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2018-04-13

Q.90 死に対して漠然とした不安があります

この不安と一生つきあうと思うとつらいです。衣良さんは死ぬのこわくないですか?


00:15
こんにちは、早川洋平です。石田衣良、恋と仕事と社会のQ&A、今日は第90回をお届けします。皆さん、お願いします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、今日はこんな質問をいただいています。死に対して漠然とした不安があります。
おー、出たね、キリフラー。
自分の意識がこの世からなくなるのが想像できません。物語のように幽霊として魂は生き続けていればいいけど、現実はきっと違う。
意識はなくなって、世界はどうなっていくかわからなくて怖い、という感じです。
なるほどね。
身体的な不安、痛いのかな、とかはありません。とは言っても、人間はいつから必ず死ぬので、こんなことで不安にならずに、毎日生きたほうがいいと呆れる自分もいます。
病に侵されているわけではないのですが、この不安と一生付き合うと思うと辛いです。
死への不安を和らげるのはどうしたらいいんですか?皆さんは死ぬのが怖くないですか?
いやー、どうなんだろう。
ただ、僕にとって死のイメージってそんなに悪いもんじゃないんですよね。
だから、ある作が書いてるんですけど、生まれるときに赤ちゃんがギャーって鳴くじゃないですか、あれはやっぱり生まれてくるときの恐怖、全く未知の世界に来る恐怖だったり、出産の痛みだったりっていうのがあるんじゃないか。
だから、実は生まれるのがものすごく苦しくて、逆に死で何もなくなることに関しては、ものすごく気持ちがいいんじゃないかって、ふって書いてあったんですよ。
で、それを読んで、あ、なんかそれはわかるし、そうかもなっていう気はしますね。
それ聞くと確かにちょっと弱い。
僕にとっての死のイメージって、地下室の階段に降りていく感じです。
最初はドアの明るいとこがあるんで明るいんですけど、だんだんと暗くなって見えなくなっていく。
これ、冷静に考えればわかるんですけど、人間って自分の死が体験できないんですよね。
そうですね。
はい。
脳の機能が死の前にだいぶ落ちてしまうので、意識困惑の中で必ず死ぬことになるんで、体験できないんですよ。
しかもそのときには、死の恐怖だったり肉体的な苦痛を和らげるためにね、例の臨時体験みたいなのを脳の中で最後の回路で作ってくれるので、逆に死ぬときはみんな気持ちいいと思うんですけどね。
それこそ習慣的に、ゴキブリが叩き潰されるみたいにバーンって潰されなければ、もう全然。
確かに。
相当だったらいいかも。
うん。
で、よく苦痛のことを言いますけど、本当に苦しみ抜いて死んだりとか言いますけど、死ぬ直前に関してはそんな苦しみあんまりないんですよね。
要は人間が耐えられないような痛みっていうのは、もう死んじゃうので、その前で終わってしまうと言いますから、今はいい鎮痛剤もありますからね、モリヒネ系の。
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なので、どう考えてもそんなにつらくないよな。
ただ残念なのは、この世界ってくだらないとこですけど、それが明日どうなっているか。
そうですね。
が、見えないのがちょっと残念ですね。
でも、イラーさんおっしゃってたように、どうなの?今こういう時代だから、医学的に人が死ぬときに、例えば脳とか、何かどんな物質が出てるとか、そうやって分析できるの?
今はあれもできる。だから、医者がいればできるんですけどね。
そしたら、実はいわゆるそういうちょっとある種の快感みたいなのがひょっとしたら出てるかとか。
うん。
で、今はヘッドセットがあって、それをつけると、外側から頭の中の電位の変化で。
うん。
だから、その頭の中の電位の変化で、どんな映像を見ているかっていうのは、おぼろげに再現できるんですよ。
へぇ、すごい。
なので、死ぬ人にそれをやったら面白いかもなとは思いますけどね。
そんなに倫理的にどうかなっていうのは。
だから、医者がやれば面白いと思うけど。
そうですよね。
あとは、オランダなんかはね、これ安楽死すごいじゃないですか。
はい。
そういうのをやる人だったら、みんなロジックで生きてる人だから、死をもっと解明しましょうみたいなことを言ったら、何百人で参加してくれると思うんだよね。
そういう意味では、この間たまたまニュース見ててね。
どっかでドイツかなんかの医者が、頭をすげえかえ。
ああ、ありましたね。
一応、実際の本当のところはわかんないけど、かなりできてるって話ですけど、そういうのできたら、それもまた。
そうですね。でも、それこそスペアをどうするかだよね。
確かに。
しかも、よくあるじゃないですか。心臓移植すると、その人の前の心臓の意識が入ってくるみたいな。
体をね、変な試験室とか殺人犯だったらやだよね。
そういうのできちゃいそうで、怖い。
ただ、本当に不安は当然わかるんですけど、この不安は永遠に続かないんですよね。
なので、ある程度考えたら、ちょっと休んだほうがいいと思います。
ちなみに皆さん、子供のとき、僕、子供のときすごいこういうの考えてはまったことあるんですけど、子供のときすごい考えなかったんですか?
いや、あんまり考えなかったですね。子供のときよく考えていたのは、宇宙の果ての向こう側には何があるかっていう、あの質問ですね。
確かにそう。
この宇宙がある、星がある、こんだけたくさんあるけど、
その向こうの宇宙の果ての向こう側には何があるかっていう、あの質問ですね。
その向こうには何があるんだろう、限界、境界があるのかな、みたいなことは考えてましたね。
でも、たまにそういう、なんていうんでしょう、あんまり不安になっちゃうといけないですけど、死だったり、宇宙とか。
いや、すごい大事だと思います。
大人になって考えるのもいいですよね。
根源的な問題に関して、たまに定期的に戻って考えるっていうのが大事だと思いますね。
今のこの世界はどういうふうに成り立っているか、歴史は今どう動いているか、死はどういうものか、宇宙の果ては、みたいなことを、
少なくとも、
半年に1回とか、季節に1回ぐらいはちゃんと考えてきたら、そんなに大間違いしないと思うんだよね。
そうですね。生き方も変わってきますよね。
目の前の、たとえ営業の成績とかさ、税金対策とかさ、収入がどうの、みたいなことだけじゃなく、もっとそういうことを、根本的なことを考えるといいと思いますね。
この番組では、皆様からのご質問を募集しております。
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ぜひ、恋や仕事、社会に関する疑問を受けてください。
また、伊賀さんのお話を聞きたいと思います。
なんと、双方向のコミュニケーションを楽しめるオンラインサロン、世界フィクションでできているの会員を募集しています。
詳しくは、伊賀さんの公式サイトからご確認ください。
そして、この番組が本になりました。
赤裸々人生相談ということで、ピアフォンからリリースされています。
この本の一部分を、このiTunes上で配信していますので、ぜひPDFのほうもチェックしてみてください。
今日は、第90回をお届けしました。
はい。
皆さん、ありがとうございました。
はい。ありがとうございました。

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