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スピーカー 1
で、今Amazonが当然だけど、VHS、DVD出てくんじゃね?っていう状況もあったんですよね。
っていうふうに、Netflix、そのDVDという新しいフォーマットで、このDVDだと封筒に入れてポーンと送れるから、在庫する倉庫もちっちゃく済むし、郵送費もそんなにかかんないしっていうところで門出をしたわけなんですけれども、これって戦略でしたっけって話なわけです。
スピーカー 2
なるほど、戦略ではない。
スピーカー 1
要は、その事業が伸びる構造は持っているけれども、戦いを略してますかってことですよ。
スピーカー 2
そうですね。誰でも真似できちゃいそうな感じではなってますね。
スピーカー 1
おっしゃる通りです。要は、Netflixやるじゃんと、なるほど、郵送でやる手があったかって気づいたら、あのジェフ・ベソスさんならどうしますかね、Amazonの。
スピーカー 2
絶対Amazonやりますよね。
スピーカー 1
ブロックマスターもDVDに代わってくるんだったら、店舗に既に在庫があるわけですから、店舗から配送しちゃってもいいわけですよね。
なるほど。
そういう意味では、戦略っていうのは、事業が規模として成長して収益化するっていうもの、プラスアルファは、やっぱりライバルがやりたくてもやれないっていう持続的競争優位性という、この2つを保持して初めて戦略になるわけですよ。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
だとしたら、Netflixはどうするんだ。
スピーカー 2
やっぱりね、今だったら、どこでもまだまでできちゃいそうな脆弱な状態ですよね。
スピーカー 1
はい、そうなんですよ。
スピーカー 2
えー、どうします?
スピーカー 1
で、Netflixが取ったのがコーナードリソースなんですけれども、さっき言ったようにDVDって、今でこそ僕たちはビデオがVHSが来て、DVDに行って、一瞬ブルーレイっていうものがあったんだけれども、ブルーレイのタイミングでもうオンラインストリーミングで十分な性能になってきたから、
ブルーレイはどっちかというとちょっと小塚、マニアの方々が持つもので、っていうふうな変遷で考えてるんじゃないですか。
もちろん間にレーザーディスクがあるぞとかっていうマニアの人がいると思うんですけれども、僕は全部持ってるんですけれども、同じようにDVDって実はオンリーじゃなかったんでしょ。
え、どういうことですか。
VHSってベータと標準競争を争ってVHSが選ばれたっていう事実とか覚えてる?
スピーカー 2
はい、これもう調べてください。なんかそういう企画の戦争があったんですよね。どっちの企画がいいかみたいな。
スピーカー 1
これちゃんとね、VHSとベータの話は後でちょっとエピソードトークで戻ってくるんですけど、実はDVDもオンリーじゃなくてエクスティブっていう別の方式もあったんですよ。
スピーカー 2
そうなんですね。へー。
スピーカー 1
だから、カセットからディスクになるよねっていうのは確定路線で分かってたんですけど、そのディスクになった時のフォーマントがDVDで行くのかエクスティブになるのかっていうのはまだ分かんなかったんですよ。
スピーカー 2
当時は分かんなかったんですね、まだ。
スピーカー 1
かつ、もう一個大事なのが結局戦略としてみれば、要はさっき言ったブロックバスターとかAmazonとかがディスクを販売するレンタルするに入ってくるかもしれないビビるっていうのはあるけど、ブロックバスターからしてみるとVHSでもうビジネス回ってるわけじゃないですか。
そこに対して彼らがわざわざ、ほとんどの人がVHSで見てるのに、わざわざDVDのコーナーを設けなきゃいけないインセンティブってやや少ないですよね。
スピーカー 2
いやそうですね、もったいないですよね、今までの資産が。
スピーカー 1
っていうイノベーションのジレンマがあった間に、じゃあNetflixは何にかけたかっていうと、エクスティブはあるかもしれないけどDVDの方にかけよう。
じゃあDVDにかけるとしたらどうするかってやったことが、DVDメーカーと組むことなんですよ。
スピーカー 2
へー面白い。
スピーカー 1
つまり何やったかっていうと、DVDメーカーからしてみると、DVDが発売されてもコンテンツないとDVD買おうと思わないじゃないですか。
かつ言ったように、さっき言ったようにレンタルビデオ屋にはまだVHSっていう資産のほうが使い勝手いいから、DVD置いてくれないから。
スピーカー 2
置いてないんですね。
スピーカー 1
そうするとコンテンツないのにDVDわざわざ買おうと思うんですよね。
スピーカー 2
なるほど。ここで言うDVDメーカーって要は再生する機械を作ってる会社さん。
スピーカー 1
そうです。ありがとうございます。
だから当時DVDは、実はこれDVDって日本のメーカーさんたちが頑張ってやった企画で、ソニーさん、東芝さんといったようなメーカーさんがDVDを出していて。
彼らからしたらDVDの画質いいし、カセットが小さくなるからめっちゃ便利じゃんって言ってるけど、一方でユーザーからしてみると、確かに映像綺麗になるかもしれないけど、
VHSのほうがカセットでそこら辺で300円、500円で新しいビデオ見れるのに、わざわざDVD買わなきゃいけないのかなって思っちゃうわけですよね。
という状況の中で、ネットフリックスは何をやったかっていうと、このDVDメーカーさんと組んで、DVDを買ったら3本無料でレンタルできますよっていうチケットを組んだわけ。
めっちゃいい。
こういうふうに、何かを立ち上げるときに一番希少な資源と組むっていうことをコーナードリソースって言うんですね。
イメージで言うと、オセロの四隅を先に取るみたいな感じですかね。
スピーカー 2
そのコーナーなんですかね、これ。
スピーカー 1
要はオセロの四隅って、一回そこに置かれちゃうと絶対ひっくり返らないわけじゃないですか。
それと同じで、ここを押さえちゃうとひっくり返されないよっていう場所を先に取った方がいいよねっていうのがコーナードリソースっていう意味で。
スピーカー 2
これすごいですね。つまりDVDの再生機を作ってる人は、コンテンツがないと売れないからコンテンツを広げてくれるところと組みたい。
強豪の企画ではなくて、うちを選んでくれるというNetflixと組みましょうと。
お客さんにとっても3本無料でレンタルでDVD借りれるのでめちゃくちゃいいし、NetflixはそのDVDをレンタルビジネスを再生機を買ってくれる人が増えれば増えるほど自分たちのビジネスが拡大すると。
強豪さんは今からDVDメーカーと組もうと思っても、同じ座組で組んでもあんまり意味がないので、DVDメーカーもうちはあそことやってるんでってなっちゃうのでひっくり返しづらいっていうことですね。
スピーカー 1
そうなんです。正確に言うともう一個小技が入っていて、さっき言ったコーナードリソースっていうのは日本語訳もされてるセブンパワーズって呼ばれるスタートアップとか会社が勝ち切るための7つの力ってやつがあってですね。
これ7つ全部パパパってあげると、僕らのポッドキャストでも話してるネットワークエフェクトっていうのと、あと規模の経済、スケールメリットですね。あとブランド。それ以外にスイッチングコストとプロセスパワー、いわゆるオペレーションをぐりぐり誰よりも良くするよってやつと、あと残りがコーナードリソースと、あともう一個カウンターポジショニングっていうのがあるんですよ。
このカウンターポジショニングっていうのが何かっていうと、さっきのブロックバスターに対してやったことで、ブロックバスターってVHSすでにアセットとしてもう持っちゃってるから、わざわざマイナーなDVDのためにもう1枚買うの?っていうので、彼らから見ると儲からないコストだし。
さらに言えば、DVDのメーカーに対して無料のレンタルチケットを付けますっていうのって、ネットフリックスにとっては新規会員の獲得じゃないですか。でもブロックバスターってもう会員になっちゃってるんですよね、ナンバーワンだから。
スピーカー 2
そっか、だから意味ないんですね、あんまり。
スピーカー 1
そう、だからむしろコストだけが増えてて、新規に繋がらないんですよ。そうすると、こういうライバルにとっては防衛費だったりコストだったり、イノベーションの事例まで嫌だなっていうことを新興のプレイヤーだからできるっていうのが、これがカウンターポジショニングっていうのがセブンパワーのうちの1つで。
スピーカー 2
なるほど、じゃあコーナードリソースを取って、ブロックバスターのカウンターポジショニングを取りつつ、新規会員を増やすことで、新興メーカーからしてみるとスイッチングコストを作っちゃってるので、ライバルのスタートアップとか来ても勝てるようにしてるみたいな感じで。
そうなんです。
この中をいろいろ、セブンパワーズの中のもう3つぐらいを使っちゃって、やってるのがこれ。
スピーカー 1
伸ばしていったっていうのがネットワークフリックスの素晴らしいところなんですよね。
めっちゃすごい。
だからさっき言ったように、一個一個は逃げてるかもしれないんですよ。
もうレンタルビデオは普及してる、本はAmazonが選挙してる、でもコストストラクチャー考えたらDVDの郵送いけるかもみたいな感じでやってるんですけど、じゃあDVDの郵送っていう中で勝つためには、どの戦略使えばいいんだ?
ってなった時に、ブロックバスターが嫌がる一手で。
かつ、新興勢力としてDVDプレイヤーをやっている人たちと組んでいくことによって、そのDVDプレイヤーは当然有言だから、一緒に勝ち上がっていこうよってことをやってるわけですね。
スピーカー 2
なるほど、これでもブロックバスター側の気持ちになるとめちゃくちゃ大変で。
まず、店舗型じゃないですか。
はい。
なので、郵送ビジネスやる旨味があんまりない、強みを生かせなくなるし、持ってる財庫というか資産はVHSなんでDVDに転換できない。
でも会員とかはかなり取っている。
じゃあDVDレンタルとかをやるかというと、なんかコスト的には全然旨味がないしユーザー数も少ないので、インパクトがほとんどないからできないみたいな感じなんですね。
スピーカー 1
今のブロックバスターはもう大会社になってますから、既存事業の売り上げに対して新規のこういうものに対する対応って、やっぱり大企業の中だと決断しにくいですよね。
スピーカー 2
しにくいですね。リクルート会でもちょっと言ったかもですが、新規事業にASQをやると年間何億赤字出すけれども、既存事業の儲かっているところにやると1ヶ月で売り上げ10億増やしてくれるとかが容易に起こっちゃうので、やっぱりやらないっていうかできないですよね。
スピーカー 1
そうなんですよね。本当にリクルート会で話したように、インディードの事例みたいに、そういう自分を壊すかもしれない信仰のことみたいなものも、やっぱり国をずらしてね。日本の人材ビジネスは今まで通りのやり方でやりながら、アメリカで新しいものを立ち上げて、それが成熟してから日本と競争させて、やがてスイッチしていくみたいに、かなり慎重にやらないとこういう意思決定ってできないわけですよ。
スピーカー 2
そうですね。難しいですよね。本当に。ついついイノベーションのジレンマとか見てると、やればいいのになーって周りは思いがちですけれども、本当に短期的に利益がすごく減って社内の調整も大変な割に、本当にその未来になるかどうか不確定みたいなときに意思決定するのはすごい難しいですよね。
スピーカー 2
うち、僕がやってたメディアのページを作るので、それをじゃあFacebookがリコメンドしてくれる。
なので、すごい勢いで増えていく。
我々もそれでFacebookユーザーが使ってくれるので、我々のメディアのコメント欄を全部Facebookコメントに変える。
スピーカー 1
コメントにね。
スピーカー 2
っていうので、お互いにまだ弱い同士が組んで成長していくみたいなことをやったんですけれども、
こういう組み手ってお互いにお金がかからない割にすごい効果が高いのでいいみたいなのはめっちゃあるなと思いました。
スピーカー 1
そうですね。だからそういうインフラプレイヤーとコンテンツプレイヤーの密月っていうものをどうやってつけるかっていうのが一つの定番で。
特に日本のFacebookに関しては皆さんあんまり存じ上げないかもしれないですけど、
日本ってFacebookがそんなに最初から強かったわけじゃない中で、
ある日本の最初の日本法人の代表の方はものすごく日本のネットをわかった方だからできたみたいな話で。
スピーカー 2
そうですね。やっぱりそういう組み手とかを丁寧にやって爆発的に伸ばすっていうのをやってましたね。
これスタートアップにすごい役に立つなと思っていて、僕もまさにこれも時効かな。
Yahooの経営人が変わりますみたいなのが多分2010年の前半にあって、その時に即弁解して事業提携して我々の記事をYahooトップに出すみたいなのをやって、
そうすると経営人からしたらそういう素早い意思決定をしてるよっていう事例としてアピールできるし、我々もお金をかけずに強力なトラフィックをいただけるみたいな。
こういうのってやっぱりタイミングなんですよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
お互いにDVDメーカーだと再生機を売りたい、でもまだコンテンツがないみたいな状態と、
DVDで郵送したいっていうレンタルをしたいっていうNetflixがちょうどそのタイミングだったから組めるみたいな。
スピーカー 1
そうですね。
だから今の件数の事例ってめっちゃ良くて、今でこそNetflixがソニーや東芝っていうプレイヤーと組みますっていうと、
スピーカー 2
対等な提携みたいに見えますけど、その当時のNetflixって創業2年目とかのペペですからね。
スピーカー 1
それが日本の家電メーカーのトップみたいなところと組みますみたいな話が起きたので、さっきの件数のコンテンツとYahooやFacebookっていう巨大プレイヤーと同じ話で、
だからそういうインフラが広まるタイミングっていうのは、ある種進行勢力にとってのむちゃくちゃチャンスなんですよね。
だから実際Netflixもどうやってソニーと東芝をくどいたかっていうと、
アメリカにはCESっていう新しい家電とか電気製品が生まれた時に、1月の最初の週に発表会をみんなで合わせれば盛り上がるじゃないかっていう、ラスベガスでやってるカンファレンスがあるんですよ、でっかい。
そのCESにNetflixは行って、実は僕たちこういうこと考えてましてって言って、その日って要は全メーカーのトップが発表のために集まるんですよ。
だから本来であればNetflixってソニーと東芝と組むために日本行かなきゃいけないじゃないですか。
それをCESの日は全員トップが集まってるからって言って、そのCESの日に行って、実は僕らこうやってDVD1本で頑張ろうとしてるんですっていう話をして。
かつ彼らからしてみると、何にもコストいらないわけですよね、クーポン系の。買っつけるだけだから。
だからそれだったら乗るよって言って乗るみたいな話があるので、そういう意味ではこのコーナードリソースをうまく生かすっていうのも一つのタイミングであり、
それが個票、ちっちゃいプレイヤーがビッグプレイヤーの力、巨人の肩に乗って広げていくみたいなところが大事なところになったりするんですよね。
スピーカー 2
そうですね。有名な企業とか大企業が進行プレイヤーにならざるを得ないタイミングみたいなのを見計らうっていうのはあるかもですね。
Facebookは大きいけど日本市場だと進行プレイヤーとか、東芝さんは大きいけどDVDプレイヤーだとまだ進行プレイヤーみたいなところで組むみたいなのもタイミングの測り方としてちょっとあるなと思いました。