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インベストメントブリッジがお届けする、いろはに投資のながら学習。
こんにちは、苦めのコーヒーが好きなインターン生の坂田です。
今回は、世界のトレンドニュースをお届けします。
いろはに投資のポッドキャストでは、金融や投資に関するエピソードのほか、
私たちの経済にも大きな影響を与える世界のトレンドニュースを配信しています。
最近、日本の周辺国がざわついている情勢は何でしょうか?
皆さんもニュースで確認していた方も多いと思うのですが、台湾情勢です。
アメリカ議会会員のナンシー・ペロス議長が台湾を訪問し、8月3日に蔡英文総統と会談しました。
これに反発した中国が、8月4日から台湾周辺で軍事演習を開始、
台湾をめぐる米中の緊張が一気に高まりました。
今回のエピソードでは、台湾をめぐるニュースから改めて米中関係を復習してみましょう。
今回は、1.ペロス議長台湾訪問のニュース概要
2.今までの米中関係とそれぞれの方針
3.今後の動向、この3点についてお伝えしていきたいと思います。
では、まずこのニュースの概要、そして話題のペロス議長が台湾に訪問した経緯を解説していきたいと思います。
アメリカ会議長のナンシー・ペロス氏が、8月2日の夜に台湾を訪れ、その様子が各地で報道されました。
7月18日、イギリスのフィナンシャル・タイムズは、ペロス議長が8月に台湾を訪問する計画だと報じました。
47歳で下院議員になり、天安門事件の現場を訪れて体調批判を展開したことで有名なペロス氏は、女性初の議長となりました。
民主党の重鎮で議会下院だけではなく、バイデン政権としても中国の統一圧力に抵抗する台湾への強い支持を表明する狙いといえるでしょう。
中国側は、ペロス議長の台湾訪問が報道された翌日の記者会見で、ペロス議長が訪問すれば、
中国は必ず強力な措置を取り、国家主権や領土の一体性を守ると強調しました。
そしてその後、バイデン大統領と中国の習近平国家主席が電話で協議し、台湾問題についても触れられました。
習近平国家主席は、「火遊びは必ず身を焦がす。」という表現を用い、アメリカの台湾関与の強化に強く反発しました。
その後、中国軍がペロス議長の台湾上陸を阻む妨害工作も取り去され、
さらにバイデン大統領はペロス議長の台湾訪問計画について、「米軍は今は良くないと考えている。」と中国の対抗措置を懸念する発言をしていました。
そのため、「台湾に行かないかもしれない。」との情報まで流れていました。
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しかし、過去最多という70万人以上がペロス議長が乗る飛行機の動きをフライトレーダーで観測される中、
彼女は8月2日の夜に、25年ぶりに台湾への訪問を実現させました。
その時、多くの中国人もメディアに目を張り、ペロス議長が台湾に本当に降り立つか否かを見張っていたといいます。
中国側が怒りを見せる中、台湾では大変歓迎され、蔡英文総統との会談では、
「台湾の自衛力強化を支援する台湾関係法を通じ、台湾と共にある。アメリカは台湾と団結する。」と伝えました。
そして今回の訪問、一つの中国政策を今まで通り主張することで、
特別、中国と緊張を高めたり、危機や紛争を引き起こしたりする口実にする理由はないと主張しています。
しかし、ペロス議長の着陸後、中国側は台湾を囲むようにして、
海・空域を軍事演習地域に指定し、中国軍が発射した弾道ミサイルは歴史的になんとかじめて台北上空を通過しました。
さらに5発のミサイルが日本のEAZの中に着弾し、緊張が高まりました。
ここから、このニュースは日本にも大きく関わる重大な出来事だということがわかると思います。
米中関係の緊張が高まる中、沖縄の米軍基地は特に大きな役割を果たすとともに、
中国が直接叩く意思が明確ならば、世界戦争の引き金となる可能性があるということは見逃せません。
現在の状況を見ていく上で、台湾をめぐる米中関係を振り返ることはとても重要です。
台湾は中華人民共和国の一部であると中国政府は主張していて、一つの中国原則と主張しています。
一方でアメリカはこれを一つの中国政策としていて、米中で認識が大きく異なることがわかります。
1978年の米中共同声明は、米国が中華人民共和国が中国の唯一の合法政府であることを承認すると明記していますが、
台湾は中国の一部であるという中国の立場について、米国は認識するとの表現を使っています。
この認識という意味が、承認をしたか否かという曖昧さを実は残しているのです。
さらに中国と国交を結んだ直後の1979年には台湾関係法が制定され、台湾への武器提供などを定めました。
アメリカは中国と台湾の問題について、戦略的曖昧さとして知られる政策を取ってきました。
これまでは台湾侵攻のような状況でどのような対応をするか曖昧にしてきたにもかかわらず、
今年5月には中国が台湾を侵攻した場合は軍事的に台湾を守るのかと単刀直入に聞かれると、
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バイデン氏はそれが私たちの約束だと答えています。
米中一つ一つの動きによって米中関係に緊張が高まる様子を最近では見かけることがかなり多くなったと思います。
では最後に今後の動向についてお話をします。
今後、アメリカ軍は中国に対する警戒体制を当面維持する方針です。
中国を抑止し、中国が台湾周辺で実施する軍事演習によって物流が停滞するリスクにも目を見張っています。
一方、中国外務省は5日、軍幹部の対話ルートの一部を停止することを発表しました。
米中の緊張関係は今後もしばらく続いていくでしょう。
日本にも大変大きく関係することなので、皆さんもニュースを日々チェックすることが大切です。
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