プチ表彰式の開催
近藤淳也
それでは、ただいまレイクビア100会場におりますが、大北アルプスの表彰式に来れない方々を集めて、プチ表彰式を開催したいと思います。
レイクビア100の優勝者の谷川さんは、一旦今日はギャラリー、本番で表彰しますので、
当日来られない笹岡さんと吉田さんに表彰式をしたいと思います。
それではですね、順位順にいきますけれども、今回総合2位、そして山小屋宿泊補給部門も2位だった吉田洋介さん。
15日と7時間と18分で2位でした。おめでとうございます。
そして、総合4位、山小屋補給部門で1位は笹岡誠さんで35日、2時間33分でした。おめでとうございます。
笹岡誠
実はこのTシャツも近藤さんプロデュースのツールド新種で、私がこの世界に入ったのも実はこの大会をきっかけで、
いろいろこういう長いレースに必要する機会を作っていただいた。
これ通ってきた時に陶芸が書いてあると思うんですけど。
近藤淳也
最後、アザミラインですね。
そうですね。超レアなTシャツです。
2005年のTシャツをこんなに綺麗な状態で保管していたっていうのが、
今回僕はそれをパッと見たときに驚きましたけれども、
よくぞこんなに綺麗に保存してくださっていました。
誰もこのネタがわからないものを閉会式会場で着ていただいてありがとうございます。
また新しいTシャツが。
これも限定10倍ぐらいしか世界に存在しないTシャツなので、よかったら大事に保管してください。
ということで吉田さんと笹岡さんは表彰しきれないということで、ここでお話伺いたいのと、
谷川さんにもよければ茶々を入れていただきたいんですけれども。
谷川照樹
じゃあ茶々を入れたので。
近藤淳也
今日は2人の旅の振り返りを軽くしていただきたいんですけれども、
順番に吉田さんからいきましょうか。
今回の大気ターレプスを振り返っていただいて、どんな旅でしたか。
吉田洋介
僕は一番天気のいい8月の頭に行かせてもらうことができたので、
雨とか悪天候に悩まされることはほとんどなかったです。
もう全部ピーカンの時を選びました。
やっぱり山は絶対その方が楽しいですね。
台風が好きな女の子とかいますから、ビチョビチョになるとか。
近藤淳也
好きかどうかはちょっと分からないですね。
吉田洋介
あれは好きなんですね。
近藤淳也
エマさんですね。
吉田洋介
そうは言わないですね。
ちょっとそういう人に気をつけましょう。
とてもいい企画だと思いました。
もともと今年の夏は一人で10日ほど一筆書きをやろうと思った。
それがイベントでちょっとやれることになったので、
乗っかったわけですけれども。
笠畑と長城年はちょっと厳しいですけど、
それ以外のところは回ろうと思っていたので、
全部ぐるっと回れて。
近藤淳也
じゃあその3つ以外はもともと一筆書きで巡ろうとしていた。
ほぼ同じコースの。
吉田洋介
ただその3つの山があることで、
随分に数がよく分かって、
体力も使わせてもらって大変でした。
でも楽しかった。いい思い出になりました。
近藤淳也
結構日出をかけて一気に一撃で行くというご予定だったのが、
お金が尽きて一度降りなくちゃいけなくなったという感じだったと思います。
あれはどういう経緯だったんでしょうか。
吉田洋介
小屋台がここまで高くなっているとは夢にも思わず、
せいぜい高くても1万円というところだろうか。
ご把握もできればいいかなという感じだったんですけど、
当時と予約でプラス3000円とか言われて、
1万8000円一泊カレーライスで。
そりゃあんまりでしょうみたいな。
最近はそんな感じらしいです。
近藤淳也
じゃあ山小屋が一泊1万8000円とかして、ちょっと口頭により。
吉田洋介
そしたら3日ぐらいしか泊まれないですよね。
あっという間になくなって。やばいやばいと思って。
最初の計画で8日の予定だった食料が10日まで伸ばしたんですけれども、
それでも残りの2日食べるものがなくなったんでしょうがないなと。
近藤淳也
じゃあ食べ物もなくなってたんですね。
食べ物もなくなって。
食べ物もお金もなくなって。
吉田洋介
お金もなくなって。
近藤淳也
お金もなくなって下に降りたと。
そう。
天気も良かったのに。
吉田洋介
昔だとゴミ箱漁ると結構あったんですよね。
えーそうなんだ。
何十年前ですか。
何年前だろう。50年前?
だから昔はゴミ箱があったんですね。山小屋に。
山降りる人は荷物軽くするためにゴミ箱に誰か食べるだろうと思って置いていくんです。
谷川照樹
そういうシステム?
吉田洋介
そういうシステムです。
それを漁って1ヶ月とか1ヶ月半とか山で暮らせるんです。
谷川照樹
現地調達。ある意味。
吉田洋介
ゴミ箱が全くなくなってね。寂しい限りですね。
谷川照樹
ある意味ゴミ箱が助け合いの役割を果たしてたっていう。
縦山とか室堂とかあのあたりは本当に食べ物の宝庫。
鶴木で合宿した時も亡くなっても安心。
ちょっと天国じゃないですかそれ。
吉田洋介
冬山でも小屋にみんな置いてってくれるんで。
避難小屋にね。食糧置いてってくれるんで。
全然持っていかないってことはないけど、途中でちょっとおかずが足りないなって。
近藤淳也
かなり山歴長いですね。吉田さんはね。山歴がかなり長いんですね。
吉田洋介
20歳ぐらいまでですけれども、高校、大学はずっと山に行ってました。
だから最近また行き始めたので、みんなどこ行っても50年ぶり?
50,60年ぶりの山の頂上を楽しんでいます。
近藤淳也
今おいくつでしたっけ?
今69です。
そんな中でレイクビアも完走されてますけど、今後ってどんな活動されていくんですか?
吉田洋介
今後、ちょっとね、自分の年上と体の関係がよくわからなくて、
いつものように走ってしまうと壊れるということが最近ちょっと体感できるようになってきちゃうので。
レースメイキングを考えようと壊れないような。
だからもう抑えて抑えて体を動かしていく方が多分いいんだろうと思うんですけど、
つい元気な時の走り方をしてしまうんですよね。
近藤淳也
そうするとタイムも出ないし、痛い思いもするって感じです。
吉田洋介
なるほど。
近藤淳也
じゃあちょっとくれぐれもね、体を壊さないように。
吉田洋介
長く続けられるように。
近藤淳也
よかったらまた一撃に挑戦してください。
吉田洋介
一撃ね、だからエマちゃんが出てきたんで、9月にもう一回やろうかなと思ったんですけど。
近藤淳也
もう一回最初からってことですか?
吉田洋介
もう一回最初から。
近藤淳也
思ったんですか?
吉田洋介
思ったけど、ちょっと時間がなかったんで。
エマちゃんが出た時点で、僕はもう2番かなと思いました。
近藤淳也
なるほど。
じゃあまた挑戦の可能性もあるっていう。
吉田洋介
楽しいですからね。
笹岡誠の挑戦と体験
近藤淳也
そうですか。
吉田洋介
嬉しいですね。
ああいう一撃とかね、山をどうやって回ると、一筆書きを目的として回るっていうのはなかなか。
山の目的には普通ないですから、それを山の目的にしてしまう。
トレイルランニングに近いような。
ただトレイルランニングを普通の山でやってしまうと死者が出ると思うので、そこは気をつけた方がいいんじゃないかなと思いました。
なるほど。
近藤淳也
じゃあまたね、ぜひ挑戦もお待ちしてますので、どうもおめでとうございます。
おめでとうございます。
準優勝、準優勝です。
ありがとうございました。
そして4位の笹岡さんは35日2時間33分というのと、あとは山小屋宿泊せず山小屋の補給のみの部門で優勝ということでおめでとうございます。
ありがとうございます。
笹岡誠
ちょっと振り返っていただいていいでしょうか。
まず市街地がありまして、市街地が第一回大会だけ開催してその後も継続して再開されないので、だいぶ未練たらたらだったんですよね。
今年の夏休み何やろうかなと思ってたときにこういうイベントがあるっていうのを見つけて、最初は近藤さんプロデュースっていうのはやっぱり知らないで申し込んで実行委員のところを覗いてみたら近藤さんが主催者ということで。
さっきのツールド新州しかり、市街地しかりで楽しそうだなと思って参加してみたら近藤さんプロデュースっていうのがもう3回目になってました。
最初は一撃で行きたいなと思ってたんですけど、全然ちょっと無理だっていうのが分かって、一応どのコースも行ったことあるコースであったんですけど、なかなか一撃は難しいなというのを感じたのと、
せっかくだから天気良い日を狙ってということで、天気崩れそうだったり雷マグがすごい出てるときはやめようという形で計画を立ててみました。
結果結局3回行くことになったんですけど、出たからには完走したいなということで、無理言って会社の休みもらって。
近藤淳也
そうなんですね。天気の良い時に会社の休みを当ててっていう。
笹岡誠
この大会、いかに休みを取れるかっていうのが結構ポイントですよね。
あんまり順位関係なくて、誰が結局しっかり休みを取れるかということで、サラリーマンとして無理を言って休みをいただいて出てきました。
あとやっぱり歩いてみて、北アルプスが夜中ずっと歩き通したり、暗くなってから山小屋の前を通過すると結構後ろめたさがあって、
トランスジャパンやってるコースに関しては結構その辺が文化として根付いてるんですけど、後ろ立山のあっち側とかはあんまり夜間歩いてる方がいないので、
なかなかコース取りだったり、天場の入り方ですよね。
遅い時間になっちゃうと天場さすがに入りづらいということで、できるだけ明るい時間に入って早立ちするっていうところ。
表彰式の様子
笹岡誠
あともうどうしようもないときはビバークするっていう形で、結構吉田さんのまず行動パターンを見てて、こんなところでたぶんビバークしてるだろうとかっていうのがあったんで、
あんまりSNSとかに公にはできないんですけど、そういうのをうまく使いながらやってました。
近藤淳也
なるほど、そうですね、確かに天場の入り方難しいですね。
笹岡誠
そうですね。
近藤淳也
それでみんな日が変わる前に行動するみたいな変なパターンになってきてるんですかね。
笹岡誠
そうですね、それが一番時間コントロールしやすいですね。
吉田洋介
北アルプスのビバークポイント、ここでテントを張るとすごくいいっていう場所が何箇所もあって、
一般公開するとやばいことになると思うのでできないけれども、
共有できたらきっと楽しいテンパクができるなぁとは思うんですけどね。
近藤淳也
その辺は大北アルプスディスコードあたりで。
吉田洋介
うちはだけの…
声を台にして言えないですけど。
谷川照樹
ちょっと吉田さんの言われてることは結構よくわかります。
山って本当はもうちょっと自由に遊べたらいいなぁとは思うんですけど、
登山者によってスキルが違うというのが大きいと思うし、
安全管理の責任が誰にあるのかとかそういう問題もあったりするんで、
なかなかね、ちょっと本当にここでは言えないというか、そういうのはありますけど。
吉田洋介
今日もホーライさんでテントを張ってキャンプしてる人いたじゃない?
はいはいはい。
あんな感じで。
谷川照樹
ああいうのが面白いんですよね。
吉田洋介
あとあの、奈良の奥駆道、奥崖道なんかはどこでテント張っても。
笹岡誠
ああいう感じが、ゆるい感じがいいですね。
吉田洋介
波が綺麗にできればね、いいんですね。
近藤淳也
誰のものってわけでもないので、本当のところ法律的に制約があるかって言われると微妙なところですけど、
監修的にね、いろいろマナーとか。
吉田洋介
リパークで仕方なくって言うしかないですね。
近藤淳也
そうですね。
そんな中、お二人いろいろ工夫されて搬送されておめでとうございます。
遠隔イベントの可能性
近藤淳也
最後に一言ずつ、何でもいいですけど、他の人へのコメントとか、応援してくれた人のコメントとか、来年に向けてとか何でもいいんで一言ずついただければと思います。
吉田洋介
まだ行ったことのない北内でも場所があるので、ローカルな場所もまた来年時間を見つけて行ってみたいなとは思ってます。
近藤淳也
なるほど。ちなみにどの辺なんですか?
吉田洋介
朝日とかね、白馬の界隈行ったことないんですよね。
谷川照樹
津波振動のほうは?
吉田洋介
津波振動も行ってみたかったんですけどね。
昔、上越から剣まで行って、剣で山の合宿して、それから欅平まで一人でやったことあるんですけど、あれをちゃんと津波振動でやりたいなと。
近藤淳也
いいですね。
今回それに近いルートを行っている人とかも。
いましたからね。
いましたから、いろいろまた話せる。
吉田洋介
あれをでも入れると、メインはそっちだもんね。
笹岡誠
そうそう、そっちがメインになっちゃう。
あとあれですよね、ログが残るから、自分でログ撮る必要ないっていうのと、あと皆さんの行動パターンが目に見えてわかるから、結構励みになるのと、
他の人が歩いている時も、自分が行っているかのように山旅を味わえたんで、すごいイベント的には楽しかったです。
その時、ちょっと逆に私から質問なんですけど、今回のこういう、近藤さん自体は自宅というか事務所にいられたじゃないですか。
こういう遠隔でイベントをやってみて、この先の可能性とかどう感じられたんですかね。
近藤淳也
それは、もしこれでイベントとして成り立つなら、かなりいろんなイベントが実施できるので、
すごい、これがイベントとして成り立ったんなら、いろいろできる。何なら同時に開催とかもできるわけじゃないですか。
ただ、本当にイベントとして成り立つのかを逆に懸念していたというか、参加者の方が、これは本当にイベントなのかみたいな風になるのか、
意外と連帯感が生まれて、参加したって気持ちになれたのかっていうのはちょっと気になってはいたんですけど。
吉田洋介
最初にスタートして、なんかよく分からないでいたもんだから、ほら、僕一人じゃないですか。
一人で山に入って、誰かこれ見てるのか?取材者は見てるのか?っていう感じはありましたね。
近藤淳也
ですよね。
吉田洋介
SNSのあれも初めて見たやつ。
近藤淳也
リスコードですね。
笹岡誠
最初はあんまり盛り上がってなかったからね。
近藤淳也
盛り上がって、後半になって盛り上がってきましたけど。
吉田洋介
IBUKIがあって、リスコードがあってとか、やっぱりITを駆使して、何とかイベントっぽくもなったかなという感じですかね。
これからもうちょっとどんどん発展していくと楽しいとは思います。
近藤淳也
そうですね。
笹岡誠
シリーズ化して、例えば来年大南アルピスとか、いろいろやっていただきたい。
近藤淳也
リクエストとしては?
笹岡誠
南アルピスの方が結構マニアックじゃないですか。
難しさが結構あると思うんで、山越えも少ないですし、ぜひぜひ。
近藤淳也
じゃあリクエストとしては南。
笹岡誠
大南アルピスをお願いします。
なるほど。
谷川照樹
難易度が高いですね。
エスケープがちょっと難しいのが。
笹岡誠
入るのも結構大変ですからね。
谷川照樹
でも僕も大南アルピス開催だったら参加したいなって思います。
魅力的ですね。
近藤淳也
じゃあリクエストとして受けたまま。
北南それぞれ選べますみたいなのもあるかもしれないですし。
谷川照樹
そうですね。
近藤淳也
北は北で、今年できなかったらループが来年もできるんで、
周回交通での開催みたいなこともね、あるのかなと思うんですけど。
ひとまずもう一回やっても良さそうだっていう感覚は得られたので。
吉田洋介
再三が取れるかどうかは。
近藤淳也
以前より削って怖いよ。
谷川照樹
みんな参加しましょう、来年あったら。
笹岡誠
やればやれば。
谷川照樹
参加者増えれば再三当たりますよね。
是非。
近藤淳也
ということで、今日は吉田さんと佐沢さんどうもおめでとうございます。
笹岡誠
ありがとうございました。
近藤淳也
アニカさんもありがとうございました。
谷川照樹
ありがとうございました。