00:00
あのリスナーのあなたにちょっと想像してみて欲しい情景があるんです えっと険しい山道をですねこう100頭くらいの羊を連れて歩く一人の少年の姿を
はいはい彼はおそらくあなたが思い浮かべる典型的なあの羊飼いのイメージですよね そうですねまさにそのイメージだと思いますでももし私がですね
羊飼いが絶対にやらないことが一つだけある それは羊を育てることだって言ったらどう思いますか
いやーそれは普通はびっくりしますよね 飼ってるのに育てないのかってですよね
実は今回の深掘りではそんな私たちの常識をですね根本から覆してくれる すごく興味深いソース資料を取り上げていきたいなと思っています
実際に羊と人をつなぐ活動をされている丸岡さんという方の6月12日の音声メモですね よし早速これを紐解いていきましょうがお願いしますこの音声メモってあの単なる農業とか畜産の裏話じゃないんですよね
はい情報があふれてて人間関係とか組織のあり方が複雑化している現在において じゃあ自分の役割って一体何なのかとか
責任とかコミュニティの財産を共有するってそもそもどういうことかっていう すごく深くて概念的なテーマを私たちに突きつけてくるんです
本当にその通りだなぁと思いました まず丸岡さんはですね動物に関わる仕事っていう私たちが普段
人くくりにしてしまいがちなものを明確に3つに分類してるんですよね
ここが最初のハイライトですね
そうなんです一つ目が動物園とかの飼育員で2つ目が落農家そして3つ目が羊飼いですね
この3つの違いってなんだかわかりますか
これ彼はそれぞれの職業を物理的に何をしているかじゃなくて最終的に何を目的にしているか
なぜそれをしているのかっていうホワインの視点で切り分けてるんですよね
そうなんですよ例えば飼育員彼らはもちろん羊のお世話をするんですけど
その最大の目的っていうのはお客さんとか子供たちに羊っていう動物の存在とか
命を伝えることだと彼は定義してるんです
伝えるですね
はいで次に落農家彼らの目的はお肉とかようもうっていう資源を生産してみんなに届けること
まあここまではすごく腑に落ちるじゃないですか
そうですね
でも丸岡さんは3つ目の羊飼いについて羊を育てない人だってきっぱり断言するんですよ
飼うっていう字が入っているのに育てない一見するとちょっと矛盾してるように聞こえますよね
じゃあ誰が羊を育てるのかっていうとおいしい草とか水つまり自然が育てるんだと
なるほど
だから羊飼いの仕事っていうのは羊たちを安全な餌場へ導くことだけだって言うんです
私これを読んだ時にですね美術館に例えると分かりやすいかなと思ったんですよね
美術館ですか
03:00
飼育員は作品の魅力を来館者に伝えるキュレーターみたいなもので
落農家は自ら絵を描いて市場に届ける画家
だとしたら羊飼いはそのお客さんを安全なルートで案内して
一番絵が美しく見える場所へ連れて行くツアーガイドみたいなものなのかなって
なるほどただですねそのツアーガイドっていう例えはちょっと安全すぎるかもしれないですね
安全すぎますか
羊飼いの仕事にはもっとヒリヒリとした生存のプレッシャーがあるというか
だから美術館のツアーガイドというよりはエベレストのシェルパーに近いんじゃないかなと
エベレストのシェルパーですかなるほど
シェルパーって登山者の代わりに呼吸をしてあげることはできないじゃないですか
確かに
それに登山者の体力を育てることもできませんよね
彼らはただ天候を読んでクレバスとか氷の割れ目を避けて
登山者が生き延びて上場にたどり着けるように導くだけですよね
それはすごくしっくりきますね
丸岡さんが言っている育てるんじゃなくて導くっていうのは
まさにこのシェルパーのような命を預かるギリギリの環境での
吹先案内人の役割なんですよ
素晴らしい解釈ですね
確かにツアーガイドだとちょっと危機感が足りなかったかもしれないです
シェルパーだって考えると何をしているかじゃなくて
なぜそれをしているのかで役割を定義するっていう
丸岡さんの意図がすごく鮮明になりますね
そうですよね
現代の私たちも自分はエクセルで資料を作ってるっていう
表面的な行動じゃなくてチームを正しい決定へ導くためっていう目的を持てば
仕事の見え方が全く変わるはずですよね
まさにその通りです
じゃあ彼らがそのシェルパーのようにただ導く存在だとして
具体的に誰をどうやって導いているのか
丸岡さんはそこである歴史的な村の情景を引き合いに出して
説明していますよね
これがまたすごく資産に富んだ情景なんですよね
ある村に百頭の羊がいるとします
この羊たちは毛とか肉を村人に提供してくれる
いわば村全体の宝コミュニティの共有財産なんです
そして村人を代表してその羊の面倒を見るのが
一人の羊飼いの少年なんですね
少年は朝百頭の羊を連れて山を登って谷を越えて川を渡ります
目標犬の力も借りながら一匹もはぐれないように導いていくんです
先ほどのシェルパーの例と同じで
少年は自分の力で羊の体を大きくしているわけじゃないんですよね
おいしい草を生やす魔法も使えませんし
そうなんですよ
少年はただ見守っているだけなんです
遠くの山から狼の遠吠えが聞こえれば
あっちのルートは危険だって判断して道を変える
天気を呼んで夜暗くなる前に全員を村に無事に返す
なるほど
私これを聞いた時に自分の職場の人間関係を思い出して
06:04
ハッとしたんです
私たちが普段マネージャーとかリーダーって呼んでいる人たちの仕事って
実はこの羊飼いの少年と全く同じなんじゃないかなって
しっかり育てるぞなんて偉そうに言うじゃないですか
はいはいよく聞きますね
でも本当は人を育てるのって現場での経験とか環境っていう
いわゆる自然であって
上司が直接コントロールして育てることなんて
できないんじゃないかなって
できないんですよね
まさにそこが現代の企業マネージメントが頻繁に失敗するメカニズムなんですよ
やっぱりそうですか
多くのマネージャーは自分が部下にとっての太陽とか土壌になろうとして
無理に成長を促そうとしちゃうんです
でも本来のリーダーの役割って
社内の官僚主義とか燃え尽き商工軍といった
いわゆる狼からチームを守って
リソースっていう名のおいしい草のある場所を
指し示すことだけなんですよね
自分は太陽にはなれないって悟ることから
本当のマネージメントが始まるわけです
耳が痛いマネージャーがたくさんいそうですね
ただ狼を追い払って草の場所を教える
それだけでいいんだと
さらにですねこの村の物語にはもう一つ重要なメカニズムが隠されているんです
何でしょう
責任の共有です
もし人質が一匹でもはぐれてしまったらどうなると思いますか
どうなるんだろう
丸岡さんは村人全員で探すんだって語ってるんですよ
なぜならその人質は少年の個人的な所有物じゃなくて
村人全員の宝だからです
なるほど現代社会だとプロジェクトでミスが起きたら
プロジェクトマネージャーの責任だって言って
一人のリーダーをスケープゴートにして吊るし上げちゃいますよね
そうなりがちですよね
でも本来そのプロジェクトがコミュニティ
つまり会社全体の財産であるなら
みんなの人質だからみんなで探すっていう連帯責任が生まれるのが自然なんです
確かに
特定の人間に所有権と責任をすべて押し付けない
この美しい共有の感覚こそが丸岡さんの哲学の根底にあるんですよね
みんなの羊だからみんなで探すすごくいい言葉ですね
そして驚く武器はこれが単なる昔話とか哲学で終わってないっていうことなんです
と言いますと
丸岡さんは現代の自分のコミュニティで
この村の仕組みをですね
バディっていうシステムとして実際に運用してるんですよ
過去の知恵を現代のシステムにどう実装しているのか
ここからが非常に面白い展開ですね
彼のコミュニティでは投票によってバディが選ばれるそうなんです
これってまさに村人が少年にあなたにこの羊を託しますって
預ける構図と同じですよね
そうですね
でも選ばれたバディは物理的に羊に餌をやったり小屋を掃除したりするわけじゃないんです
飼育自体は丸岡さんが行っています
09:01
じゃあバディは何をするのかっていうと
毎年借り取られて届くようもうをどうするか
何を作るかどこへ導くかを考えるんだそうです
なるほど犬巾の恵みであるようもうのその行き先を決定するわけですね
そして丸岡さんはそのバディたちもまた羊飼いであるって結論付けてるんです
さらにはですね家にたくさんのようもうを抱えて編み物をしているスピナー
つまり紡ぎ手たちも丸岡さん以上に立派な羊飼いだと名乗っていいとまで言ってるんです
へー
あのでもちょっと待ってください私ここはどうしても引っかかるんです
どのあたりが疑問ですか
いやいくらなんでも休日に自分の部屋でようもうを山積みにして編み物をしているだけの人を羊飼いって呼ぶのはちょっと言葉の定義として飛躍しすぎじゃないですか
まあ直感的にはそう思いますよね
彼らは別に狼と戦ってるわけでもないし山を越えてるわけでもありませんよね
ただのお客さんというか単なる消費者に過ぎない気がするんですけど
その疑問は非常にまっとうだと思います
物理的な危険を負わない人間をシェルパーとか羊飼いと同列に語っていいのかってことですよね
そうなんです
でもここで消費者から見守るものへと転換するある強力な心理的メカニズムが働いていることを見落としちゃいけないんです
心理的メカニズムですか
ええ例えばあなたがファストファッションのお店でセーターを買うときあなたはただの消費者ですよね
そのセーターがどこから来て最終的にどこへ行くのか何の責任も感じませんよね
確かにそこまで考えないですね
しかし丸岡さんのコミュニティでは特定の羊から刈り取られた生の羊尾を託されるんです
つまり村の宝の一部を直接手渡されるわけです
あーなるほど
その羊尾を手にした瞬間スピナーはこの命の恵みを無駄にしてはいけないとか
これを最も美しい形にして次の誰かに届けなければならないっていう強力な責任感と向き合うことになるんです
そうか
物理的な山を越えなくても彼らは価値をどう導くかという概念的な山を越えている
だからこそ丸岡さんは彼らを単なる消費者じゃなくて
共に村の宝を守る羊飼いだって認めてるんです
わーなんか鳥肌が立ちました
つまり手元にあるのが生きた羊であれ刈り取られた羊尾であれ
それを次にどう導くかっていう決断と責任を引き受けた瞬間
人は誰でも羊飼いになれるってことですね
まさにそういうことですね
ただ消費して捨てるんじゃなくて
価値の行き先をガイドする存在に変わる
これは本当に美しい精神のシフトですね
特定のカリスマ
つまり一人の飼育者にすべてを依存するんじゃなくて
関わる全員が当事者意識を持つ
これって現代のDAO
いわゆる分散型自立組織なんかにも通じる
極めて高度のコミュニティの在り方なんですよ
全員が羊飼いになれるコミュニティ
本当に美しくて完璧な哲学だなって思いながら
資料を読み進めていたんですけど
最後の最後でですね
思わず吹き出してしまうような展開が待っていたんですよ
12:01
非常に人間主義というか
現実とのギャップが描かれてましたね
そうなんですよ
大自然の中で狼の気配を読んで
何頭もの羊を導いて
コミュニティの美しい哲学を語る
あのプロの羊飼いである丸岡さんが
現実世界で今何に一番苦悩してると思いますか
なんとサブスタックっていう
インターネットのニュースレター配信プラットフォームの運用なんですよ
彼はそこでうまく導けない羊飼いになれないですってぼやいてましたよね
そうなんです
メールアドレスの登録設定がわからないとか
無料版と有料版の仕分けが複雑すぎるとか
あのリンクからうまく人を飛ばせないとか
インターネット上で読書を導けないって投げてるんです
あの雄大な自然を相手にしている人が
URLリンクとペイウォールの前で完全に迷子になっている
なんか最高に親近感が湧きませんか
確かにユーモラスな場面なんですけど
ここには単なる笑い話で終わらない非常に深い
哲学的な皮肉とそして一貫性があるんです
一貫性ですか
ちょっと考えてみてください
彼が普段相手にしている自然っていうのは
狼の襲撃とか天候の急変とかカオスで予測不可能ですよね
はい
でもそこには直感的なルールの美しさがあるわけです
一方でデジタルなユーザーインターフェースって
人間が作った完全にロジカルなものなのはずなのに
彼にとっては最も不条理で
導くのが困難な壁になってしまっているわけです
なるほど
直感的な大自然は導けられるのに
高度でガチガチに固められたデジタルの世界では
道に迷っちゃうんですね
でも彼が本当に素晴らしいのはここからなんですよ
彼はこのデジタルの世界を前にしても
自分の哲学を一切曲げてないんです
と言いますと
彼はサブスタックを有料版と無料版に分けてますけど
有料版にはただのぼやきとか苦悩のせてれって言ってましたよね
そしてその有料高読で集まったお金をどうするって言ってたか覚えてますか
あ、全額羊の活動費にぶち込むって言い切ってましたね
その通りです
つまり丸岡さんにとって
インターネットとかサブスタックっていう難解なプラットフォームも
乗り越えるべき険しい山道の一つに過ぎないんです
そういうことか
ユーザーインターフェースっていうナノクレバスに宿泊しながらも
そこで得たリソースつまり資金を
自分の個人的な利益のためじゃなくて
コミュニティの共有財産である羊たちのために
全て持ち帰ろうとしてるんです
うわーすごい
デジタルの世界でも
彼はやっぱり村の宝を見守る少年のままなんですね
ツールが変わっても行動原理が一切ブレていない
いやーこのユーモアの裏にある異常なまでの一貫性
本当に驚かされます
彼の活動の強固さっていうのは
まさにこの何があっても自分はただの導き手である
っていう哲学のブレなさにあるんですよね
いやー見事な深堀りになりました
最初は言葉の定義付けの話かなって思ってたんですけど
最終的にはリーダーシップのあり方とか
コミュニティの責任の持ち方
15:01
そしてテクノロジーとの向き合い方にまでつながってしまいました
そうですね
さてリスナーのあなたに向けて
本日の重要なテイカーウェイをまとめましょう
最大のポイントは
育てるのではなく導くという視点の転換です
そしてコミュニティの財産を前にしたとき
ただの消費者でいるんじゃなくて
その価値をどう次へつなぐかを考えることで
私たち全員が羊飼いになれるということ
情報型な現代において
私たちはつい知識とかニュースを
ただ消費するだけの存在になりがちですよね
食べるだけになっちゃいますよね
でも手にした情報という名の羊もむの行き先を考えて
正しい方向へ導くとき
私たち自身もまた情報の羊飼いになれるはずなんです
情報の羊飼い
私たちがこれから目指すべき姿かもしれませんね
では最後にリスナーのあなたに一つ問いかけを残したいと思います
はい
今日あなたの生活を振り返ってみてください
あなたが今一生完備にコントロールして
育てようと宿泊死している部下やプロジェクト
あるいはあなたのお子さんに対して
うんうん
もしかするとあなたが本当にすべきなのは
彼らを無理やり自分の思い通りに成長させようとすることではないのかもしれません
そうですね
ただ彼らの周りに潜む狼の気配を警戒して
美味しい草のある場所を指し指して
あっちだよって導くこと
それだけで十分なのではないでしょうか
肩の力がスッと抜けるような
それでいて非常に責任を伴う素晴らしい視点だと思います
ええ
美しい自然の中で羊を見守るあの少年のように
少しだけ俯瞰して周りを見渡してみるのもいいかもしれませんね
それでは今回の深掘りはこの辺で
この思考の要因をぜひあなたの日常で楽しんでみてください
また次回の深掘りでお会いしましょう