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2021-10-13 11:21

Playback:40代の歩き方|石田衣良さん(作家)(#1:2010年4月)

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【石田衣良さんへのインタビュー一覧】
Talk.1|40代の歩き方
(10/14公開)Talk.2|本の力
(10/16公開)Talk.3|夢のある仕事
(10/18公開)Talk.4|自分の感覚を大切にする

『池袋ウエストゲートパーク』『娼年』シリーズなどで知られる直木賞作家・石田衣良さんへのインタビュー。
第1回は『40 翼ふたたび』についてお話をうかがいました。
(Podcast『人生を変える一冊』2010年4月配信分より再配信)

『40 翼ふたたび(講談社)』https://amzn.to/3ykvy8M

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(いただいた質問は、毎月月末のYoutube Liveでお答えいたします!)
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【聞き手・早川洋平プロフィール】はやかわ・ようへい/新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、髙田賢三ら各界のトップランナーから市井の人々まで広くインタビュー。近年は欧州を中心に海外取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。公共機関・企業・作家などのメディアプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を数える。『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』『横浜美術館「ラジオ美術館」』などプロデュース多数。 近年はユニクロやP&GなどのCMのインタビュアーとしても活動している。
https://linktr.ee/yoh.haya

#会う力
#石田衣良
#40翼ふたたび

Editor : 中江公大

00:10
皆さん、こんにちは。
今日は、高段車文庫から発売中の
フォーティー・翼再び
著者で小説家の石田偉さんをお迎えしてお話を伺います。
石田さん、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
実は私、サラリーマン・記者時代ですね。
石田さんに3年前くらいに取材させていただいて
今日はそれ以来の、改めて独立してから
初めてお目にかかれて、本当に嬉しく思っています。
いやー、でもなんか立派になられたってことなんですかね。
本当にこんな機会をいただいて、本当にありがとうございました。
今回の本の紹介なんですけども
今回選ばせていただいたのが
フォーティー・翼再びということで
新刊ではないんですが
この本を選ばせていただいたのもですね
私の番組が、意外とリスナーの方が聞いてくださっている方は
40代が非常に怖いですね。
やっぱりその年代って
何か勉強したいとしてもなるかもしれませんね。
そうかもしれないですね。
あるいはやっぱり、人生の中間に差し掛かって
ちょっと考えなす時期なんですよね。
でもまさにこのフォーティーの中でも
人生80年とするとまさに真ん中ということで
そうですね。
その部分もあるかと思うんですけども
今回このフォーティー
そもそもなんですけども
石田さん、今年1960年生まれというふうに判明検出して
そうですね。
今年もちょうど50歳の時期だと思うんですが
この本を書かれた時、当然40代だと思うんですけども
この本をそもそも書かれたきっかけというか
理由みたいなものはありますか?
それは高段社の週刊現代の連載だったんですけど
現代の一番大きなコアターゲットの読者層というのが
30代後半から40代の初めだと言うんですよ。
じゃあやはり40歳、ドンピシャの真ん中のところで
しかも自分も同世代ですし
きちんと小説を書いておこうかなというので始まった連載ですね。
そうなんですね。
実際この中でですね
このフォーティーというのは40歳の主人公のもとへ訪れた
40代の同じ依頼人たち
その中でも落ちぶれて会えていきたい社長だったり
やり手の銀行マンだったりいろんな方がいますけども
実際この出てくる人物というのは
全くオリジナル化着想されたのか?
バラバラですね。その点に関しては。
もちろんオリジナルで作った人もいるんですけど
主役のキイチというのがですね
実は僕がコピーライトをやっていた頃の
一緒に仕事をしていた仲間で
その彼も小さなライトを辞めて
フリーナイスのプロデューサーになったんですよ。
その経験、彼が話を聞いたことが
やっぱり一番最初に別になってますね。
そうなんですね。
もう今まで本当にたくさんの本が書かれてきて
今お話しがかったように
本当に全くのオリジナルなのか
もしくはやはり題材ご自身も含めて
そういったものの割合というのもあれですけど
その辺がわからないんですよね。
03:01
要するにこれは何かモデルがあるんですか
取材をしたんですかって聞かれるんですけど
取材をして得られるものって
せいぜい2倍から3倍くらいなんですよ。
なのでその得られた画みたいなものを
わーっと2倍にも3倍にも膨らまそうな小説にはならないので
だからそういえば
じゃあ10%か20%くらいかなっていう感じになってしまいますね。
今回4Tなんですけれども
「ちっちと子」と6Tも最近出された本で
特にその「ちっちと子」の中では
直基賞の最後を取る作家
最初売れないという
「ちっちと子」の話なんですけど
この中でやはり実際に作家の生活を
結構積極的に描いてるんですけど
この辺はやはり石田さんご自身の経験と
僕自身の経験と
あとはこうだったらいいだろうなっていう
憧れの生活でもあるんですよね
憧れもあるんですか?
だっていいじゃないですか
もうかぶらなかでマンションを
なんとか買うこともできたし
子供と2人暮らし
売れないけれど
好きな小説だけ書いてコツコツと続けていられる
で、編集者は割と評価してくれて
次々と新しい仕事を持ってきてくれる
作家としてはね
そんなに収入は確かに良くないかもしれないですけど
一つの憧れのポジションなんですよ
それはだって楽しいじゃないですか
自分の好きなことが仕事になって
大して派手ではないけれど
きちんと出版の世界の中では評価があるっていうの
なので僕にとっては
なんでしょうね
そんな暮らし
もう一人の自分がいて
そんな暮らしをしていたら楽しいよな
みたいな気持ちはちょっとありましたね
そうすると
ご自身の中で少し
実際はなかなか満たされていない
作家としての部分がやっぱりある
いや満たされてないってこともないんですけど
ただなんかそういう
なんて言うんでしょうね
市政の暮らしというかね
地味に恋愛をしたりしている
主人公の生活が羨ましい感じもありますよね
僕時々
神楽坂にも何年か住んでいたことがあるので
あの街の雰囲気はとても良いですね
今実際住まれていたとおっしゃいましたけど
やはり石田さんの小説を色々読ませていただくと
その年その年のやはり空気感が非常に
もう読んだだけで伝わってきてですね
そうですね
思ったんですけども
やはり題材にする街っていうのは
実際もちろん住んでいたとか
取材されたりとかそこらへん
そうですね取材のために行くというよりは
住んでいてよく知っているところか
あるいはそれこそよく遊びに行っていた
馴染みのある街を描くことになりますね
また当事人物を描くのも楽しいんですけど
その街の雰囲気を描くのが楽しいんですよね
僕は
そうなんですね
なるほどありがとうございます
今回はこの40なんですが
まさに40歳というのは
人生の折り返しという考え方もあるかと思うんですけど
石田さんご自身が考える40歳
40代というのはどういう年齢ですか
40歳って
06:00
自分は残りの一生を
ようやくこれをやっていけばいいんだなってことが
何とかわかりかける年だと思うんですよね
今は昔より成熟する年齢が遅いですから
20歳ではとても大人にはならなくて
例えば30歳で大人になって
それから10年くらいあちこちぶつかりながら
何やろう何やろうって迷うと思うんですよ
10年間迷った末に40歳で初めて
そうか自分はこういう人間だし
残りの半分の人生でこんなことをやっていけばいいんだ
って気がつく年だと思いますね
なので40歳ってある意味で
安心する年なんじゃないですかね
それやっぱり石田さんご自身もそういった
僕もそのパターンに近いですね
30歳で迷ってブラブラ遊んでしまった
フリーターだったり会社やってましたから
30代でフリーランスになって
あれこれと生活の基盤ができた
でもその中でちょっと物足りない部分があって
小説を書き始めたのも30代の半ば過ぎでしたし
40歳っていうのは僕にとっては
きちんとプロの作家として生活していくっていう形ができたのが
40歳なんですよね
ちょうどそのデビュー作がドラマ化されて
話題になった年ですから
そういう意味では綺麗に重なってますね
その魔法というのも
ご自身が20代の頃描いてた
40代の実際40代になってみてのツルヤとかはありましたか
さざやさんのお父さんがいますよね
ナミヘイさん
ナミヘイさんがあんなちょびり頭厚いのに
40代半ばくらいなんですよね
なので子供の頃の想像の40歳っていうのは
ギリ生やして帽子かぶってスーツ着てるよな
みたいな感じはありましたね
ところがなってみたらもう全然
夏は短パンのTシャツ一枚で街をフラフラしているっていう
全然大人になった感じもしないし
ただそういうふうに
見た目は若々しいんですけれど
なんて言うんですかね
心の中でやはりもう
どこか青春は終わって
一人の大人として
これからきちんと生きていかないといけないなっていう感じはありましたね
自分の仕事をしないといけないっていうのが強かったかな
印象としては
この小説の中に先ほどの主人公のキイチをはじめ
様々な40代がいてきますけれども
この中でご自身が自分がちょっと近いなっていうキャラクターっていますか
あるでしょうね
でもやっぱり僕は主人公のキイチのキャラクターに一番近いですよね
これは昔からそうなんですけれど
なぜかいろんな人に話を持ちかけられたり
相談を受けたりすることが多かったんですよ
そういう意見ではそういう人と人を結ぶ
それはプロデューサーの役はいるんですけれど
そういう性格がもともとちょっとあったようですね
他の小説もいろいろ申していただいて
その中の主役っていうのはご自身が少し重なる
それはそうとは限らないですか
いや重なりますよやっぱり
メインになる語り手っていうのは
どうしても物の言い方とか感じ方に
09:02
その書き手の個性が入りごく出てしまいますから
それはどんな人でも重なると思いますね
なのでもし殺人犯が主役の人物小説を描いたとしても
やはりその殺人犯には自分と重なる部分があるんじゃないですかね
なるほどありがとうございます
今回のこの4って意味で
一番そもそも書く理由っていうのはあったと思いますけど
伝えたかったことというかですね
メッセージっていうか
だからね今やっぱり40歳元気ないじゃないですか
なのでやはりここでもう一度
ガソリンを入れ直してもう一回頑張ろうということですね
よくハリウッドの映画でミドライフクライシスってありますね
中年の危機
第二の人生の危機を乗り越えるという話なんですけれど
やはりそれをきちんと書きたかったっていうのはありますね
やっぱり40歳ってみんな迷いますからね
上と下の中間で挟まれてるし
だんだんと先も見えてきたのとは暗い気分にもなるし
しかも時代はこうでずっと不景気ですから
悩むとは思うんですけれど
ここで2段目のロケットが転下する人と
そうでなくてだんだん落ちていく人はすごく差がつくと思うんですよね
若いうちよりは大人になってからの方が差がつくのでね
実際この本書かれたの2005年というのであれから5年経って
5年経ってやっぱり40代取り巻く環境っていうのも
やはりあまり今よくはなっていない
2003年から5年ぐらいにかけて
わりと東京ではミニバブルみたいなことがあって
すごく景気が弱かったんですよね
その頃って日経営金の株価だったら倍ぐらいになってますし
18,000円ぐらいだったのかな
今は9,000円ぐらいだったりしますから
5年経ってこのままいくんだってなるだろうなと思っていたら
リーマンショックのおかげでその半分になってしまいましたね
ガクッと落ち込んでます
だから状況は今の方が厳しくなってしまいましたね
残念ですよね
そういった時だからまさにこの40
ぜひ読んでいただきたいと思うんですけど
そうですねちょっと元気になってもらえたらいいけどな
ただいろんな人物が出てきて
誰かしらに読む人は感情移入したり
自分の視点が重なると思うので
そういう読み方を知ってもらって
ちょっと楽しみながら
明日もうちょっと頑張ってみるかという気持ちになってもらえたらいいですね
11:21

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