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こんにちは。わりと勢い任せに始めたこのポッドキャストなんですけど、第2回目は、ドラマ、コントが始まりについてしゃべろうかなと思います。
今これを撮ってるのが2021年6月19日の土曜日で、この後コントが始まるの最終回が放送されるんですよね。
私、このドラマにめちゃくちゃハマってて、あんまり普段ドラマを見ないっていうか、嫌いなわけじゃなくて、
なんだろうな、決まった時間にテレビの前に座って決められた時間だけ見続けるっていうことができないっていう、ただの何だろう、ズボラなんだけど、
コントが始まるは本当に楽しみで、毎週毎週放送時間までにお風呂とかも済ませてテレビの前に座ってたって感じです。
なんかね、めちゃくちゃ面白いんだよね。
メインキャストがかなり豪華、まあメインじゃない人もね、豪華なので、CMとかでも結構大きくその辺がアピールされていたかなと思うんだけど、
主演が須田まさきさん、上木龍之介さん、中野太賀さん、有村霞さん。
有村霞さんの妹役に古川琴音さんとか出てて、あと宝塚のアスミリオさんかな?とかも多分有名な方なので、大手になった人多いんじゃないかなぁと思う。
あと吉根京子ちゃんとかね、鈴木浩介さんとかいろんな方が出てて、
私は割と最初キャスト目当てで見始めたっていうのが正直なところで、
私と母はどっちも中野太賀くんがめちゃくちゃ好きなので、
うわ、太賀くん出るじゃん。え、須田まさきくんとか上木くんとかとやるんだ。へー、みたいな感じで見始めたんだけど。
なんかね、コントが始まるっていうタイトルからして、コメディタッチの作品なのかなーとか、
このメインキャストの3人が面白おかしくコントやるところが見れちゃうのかな?みたいな感じで見始めたんだけど、
いやー結構シリアスなところがグサグサ刺さって、私は胃が痛えなって思いながら毎日…毎日じゃない、毎週見てて。
どんなところがそう思わせたかっていうと、なんだろうなぁ…
最近のフィクションのコンテンツを褒める時に、ストレスがないっていう言い方結構すると思うんですよね、まず。
悪い人が出てこないから見ててストレスがないとか、愚かな行動をとる人がいない。
ちょっと前までのハリウッド映画でよくあった、「なんでそこで大声を出すんや!」ってとこで悲鳴をあげる女性キャラとか、そういう感じの愚かな行動をとる人がいない。
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…から、こう、快適に見ることができるみたいな、ストレスがないっていう言い方をすることが多い気がするんだけど。
コントが始まるに関しては、悪人はいないんだけど善人もいないっていうすごい絶妙なリアリティあるところをついてきてて、それがね、私はめちゃくちゃ刺さってますね。
まぁ見てて、なんだろう、あからさまな悪人を見ると気分悪いっていうのはもちろんあるんだけど、だからといって出てくる人全員が適切なタイミングで適切な行動をとるっていうのも、ある種らしくないというか、かなぁと個人的には思っていて。
だからこう、この人は善人キャラみたいな、この人はピュアなキャラっていう、肩にはまっている感じ?なんていうのかな?難しい、うまく言えないんだけど。
あ、その人はそういうポジションなのねっていう、キャラ立て?が垣間見えてしまうと結構、あーなるほどなるほど、うーん、そっかってちょっと冷めてしまったりすることもあるんだけど、コントが始まるに関しては、なんかね、100%善人キャラもいないし、
でも、その全員の心の動きに対して、あーわかるなぁ、そう思っちゃうのあるよね、みたいなところがすごい、なんかね、刺さってくる。
例えばだけど、ネタバレを避けながら話すと、メインキャストの須田まさきくん、上木くん、タイガくんは、トリオの芸人さんをやってるんですよ。
で、中野太賀くんは吉根京子ちゃんとお付き合いしてる。で、このトリオのお笑い芸人としてのキャリアっていうのは全然うまくいってなくて、10年経ってもまあ売れてないと。
で、もちろんその、もちろんって言ったら失礼かもしれないけど、その売れない芸人さんと付き合っている吉根京子ちゃんっていうのも、周りから芸人とかやめときなよーとか言われている。
はっきりとは出て、後半まで出てこないんだけど、まあ親からもちょっとこう、あんた大丈夫なの?みたいな感じで見られている。
で、彼女的には、全然その、だからといって彼と別れようっていうのはならないんだけど、そこに迷いはないんだけど、でも心のどこかで芸人を支えてる私っていうところに価値を感じてしまっているところは正直あるのかもしれないっていうのをモノローグで言うんですよね。
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ああ、その辺のこう、なんて言うんだろうな、明らかな悪い考え方じゃないんだけど、でも全くの善人でもなくて、いや正直そう考えちゃうことってまあ生きていたらあるのかもっていうところをうまく表現してる。
っていうのがこう、まあ私は芸人さんとお付き合いしたことないので、これがリアルなんですよそうなんですって断言はできないけど、まあ一つのリアルなのかもなーってしみじみ思わせるような感じに表現されてるんだよね。
あとね、まあさっきからなんとなくタイガくんのキャラクターの話ばっかりになっちゃうんだけど、その中野太賀くんが演じるじゅんぺいっていうキャラクターは酒屋さんの息子なんですよ。
お姉ちゃんがいて、そのじゅんぺいくんがいて、売れない芸人をやっているんだけど、あんたは酒屋を継ぐのかい?どうなんだい?いつまで芸人やるんだい?みたいなことを親からチクチク言われてたりする。
で、吉音京子ちゃん演じる彼女の方とも結婚したいとは思ってるけど、売れない芸人であるがゆえに何とも前に進みづらい状況になっている。どうしよう。芸人は頑張りたい。でも家族の心配もわかる。彼女を安心させたいっていうのももちろんある。どうしようっていう状況なんだよね。
で、ある時、じゅんぺいくんが実家に帰った時に、お父さんと晩ご飯を食べていて、険悪なムードになるわけですよ。やっぱりお前は酒屋を手伝うようなことはしてるけど、どうせ片手間でやってるんだろうみたいな。本気でやる気もないくせに、みたいなことを言うんですよね。
お父さんの言い方もちょっときつい言い方だなって思うけど、まあそう言っちゃうよねっていうのは私でもわかる。
じゅんぺいくんはお父さんからそういうことを言われて言い返さないんですよ。
言い返さないところはすごいと思う、私はね。でも言い返さないじゅんぺいくんの横で、じゅんぺいくんのお姉ちゃんがお父さんに言い返しちゃうんだよね。
じゅんぺいがんばってるんだからお父さんそんなこと言わなくたっていいでしょって。
で、一瞬それを見て、テレビの前で見てる私は、あ、お姉ちゃん優しいって思うんだけど、お姉ちゃんは続けて、じゅんぺいはチケットだって全然売れなくってね、一枚一枚手売りでね、頭を下げてね、苦労してね、みたいなことを言うんだよね。
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で、お姉ちゃんとしては弟がこんなに頑張ってるんだよっていうのをお父さんに伝えたいっていうだけの気持ちなんだけど、そのチケットが全然売れなくってね、この子はって言われてるそのじゅんぺいくんの気持ち。
横でお姉ちゃんが必死にそういうことを声を荒らげてお父さんに言ってるのを横で黙って聞いてるじゅんぺいくんの気持ちを想像して、
なんともこの居心地の悪い感じってなっちゃって。
でもじゅんぺいくんは、その辺全部受け止めて、ちゃんと頑張るからっていうことをお父さんに伝えるんだけど、
そういう時に、お姉ちゃんは弟思いの優しいお姉ちゃんっていうだけじゃなくて、弟思うがゆえに、それ言ったら逆にじゅんぺいくんかわいそうだよっていうことも言っちゃうんだよね。
チケット全然売れないんだからこの子だってね、みたいなことを。
いやいや、それ言っちゃったら逆にかわいそうってなるんだけど、言っちゃう。
言っちゃう気持ちわかる。
なんか全員に対して、微妙な居心地の悪い感じとか、いやそれはその言動は良くないよっていうのとか、いろいろ入り組んでいて、全員の気持ちがわかっちゃうっていうリアリティのあるお話になってるんだよね。
例としてネタバレにならない程度のところをちょこちょことすくったから、全体の話としての面白さが伝わっていればちょっと自信がないんだけど。
でもそういう感じですごくリアリティのあるしんどい感じ、なんとも言えない人間関係の微妙なところを描いてるから、だからこそそのキャラクターたちが一つ一つ前に進むために選択していくその行動にもリアルな希望をもらえるというか、
見ているこっちからも手が届くというか、自分もそうすればいいんだとか、自分もそうしてみたいって思うような小さな希望を抱かせるようなお話になっていて、そこが結構好きですね。
なんか見ててしんどいし、あーきつい、現実きついなーってなったりするんだけど、見終わった時にはちょっと頑張ってみようかなー、私もって思える。そんなお話です。
で、なんでこんなにハマったのかっていうと、第1話の作りがものすごく上手くて。コントが始まるっていうドラマのタイトル通り、いきなりその須田優樹くんたちが演じる芸人さんのコントのシーンから始まるんだよね。
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コントなんとかかんとかって言って、いきなりコントが始まる。で、コメディタッチの作品なんだと思いきや、結構深刻なお話になってきて。
で、そのコントの内容と、そのコントをしてないところ、芸人として生きてるキャラクターとしてのストーリーがものすごく上手く絡んでて。
第1話の後半になってくると、「うわ、最初のコントのあれって、それがこうなってこうなってたのか?」みたいなのが、もうめちゃくちゃ畳みかけるように面白くなってきて。
で、それが第1話の、「あ、あの時のあのシーンのこれってこうだったのか?」っていうのが、第2話、第3話になってもまだ続くっていうものすごい何重にも入り組んだストーリーになってて。
第3話ぐらいまで見ても、「あ、第1話のあの時ってそういうことだったの?」みたいな。
本当になんか回を重ねるごとに、第1話の重みが増していくっていうすごい面白い作りになってて。
こう、伏線に気づくたびに、ページを戻って読み返すような、本を読んでるような楽しみ方ができるっていうか、もう一回これ第1話見たら面白いなぁとか思えるようになっていて、すっごい面白いんだよね。
いろんなキャラクターがもう本当に全員魅力的で、いろんなキャラがいろんなことを考えながら生きてるっていうのが伝わってきて、みんな好きなんだけど、私は特に妹が好きで。
妹っていうのは誰の妹かっていうと、有村香穂ちゃんが演じている芸人トリオのファンの女の子の妹です。
須田優樹くん、上木くん、大賀くんの3人のことを有村香穂ちゃんはファンとして見ていて、そのファンとして見ている有村香穂ちゃんのことを妹である古川琴音ちゃんは、なんかよくわかんない芸人にお姉ちゃんハマっちゃったぞーみたいな感じで、なんかちょっと引いた目を持ちながら見守ってるんだよね。
その妹っていうのが、すごく自己犠牲的な性格をしてるんだよね。お姉ちゃんのことをすごくよく助けているんだけど、その反面自分のことを犠牲にしがちっていうか、それを端的に表しているシーンが一つあって。
そのなんやかんやで古川琴音ちゃん演じるその妹が、お姉ちゃんが推している芸人さん上木くんとちょっと仲良くなるんですよね。で、上木くんのために手料理を作ってあげるんですよ。上木くんはおいしいおいしいって言って食べてる。
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で、振る舞ってあげた琴音ちゃんは、台所でおいしいおいしい言ってる上木くんをニコニコ見ながら、茹でただけのパスタの残りとか食ってるのね。あ、食ってるって言っちゃった。食べてるのね。
で、お姉ちゃんがそれでいいの?あんたって言うの。したら妹の琴音ちゃんは私はこれでいいの?って言うんですよ。
なんかその、すごく小さい子とかもしれないんだけど、そういうところに、あ、こういう子いるよねっていう。なんか、いやこっち来て食べなよって言っても、あ、いいのいいの私はとか言って残り物食べてる子いるじゃん。
なんかそのシーンを本当に立ち会ったことはなくても、そういう子いるでしょ。あ、この子幸せになってくんないかなーってすごく思うんですよ。
こんな感じで喋ってると、なんていうのかな、アクションがすごいとか、映像が派手だとか、そういうすごさっていう意味では、コントが始まるはちょっと方向性が違うかなっていうところがあるんだけど、
でもリアリティというか、小さく小さく響いてくる、繰り返し響いてくるみたいなところでは、ものすごく優れた作品だなーと思いながら見てますね。
だから今から始まる最終回が、どんな結末を迎えるのか、迎えるのか、噛んじゃった。迎えるのかわからないんだけど、心してみようかなーって思います。
結構コントが始まるのために生きてたみたいなところあるからね、私はこの3ヶ月。すごい楽しみです、最終回。
そんなところで、今日はここまでにさせていただきます。
お疲れ様です。おやすみなさい。