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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話を、ながら劇する感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の竹井です。
おはようございます。インターン生の古田です。
古田さん、最近ニュース見てて思うことがあるんですけど、イラン情勢とかトランプ大統領の話題が非常に多いと思いませんか?
そうですね。毎日のようにトランプさんの顔を見ている気がします。
そうですよね。個人的にはトランプさんの発言が日々コロコロ変わっているように感じてて、ニュースを追うのがちょっとしんどいななんて思っているんですが、
実はその裏で、金融の世界ではもう一つ大きなリスクが静かに膨らんでいるんです。
え、なんですか?
それがプライベートクレジットという問題なんですが、プライベートクレジットって聞いたことありますか?
プライベートクレジットですか。正直あんまりピンとこないですね。
はい。そこで今日はこのプライベートクレジットについて、なぜ今注目されていて、なぜ危険だと言われているのかをどこよりも分かりやすく解説していきたいと思います。
リーマンショックとの類似点なんかも出てくるので、ぜひ最後まで聞いていってください。
その前に恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。今日の用語は何ですか?
今日の用語はまさに本編のテーマであるプライベートクレジットです。
今日はテーマと直結している用語になるんですね。詳しく教えてください。
プライベートクレジットは一言で言うと、銀行を通さずに投資ファンドなどの金融業者が企業にお金を貸し出す仕組みのことです。
銀行じゃなくてファンドが貸すんですね。でもなぜわざわざそんなことをするんですか?
通常企業がお金を借りるときは銀行に行くか市場で債権を発行しますよね。
でも銀行の審査は結構厳しくてお金を借りにくい中堅企業やまだ信用や実績などがあまりない企業がお金を借りるっていうことは結構難しいんです。
そういった企業に対して投資ファンドが高い金利、つまり高い利回りと引き換えにお金を貸し出す。これがプライベートクレジットなんです。
なるほど。借りる側が銀行側がダメでもお金が手に入るっていうことですね。で、貸す側は高い利回りが得られるということでお互いにメリットがあるっていうわけですね。
より覚えやすいように反対の言葉も考えてみましょう。
プライベートクレジットの反対であるパブリッククレジットの日本語は公開された信用になります。
例えば企業が上場するときのことをIPOと言いますが、あのPもパブリックですよね。株式が誰でも買えて企業の情報を知る権利がある。つまり公開されたという意味になるんです。
なるほど。言われてみれば確かにそうですね。
その反対であるプライベートクレジットは非公開な信用という意味なので、プライベートクレジットは市場で公開されない非公開の貸し出しということなんです。
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この非公開という部分が実は今日のテーマの大きなポイントになっていきます。
非公開だからこその問題があるということですね。本編が楽しみになってきました。
はい。それでは本編に入っていきましょう。先ほどプライベートクレジットの基本をお話ししましたが、ここで一つ質問です。
このプライベートクレジット市場、今どれくらいの規模があると思いますか?
そんなに聞いたことがなかったので大きくないというイメージですけど、それでも数兆円とかですかね。
はい。実は世界全体で約2兆ドル、日本円にすると約300兆円規模にまで膨れ上がっているんです。
しかもここ10年ほどで急速に拡大していて、今後もさらに成長すると予想されています。
300兆円ですか。全然プライベートな規模じゃないですね。
はい。そうなんです。これだけ巨大になっているからこそ、今問題が指摘されているわけですね。
わかりやすいように大きく3つの問題点に分けたので順番に見ていきましょう。
1つ目は金利上昇による企業の返済パンクのリスクです。
返済パンク、ちょっと怖い言葉ですね。具体的にはどういうことになるんですか?
はい。具体的にはプライベートクレジットの融資は大半が変動金利なんです。
変動金利とはその名の通り、世の中の金利水準に合わせて返済額が変わる仕組みです。
ここ数年の世界的なインフレと急激な金利上昇によって、お金を借りている企業の返済負担が跳ね上がっています。
最初に借りたときより返済額がどんどん増えていくっていうことですか?
はい。その通りですね。さらにイラン情勢で原油が高騰していて、よりインフレが加速するのではないかという不安もあります。
追加の利上げ加速まで出てきていますよね。そうなると返済負担はさらに重くなっていきます。
もともと銀行から借りられなかったような財務基盤がそれほど強くない企業が借り手なわけですね。そういう企業にとっては致命的になりますよね。
まさにその通りで返済できなくなる企業が急増するのではないかと懸念されているんです。
結構一つ目からかなり深刻ですね。二つ目は何ですか?
二つ目は実態が外から見えない不透明性です。これが株次点で触れた非公開という特徴と直結しています。
銀行には厳しいルールや監視がありますが、プライベートクレジットを提供するファンドにはそういった厳しい規制がないんです。
市場で公に取引されているわけでもないため、どこにどれくらい危険な貸出をしているのかという実態が
国の中央銀行や監督官庁からすら見えにくいんです。
規制する側からも見えないってそれ結構問題ですね。損失が出ていてもわからないっていうことですか?
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はい。上場企業の株価のように毎日価格が評価されるわけではないので、
貸し出しているお金が焦げつきそうになってもファンド側はまだ大丈夫と評価を甘く見積もって
表面上の損失を見送りやすい構造になっているんです。
つまり実際にはもう危ないのに表面上は何も起きていないように見える期間があって、
ある日突然大きな損失が発覚する可能性があるっていう感じですかね。
はい。その通りですね。これが2つ目の問題です。
そして3つ目は金融システム全体への波及リスクです。
でもこれって企業とファンド間の話ですよね。
私たち一般人にあまり関係がないんじゃないかなと思ってるんですけど。
実はそう思いがちなんですが、大いに関係があるんです。
このプライベートクレジットのファンドには私たちが預けている年金基金、保険会社、
さらには大手銀行も高い利回りを求めて巨額の投資をしています。
え、年金基金もですか。私たちの年金がプライベートクレジットに奉仕されているっていうことですよね。
はい、そうなりますね。
高い利回りを得るには、基幹投資家と呼ばれる大口の投資家たちがこぞって資金を入れているんです。
もしここでドミノ倒しのような破産が起きると、
回り回って私たちの年金や金融機関を直撃し、新たな金融危機につながる恐れがあります。
だからこそIMF、国際通貨危機なども強く警告しているんです。
そう聞くと一言ではないですね。
冒頭ではリーマンショックと似ているところもあると言っていましたが、
そこも詳しく聞いていきたいです。
はい。これ私個人的に思っているということではなく、
専門家の間でもリーマンショックとの類似点が指摘されています。
具体的に3つの共通点を見ていきましょう。
お願いします。
リーマンショックとの類似点1つ目は影の銀行の急膨張です。
リーマンショックの時、問題の火種は厳しい制限のある通常の銀行ではなく、
規制のゆるい投資銀行などのいわゆるシャドーバンキングでした。
今のプライベートクレジットも同じように銀行の規制外で行われていて、
監査の目が行き届いていない。この構造が非常に似ていると指摘されます。
規制の外側で膨らんだものが危機を引き起こすというパターンですね。
はい。そして2つ目は貸し出し基準がどんどん甘くなっているという点です。
2008年当時は返済能力の低い人にもお金を貸すサブプライムローンが蔓延していました。
現在もプライベートクレジット市場にお金が集まりすぎた結果、
ファンド側が企業に貸し出す際の条件、例えば財務の健全性などのハードルをどんどん緩めているんです。
お金が集まりすぎて貸し出し先を見つけなきゃいけないから基準がその分下がっていく。
本来ならお金を借りられないような企業にもどんどん巨額の資金が流れていってしまっているということですか?
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その通りです。お金の出し手同士で競争が起きて、うちはもっと緩い条件で貸しますよとなってしまっているということですね。
質が低下しているわけです。
そして3つ目は広く金融システム全体とつながっているという点です。
かつて世界中の金融機関がサブプライムローン関連の商品を買っていたように、
今も世界中の年金基金、保険会社、大学の基金などが高い利回りを求めて
プライベートクレジットにこぞって投資しています。
つながり方まで似ているとなると本当に不安になりますよね。
でもすでに問題が出てきているならすぐに株価などに影響を及ぼしそうですが、そういうところはどうですか?
直近起きているアメリカ株の下落はイラン戦争が要因と考えられますので、
まだマーケットにはさほど影響していないように感じています。
しかしリーマンショックの性質が似ているといったこともあって、その頃を振り返ってみると、
サブプライム問題が表面化してから1年以上経ってリーマンショックが起きました。
ですのでプライベートクレジットの問題も今後長期的に深刻化していった場合、
何かしらの金融危機が起きてもおかしくない状況と言えます。
リーマンショックは問題が起きてすぐ下落したのかと思っていたのですが違ったんですね。
なるほど。このままプライベートクレジットの問題が解決されないまま時間が経過していくと危険になっていくということですよね。
はい。またこのプライベートクレジットについて、JPモルガンCEOのジェイミー・ダイモン氏が
ゴキブリ理論という面白い理論を提唱しています。
ゴキブリを1匹見つけたらおそらくもっとたくさん隠れていると述べていて、
表面化している問題は氷山の一角に過ぎないと警告しました。
ゴキブリ理論聞いたことあります。でも確かに見えていない部分にこそリスクが潜んでいるということですよね。
JPモルガンといえば世界最大級の銀行ですから、そのトップがいっているとなると重みが全然違いますね。
そうなんです。今は特にイラン情勢やトランプ大統領の政策がニュースの大きな見出しを占めていて、
多くの人の注目はそちらに集まっています。
でもその裏ではこのプライベートクレジットの問題が静かにしかし確実に深刻化している現状があるんです。
ニュースの表面だけを追っていると見落としてしまうリスクということですね。
私たちのような個人投資家としてはこういう情報をどう活かせばいいのでしょうか。
直接プライベートクレジットに投資しているという方は少ないと思いますが、
もし大きな金融危機が起きれば株式市場全体にも影響を受けます。
ですからこうしたマクロのリスクが存在しているということを頭の片隅に置いておくことが大切です。
なるほど。すぐに何か行動しなきゃいけないわけではないけれど、知っておくということが大事なんですね。
はい、その通りですね。リーマンショックの時もまさかと思っていた人が大半でした。
歴史から学ぶという意味でもプライベートクレジットの動向はぜひ注目していただきたいです。
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リスナーの皆さんも目立つニュースの裏側にあるリスクにもぜひアンテナを張ってみてくださいね。
本日ご紹介した内容は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
投資判断はあくまでご自身の責任でお願いいたします。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
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