2025-10-23 14:10

#1607. 英語帝国主義から世界英語へ

▼2025年10月15日に新刊書が出ました


📕井上 逸兵・堀田 隆一 『言語学でスッキリ解決!英語の「なぜ?」』 ナツメ社,2025年.


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- 本書を紹介する特設HPはこちら:http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/inohota_naze

- YouTube 「いのほた言語学チャンネル」が書籍化されました

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▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」の12号が公開されています


- 第12号(2025年9月28日):https://note.com/helwa/n/n7754627fffb2


▼2025年6月18日に新刊書が出ました


📙唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.


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- 発売3ヶ月で早くも3刷が決定

- 「本格的な語源本」としてご好評いただいています

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▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


- https://open.spotify.com/show/0xOyOIXBUrIZbnwSLeJsSb?si=zH5V2CjkS0ekqNz5ro7caw


▼2025年7月7日に『英語史新聞』第12号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第12号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第12号:https://drive.google.com/file/d/1eQawDu2njFNMMVKDUr4JRZdIWTNHDdha/view?usp=drivesdk


第12号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています


「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


 ・ hel活を応援したい方(資金援助,広報支援,盛り上げ係りなど.研究者,学生,一般の社会人など職種や専門は問いません.)

 ・ 毎日もっともっと英語史に触れたい方,レギュラー放送では足りない方

 ・ 私(堀田隆一)の話をもっと聴いてみたい方

 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

サマリー

英語帝国主義という概念について考察し、21世紀における英語の変化を議論しています。英語がもはやイギリスやアメリカの独占物ではなく、世界共通語として進化していることを指摘しています。英語帝国主義からWorld English Seasへの移行が話されており、英語の役割が変わりつつあることが伝えられています。特にAIの自動翻訳技術の発展が、英語ネイティブの優位性を相対化させていると考えられています。

00:01
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語紙ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語紙の著者、そして6月18日に研究者から刊行された英語語源ハンドブックの著者のホッタリウチです。
加えて、10月15日に夏目社より新刊書が出ました。同僚の井上一平さんとお届けしているYouTubeチャンネル、井のホタ言語学チャンネルから生まれた本です。
井上一平・ホッタリウチ長、言語学ですっきり解決英語のなぜ。
ハッシュタグひらがな6文字で井のホタなぜとしてご意見やご感想をお寄せください。 特設ホームページも概要欄のリンクからどうぞ。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間にをモットーに英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。 本日は10月23日木曜日。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今日もですね例によってニュージーランドはクライストチャーチのボタニックガーデンス植物園よりお届けしています。
今撮っているのは夕方なんですが7時ぐらいですかねまだ明るいんですね サマータイムということもありますし
天気が良いということもありますがまだまだ明るいという感じですね ジョギングしに来てですねちょっと休憩しながらニュージーランドの
森というか庭というセクションですね 木々が薄そうと茂る森の中のような感じで池もあってカモも泳いでいてというような
そんなところで撮っています。ここすっかりお気に入りになりまして それほど人も遠く来ないので
収録には最適みたいな収録場所みたいになってきましたね最近 今日も撮っているわけなんですが冒頭で
触れましたイノホタなぜこちらの本 観光から1週間ちょっと
経っているんですけれどもおかげさまで好評をいただいておりまして この最初の1週間はですね
広く宣伝いたしました少しずつあの認知度も上がってきているようでですね
アマゾンの売れ筋ランキングですかこれもですねあの上位の方に入っておりまして ただまぁこの中でですねあの他にどういう競合がいるかと言いますと
大体あのトーイックの本とか英検の本っていう まあ実用的なって言いますかね
英語学習本になっておりましてその中にある意味ポツンと異色のイノホタなぜが佇んでいるという状態なんですね
なんとかこのあたりで踏ん張りたいなぁと思っております 引き続きまして皆さんに
応援いただければと思います さあ今日の話題なんですけれども
英語帝国主義の考察
英語帝国主義という問題について改めて考えてみる機会がありまして それでですねちょっと考えてみたことがありますのでこのヘルディオでもお話ししようかなと
こういった次第です ちょっと重たい話のようでもありますが21世紀未来に向けてですね
英語のあり様をおそらく変わっていくだろうということも含めて皆さんにも一度お考えいただければ と思いますそれでは行ってみましょうどうぞ
今日の話題はですね英語帝国主義に関するのでこのヘルディオでは今までどのくらいあの この話題をですね
取り上げてきたかなと思うんですけれども まああの結論から言うとですね今21世紀も最初の四半世紀が過ぎようとしている
まあ25年なわけなんですがあまりこの英語帝国主義っていう言い方とか概念 キーワード自体がですね言われなくなってきているなというふうに思うんですよね
これはどういうことかと言いますと 帝国主義っていうのは例えば大英帝国イギリス帝国が近代以降典型なんですけれども
イギリスという帝国の主がいて 世界各地に植民地を作って
そこから経済的あるいは人的いろいろな意味で搾取してきたということが帝国主義のですね
一つの側面の側面として言われることが多いわけですよね 搾取っていうとちょっと強い言い方で実際にはですねその
カッコつきの搾取されている側も イギリスに寄り添っておくといいことも多いわけですよね
強いものに寄り添っていると長いものに巻かれろっていう なので自ら寄り添っていったという側面もあったりするわけなんで
どちら側から見るかによってこれは搾取とも言えますし あるいはアドバンテージを得たという言い方もできますしね
なかなかこれ自体がイデオロギー的な話なので どういう立場に立つかということで決まるんですが
一昔前はですねこの英語という言語もですね また帝国主義的な存在なんだというような議論ですね
不平等さは言語における不平等さを感じますよね 例えば私英語を勉強をしていますけれども
例えば口喧嘩になったら英語でやれって言ったらこれ負けるわけですよね さすがにそこまでは口が立たないわけです
他にですね裁判などで言いくるめられたら泣き寝りしちゃうことが多いのではないかと ノンネイティブの場合ですね
やっぱり流暢さというのが言葉において非常に大きな武器ですので これネイティブが本気出したらですねなかなか敵わないっていうような
普段それは出さずとも非常に重要な局面でその最後の武器といいますかね
流暢に話すという武器で埋め込まれてしまうという可能性は常にあるわけですよね
普段出さないけれども最後に出してくる可能性があるというこの一末の不安というか懸念ですよね
こういったものをですね英語帝国主義という観点から考えるということもできるわけですよね
やはり英語を母語とするもの 典型的には英米人という意識が 議論の中では強いと思うんですけれども
ある意味不当に強い力を持っている そしてそのパワーをですね
振りかざすあるいは振りかざさずとも最後の武器として温存しているというような これはまさに帝国主義的な言葉の使い方といいますかね
未来の英語と共通語
そのような議論があるわけですよね
世界的な言語になって人々の間を取り持つ 結ぶ繋ぐ言語であるという正の側面がある一方でですね
負の側面としてはその力関係パワーの上下関係というものが そもそも内在しているというのがこの英語
あるいはかつても英語に相当するような世界的な言語というのが 各地域においてあったわけですが
そのようないわゆる世界語と言われるものの 持ってしまう宿命みたいなところもあったりして
しょうがないよねっていう見る向きもあります ただこれを批判的に見る向きもあって
その考え方のことを英語帝国主義のように呼ぶわけですね
英語帝国主義批判というのは一昔前はいろいろ本が出されたりしたんですが
最近はあまり見なくなったっていう感じがするんですよね
むしろ英語が帝国っぽく実はなくなってきているんじゃないかというような見方もあって
ある意味帝国の土が過ぎてしまって 世界化してしまって
それぞれ英語がイギリスやアメリカの持ち物ではなく みんなの持ち物になるということは
誰のものでもないということでもあるんですけれども
になってくると帝国主義のポイントはA・Bが重しとしてあったということなんですよね
それが重しとしてなくなったとは言わないんですが だいぶ弱まってきていると
この重しとか要とか 言い方あると思うんですが
英語の変化と対立
これによって英語が一つにある意味まとまっていた
A・BのスタンダードのみがThe Englishであって
それ以外は全てダイアレクツなんだ みたいな捉え方があり得たわけなんですが
最近ではこのヘルディオでもお話しているように むしろWorld English Seasなんですよね
座もつかなければそして複数形でもあるという World English Seasというのは
まさに一つのThe Englishの重しから外れてですね
いろいろと自由になった結果が World English Seasなんだろうと考えられるわけですね
そしてこのWorld English Seasの話題はなかなかにぎわっています
ということはこの二つっていうのは 綺麗にアンチの関係ということではないとしても
やはりある程度対立する関係で 一つのものが流行ってくるとですね
もう一個のものは影を潜めていくというような そういう関係ではあるのかなと思いますね
なので英語帝国主義という用語自体は残っているんですが
新しい英語の時代
もしかしたらヒストリカルタームといいますかね
その歴史用語になっていくという可能性はありますね
これはもう本当にいろんな事情とか背景があってですね
こういうふうに英語をめぐる議論とか論調って 変わってきていると思うんですが
一つは先ほど述べたような英米がですね 勢いが弱まってきているといいますか
他の国々ですね これ英語圏であれそうでないであれが
相対的に高まってきているという 21世紀に入ってからのある種の不安定要因
世界の不安定要因 2020年代に入ってからですね
中国 ロシア また第3極 第4極
いろいろな勢力が出てきているということとも 関係してきているんだろうと思いますし
特にこの都数年に関しては AIによる自動翻訳であるとか自動通訳
いわゆるドラえもんの翻訳 翻訳が 実際上出来上がってしまったという
とてつもない進化スピードの中で 英語という言語の立ち位置というか
今まで英語ネイティブが持っていた アドバンテージみたいなものはですね
やはり相対化されていくことには なるだろうなというふうに思うんですね
なので さまざまな要因が絡み合って 英語を巡る世界の言語生活が変わってきております
なので英語帝国主義を語る時代というよりは もうその時代は終わって
今はむしろワールドイングレーシスとか それに関連する付随する話題というものの方が
力を得てきているのかなと これもある意味で広い意味での語史
英語を巡る議論の歴史ということを 今変わり目にしているのかもしれません
ということをつらつらと考える機会がありまして
あまりこのような話をしてこなかったかなと思ったので
ヘルディオでもお話ししました
ぜひ皆さんのご意見もお寄せいただければと思います
エンディングです
今日も最後まで放送を聞いていただきまして ありがとうございました
ニュージーランドのクライストチャーチ ボタニックガーデンズよりお届けしてですね
話している間に少しずつ薄暗くなってきて 風も吹いてきたので
そのあたりの音がおそらく 録音されてるんじゃないかなと思いますね
こうして夕方の涼しくなり始めた時間 気持ちいいんですよ
20度は下回ってますね
20度下回って走るには本当にちょうど良い 爽やかな陽気ということでですね
これも日課になりつつありますね
この涼しい場所での収録っていうのも ちょっと闇付きにこれからなっていくかもしれません
声もですね何とか録れて聞こえてはいるかな ということかと思いますので
こんな小鳥のサイズ音など 皆さんもですね
共に味わっていただければと思います
このチャンネル 英語の語源が身につくラジオヘルディオでは
あなたからのご意見ご…
このニュージーランドの森から お届けしていきたいと思います
14:10

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