1. 国際情勢を解説・飯田和郎のCatch Up
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様変わりした光景 2国間関係を映し出す中朝国境の町
2026-10-26 10:45

様変わりした光景 2国間関係を映し出す中朝国境の町

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毎日新聞特派員や外信部長の経歴をもつ元RKB解説委員長・飯田和郎が、中国をはじめ東アジア情勢について、歴史的・文化的背景についても触れながら解説します。

田畑竜介
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サマリー

北朝鮮の金正恩総書記が、中国側の丹東と北朝鮮側の新義州を結ぶ新鴨緑江大橋を専用車で渡った訪問について解説する。橋は2014年に本体が完成したものの、中朝関係の冷え込みやコロナ禍で北朝鮮側の工事が停滞し、関係改善を経て開通した。かつて丹東の遊覧船から見えた中朝の生活格差や、北朝鮮の人々がタバコを求める光景を振り返り、現在の貿易拡大と経済関係の緊密化との対比を語る。

金正恩氏の訪中と新鴨緑江大橋
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up。 月曜日は、元RKB開設委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。 はい、おはようございます。
さて、北朝鮮・金正恩総書記が、先週の土曜日24日、中国を訪問しまして、この中国と北朝鮮の国境に開通したばかりの
新王陸港大橋を渡って、初めて金正恩総書記は、車で中国を訪れたと。 その場所が、国境の中国側の町、丹島ということで、これは、飯田さん、電撃訪問でしたね。
そうでしたね。その中国側の町、丹島と、一方の北朝鮮側の町、新義州って言うんですけど、ここを結ぶこの大橋は、およそ3キロの長さなんですよ。
はい、皆さんが知っている、赤石海峡大橋がおよそ3900メートルですから、だいたい長さのイメージがわかりますよね。
おっしゃったように、そこを金正恩総書記は、専用のリムジンで渡ったようですね。
これ、25日、日曜日が、朝鮮戦争に中国軍が参戦したとされる日から、76年という記念日だったんですよ。
金正恩総書記は、それに関連する祝賀行事に参加したということですね。
なるほど。その北朝鮮や中国をめぐって、アメリカのトランプ大統領は、来月の11日、エイペックもありますが、アジアを訪問します。
その機会に、米朝首脳会談、あるいは中国、ロシアの3カ国での首脳会議に意欲を示してますよね。
そうですね。その金正恩総書記の中国訪問は、2年連続です。去年も言ってました。
トランプ氏がやってくるアジアを舞台に、国際情勢が動き出す気配があるんですよね。
そういうとこで、中国と北朝鮮の友好関係を内外に示す。今回のそれが金正恩総書記の中国訪問だったような気がします。
開通までの停滞と中朝関係の改善
その2年連続で行った中国訪問の中身はどんなものだったんですかね。
はい。北朝鮮側の国営メディアも、1日遅れて昨日報道してますね。
金正恩総書記は、丹東市内にあるバスの製造工場などを示唆したと。
中国外務省によると、金正恩総書記は、丹東まで出向いた中国共産党のナンバー4の要人と会談したということです。
また金正恩総書記は、この3キロの橋の中間点でこんなことを語ってますね。
この橋が両国をつなぎ、我々の心もさらに固く結ばれる。
そして日帰りの形でまた橋を渡って北朝鮮に帰っていったようです。
先週このコーナーで、北方領土の話をしましたよね。
日本とロシアの領土、国境の問題を取り上げました。
今回も今度は国境の話で、中朝の国境の話をしたいと思います。
その金正恩総書記が渡った新王陸高校橋っていうのは開通したばかりなんですよね。
そうです。実はこの橋こそ中朝関係の浮き沈みを象徴していると思います。
この橋は2014年の10月に橋の本体部分は実は完成してたんですよ。
全て中国側が負担して作りました。
中国側の関連する施設も出来上がっていたんですけど、
一方の北朝鮮側は接続道路や施設の建設が進まなかった。
進まなかったというより進めなかったと言っていいかもしれませんね。
その理由というのは何だったんですか。
やはり中朝関係の冷え込みなんですよ。
何より国同士の関係も悪くなったし、コロナ禍に見舞われた頃は
中朝間の人の往来や物流も遮断されてしまいました。
ところが2年連続の金正恩総書記の中国訪問が示すように
関係は一気に改善してきましたよね。
それでストップしていた北朝鮮側の施設工事が一気に済んで
今月15日にこの新王陸港大橋の開通式が行われたということです。
ですから北朝鮮の最高指導者として
橋の渡り止めという意味合いもあったような気がしますね。
なぜなら繰り返しますけどこの橋は
今日の良好な中朝関係を象徴している存在とも言えるわけです。
丹東から見た北朝鮮の過去の光景
今回金正恩総書記が訪れたタン島という場所ですけども
金正恩総書記が乗った専用列車が中国に到着したという風に
報じられる時によく目にする地域でもあると思いますが
やっぱり北朝鮮をウォッチする上では要所なんですかね。
そうですね。
井田さん行ったことあるんですか。
あります。なかなか北に入れないものですから
この国境から見るということはありますよね。
私も北京に駐在するとき何度か行きました。
ただ北朝鮮ウォッチの取材もそうなんですけど
私はタン島と言われるともう忘れられない記憶があるんですよ。
何ですか。
これは少し悲惨な記憶と言えるかもしれませんでしたね。
何ですかそれ。どういう記憶なんですか。
国境のタン島は中長貿易の拠点であるんですけど
一方で国境観光でにぎわってきた街なんですよね。
タン島側から主に中国人観光客を乗せた
王力港を巡る遊覧船が出てるんですよ。
国境船は本来川の中間船なんですけど
中国人が経営する遊覧船はお構いなしなんですよね。
対岸の北朝鮮側のギリギリまで接近する。
これまさに北朝鮮が手に取るようにという感じで見れるわけなんですよ。
私が最後に言ったのはもう20年ぐらい前の話なんですけど
その時のことなんです。
遊覧船が出るタン島側は高層ビルが並んで栄えているんですけど
一方の北朝鮮の寝起宿は低い建物
また畑にはオンボロの農機具が並んでいる。
その対比が著しいわけなんですよね。
ですから中国側の遊覧船の業者は乗船した客に楽さ
もうちょっというと貧しい隣人を見せつけることも売り物にしてたんですよ。
さらにもっと酷いのはいわば見せ物もあったんですよね。
見せ物っていうのはどういうものですか?
私も乗っていたんですけど
中国側の遊覧船が北朝鮮の岸に近づくと
粗末な服を着た北朝鮮の人たちが集まってくるんですよ。
そして濡れるのも構わずにバチャバチャと川に入って遊覧船に近づいてくる。
そして船に向かって中国語で大声で叫ぶわけなんですよね。
なんて叫ぶんですか?
はい、「タバコをくれ!」って言うんですよ。
それを遊覧船に乗った観光客も分かってるんですよね。
事前に用意したタバコを濡れないようにナイロン袋に入れて川に投げ入れるんですよ。
北朝鮮の人たちはそれを争うように拾うわけなんですよね。
それを見ている遊覧船の客からキャッキャと歓声が湧く。
私はその光景を見ていて物悲しいとともに、
動物園の猿山を思い出していましたよね。
タバさん、どう思いますか?
なんか不憫にも思うし、残酷にも見えますね。
そういう落差というのがですね。
そうですね。
それが中朝二つの国の力関係を示していたんですけども、時代は大きく変わりました。
貿易拡大が示す現在の中朝関係
今ですね、中朝貿易っていうのはどんどん伸びて、
今年1月から9月の間でも日本円で3,600億円。
前の年に比べて2割も増えてるんですよね。
その多くがこの新義集を通ってます。
最後に橋の話に戻りますけど、
この橋を通ってできた大橋を通って中朝両国の経済関係はさらに緊密化するでしょう。
もう今はこのズブでになった物恋なんかももういないと思います。
北朝鮮も経済発展して、経済、そして政治分野で中国と補充を合わせてきました。
そしてその矛先の一つが日本。
中朝にかかる橋の開通、金曽書記の渡り染めのデモンストレーション、
こういうニュースに触れると、私やっぱりどうしても過去と今の差を考えてしまいますね。
この時間は元RKB開設委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和夫さんに伺いました。
飯田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
10:45

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