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2024-04-08 26:23

【INTERVIEW#236】「立場」と「訂正する力」のジレンマ│東浩紀さん(批評家/作家)

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【「立場」と「訂正する力」のジレンマ】
本来誰しもが持っているはずの「訂正する力」。しかし、何かで名を馳せたり、社会的地位が高くなったりすればするほど、人は「訂正する」を失ってしまうようにも思えます。東さんはこのジレンマをどう考えるのか?うかがいました。(2024年3月取材)

【東浩紀】あずま・ひろき
1971年東京生まれ。
批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。
専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン、第71回毎日出版文化賞 人文・社会部門)、『ゆるく考える』(河出書房新社)、『ゲンロン戦記』(中公新書ラクレ)ほか多数。
『訂正する力』(朝日新聞出版)
『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)

第一回 誰もが自らを「訂正」し続けている
第二回 「立場」と「訂正する力」のジレンマ
(4/15公開)第三回 もしも日本を「訂正」できるなら
(4/22公開)第四回 僕の哲学の源泉
再生リスト

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▼【聞き手・早川洋平プロフィール】
はやかわ・ようへい/1980年横浜生まれ。新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、コシノジュンコ、髙田賢三など世界で活躍する著名人、経営者、スポーツ選手等ジャンルを超えて対談。13年からは「世界を生きる人」に現地インタビューするオーディオマガジン『コスモポリタン』を創刊。 海外での取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を世界へ発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。 公共機関・企業・作家などのパーソナルメディアのプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を超える。『We are Netflix Podcast@Tokyo』『横浜美術館「ラジオ美術館」』『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』などプロデュース多数。近年はユニクロやネスレ、P&GなどのCMのインタビュアーとしても活躍。 外国人から見た日本を聞く番組『What does Japan mean to you?』で英語での発信もしている。

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▼目次
個人にとっての訂正する力
交換不可能な存在になるには
立場と固有名の両立は可能か
登壇回数を年々減らしている理由
東さんの周りで働いた訂正する力
リアルとオンラインのバランスの取り方
人は外見に弱い生き物
軌道修正に必要なこと
メンバーシップ随時募集中

00:01
この場で猪瀬直樹がいないので、あんまりガーっていうのはちょっとフェアじゃないと思うんで、このくらいに思いますけど。
ここから少しお話したかったのは、猪瀬直樹をもってしてでも、当然この話が今日の話、僕なんかの何千倍もわかる方でも、やっぱりそういう今の話だけど、小雄名とその立場でなってしまっているかもしれないっていうことを見るとですね。
訂正する力を読んだ時に、いわゆる一個人としてどうやって、今日ね、東さんから訂正する力って身につけるようにも気づくことだよっていうことが一つの発見ではあったんですけど。
じゃあ僕たちはこれからどうしたらいいのかなっていう時に、またそうすると小雄名になるだろう?
でもね、そんな抽象的なところで考えると話が難しくなっちゃうんですけど、例えば万博のことについて言うとね。
結局、万博なんて大した、本当は別に単に金集めて花火打ち上げるっていうだけで、テーマなんかどうでもいいんだよっていうのはあるのかもしれません。現実として。
でも、僕が訂正する力で書いた通り、たとえそうだったとしても後付けでもいいから、それっぽい物語作るっていうことはすごい大切なんですよ。
これは先日の井野さんとの対談だけではなく、常に感じてることなんですが、それはこの本の中にはあんまり入ってないことなんですけど。
日本の論談とか議論とかって、やっぱぶっちゃけみたいなのがすごい多いんですよね。
ただ万博のテーマ、本当は関係ねえじゃん。ぶっちゃけあんなの金払うわけだけでしょ?確かにそうかもしれない。でもそれを言ったら始まらないし、それだけ言ってても社会って前に進まないんですよね。
だから確かにぶっちゃけそうなのかもしれないけれども、一応何か大きな理想があるとかテーマがあるとかっていうことを後付けでもいいから作ると。
作ることによって、俺たちは単に金のためにやってるんじゃないんだよ、もっと大きなもののためにやってるんだよっていうことによって、いろんな人たちが巻き込まれていく。
だからそういう意味で、後付けの物語っていうのはちゃんと効果もあるわけですよ。
僕はやっぱり、もともと近代ヨーロッパの哲学をやっていた人間なので、やっぱりヨーロッパの文明っていうのはすごくそういうのが上手いと思うんですよね。
確かに本当は金儲けなのかもしれない。でも何かいかにも、例えば環境のためだとか、もしくはスポーツの発展のためだ、人権のためだ、いろんな物語を作ってくるんですよ。
日本の議論ってそういうのに対して、あれはあんなのに騙されちゃいけなくて、所詮あいつら金儲けなんだから、所詮は政治やってるだけなんだから、あんなのに騙されてるのはむしろバカみたいなことを言う人がいるんだけど、
それは話逆転してて、そうじゃなくて、人を騙すような物語を作ってるんだから偉いんですよ。日本はやっぱりそういう点で物語作れない国ですよね。
そういう意味で、この本にもヨーロッパの国の下高さというか、訂正する力のことを書いてありましたけど。何でしょうね、僕もこの前も久しぶりにイギリスとか行って、ちょっと月並みな言い方ですけど、
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例えば、ブリティッシュミュージアムか大博物館か合わせましたけど、あれもね、これ見おかしにすごいストーリー物語作ってますけど、実はもう盗難してきたみたいな。
まあ、それも見方ありますけど、そう見せてしまうというか。あと当然、原発とかも色々、フランスとかも色々変わったりとか。
そういったものって、また話が広がっちゃいますけど、何が違うの?
やっぱり、僕はぶっちゃけみたいな、金太郎とか現場はこうなんだからさ、みたいな、ぶっちゃけみたいなことを言うことによって、みんな安心しちゃうというか。
結局、物語作ったり歴史観作ったりするのって、すごいめんどくさいわけですよね。
そうですね。
それに対して、「そんなの嘘だよ。現場はそんなんで動いてないよ。」っていうのはすごいわかりやすいし、あと庶民的に聞こえるし、そっちのコミュニケーション取りやすいですよね。
だから、やすきに流れてるところがあるんじゃないかと思いますね。
そういう意味では、後付けでもいいからって、あずもさんはおっしゃいましたけど、それがこの本の中でも言われている、「実は○○だった。」ってこととも繋がるってことですか?
そういう意味で、この交換不可能な存在になるにゃんのところに戻りますけど、やっぱり、実は○○だったのかの場をどれだけ増やせるかっていうところだと思うんですけど。
どうしても大きな話なんですけど、これ見てる方は、僕ら個人として、そういう、やっぱり小有名になるとか交換不可能な存在になるにはっていう、ここで考えた時に、どんなことができるんでしょう?
それも本の書き方だけでは上手く伝わらなかったのかもしれませんが、結局、小有名になるっていうのは、自分が小有名として見てくれる人と付き合うっていうことなんですよね。
はいはいはい。
信頼関係の問題なわけですよ。自分の意見が多少変わったとしても、その意図っていうのはちゃんと受け止めてくれるので、多少表面上変説があったとしても、ついてきてくれるはずだという、そういう人間たちをどれほど集めてるかってことだと思うんですよ。
それがないと、もう本当に、ちょっとでも今までと違うことを言ったら、みんな離れてくる、怖いってことになっちゃうわけですよね。
これもやっぱりすごい具体的な話で、僕はやっぱり日本の政治がダメになってきたのは、みんな政治家がそういう集団をちゃんと作ってないからだと思いますよ。みんながどんどんポピュリスト化してる。
そして、常にネットの動向を見ていて、今まで言ってきたこととちょっと違うことを言うと、みんなパーッと離れていく。それが怖いから、もう一回あることを言ったら、それをずっと守り続ける。状況が変わってしまっても、もう訂正もしないし、謝罪もしない。ますます事態をこじれていくっていうことが多いなと思いますね。
やっぱり、固有名と立場というところで、個人的にはずっとぐるぐる回ってるんですけど、固有名になればなるほど立場ついてくる。今の話だけど、必ずしも別に社会的地位が上がるとか、庁名になることとイコールではないよってありますけど。でもやっぱり、東さんも含めて、そういうジレンマとかリスクってあるんじゃないかなと思うんですけど。どうですか?
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そうですね。でもやっぱり、例えば僕がたった一人で言論人になるものをやっていて、テレビに出たり新聞に出たりするっていう仕事だとしたら、自分の周りに何もクッションがないので、常にネットの動向とか何とかを見て、すごく防衛的で、やっぱり方針転換とかできなくなっちゃってたと思うんですけど。
だから僕の場合は、言論という組織を作ることによって、多少今までと違うことをやったとしても、この人たちはついてきてくれると。そういうクッションを作ることによって、僕自身もすごい仕事がしやすくなる。こういう言い方をしてないんですけど、結局、心理的安定性っていう言葉が最近ありますけど、そういう話なんですよね。
だから、自分が多少変わったり、意見変わってもいいって思える空間を作ってないと、歳を取るとすごい厳しいわけですよ。みんなそういう空間をちゃんと作ってほしいよっていうメッセージですよね。
三年前のインタビューの時に、やっぱり言論とか知らずが、あずまありきではなくて、すごくいい感じになってきてるっておっしゃってて。この前の猪瀬さんの回がちょっと特別だったのかもしれないですけど、見た時は少し空気が違ったんですね。ちょっと逆説的なんですけど、みんなあずまさんよりというか、当然僕も猪瀬さんに残念はあったんですけど、猪瀬さんへの訂正する力があっても、あずまさんが逆に。
いや、とてもよくわかります。あれ、僕、すごく久しぶりにああいうことやってるので。つまり、かつての朝生みたいな感じで僕はやってるから。でもそれは大阪万博だったからです、テーマが。だから、もちろんあれをなんとなく和やかに話をするっていうこともできたのかもしれない。いや、でもそれはできなかったんですが、なんでああなったかっていうと、やっぱりテーマが大阪万博だったからなんですよ。
おっしゃってることはよくわかるんですが、今これだけメディアで問題になっていて、国民の不信感も高まってる。そこに現役の国会議員が来て、しかも大阪万博を主導してる政治勢力に属してる方が来る。という形で、しかもその人が大阪万博の話を始めてるのであれば、もうこれは猪瀬直樹という個人の話を聞くというのを超えていると思うんですね。
つまり、「猪瀬直樹さん、そう言ってるけれども、別のところがありますよね。そっちの良い方の話をしましょう。」っていうふうにして、なあなあにしてしまうと、やっぱりこれはちょっと別の社会的な問題が生じると思いました。
だから、「あの回は、あずまさんが聞く力を発揮してないじゃないですか。訂正する力を発揮してないじゃないですか。いつもの知らせであれば、猪瀬さんがああいう話をしても、途中であずまさんが聞き受けて違う話に持っていくじゃないですか。」って言われたら、その通りだと思います。
ただ、それをやったら、今度は別のメッセージになったんじゃないかなと思いますね。だから僕は、もうあれしかできなかったんですね。まさに今問題になっている、しかも国民の税金が投入されている話題ですから。
逆にあれで、僕の方に、「あずまさん、よくやった。」って言ってくれてる人たちがすごく多いっていうのは、僕は知っていますが。僕個人は、それでそんなに調子に乗っているとかはなくて。
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自分がやったことというのが、よくあるネット論談的な、論破スタイルであったっていうことはもう十分承知してますから。ただ、何度も言う通り、やっぱりこれは猪瀬さんが大阪万博の話を始めた以上、そうならざるを得なかったと思いますね。
なんか今、具体的なところで非常にわかりやすくお話いただいたんですけど、若干ちょっとずれるかもしれないですけど。
やっぱり、今日、とことん、すいません。小雄名と立場の話になっちゃいますけど。
あずまひろきにおいてっていうところじゃないかもしれないですけど、これ見てる方、僕も含めて、その小雄名っていうところを大事にしていった時に、同時に立場がついてくることはあり得るわけじゃないですか。
その時に、猪瀬さんをまた例に出しちゃいますけど、一つの例として、僕の見方ですけど、さっきの、小雄名で訂正する力をきちんと働かせて、この本もすごい良い本を書いたけど、その立場が、この間みたいなことになっちゃったっていう見方を僕はしてるんですけども。
そういったことに陥らないためにどうしたんでしょう? これ、立場が上がっていっても、小雄名をちゃんと持ちながら、訂正する力を発揮する環境を作り続けることができるんでしょうか?
さっきの、小雄名さんがおっしゃってたような、精神的なワンクッションじゃないですけど、そういう空間というか、小雄名さんにとっての言論もそうかもしれないですけど、そういったものを絶対、誰しもがオーカリスかなら、僕も含めて作りたいなと思ってるんですけど、一歩間違っちゃうとちょっと極端かもしれないですけど、それがイエスマンばっかりになっちゃってみたいな。なんかそういうの、僕はすぐネガティブになって考えちゃうんですけど、それのバランス。
それは、かなりケースバイケースでしかないと思うので、例えばイエスマンだらけになるっていうのは、簡単で、どんな組織に対してでも言えることですよね。あの人はファンに囲まれている、あの人にも誰も言う人がいないっていうふうに、外からは常にそう見えるもので、
実際の内部の人間関係とか組織の作り方っていうのは、こうすれば正解があるというものではないと思うんですよ。どんな組織でもワンマンだったりカルト的だったりするところはあるでしょうし、逆に全くそういうのはないって言ったら、これ組織として成立してないっていうことですから、そういう可能性とか、そういうふうに批判されることっていうのを過剰に怯えると、それこそ何もできないと思うんですね。
フリーでずっと一人でいて、もうあんまり親しい関係者も作らないっていうことになってしまう。若い頃は僕はフリーでいいと思うんですよね。フリーでインディペンデントで、一人でいいと思うんですよ。でも、歳をとると、やっぱりどんなにずっと自由でいたいと思っても、やっぱり人間関係とかいろんなしがらみで出てくるわけで、そのしがらみをずっと断ち切り続けてたら、それはずっと自由かもしれないけど、何も蓄積しないですよね。
だから、やっぱりしがらみっていうのは、ちゃんとある程度引き受けた上で、そのしがらみとの関係をどうするかっていうことでしかないから、一概に正解があるというものではないと思います。おそらく僕の登壇回数っていうのは年々減ってると思うんです。でも、年々減ってることに気がついてないと思うんです。聴衆が、観客が。だから、徐々に変えていくってそういうことなんですよね。
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徐々に年々減ってるっていうのは、意図的に減らしてるんですか? 意図的に減らしてます。 それはなぜですか? 僕がいなくなっても、多少規模が小さくなっても続く会社にするというのが、やっぱり僕のミッションなので。
というか、そもそも、僕のトークショーをやる番組を作りたいんだったら、言論って会社がいらないんですよね。もう、究極、僕がYouTuberになればいいだけだから。そうじゃないミッションがあるわけですよ。だから、そのためには、観客も変えていかないといけない。
だから、例えば、あずまひろきのファンばっかり来てたら、僕がいなくなったらダメなんだ。ですよね。そうすると、僕の回数を減らすっていうことは、あずまひろきを知らない観客を増やすっていうことなんですよ。
だから、ゆっくりしか進まないんですよね。 そうですね。
まあでも、それをゆっくりゆっくりを、ずっとやり続けてるっていう感じですよね。
そういう意味で、今、言論の話が出ましたけど、ちょうど前回お話し伺った2021年の3年ぐらいなんですけど。この3年ぐらいで、あずまさん自身が出番を減らしてるってこともあると思いますけど。
意図的じゃないに関わらず、どちらでもいいんですけど、言論を知らす、あずまひろきでもいいんですけど、なんか、訂正されてたことってありますか? 訂正したことでもいいんですけど。
訂正っていうのはどういうふうにとるかですけど、かなり、統計がとりにくいんですけどね。
観客の年齢層や食料は、かなり変わってきたんじゃないかと思いますね。 あ、そうですか。
前回伺った時も、昔は意識高く、いろいろ知識をみたいな方から、もう少し広くなってたってありましたけど。
それが着々と進行してる感じですね。
だから最近だと、うちは言論友の会っていうものを作ってるんですけど、友の会にも地方在住の方が結構増えてきて。
それは、言論カフェっていうのが東京にあったとしても、ほとんど全てのイベントが中継で見れるとか、そういうことが大きいと思いますけど、
地方の会員の方が増えてて、地方でオフ会とか、だから地方会員の自主的なつながりみたいなものがすごく増えたんですよね。
それはコロナ期の前にはほとんどなかったので、しかもそれは一つの地域だけじゃなくて、例えば九州でもあるし、新潟にもあるし、近畿にもあるし、みたいな感じで、
複数の場所で言論友の会の会員同士がつながったりする。それはここ1,2年の新しい動きですね。
ちょうど3年前の時は、まさに言論カフェなんかもリアルがあって、オンラインもコロナの前からあったにしても、当時は1,000円でも高いみたいに言われてたのが、
コロナで3,500円くらいの他のものが出てきて、むしろ言論5,6時間で1,000円とか安いんじゃないかみたいな話があったと思いますけど、
その時、安馬さんがおっしゃってたのが、その一方でコロナ後に、お客さんがオンラインとリアルのバランスというか、
目の前にいるリアルのお客さんとオンラインのお客さんの満足をどうバランスするかみたいなことが、今後課題になっていくんじゃないかなっておっしゃってるんですけど、そのあたりはどうですか?
おそらく、言論カフェ自体に来なくても、友の会の会員とか、うちのお客さん同士が交流する場所っていうのが自主的に作られるようになってきていて、
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カフェはあり続けるんですけど、ここだけがリアルで会員が繋がってる場所じゃなくなってるので、
そういう意味で、リアルとネットの二重性ってのは今でも続いてると思いますが、コロナの前とは状況が違ってきてる。でもこれも徐々に徐々になんですが、
言論っていう会社とか、人の繋がりはすごく拡散してきてるんですよ。あんまり僕が自分の立場的には言わないようにしてますが、
あまり僕がよくわからない人も登壇してるんですよね。だから、昔は、今月の言論カフェイベントっていう、僕がプレゼンするYouTube番組とかやってたんですよ。
今はもう、たぶんそれできないですね。だから、僕が管理できてない。管理してないんです、だから。
出来てないとおり、してない。
してない。だから、それは変わってます。ここ2年ぐらいで。だから、今の言論カフェは、イベント企画部っていうのは全然僕から離れて存在してるので、
それこそスラックのログみたいなやつで、何が決定してるかってことは知ってるけれども、「この人誰だろう?」って僕が思う人も、もちろん出てくる。
それも当然のことなのであって、僕が全部わかってるのが狭いわけですよ、それじゃ。だから、ずいぶん変わってきてますよ、やっぱり。
そうですね。個人のあずまひろけより、ちゃんと言論として機能してるってことですよね。でも、それこそケース倍ケースだと思いますけど、その時に登壇する人、
本当に誰でもいいってことではないと思うので、その辺は会社としての、逆に言うと、あずまさんが任せた社員、スタッフの方たちが選んだのであればっていうことに、もう本当に決めてますか?それが名分化されたこれだけは?みたいなことってあるんですか?
高橋 いや、ないですね。依頼して出てくれない方もいるので。そういうのは蓄積されてってるから、あの人はたぶん出てくれないから企画から外そうとか、そういうのはあるけど。出てくれそうだけど、うちとしては違うねっていうのはあんまないなあ。
すみません、ちょっと脱線しちゃいましたけど、また人生する力に戻ってですね。67ページかな?あ、ここですね。人間の弱さを認識せよっていうところで、訂正する力の、僕はこれ敵かなと思ってるんですけど、人は外見に騙されやすいと。感情とか見た目がある。
だから、タレント議員の人だったり、例えば昔から人は外見に弱いから、でもタレント議員の人がいるみたいな話があったと思うんですけど。
だからそういうことを、人は感情とか見た目に弱いっていうことを知っていこうっていうことをここに書いてあって、その通りだなと思うんですけど、それでも弱いわけだからわかってても、これ実際、教育とか選挙の仕組みで、それだけに引っ張られないように何かをするってことはできないですね。
だから僕たちの時代が良くないのは、一方でルッキズムを否定していながら、他方ですごいルッキズムっていう、人間は結局イケメンや美人に投票するし、その人たちの言ってることをすごく課題に高く評価するっていう、その性質について、わざとそれから目を反らしてる時代だと思うんですよね。
だから、そういうのはルッキズムだから良くない。僕たちはそういう外見の差別とかはしない。と言っても、実際の行動はそうなってるんですよ。みんなそれも知ってる。そこは僕、健全じゃないと思いますね。
18:07
むしろ、人間っていうのは、イケメンや美人は得意してるし、人間ってイケメンや美人だってだけで騙されるし、イケメンや美人に限ると、様々な外見で騙される。
その様々な外見が騙されるっていうことを、僕たちは弱点として持ってるっていうことを、しっかり可視化した方がいいと思いますね。
だから、そうすると、なんかもう僕の話で恥ずかしいです。僕、オンラインで映画化をやってる時に、初めての先生を選ぶ時に、どうしてもちょっとイケメンだったり美人の先生を選んじゃうんですよ。
だから、それが今、アズマさんが言っていただいたように良いんですけど、僕も選挙とかで、当然政策とかも見ますけど、
やっぱり正直よくわかんない時に、なんとなくこの人、大丈夫そうかなみたいなもんで、やっぱりちょっと働くので、その時に、かといって、じゃあ選挙の投票する相手全員、顔が見えないで文字だけで、政策だけで、音声だけでっていうのも違うしなっていう。
いや、そんなこと言ったらば、人間の話し方とかも、例えば男性だったら声が低いとかなり得しますよね。やっぱり説得力あるような感じがする。
僕なんか声が高くて、時々裏返ったりするタイプだけど、こういうような喋り方は、これだけで気持ち悪いとか説得力ないとか言われるわけですよ。
だから、いろんなことがある。でも、大事なのは、人間ってそういう生き物だから、そんなに理性だけでしっかり判断とか、そんなこと最初からできないわけですよ。
で、大事なのは、やば、間違ったと思ったら、すぐ修正するっていうか、俺間違ってたなと思って方針転換するっていう構えさえあればいいわけで。
むしろ有権者は、しっかり政策を吟味し、外見に騙されないで投票するべきだとかっていうことの方がね、ちょっと空虚だと思いますね。
そうですね。それこそ、仕組みでも顔出さないようにするとか、そっちが怖いですよね。
怖い怖い。だから、そういう距離感も大切で、若い人たちが出てきた。どっかの国で、例えば野党がドーンと急に伸びたって言った時に、
じゃあ、例えば党史とかを見た時に、ああなるほど押し出しいいなと思ったら、やっぱりそれでずっと上振れしてるとかあるのかなと思って、少し距離を取るとか。
やっぱりそういうことは、知恵として持っておくべきだと思いますけどね。
そうすると、今日大きな話からね、今みたいな話までありますけど、やっぱり本当に、あずまさんご自身がおっしゃってるように、
気づくとか、そういうことがあるんだって知っとくことですよね。知って、後、軌道修正できるようにというか。そこですよね。
で、もうちょっと突っ込むと、その気づくっていうことが大事だってことはわかったんですけど、その上でやっぱり自分が軌道修正できるかとか。
なんかその辺ってのは、最後、本当にその人にもかかってると思うんですけど。そこって、どうしたらいいんですかね?っていうのもあれですけど。
まあでも、何もかもケースバイケースですからね。結局、その原理としては、大して目新しいことなんかないわけですよ。こういう人生に関することは。
だからそれをどう応用するかっていうことでしかなくて。だからまあ、僕としては、僕が言論人として心がけてるのは、
21:05
あんまり大文字の絶対みたいなものは振りかざさないようにしようと。違う政治勢力の人の話も聞くようにしようと。
そして、いろいろ例えば価値観って変化するから、今から20年前、30年前を振り返したら、いろんな人にいろんなものが出てくるし、
また、今同時代に生きてる人も、年長者の世代の話を聞くと、「なんなの?」って思うことはあるけど、
それは逆も言えるはずで、自分よりも20歳、30歳したからしたら、僕だってそう見えてるんだろうから、
あんまり一方的にこっちが正しくて、相手が間違ってるふうに言うのはやめようとか。まあ、そんな感じです。
アズマさんご自身が、この一輪でもいいですけども、極端に180度まではいかなくても、かなり角度的に変わったってことはあります?
アズマ 角度的に変わったというよりも、僕は普通に年を取るに従って、どんどん中央になっていってるんですよね。
あと、諦めていってる。いろんなことに対して。
例えば、ヨーロッパの基準とか、アメリカの基準というので考えると、日本っておかしいことっていっぱいあるわけですよ。
やっぱり若い頃には、そういうのは日本変わらなきゃいけないとか思ってたんだけれども、
今は、僕がここで仕事してる以上は、これが所有の条件なんで、多少良い方に変えていきたいけど、
大冗談に、これが変わるべきだって言っても何にもならないなって思うようにはなってきましたね。
それは諦めっていう言葉だけではちょっとネガティブですけど、別にすごいネガティブに言ってるわけでもない。
まあ、よく積極的諦めみたいなものはありますけど。
そうだね、積極的諦めかもしれないけど。だから、認めて受け入れるというか。
でも別に、それ肯定してるわけじゃないんですよ。ただ、仕方ないなと。
で、結局、世の中全体の中で自分が変えられることってすごく一部ですよね。
いろんなことに対して声を上げたり関わったりとかしてると、できることへのエネルギーがなくなっちゃうから、そこでも何も残せなくなっちゃう。
そういう点で僕は、昔は派手にいろんなことを話す言論人みたいな人に当然憧れてたから、僕も今こういう仕事をしてるんですが、
やっぱり今はもう、どっか一箇所で、それは土地でもいいしジャンルでもいいんですけど、
何か長いことを続けて、そこの世界を変えたい人っていうのに敬意を抱きますね。
で、大きいことを話してても、結局社会は変わらないから。
そういう点で、僕はあんまり言論人みたいな職業全体から降りちゃってるところがあるんですよね。
いつもインタビューをご視聴いただいてありがとうございます。
この度スタートしたメンバーシップでは、各界のトップランナーから戦争体験者に至るまで2000人以上にインタビューしてきた僕が、
国内外の取材、そして旅の中で見つけた人生をアップデートするコンテンツをお届けしていきたいと思います。
ここでしか聞けない特別インタビューや地蔵トークにもアクセスしていただけます。
24:02
随時、これは面白い、これはいいんじゃないかっていうコンテンツもアップデートしていきますので、そちらも含めてどうか今後の展開を楽しみにしていただけたらと思います。
なおいただいた皆様からのメンバーシップのこの会費は、インタビューシリーズの制作費だったり、国内外のインタビューに伴う交通費、宿泊費、その他取材の諸々の活動経費に使わせていただきたいと思っています。
最後になぜ僕が無料でインタビューを配信し続けるのか少しだけお話しさせてください。
この一番の理由はですね、僕自身が人の話によってうつや幾度の困難から救われてきたからです。
そして何より国内外のたくさんの視聴者の方からこれまで人生が変わりました。
前に進む勇気をもらいました。
救われましたという声をいただき続けてきたからには他になりません。
この声は世界がコロナ禍に見舞われた2020年頃から一層増えたように思います。
これは本当にありがたいことです。
ただ同時にそれだけ心身共に疲弊したり不安を抱えたりしている方が増えていることに他ならない、その裏返しであると僕は強く感じています。
正直に言えば、かつ僕自身も15年以上前に起業して以来最大のピンチと言っても過言ではない時期をこの数年送り続けてきました。
でもこんな時だからこそ森に入ることなくインスピレーションと学びにあふれるまだ見ぬインタビューを送り続けることがインタビュアーとしての自分の使命なのではないかと強く感じています。
世界がますます混迷を極め先の見えない時代だからこそ僕はインタビューの力を信じています。
これまでのようにトップランナーや戦争体験者の方への取材はもちろん今後は僕たちと同じ姿勢の人普通の人の声に耳を傾けたり
ややもすると打ち向きになってしまう今こそ海外でのインタビューに力を入れていきたいと思っています。
そして彼らの一つ一つの声を音声や映像だけでなく本としてもしっかりと残していきたいそう考えています。
そんな思い共感してくださる方がメンバーシップの一員になってくださったらこれほど心強くそして嬉しいことはありません。
ぜひメンバーシップの方でも皆様とお目にお耳にかかれるのを楽しみにしています。
以上早貝大平でした。
26:23

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