一瀬圭介
トランスジャパンアルプスレース、
トラマンからスーガーまで410キロ歩く壮大なレースですけれども、
テレビでも何年も流れていますが、
実はあれを選手の横について並走して撮っているのが、
僕らのアスリートカムと呼ばれるような職業で、
日本に6人、7人、そのぐらいでいて、
NHKの海外のレースだとか、
日本のアスリートカムのレースだとか、
日本のアスリートカムのレースだとか、
それこそUTMBだとか、
ああいうレースを撮影するとなると、
我々が出て行って撮影するような、
そういうような感じになります。
伊向も長らくお世話になっているというか、
僕らの撮影側でも、
選手がどこにいるのかとか、
一瀬圭介
そういったことについて、
見させていただいているというような感じになります。
一瀬圭介
最後にもう一個あるとすれば、
私自身もアスリート活動をやっていて、
いろいろなメーカーさんのサポートを向けながら、
アラスカとか北欧とかの超極端地の冬ですね、
冬のアスリート活動をやっていて、
アラスカとか北欧とかの超極端地の冬ですね、
マイナス30度とかマイナス40度ぐらいになる
極端地で行われるウィンターウィルダンエースレースという、
全てを時給時速で行う何百キロという距離のレースですね。
その中でも自転車のカテゴリーで、
私は毎年レースに出場していると、
そういうような感じになります。
近藤淳也
普段からグレートレースとかで、
一ノ瀬さんの映像を見ている人も多いですよね。
僕はランプラストレールで結構名前をよく拝見していて、
写真とか映像もありましたよね。
そうですね。
名前入っているなと思って見てはいたんですけれども、
確かにそういうカメラマンとしての一ノ瀬さんというのは存じ上げていたんですが、
それが今回アダタラの施設の代表になられたということなんですね。
そうですね。
一瀬圭介
私たちが3年くらい前までは東京に住んでいたんですけれども、
今、福島県の上りに来られた方もいらっしゃるかもしれませんが、
日本百名団の一つにも数えられるアダタラ山という山があって、
それのすぐ登山口の5分くらい車で下ったところに、
ダケ温泉という山岳の岳という字を書いて、
ダケ温泉という温泉地があるんですけれども、
そこに移住したこともあり、東京にいたときは撮影だとか、
先ほどおっしゃられたランプラストレールとかも含めて、
スチール映像の撮影とかっていうのは多かったんですけれども、
今、半分以上、もしかすると半分以上ですね、
この地域のための仕事をいろいろやるようになっていて、
今は環境省さんと一緒にいろいろ国立公園のプロジェクトを
民間として進める受け口として私が動いているというような、
ざっくりと言うとそういうような感じになります。
アダタラ自然センターというのは、
近藤淳也
運営としては公的な施設なんでしょうか、それとも民間?
民間ですね。民間の3社、旅館宿泊業を持っている宿、
一瀬圭介
うちが宿泊業をしているので、
温泉旅館もやっているんですけれども、その温泉旅館と、
あとは旅行会社と、あとはそういうプログラムを、
アウトドアのアドベンチャープログラムを作る会社、
その3社が一緒になって、ワンストップでこういうような
トレイルのイベントですね、こういうレース形式のものもあれば、
公衆のイベントもあって、
またロングトレイルを運営したりだとかっていうのに加えて、
それを旅行商品として国内外に売っていこうということ。
あと、ロングトレイルってなってくると、やっぱり宿泊っていうか、
そういったものも伴ってくるので、センターとして、
宿も同時にやっているような状態で、飲食、宿っていうのも
同時に提供できる施設として、アダタラ自然センターを
温泉旅館の中に作ったっていうような感じです。
近藤淳也
いいですね。ワンストップで使えそうで。
一ノ瀬さんは、もともとそちらのエリアには縁があったんでしょうか。
一瀬圭介
私はもう、いわゆる福島でいうと東日本大震災がありましたけれども、
それの前からもう十数年になりますよね。
私の個人的なトレーニングの拠点として、
福島県のエリアの中にあるアダタラ山というのが
その中から割と簡単にアクセスできるっていうこともあって、
このバンダイサヒ国立公園、新潟、山形、福島にまたがっているんですけれども、
特に福島のエリア、山でいうとバンダイ山、
あとアズマ山、アダタラ山って3つの百名山、
3つのパツカ山が並んでるんですけれども、
本当に好きな山々でしょっちゅうこちらに来たり、
あと仕事、いろいろな映像の撮影の仕事があったときに、
映像プロデュースみたいにやっていたので、
そういうウェブのCM撮るみたいな形になったときに、
ロケ地として私がこちらに誘致してたこともあって、
いろいろ震災後ご縁があったり、
イメージンシー技術だとかそういうのを教えるっていう仕事も含めて、
かなり頻繁に来ていたので、そういった意味で第2のふるさとというか、
ほぼここ最近では第1のふるさとになってたっていうような場所で。
近藤淳也
なるほど。今回ロングトレイルも策定されたということですけど、
このルート自体もジャイツノゼ3が策定されているんでしょうか。
一瀬圭介
そうですね。100%そうで、
テーマとして移住する前からなんですけれども、
このエリアっていうのは東京からとか仙台からとか大きな都市から
割と来やすいっていうこともあって、
いわゆる言葉で言うと登山っていうふうな認識で山に降ると、
いわゆる頂上がピークというか、実際のピークであり、
その人のモチベーションとしてもピークだと思うんですけど、
そうされちゃうと結局下山してきて、
帰ろうと思ったら帰れちゃうので、関東のほうでもね、
日帰り温泉ぐらいには入ってっていう人はいるんですけれども、
なかなか宿泊に結びつかないっていうような、
このバンダイ・アズマ・アダタラ全てにおいてそういう場所なんですけれども、
その登山っていう言葉をうちの会社アダタラ自然センターでは
言っていて、登山は使わずに山旅と言おうということで、
山旅になれば昔の街道と宿場町の関係もそうですけれども、
その日のハイライトは宿場町に帰ってきて、
近藤淳也
繋ぎで歩く方っていうのは今まではあまりいらっしゃらなかったっていうことなんですかね。
一瀬圭介
そうですね。そういうことになりますね。
まず地元の人たちも含めて、
車で反対に登山口まで行けてしまうので、
登山口から頂上っていうのがそれぞれの山の中で
メジャーなルートになっていて、ほぼそこしか行かないんですよね。
どちらかというとバーチカルな登山口から頂上っていうのに対して、
その横移動、トラバースしていくっていうようなことを
ほとんどやってこなかったがために、
道が結構いい場所、要はそこから見える風景が
次の山域に繋がるすごくいい場所なんだけれども、
道としては整備されてなくてよくないだとか、
そもそも地元の人たちも知らないというかね、
一部の人しか知らないみたいなところもあって、
私は業館を大切にしようという、要は文章でいうところの業館の部分を、
今回このボルケーのトレールっていうところを使って
開発していこうって言っていて、その業館に何があるかっていうと、
この辺、カツカザン、若いカツカザンがいっぱい並んでいるので、
各業館には温泉地があるんですよね。
有名な温泉地も含めてあるんですが、
そういったところもうまくつなげていけば、
トラバースがかなり面白いものになるんじゃないかっていうのが、
私の構想であり、
私とかは元々長い距離をトレーニングとして移動してきたので、
このトラバースにこそ、
その3つの百名山、3つのカツカザンでありながら、
そうやって呼んでしまうと同じね、
そういう称号なんですけれども、
それぞれの歴史が違うので、
それを味わうにはやっぱり横移動してもらうっていうのが、
一番効果的なんじゃないかということで、
世界にこれを打って出るには、
ロングトレイルという形でつなげる必要があるんじゃないのっていうのが、
元々の誇りというか、コンセプトではあったんですよね。
近藤淳也
なるほど。
じゃあ本当にこれをきっかけに、
つなぎで歩いて地元にもしばらく滞在されるという方が増えるといいですね。
一瀬圭介
そうですね。
それを目指していますし、
そのためのプラトンとして、今地図を作っているんですよね。
皆さんもよくご存知のパミノ地図といえばっていうので、
山の地図あると思うんですけれども、
やっぱり毎年年度が更新されているとはいえ、
もう今現在ない登山道がいろいろ書かれていたり、
逆にもうこれやぶで通行できませんみたいなので、
コースタイムも書いてない道も、
今現在は整備されていて通れたりだとか、
あとは今もう完全にない登山口が書いてあったりだとか、
これではお客さんをそういった旅として
お迎えすることはなかなか難しいなということで、
あとは車の時代になっちゃって、
だいたいコースタイムも含めて登山口からしか書いてないんですけれども、
今私が言っている山旅というコンセプトからすると、
宿場町、ここで言うと温泉街までどうやって歩くのが一番いいか、
トレイルも含めてですが、
舗走路だとしてもどこを通るのがいいのかとか、
そういうのも含めた少しワイドな地図というか、
登山地図では載ってない情報を盛り込んだ、
今地図を作っているというような感じなんですよね。
近藤淳也
その地図を作るためには、
一瀬圭介
情報を整理していかなきゃいけないし、調査しなきゃいけない。
少なくとも2年以内、目指すは1年以内に、
我々が全部歩いて調査している内容を地図に落とし込むということを
コンセプトにしているので、
そういったことをやるには何かしらイベントを組んで、
それをやる理由というか、
理由づけとか、あとはもう少し言えば、
そこにお金がかかわらないとなかなか経費も出ないというところもあって、
そういうことも含めて、
今日こうやって頂いたVolcano72っていうのも、
その一つのイベントとしてやりつつ、
そうやって出場される方々からも、
どこが良かったよ、どこが悪かったよっていう道も含めてですけれども、
いろいろ情報をね、
僕らも調査してはいるものの客観的な視点でいろいろ見てもらって、
みんなでそこを利用する人たちみんなで、
それこそレースみたいなものだとか、
イベントに参加する人までもが、
このトレイルを作っていくっていうのがコンセプトなので、
そういうような取り組みをまさに始めたという形ではあります。
なるほど。
じゃあちょっとレースのことを伺っていきますか。