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2024-04-28 22:36

61. パフォーマンスレビュー

作文大会がなくて嬉しい会社に勤めています


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サマリー

アメリカのスタートアップで働くエンジニアの人事評価について、会社によっては成績や昇給を判断するためのマネージャーによる評価が行われます。しかし、彼の会社ではそういった評価は行わず、SOC2という企業活動の認証制度の評価をしています。具体的な評価は、スキルや振る舞いにタグを付けて行われます。アキューメン、ソートフルフィードバック、テクニカルアビリティ、アーキテクチャー、高度クリーン、コミュニケーション、クラフトマンシップが評価されています。

人事評価の季節
サブスクライバは、アメリカ・サンフランシスコ在住、現地のスタートアップで働いているウェブ系ソフトウェアエンジニアが、仕事に関連するトピックを話しているソロポッドキャストです。
人事評価の季節がやってきました。
大体、アメリカの会社は、人事の評価が半期に1回ぐらい行われて、新しい給料が決まったり、なんかの昇進が決まったりするっていうのが常かわかんないですね。
そういうことが多いように、自分の勤めた会社や周りの人々の話を見ても、そういう感じじゃないかなというふうに捉えています。
今勤めている会社は、人事評価の季節にそういう評価みたいなやつをやるんですけど、
いわゆる業績評価とかプロモーションっていうのが、会社制度として存在しない会社なんですよ。
何を言っているんじゃって話ですよね。
いわゆる半期なり1年に1回やりそうな、自分は何を頑張りましたとか、自分は何をやってこういう成果を、
こうやって人々にどんな影響を与え、会社にどんな良い結果をもたらしましたよって、
こういうのをビッグティックとかで勤める人たちは作文みたいな呼び方をしていると思うんですけど、
そういうアピールをしたり、それに伴いそのタイミングで自分の評価をしつつ誰かの評価をする。
ということは自分に対して誰かが評価を行うというのを走らせて、
それの上でマネージャーがまた自分を評価し、他の人からの評価を踏まえて情報をまとめて、
その人の昇進だったり昇給に関する推薦を行ったり、意思決定を行ったりするみたいなプロセスが走るというのが一般的な感じだと思うんですよね。
大体半期に1回ぐらいでビッグティックの皆さんは作文が作文がって言っているなって思ったら、
ちょっと経ったら次はプロモーションが、昇給が、RSUがみたいな風に言っている様子がインターネットを見ていると受け取れることがあります。
話を戻すと、勤め先にはそれがないんですよ。
この冒頭で人事評価の季節ですねみたいなことを言ったんですけど、ないっていうのは厳密にないわけではない。
やらないと言ったらいいんですかね。
何を言っているか全然わからないと思うんですけど、いわゆるそういう評価風な振る舞いはするんですが、
その評価自体で成績、非成績というか昇給、昇進を判断したりしない。
評価のために自分で作文したりはしないような人事評価をやりますという感じです。
つまりはそんなにエフォートを自分で頑張ったりせずに人事評価がぐるっと行われるような感じになっているんですけど、
それはなぜかというと結構勤め先の会社の創業者たちの意思が色濃く出ていてですね、
割とそういう人事評価のために作文したりとか、
その作文とか人事評価上昇給とか昇格にたどり着くための恣意的なアクションが取られることをすごく良しとしていないというか喜んでいない創業者たちなんですよね。
そこに最適化して人に印象の残る結果だったり会社にとってこれが一番良いものみたいなのだけを優先して、
結構他のことはない賢にしてしまうような振る舞い、最適化が起きてしまうことを忌避する部分があってですね。
さらには創業者の片方は新卒で結構大きめの会社、スクエアに入って、
会社の評価制度
その人事評価をむしろ全部フルハイスコアぐらいの感じで飛び抜けていってですね、とんでもない昇進を遂げているタイプの人ですよね。
だからこそ彼自身は時間の無駄だったり、あんまり興味のないものとして取り扱っているんじゃないかなと思うんですけど、
そういう理由があってうちの会社ではやらないという方針になっています。
それでどうなるのかっていうと、一番ネックになるのっていうのは給料に納得できるかどうかなんですよね。
給料が評価によって上がらないっていうことはどうするんだっていう話ではあるんですよ。
これはちょっと人事評価の話から脱線していくので短く求めていっておくと、割と年功序列的性質があります。
ここでいう年功っていうのは年齢ではなくてですね、キャリアとしての年数かつ同じ会社での年数ですね。
勤め先に対してのナレッジをどれだけ蓄積しているかというような尺度に当てはめて、
キャリア上積んでいる経験に対する評価がベースとしてあって、それに会社で勤めている期間が重ねられて、
それが必ず業界でコンピートする、競合する会社たちと遜色ない数字になるように調整をするみたいな形になっていて、
あんまり前の期にすごい売り上げ立てるがんばりをしたから、次の期は給料が上がりますという形にはならないようにできています。
結構面白くてですね、それは年功序列みたいな性質のものになったととは一気に間違ってそうな気分になるといったらいいんですかね。
スタッフエンジニアズパスを読んでいるときに、寝回しって言葉が出てきて、しかもさも良さそうな手段のように喋っているのを見たときに、
なんとなく本当にそうかなという不安を持たされるような雰囲気を感じるものがあるんですよね。
年功序列かどうか、はっきりとした年功序列ではないんですけど、そういう性質の形で給料を決めることで人事評価からは直接切り離しているような形になっています。
ただ、人事評価というかそれに関連する普段の働きですね、というところであまりかんばしくないと、
マネージャーは見てますし、周りの人も見てるので、評価がないからといってサボれるというような構造にはなっていないというのは注釈しておきたいなと思います。
SOC2の影響
話を戻していきますと、人事評価がそれでもあるんですよ。
人事評価の季節ですって言ったくらいなので。
すごい、でっかいトラックが通っていった。
人事評価の季節で、じゃあなんでやらないって言ったじゃんって思うじゃないですか。
やらないんじゃなくて、やらざるを得ない人事評価というのが存在するんですよ。
というのも、SOC2という企業活動の認証制度みたいなやつがあって、
ちゃんとした会社の体でちゃんと会社が動いていて、当たり前の管理をやっていてみたいなことを認証する制度があるんですよね。
日本で言うとISOの準拠みたいな話と似ていて、
企業活動上、個人情報をちゃんと扱えているかとか、人間を人間としてちゃんと雇っているかとか、
そういうのを認証する制度みたいなのがあるんですけど、
ちょっと極論なんで、SOC2でウィキペディアを読んでもらった方がいいと思います。
そのSOC2の中に、人事評価をやるっていうのがあるんですよ。
半期に1回ぐらい、自身のリフレクションよりはどっちかというと他の人からのフィードバックを得たり、
マネージャーからのフィードバックを得たりするのが必要ですよ、みたいなのが準備されていて、
それをやった証跡を残して、SOC2のコンプライアントであることを証明する情報を残さないといけないみたいな形になっているので、
だからやるっていう逆順的な感じなんですね。
ただ会社としては、それのためだけに何か出っ張り上げるっていうのは望ましくないというか、
本質的ではないので、じゃあやりましょうと。
ただそれをやるからには、ライトには済ませたいんだけど、
本質的にはヘビーにしたくないからやりたくないからライトに済ませたいんだけど、
ライトに済ませる中で何らかの意味を持てるように、これをやってよかったなって思えるようなものにしようという意図があってやっています。
これは結構会社のオペレーション全体の中で試行錯誤されていて、
今勤めて3年で、電子評価上は5回ぐらいかな、今5回目を迎えているんですけど、
いろんなシステムを乗り換えたりとか、いろんなフォーマットを試したりみたいな試行錯誤を会社がしているのをまざまざと見ているという感じです。
こういう背景を理解していると割と付き合えるというか、
毎回システム変えられて毎回大作文しないといけなかったらきっと嫌な感じになるだろうなとは思います。
そうじゃなくて、うまくいいフィードバックだったりいいリフレクションができる手段というのはあったら嬉しいなという意味で、
この試行錯誤に楽しく付き合っているという感じですね。
大体やることというのは、自分のための作文は基本できる限りしないという感じですね。
端的に何か言うのはいいかもしれないですけど、長ったらしい文を書くんじゃなくて1行とか2行で簡潔に書けたりするパターンもあれば、
最近多分僕はもう自分の書いてない気がするんですよね。
どっちかというと自分と一緒に働いている人たちの誰がどうですみたいな話をしていたりすることが多いし、
ほとんどマネージャーが取りまとめた情報をさらっとワンワンで聞かされるみたいな形に落ち着いている感じをします。
今回は何やったかな。
今回は面白かったのは、同僚のスキルと同僚の良い振る舞いですね。
良いスキルと良い振る舞いをタグ付けするって言ったらいいですかね。
自分が地下宿働いたと思える人をまず選ぶんですよね。
僕だと十数人選んだんですけど、その人たちを選ぶと1人に最低1つとか2つずつスキルタグと振る舞いタグみたいなのを付けられるような感じになっていて、
スキルタグで言うと例えば僕はリアクトとかタイプスクリプトとかRubyとか付けられる感じで、
ビヘイビアのところで言うと丁寧なレビューをするとかそんな感じですね。
会社のバリューのこれに合致しているみたいなタグが付けられる感じになってますかね。
それを自分の地下宿働いた人たちにみんな付けていくという具合にあって、
それが全部取りまとめられて、それに何か自然言語でコメントもすることができるようになっているのかな。
そういうのをして、今のフェーズはちょっとそこを終えたところという状況で、
それを終えた後、マネージャーが全部取りまとめてこんな感じやねっていう話をしたり、
逆にどこが足りないかねっていう話をしたりするんだなっていうところまではなんとなく付けてみえるというか予想がついていますね。
これが面白いんですよね。そういうタグ付けをされるっていう形に今回落ち着いたので、
僕自身もちょっとなんていうか引いてみやすいというかですね。
普段はもう少し長い自然言語で英語が並んでいるから、
なんとなくスッと頭に入ってこないって言ったじゃないですかね。
なんとなく誰か、自分じゃない誰かの評価を見せられているような気分にならんでもないんですよね。
今じゃあちょっと今回の評価というかフィードバックですね。
タグ付けが自分にされたやつがちょうど来たばっかりなんで、それが何なのかっていうのを見ようと今開いています。
これ結構いいものですよ。英語で自分を表現されることってそんなないので新鮮というかですね。
スキルのところでいくと、ちなみに僕さっき言ったリアクトとタイプスクリプトのスキルが付けられた数が
社内で一番多いみたいなふうな印がついてました。
それの後に来るスキルがプロアクティブネス。
プロアクティブネス、事前に良い習得に準備するみたいなことですかね。
とかルビオンレイルズ、テクニカルアキューメン。
アキューメンについて
アキューメンなんてこれも良い習得というか、どっちかというと判断が早い人みたいな感じですかね。
知識を持っておりそれに対して素早く意思決定ができるみたいなのがアキューメンって言葉なんですけど、
それがテクニカル、技術的なアキューメンであると。
ソートフルフィードバック、よく考えたフィードバックをする。
これいいですね、今自分を褒める言葉を自分で口に出して読み上げているのでちょっと多効感がありますね。
今言ったところあたり、あとテクニカルアビリティといったところあたりがだいたい3人とか4人以上の人からつけてもらった僕の好きなタグなんですけど、
他はこうさらっといくとアーキテクチャーとか高度クリーンです。
高度の綺麗さ、コミュニケーション、クラフトマンシップ、デザイン、ディリジェントテスティング。
いいですね、テスト褒められるの。
Easy to collaborate withとかエキスパタイズ、フィードバック、フロントエンドディベロップメント、フロントエンドテスティング、
ハイクオリティープロダクトデリバリーとか、これつけた人に会って握手したくなるな。
インスパイアリングリーダーとかナレジャブル、プロダクトナレッジ、クオリティー、リライアブル。
レビューイング。やっぱり僕は人のレビューとか、
ドメインナレッジ系のやつが強かったりするような感じの見え方が人にはそう見えてるんだなという感覚が得られます。
でも投票が多かったプロアクティブネスは結構意外で嬉しかったですね。
割と前もって準備するので、バータリ的な実装しない風に捉えてもらってるんだなというのは、
自分にとっては割とバータリ的というかですね、その場で何か作ってるんですけど、
考慮が行き届いているように人には映るのかなと思うとちょっと嬉しい部分はあります。
スキルのタグ
スキルのタグ。これに並行して付けられるのがBehaviourですね。
人間としての振る舞いだと僕が挙げられてるのは一番大きいのHelpfulnessですね。
お助け人として認められているんでしょうね。
結構スラックで誰かが質問した瞬間にすぐ答えにのなりわいとしている部分があるので、
それをリコグナイズしてくれている人が結構いるんだなというのがこれでわかってすごく嬉しくなりました。
他にあるのはCommitment to High Qualityですね。
シュート目みたいな振る舞いと言ったらいいですかね。
細かいことにぐちぐち言ったりとかする部分があって、自分ではうざがられてないか不安なんですけど、
ハイクオリティへのコミットメントをしているというふうに捉えてくれているのは結構嬉しいなという感じがしますね。
ディリジェンス、エキサイトメント、ハイエストスタンダードとか、結構褒める方向はこういう感じなんだなっていうのが見えてきて、
僕がこういう人間に見えてるんだとしたら実態は全然違うのになと思いながら、
なんか照れる部分もありつつ、この振る舞いをちゃんと保たないとなと引き締まる部分がありますねというので、
すごいじゃないですか。これだけで人事評価を最大限活用できている感じしないですか。
僕はすごく気持ちよくなってるし、でもこれにかけたコストはそんな大作分をしなくてもできるんですよ。
すごい良いですよね。何の話だって感じになってきたけど、そういう感じの人事評価を今はしているという具合です。
この後、マネージャーがこういう情報だったり、ここに出てきてなかったネガティブな情報とか、
自然言語による情報みたいなのを取りまとめて教えてくれるのが来週ぐらいにあるのかなという状況です。
これによって給料が増えたりすることは特にございませんという感じですね。
あ、そうだ。1点注釈しておきたいのは、給料がこの評価によって変わらないっていうのは、
主にプロダクトとかそういう人材ですね、思いっきりセールスに当たる人たちは割と出来高みたいなのが存在するので、
ちょっと僕たちはお給料の決め方の性質が違う人たちもいますよっていう、
会社全体でこういう制度であるというわけではないですよというのを注釈しておきたかったです。
大体こんな感じで人事評価の紹介ができたかなと思うんですけど、
これですね、今の会社が面白い感じにやれてるからいいんですけど、
前職どうだったかっていうと、前職はがっつり作文だったんですよね。
ビッグテックの皆さんがやってるやつのスタートアップ版なんだろうなと思いながらやってたんですけど、
それ自体もですね、簡単というかですね、僕は割と記録主義なので、
いつ何をどうやったみたいなのをずっと書き残していたりするのと、
割と一貫した振る舞いでプルリクエストを作っていくようにしているので、
あとで統計的に扱いやすいって言ったりですかね、
プルリクエストの数をカウントしてそれについているタグを分類したりしたら、
成果を測りやすいというか、
いつ頃何をどれだけやったかみたいな情報が取りやすいようにする癖があったので、
あんまりこの大作文になってもそういうものでしのいでいたんですが、
そういう時の評価もですね、割と今回の気持ちよいタグをチームから頂けてた部分と似てですね、
当時は本当に右も左も分からない状態で、他の人から褒められるので、
全然褒められても何も信じられないというか、
アメリカ人はどうせちょっといい感じになっただけで世界を変えたみたいに言ったりするんでしょうぐらいに
うがってみていた部分があったので、すっげえペタ褒めされまくってたんですよね。
それなりに成果は出してたとは思うんですけど、
でもそこまでかってくらい褒めてくれるので、あんまり信用してなかったんですよね。
なんていうか、褒めるならがっつり褒めようみたいな方に言ってんだろうなぐらいに。
あんまり素直に受け入れられてなかったんですけど、
そういう情報、今も僕は記録として全部残してあるので、
今のなって読み直してみたら、もしかしたら英語の読める力が上がっているので、
何か面白い発見があるかもしれませんね。
というのでこれと分けて後でまた確認する機会を取ってみてもいいかなと思っています。
こんなところですかね。
人事評価の季節、今回終われば次は年末というか秋口ですかね。
秋ごろ、10月とかなんで、今回もさらっと人々にタグをつけただけで人事評価が終わって嬉しかったですというお話でした。
22:36

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