しているので
31音になるべくぴったり当てはめたいなって思った時に
その語順を変えるとか
えっと視点をその一人称じゃなく
三人称に変えてみるとか
結構必ず遂行してるので
なんかさらさらっとこうなんか短冊に
さらさらって書いてできましたっていうのはないです
あそうなんですね
まあでもたまにその一発でできちゃうのもあるんですけど
あのできた時って
これ以上もう直すところないなって自分でわかるので
まあだいたい直してですね
まだやれるなーみたいな
今その31文字になるべく収めるってあって
あの素人の質問で恐縮です
やっぱり結構今回インタビューするにあたって
他にもあの歌集を他の方のも読ませてたんですけど
いわゆるその31文字に収まらないのも結構っていうか
むしろなんか見るとそうじゃないのもあると思うんですけど
その中で逆に僕が書かないくせに
僕結構そういうきっちりしてる方が読んでて気持ちいいので
初めて岡本さんの本を読んでる時に
初めて岡本さんの本を読んでる時に
すごくその辺がやっぱりきっちりというかしてるので
すごく個人的には読みやすかったんで
その辺なるべくそこに収めるようにっていうのは
やはりご自身の中で大切にしてることなんですか
そうですね
なんか単価はやっぱり定型って言って
その57577って決まっている方があるので
その決まった方の器にどう題材を載せるかっていう表現だと思っているので
なるべく私は逸脱したくないなと思っていて
逸脱しないことでやっぱりもともと持っている
その器の力とか
力が出てくるなと思うので
なるべく定型を守るっていう
それは最初単価って一体何なんだろうって
私も迷いながらずっと作ってたので
でもぴったり31音だったら単価なんじゃないかって思って
第一歌手なので結構初期の歌とかも入っているんですけど
かなり31音に近づける
なるべく字余り字足らずにはしないっていうのは意識してたところ
でも今後は結構もしかしたら逸脱するかもしれないですし
最近作る歌だと初期7音とか
だから
7・7・5・7・7とかそういうのも全然あるし
クマたがりすごいしてる
クマたがりっていうのは2組目から3組目とか音がかかる
区切れがない状態でいくようなものなんですけど
そういうのももうやってるんですけど
それが手張りでいうところの破ってる状態というか
まずやっぱり型を守るところから自分はやろうと思ったので
特にこの歌手においては定型で遵守してる方だと思います
なるほど
じゃあ単価をこれから読む
僕もやろうと思って
みたいな人にとっては
そういう意味ではすごくそういう意味でも入りやすい
そうですね
でも定型の話って結構難しくて
この歌詞を読んだら定型感覚が薄いっていう人もいるんですよね
そうなんですか
それは多分5・7・5・7・7じゃなくて
6・6・5とかちょっとクマたがりすることで微妙にずれてるものとかが
定型と違うっていう考えの方もいますし
すごい定型守ってるよねっていう人もいるので
それは個人の感覚に近いと思うんですけど
31音が多いと思います
なるほどねありがとうございます
僕も本当にこれ楽しく読ませていただいたんですけども
せっかくなのに今定型のことだったり
水耕のことブレストのことも出てきたんで
本当にどれも自分の子供よりかわいい歌というか
一首一首
数えるときの単位が一首二首なんですけど
呼ぶときは歌です
なんですね
俳句は一句って言うんですけど
単語の場合は一首で
歌っていう
すみません質問しながら自分でもう一個質問かぶして
先ほどもありましたけど
僕はこの一行が一首だと思うんですけど
その上にテーマというかあるじゃないですか
だからその上のテーマっていうのは主じゃないんですか
それは連作のタイトルです
そうすると基本的な話で恐縮なんですけど
連作っていうのが単歌における
これもまた基本形ではあるんです
つまり一首だけで成り立つみたいな単歌っていうのもある
そうですね
例えば最近木下達也さんの最新の歌集で
All Around Youっていう歌集があるんですけど
あれは連作の形を全く入れていなくて
全部が一首一首で独立していて
1ページに一首っていう形なので
そういう形式をとる方もいますね
歌集だと結構連作で入ってることが多いんですけど
まれに連作名が歌集名と一緒で
その後ずっと全部単歌が続いてて
区切りがないっていうタイプのものもあります
なるほどね
そうすると
浜本さんのこの作品も当然だと思うんですけど
連作のある意味タイトルからできて
その中に入れる集を作っていくのかとか
どういう感じなんでしょうか
私の場合は
例えば水上バス浅草駅っていう連作が
後半にあるんですけど
これは水上バスに乗った日の
ご機嫌なお出かけをテーマに
1日のことを歌にしようってしたので
なんか水上バスに乗る前に
なんか水上バスに乗る前に
前のところから乗っている最中のこと
でその降りてからの
ちょっと時系列な感じですよね
っていう風にしていて
それをなんかボリュームで
何種ぐらいでできるかなって考えて
8とか10くらいかなって思ったら
まずそれでいろんなシーンで作ってみて
それで流れが自然になったら
それで完成って感じなんですけど
タイトルは私後でつけることが多いです
最初につけるよりは
タイトルと歌の関係
最初にまず歌があって
歌を小さなまとまりにしてから
それに名前をつける
としたらいいのかなみたいな感じですね
そうかそうそう
タイトルとしてはほぼこの時のテーマと
イコールであると思うとき
ちょっと細かい話恐縮なんですけど
例えばなんとなくこのタイトルはまだなんだけど
歌全体を連作のテーマを考えて
そこに種が一個ずつ
まず種から入って
そこから全体の歌があって
こういう種を作って連作にしよう
それはまたケースバイケースなのかな
でも今の水上バス浅草駅って連作で言うと
ご機嫌なお出かけ
水上バスに乗った日のご機嫌なお出かけっていうテーマで
歌を作っていって
たまにその日に作ってない歌も
このテイスト近いからここ入れられるなとかって入れて
やったりはするので
完全に事実じゃないこともあって
歌の出来事が
その流れで読んだ時に
短編小説みたいな形で
頭からお尻まで通して読んだ時に
一つのまとまりになってるなっていうものを
作っていくって感じですかね
じゃあ一種出てくるっていうより
なんか今の水上バス浅草駅が
ご機嫌なその日の感情とか
なんかもうちょっと抽象的なものとか
感情とかそういったものから
着想する方が多いんですか
そうですね
僕も全然分かんなくて
でも例えばご依頼で
この前ヤムチャで2種作ってくださいって言われて
ヤムチャってテーマで
小論法と
すごい熱々のヤムチャ系を食べてるっていうのを
作ったんですけど
その2種だけだと
多分連作にはならないので
それとは別のタイミングで
横浜のスカイスパっていう
僕行ったことありますけど
友人とスカイスパに行って
1日楽しんでから
帰りに中華街で
小論法食べた日があったので
ヤムチャで2種作ったけど
その日の出来事ってことにしようと思って
連作と単歌のバランス
サウナで
楽しんだ日の
出かけてる電車に乗ってるところから
サウナで感じたこととかを作って
でそこに移動していくっていう形で仕上げるっていう
面白い
なんかそのボリュームはご依頼とか
あとは本に収めるにあたって
どれぐらいいいかっていう
そのバランスはもうケースバイケースなんですけど
なんかそういうテーマで作ったら
楽しい一連になるなと思ったら
あえてその後からサウナをくっつけるみたいなことは
面白いですね
今の話がわかってると
もちろん依頼があっても
自分で考えるときに
こういうテーマでみたいなのがあって
でも制約がいろいろ
字数も制約あって
何種っていう
例えば依頼だったら制約もあって
でもその中でいろいろいかに遊ぶかみたいな
なんかそのまとまりとして
いい感じにしていくっていうのが私はあるんですよ
だから8種連作とかで
例えば新聞とかから依頼が来て作ってたものも
歌集に入れるときに
8種だとちょっと物足りないから
これを30種に膨らまそうとか
そういうのもあります
じゃあ
本当に一言で短歌歌って言っても
全然いろいろ変わっていくというか
できることはあるってことですよね
そうですね
あくまで1種1種の歌の良さとか
骨格がちゃんとしてるかみたいなことのほうは
まず大事なんですけど
でもそれをやっぱ読んでいただくにあたって
どういうまとまりにしていくかっていうのも
また別のパズルのような
スランプ乗り越えのターニングポイント
楽しさがあるかなと思います
ありがとうございます
非常によく理解できました
そういう意味で僕は今日ですね
ここにたくさん視点つけてるんで
たくさん大好きな歌があるんですけど
やはりこれをちょっと聞きたいというか
話したいんですけど
ターヤジス
ターヤジス
もう一回言ってください
ターヤジス
ヤは割と普通にヤって言ってください
言ったっていいのか
でも正解はないですけど
逆さに読んでる
ターヤジスということで
その最初の一種で
触れないたとえの一つ
反対の車線を走り去る
ターヤジスということで
これ一瞬みんな聞きそう思うんですけど
これ何?って思ったんですけど
僕の場合家族にその話したら
いやこれスジャータでしょっていう風に言われて
ん?あ、そうか
高速道路とか道路で走って
しかも逆だからみたいなっていうことで
これが本当に
ご本人前にして解説するのもちょっとあれですけど
何気ない日常に気づいて
それを切り取って
共感あるあるって言わせるところ
そしてそのまま連作が続いていく
っていうところだと思うんですけど
これまさに
これにもつながっているんですけど
これにもつながっているんですけど
まつわるエピソードとか
着想とか
いろいろあれば教えていただきたい
僕はこの歌が一番好きなんですけど
ありがとうございます
スジャータのトラックって
右側と左側で文字が
鏡文字というか逆さまになっていて
あれを見るたびに
スジャータがターヤジスって書いてあるのって
変だなってずっと思っていて
ある時
左側の歩道を歩いてた時に
反対車線を走り去っていくトラックがあって
それがスジャータって書いてあって
それがちょっと異界っぽいというか
現実
絶対そのトラックに自分が
触れることはないので
反対の車線行ってるので
そういう象徴として
残してみようかなと思って
最初はスジャータってなんだよ
みたいな気持ちから
ずっと思ってたんですけど
それを短歌にするとしたら
触れない例えの一つっていう
モチーフを入れてみようかなと思った
っていう感じでした
なるほどね
単純にそうちょっと異界な感じがする上に
さらに基本的に車で行っちゃうから
そういう意味でも触れないしみたいな
なんか不思議な感じありますよね
なんかこの街はどこも消毒済みだから
手書きの誤字がとても嬉しいってあったんで
そうこれなんかコロナ禍の歌だって
皆さんに言われるんですけど
全然そんなことないんですよ
そうなんだ
コロナって言葉もまだ
コロナビールぐらいしかない時の
すごいですね
じゃあ時代を何か予見してたんですか?
なんかこれは
銭湯とか行くと
張り紙が手書きの文字だったりすることがあって
なんかその手書きの文字って
結構いびつだけど可愛いなと思うっていうか
なんかその企業の
例えば説明文とか成分表とかって
何かしらの高越が入って
そのクリーンな状態の
世に出しても大丈夫な言葉じゃないですか
でも銭湯の手書きの文字とか
そういうことか
ポップとかって結構無法地帯で
この言葉使って
しかもなんか文章ねじれてるなとか
ちょっと職業から思っちゃう時あるんですけど
なんかそういうのが嬉しいなみたいな
その高越が存在しない
野生の文字とかって言うんですけど
野生の文字すごい好きで
変だなと思いながらでも
でもなんかそれって人がいるっていう証拠だな
みたいなこと思うので
なんかそこから結構着想して作ってた歌の気がします
じゃあ僕それちょっと一首書いてもいいですか?
いいですよ
今の
そういうことが一つの
なんか日常のちょっと面白いところみたいな
そうですね
日常の中でぼんやり思ってることを
単価にする時に
具体的なモチーフが変えることは
こういうふうにあるんですよね
消毒済みっていう言葉とかっていうのは
言い換えるとそうなるかなみたいなことだったので
なるほど
それがでもまた面白いですね
時代が変わるとある意味また誤読されるというか
そうですね
でも解釈も自由にしてもらっていいと思ってるタイプなので
その読みは間違ってるとかっていうより
確かにそういう読み方もできますねって
友人と盛り上がるような読み方はすごい好ましい
私は好ましく思っているので嬉しいです
そうですね
もしかしたらやっぱりその単価がすごいバズったりして
すごくいい歌だねっていろんな人に言ってもらえたから
そこでやっと自信がついたとも言えるかもしれないですし
あとはこの歌集が出る前って
結構スランプの時期も長くて
なんか単価を
1年に5週ぐらいしか作らない年とか結構あったんですよ
傘の歌がバズったのが2018年なんですけど
その2018年は多分年間で5週とか10週ぐらいしか作ってなくて
加速ですね
でいろんな人に青子本さん単価の人だみたいな
あの単価大好きですみたいな
で過人扱いされるようになって
いや私今1年に5週しか作ってないのにみんなそんな言うんだみたいな
ちょっと焦りとかはあったんですけど
でもその歌集が出てきて
出るって決まって2年かけて作っていって
この自分でもすごい自信作の歌集になった時に
なんかこれからもやっていけるなって思ったというか
自分の中のその単価の回路っていうんですかね
そういうものが歌を作っていく中で目覚めていったので
なんか多分これからもやっていけるなって
その本を作るってことを通して自信をもらったって感じ
今ちょっと震えが出たんですけど
っていうのも実はそのどこかでね
今日そのスランプに陥ったってことは
事前にされてるんですけど
自分たちで知ってたので
どうやってスランプを乗り越えたのかとか
あとその自分の中で歌人として
なんとかやっていけるなみたいなものは
いつはどこですか
どうやって乗り越えたんですかっていうのを聞こうと思ったら
もう今全部入ってきてましたね
言っちゃいましたね
誰かに例えば相談したとか
なんかドラマチックな何かターニングポイントがあったっていうよりも
今まさにおっしゃった作っていく中で2年くらいかけて
そうですね
この歌集を作る時に
上坂亜佑美さんっていう
そうですね
こういう本を強調で出して
これも面白かったです
ありがとうございます
同世代の歌手の子がいて
ちょうど同じ年に歌集第一歌集を出すっていうことで
2人とも歌集を出すにはまだ歌が足りないから
1年半くらいかけて作らなきゃいけないっていう状態だったので
2人でクラブハウスっていうアプリがあるじゃないですか
クラブハウスでの歌会の効果
特に数年前ちょっと来ましたよね
そうですね
それを毎週開いて
その音声で歌会をするっていう
へー
例えばチョコレートっていうテーマで
チョコレートの歌をお互い持ち寄って
それを表し合うっていうのを
表を言い合うっていうのをやったりとか
それ事前にテーマは決まってる?
事前にテーマは決まってて
さすがにその場でこうなんかラップみたいに
そうですね
即興はない
作って持ち寄って
でも見せるのは放送というか
その場で
流す直前でってやってたんですけど
なんかそれが多分すごく良くて
ダメな歌でもとりあえず
間に合わせて持っていかなきゃいけない
しかもそれ人が聴いてるんですよね
だからその自分のダメな歌に対する耐性がついていて
歌集制作と自信の回復
でもダメでもいっぱい作ってたら
良い歌できるんだなっていうのを
だんだん分かってたので
いっぱいそれから
締め切りに間に合わせるように
とにかくまず量を作る
量を作ってからそれをブラッシュアップしていくっていう
なんか自分なりのサイクルができて
それで
なんか私短歌やれるなみたいな感じになってきました
へー
じゃあ本当に
現在進行形で
今当たり前ですけども
今当たり前ですけども
今当たり前ですけども
ここにいる岡田さんが出来上がりつつある
そうですね
だからこの歌集を出すっていうことが
決まってなかったら
今もスランプの可能性はあって
歌集を出すために歌を作るぞってなったので
その歌を作るっていうことから
逃げてたら多分ずっとスランプだったんじゃないかな
って気がします
当然スランプに入る前にバズってるわけですよね
だからそこで
スランプ中にバズって
すごいですね
だからバズったけど
でもまだご自身の中では
スランプ中みたいな
そうですね
それはなんかこう
バズって世の中からそういう風に言われるけど
自分の中ではまだそういうスタイルが確立できてない
みたいなものの
そういう悩みとかプレッシャーアスリも
やっぱあったんですか
ありましたね
なんかみんなあの歌がいいって言ってくれるけど
今の自分の歌そこまでいいの作れないな
みたいなことは思ってて
で短歌も結構そういう特性があるというか
その積み上げ式のものでもあるんですけど
結構その一発ホームラン系の表現でもあると
思ってて
あのベテランじゃなくて
すごい素人でまだ歌歴が浅い人が
めちゃめちゃいい歌をいきなり作れることもあるんです
岡本さんの歌作りについて
やっぱり31音って短さだからと思うんですけど
なんかそういう歌だったかもしれないので
傘の歌は
だからその何でしょうね
常にいい歌が作れるっていうことと
ホームラン級の歌が作れるっていうのは
結構別の話で
その常にいい歌が作れるって状態が
自分はできないなってスランプの中で
結構苦しんでたっていう感じでした
じゃあ今はそこは?
まあご自身の中ではちょっと変わったというか
そうですね
自分なりにこのステップを踏んだら
よくやれるなって思ってます今は
なるほどね
まあ書くね
世に出すしかも職業作家であれば
やはりそういうことはマストだと思うんですけど
まあこれはそのね
ご自身のやっぱり頼まれ努力と
まあそれは才能だと思うんですけど
でもやっぱり多かれ少ないように書くことで
なんかいみじくもこの間イラさんが
クリエイティブの民主化の時代だって彼が言っていて
なんかそういうのを
感じた時にやっぱりね
あのまあその短歌にしろ詩にしろ
もちろん小説にしろ
今やっぱチャンスあると思うんですよね
その中で今のただどう見ても
自分が大切だなって思った感性は大事にしつつ
やっぱり世にね
それはおもねるって意味ではないけど
やっぱり何らかの共感がないと
読んでもらえないと思うので
そこのところ今多分一人で
こう俯瞰してっていうところは
どうしても必要だと思うんですけど
ちょっと愚問かもしれないですけど
やっぱりこれ見てる方聞いてる方
そういう悩みはあると思うんですけど
これなんかちょっとあえて
ヒントみたいなものがあれば
そのハウツーじゃないんですけど
もうひたすら今の一人で愚直にやるしかないのか
もうちょっと何か具体的に
壁打ちをどうしたらいいんだろうと
時間を置くとかですかね
書いてから少し寝かせると
作った時ののめり込んでる目線みたいなのが
ほどけていくので
数日経ってから見返す?
確かに
数日経ってから見返すと
やっぱこの歌荒があるなとか
この歌でもやっぱめちゃいいなとかって
冷静に見れるようになるので
主観と客観の行き来を
やっぱり一人でやるんだったら
時間を置くとか寝かせるってことかなと思ってて
私の場合は夜書いて朝見るとか
朝書いて翌朝も一回見るとか
ちょっと開けるようにしてるんですけど
あと場所変えるとかですかね
そうか
家で作ってファミレスで見るとか
時間帯と場所を変えてくれるとかとかとかがあるんですけど
変えていくと結構いろんな違うモードの自分になってたりするので
それで確認できる気がします
つまり物理的に距離というか変えるか時間的距離を置くかということですよね
あとは短歌の場合は歌会っていうのがあって
匿名で歌を持ち寄って一首一首この歌をどう読んだか
何がいいのかむしろ何が悪いのかみたいなのを論じ合うような場があるんですけど
この歌どうかなと思うのは結構そういう場所に持って行って
人の意見を求めたりとかします
でもその人の意見を全然聞かずに
そうは言ってもやっぱりいい歌だしいいかって無視も全然するんですけど
そういう人の意見を定期的に取り入れながら取り入れていくっていうのはやはりありますよね
なるほどねありがとうございます
岡本さんの将来の活動について
これ撮ってるのは言っていいと思うんですけど
2023年10月現在で流れるのはおそらく12月ぐらい年内にはと思うんですけど
やっぱり今後の年内にこんな活動ありますよね年明けでもいいですしなんかせっかくなんで
そうですねちょっとまだ具体的には言えないんですが新しい本の準備はしているので来年あたりに
じゃあそれは短歌
短歌
一瞬ちょっと目が泳ぎましたけど
それはじゃあ短歌なんでしょう
他にも何かいろいろアイディアとか進んでるものはちょっとありそうですね
そうですね
まだまだ人生長いですけど死ぬまでにこれだけはやってみたい成し遂げたい
仕事じゃなくても全然いいです
もちろん仕事で
仕事でもいいんですけど
小説出したいです
やっぱり即答ですね
じゃあ小説家デビューもちろん多分してるでしょうしなんか5年後10年後とか小説家として出てる可能性もありますね
でもなんかそれが向いてない可能性もあるのでやってみて違ったらあの歌人だけします
じゃあ次回またひょっとしたらもう小説家デビューしてると思うのでその時はぜひ石田伊良さんとここで対談していただいて
僕は端っこで
時間
ポモドールで25を測ってますので楽しみにしたいと思います
はいということで今日はですね歌人の岡本真穂さんにお話を伺いました
岡本さんありがとうございました
ありがとうございました
32:07

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