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2017-06-23

Q.52 小説の新人賞は、運か実力か

噂では「新人賞の最終選考までは実力で、受賞するかどうかは運だ」と聞きます。本当でしょうか?


00:21
こんにちは、早川洋平です。石田衣良、恋と仕事と社会のQ&A、今日は第52回をお届けします。
いらっしゃい、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、今日はですね、こんな質問をいただいています。
私は小説家になりたくて、いろいろな新人賞に応募しています。
何人かの応募仲間がいますが、仲間内でよく言われている噂があります。
それは、最終選考までは実力は問われるか、受賞するかどうかは運だ、という噂です。
本当でしょうか。
はい。いらさんはいくつもの新人賞で選考委員を務めてこられましたので、
もし可能であれば、そのあたりの事情をお聞かせいただけると嬉しいです。
あ、ねえ。これね、実際ね、半々なんですよ、正直言うと。
半々?
うん。要するに、どんぐりの正から出る場合は、誰も強く押す、
選考委員の誰も強く押さないので、どっちに転ぶかは分からないんです。
ただ、例えば4本とか5本ある中で、あ、これはいいねっていう場合は、
やっぱりそのいいところに点が集中します。
まあ、その最終選考の回、
その賞の時期によってで、半々に分かれてしまいますね。
その半々というのは、受賞するかどうかが半々ってことですか、運と実力。
要するに、受賞するのが運である場合が半分、
明らかに実力である場合が半分ってことです。
最終選考までは実力だけ?
いや、それもね、やっぱり読み手との相性なんかもあるから、
ただ、最終の手前ぐらいまでに来るところで、クロスチックになるんですよ。
最初の一読みは、もう段ボール一箱ぐらいした読みで、
人が読むんだけど、上の方に上がってきて、最後の20本とかになったら、
3人、4人で読んで、全員がABCとかつけて上げてくるので、
その中でものすごく大きく、運が悪くて外れちゃうってことはまずないと思う。
だから、基本的に最終選考まで残る人は、もう実力があるし、
例えば最終選考で、もう何回か、過去この人来たことがあるねっていう人は、
ああ、この人はいつか取るんだろうなと思って見てるよね。
うん。
なんかあの、
石平ブックサロンの方でもね、内容は詳細は伏せますけど、
入っている方は見ていただくと、
ありましたね。
この間ね、その基準をね、イラさんの基準だったり、どうだったのかみたいな、
やっぱり当然ですけど、先行委員なので、やっぱり明確にというか、
基準というか、イラさんなりのこれこれこうでこうだったとかって、
やっぱり書いてましたよね。だから、皆さん持ってるんですね。
そうなんだよね。だから、ただね、分かんないね、正直言って。
うん。
あの、その時代の空気みたいなのもあるじゃないですか。
はいはいはい。
よくできているんだけど、なんかよく分かる。
なぜ今の時代にこのストーリーだったり、この設定なのっていうので、
落ちちゃうこともあるんですよ、力のある人が。
なので、あの、小説の章に関しては、本当に分かんないんだけど、
03:01
ただ一つ言えるのは、実力のある人であれば、何度か最終選考に引っかかっていくうちに、
必ずどこから取れます。
僕も、最終選考に残ったの3回目で、文春でデビューだったので、
あの、とりあえず今、
書いているんだから、最終選考に残るぐらいまでのところを目標に頑張ってみたらどうかな。
すぐに賞を取ってデビューっていうのは、なかなか難しいので、
最終に残るぐらいまでになれば、あとはもう本当に、そこを目標に頑張るといいなというふうに思いますよね。
あの、思ったのが、その井田さんの僕、それこそちっちとこも読んでて、
今のまさにこう、なんか最終選考何回か残って、そこで取るみたいなのがあるんだなっていうのを今思ったんですけど、
なんていうんだろう。
最終選考まで何回も残って、その後デビューする人と、つまり最後受賞してデビューする人と、
最終選考、要は1回でいきなりデビューしちゃう人って、なんか勝手なイメージだと、
何回も残っていって、実力をなんか蓄えててデビューした人の方が、なんか息が長いっていうイメージがあるんですけど、
それはあんまり関係ない。
あんまり関係ないですね。
やっぱり関係ないですね。
ただ、自分の持っている一番いいネタをバンって1本目に書いて、それで賞を取っちゃって、
あ、他に、素材をもらったりとか。
うん。
自分の持ってないっていうので書けなくなっちゃう人は結構いるかな。
うん。
なので、賞を取っても取らなくても、淡々と書き続けていられる人っていうのが結局は強いってことになるので、
そうか。
それとあんまり選考委員がどうのとか、出版社がどうのとか、この雑誌はこういう傾向だからみたいなことを、
ありますよね、いろいろ。
考えなほうがいい。
うん。
いいよね。
自分のこれが面白いと思うものをぶつける。
うん。
それを繰り返せばいいと思いますけどね。
強いて言うなら、ちょっとネガティブなポジティブな質問なんですけど、
結局最終的に受賞するかどうかは今、運もあるってなりましたけど、
逆に言うと最終選考まで残ってる中で、皆さんが今まで見てきて、
絶対、要は受賞できない人の共通点みたいなのは何かってありますか?
やっぱり、お話はできてるんだけど、なんかちょっとずれている。
よく日常会話なんかでも、ちゃんと意味は通じてるんだけど、
なんかこの人、本当わかってんのかなみたいな。
なるほど。
こんな感じを抱かせる人がいるじゃないですか。
はい。
そういう人はすごく強烈な題材で、ストーリーは面白いのかもしんないけど、
やっぱりちょっと落ちちゃうね。
強烈な何かあっても、ある意味そういう普通の何かもないといけないっていうことですか。
そうそうそう。
で、この人ちゃんとわかってるねっていう、そういう信頼感みたいなのが大きいんだよね。
だからある程度文章が上手くて、その作者が信じられる上で、
ある種面白いストーリーがあったり、キャラクターがあったりするって言うと、
やっぱりプロにグンと近づける。
プロにグンと近づくっていうこともあるんじゃないかな。
なるほど。いかがでしょうか。
やっぱりこう、面白いですね。この小説家になるためにとか、
ショーの話、イラさんやっぱり詳しく解説していただけるので、
ぜひね、また皆さん、小説家になりたいことも含めて、この番組に質問を寄せていただきます。
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でも頑張ってね、淡々と書いた方がいいですよ。
あんまり左右されずに。
うん。
ということで、石平、公式サイトの方から質問を募集しておりますので、
ぜひ今後もお寄せください。
石平、もう一つの方。
ブックサロンの方でも、こうした質問も含めてですね、
イラさんの方がちょっと細かくいろいろ教えてくださる投稿もありますので、
ぜひ興味がある方は、夜間飛行のサイトから問い合わせをいただければ、
定期メンバーの募集の時期も含めて優先的にご案内させていただきますので、
ぜひ問い合わせいただければと思います。
石平、恋と仕事と社会の起源で、今日は第52回をお届けしました。
イラさん、ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。

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